fc2ブログ

「地球照」

Posted by moonrainbow on 22.2023 地球   0 comments   0 trackback
三日月の欠けた部分が見える「地球照」が肉眼で楽しめる、5月24まで

三日月の欠けた部分が見える「地球照」
満ちていく三日月と地球照(Getty Images)

日没のすぐ後の西の地平線上に見えるほっそりとした三日月ほど美しくて独特な景色はほかにない。太陽のまぶしさで見えない新月の後にやってくるその輝きは、月が地球を回る29.5日の旅の始まりを意味している。しかも、注意して見ると月の暗い部分も見ることができる

この、太陽に照らされていない月面の微かな光は「地球照」と呼ばれ、太陽光が地球に反射して月を照らしているものだ。

来週は、その最も明るく最も美しい姿をみるのに最適な時だ。

日本時間5月20日土曜日に新月を迎え、その後の数日間(まだ太陽の輝きの中にいる5月21日を除く)の三日月は常にこの微かな光を見せる。

「地球照」を見られるのが、細い三日月の時に限られるのには理由が2つある。

・新月の直前、最中および直後は月から見て「満地球」になるため、地球は受け取った太陽光の輝きをすべて月面に反射する

・人間の目は、月が細い三日月でいる間は、最も明るいところと最も暗いところのダイナミックレンジを堪能できるが、一度上弦の月になり、太陽光の50%を反射するるようになると、そのまぶしさによって地球照を見ることが困難になる

■「地球照」はなぜ起こるのか?

「地球照(earthlight)」は、地球の海と氷に反射した太陽光によって起きる。NASAによると、4月から6月の間にもっとも明るくなる。

他に「earthshine(地球の輝き)」「Planetshine(惑星の輝き)」あるいは15世紀に初めてこの現象を説明した人物にちなんで「Da Vinci glow(ダ・ヴィンチの光)」とも呼ばれるこの毎月の景色は、日没の後に見ることができる。

「地球照」を見るべき日時は以下の通りだ。

・5月22日月曜日の日の入り後
日の入り(東京では18時44分)の後に北西の空を見ると、非常に細い輝面比3%の三日月が地平線低くに見える。これは1週間の中で最も見るのが難しい「地球照」だが、最も満足度の高いものになる可能性が高い。

その上には非常に明るい金星が、その向こうにはずっと暗い火星がある。

・5月23日火曜日の日の入り後
今夜の日没後に北西方向を見ると、輝面比14%の三日月と金星が大接近(視野角約3度)しているところが見える。「地球照」もよく見えるはずだ。

・5月24水曜日の日没後
この日、21%を照らされた三日月が、今度は火星と接近する。ふたご座で最も明るい恒星であるポルックスも近くに見える。この頃の「地球照」はすばらしいが、翌日以降は、明るく輝く三日月の光に圧倒されて見えなくなっていく。

■「地球照」を見る方法

晴れた空なら、肉眼で月を見るだけで「地球照」をかなりはっきり見ることができる。しかし、どんな倍率のものでもいいので双眼鏡があったら覗いてみてほしい。月の暗くなった縁で、クレーターが不気味な光に照らされているところのすばらしいクローズアップが見えるはずだ


2023年5月21日
Forbes JAPANより

地球表層は原始生命に苛酷

Posted by moonrainbow on 15.2023 地球   0 comments   0 trackback
形成直後の地球表層は原始生命に苛酷な環境だった

巨大天体衝突の想像図
巨大天体衝突の想像図とマグマオーシャン酸化メカニズム
(左)巨大天体衝突の想像図、(右)2価鉄(Fe2+)の不均化反応によるマグマオーシャン酸化メカニズムの概要。2価鉄の不均化反応で生成した金属鉄がマグマオーシャンから取り除かれ、3価鉄(Fe3+)の割合が増加し、マントルが酸化する。画像クリックで表示拡大(提供:木下真一郎)

地球マントルと同等の試料を超高圧で融解させる実験から、マグマの海で覆われていた形成直後の地球表層は、有機分子の生成率が低い酸化環境で、生命にとって非常に苛酷だったことが示唆された

地球が形成されたのは約46億年前とされる。当時の地質記録はほとんど残っていないため、表層の環境がどのようなものであったかについては、あまり理解が進んでいない。地球の大気は、火山から出るガスによって形成されたと考えられるが、その火山ガスの組成は上部マントルの物質がどれだけ酸化していたかに左右される。そこで、遅くとも約39億年前に発生した生命誕生の謎を解明するには、当時のマントルの酸化状態を知ることが重要な手がかりとなる。

数少ない地質記録によると、約44億年前には上部マントルの一部が現在と同程度以上に酸化されていたとみられる。形成末期の地球では、巨大な天体の衝突によって表面がマグマオーシャン(マグマの海)になっていたと考えられるが、そうした環境ではマグマ中の2価鉄イオン(Fe2+)から3価鉄イオン(Fe3+)が生成される反応が起こり、結果としてマントル全体が酸化するという説がある。

しかし、この反応を研究する実験では、地球マントルと大きく組成が異なる試料が用いられていた。また、実際のマグマオーシャンと比べると低い圧力条件で実験が行われていた。そのため、より現実的なマントル組成の試料を用いた高圧下での実験的検証が必要とされていた。

愛媛大学地球深部ダイナミクス研究センターの桑原秀治さんたちの研究チームは、深さ約660~800kmに相当する下部マントルと同じ圧力下でマグマオーシャンを再現する実験を試みた。実験では大型高圧発生装置と超高温高圧実験に適した密閉容器を組み合わせて、上部マントルの主成分であるカンラン岩の試料を金属鉄と共に溶融させた。分析には大型放射光施設「SPring-8」を用いて、実験回収試料の2価鉄と3価鉄の量を決定した。

その結果、下部マントル条件下で、これまでの予想以上に3価鉄が生成されることが示された。深いマグマオーシャンが形成されると現在の地球よりも酸化的な表層環境が形成されることを裏付ける成果だ


金属鉄共存化における
マグマ中の酸化鉄に占める3価鉄の割合の変化
金属鉄共存化におけるマグマ中の酸化鉄に占める3価鉄の割合の変化。下部マントル圧力条件(23万気圧以上)では、2価鉄の電荷不均化反応の効率が非常に高くなる(提供:愛媛大学リリース)

この結果は地質記録から示唆されている冥王代(地球誕生から40億年前までの約5億年間)の記録と一致していて、地球表層が全球的に非常に酸化的であったことを示す。また、当時の地球大気が二酸化炭素や二酸化硫黄から構成されていた可能性が高いことも示唆される。

こうした大気では生命が利用可能なアミノ酸などの有機分子の生成率はとても低く、原始生命にとって非常に過酷な環境であったと想像される。一方で、現在の上部マントルの3価鉄の量は、今回の研究で予想される冥王代の値よりも一桁程度低い。その理由について研究チームは、その後に降着したであろう金属鉄に富む小天体によって上部マントルの酸化状態が還元されたとする新しい仮説を提案している。

今後、地質学的な検証により、地球の上部マントルの酸化状態や大気組成の変遷に関する理解が進むと期待される


2023年5月11日
AstroArtsより

地球低軌道に送り込む衛星の数を制限

Posted by moonrainbow on 24.2023 地球   1 comments   0 trackback
地球軌道の「宇宙ごみ」は増加の一途 すでに推定100兆個超

地球軌道の「宇宙ごみ
Getty Images

世界の宇宙産業に規制は必要なのか──? 宇宙ビジネスが急速に拡大する中、科学界では、地球低軌道に送り込む衛星の数を制限する法的拘束力のある条約を制定すべきだとの声が上がっている

2030年までに世界の海の30%を保全する目標に向けた歴史的条約に各国が合意した先週、衛星技術と海洋プラスチック汚染の両分野の科学者からなる研究チームが、地球軌道を管理する方法についての国際合意が急務であると訴えた。

研究チームは米科学誌サイエンスに掲載した論文で、予想される宇宙産業の成長によって、地球の軌道の大部分が使用不能になる可能性があり、衛星打ち上げの際にはそれが生み出す宇宙ごみについても責任を持つべきだと主張した。

衛星急増の原因となるものの一つは、地球低軌道(LEO)衛星ネットワークを使って高速インターネットを提供するサービスの増加だ。SpaceX(スペースX)は当面の目標として1万2000基のStarlink(スターリンク)衛星投入を目指しており、これまでに3500基以上を展開。OneWeb(ワンウェブ)は約550基を展開している。Amazon(アマゾン)は「Project Kuiper」で3236基の衛星投入を計画しており、年内に最初のテスト衛星2基を打ち上げる予定だ。

こうした理由により、軌道上の衛星は現在の9000基から2030年には6万基へと急増すると予測されている。地球の周辺にはすでに、推定100兆個以上の古い衛星の破片が追跡されず漂っているとみられている。

研究チームは、海洋保全の機運を高めたプラスチック製ストロー廃止運動のような転機が、宇宙ごみ問題にも訪れることを期待している。世界の海洋は、数十年にわたり魚の乱獲、生息地破壊、深海採鉱、プラスチック汚染を経て、ようやく保護され始めた。

英プリマス大学のリサーチフェローで、ナショナル・ジオグラフィック協会の資金援助を受けた本研究を率いたイモジン・ナッパー博士は「今の宇宙ごみの蓄積は海洋汚染と似た状況にある」と述べている。「世界の海で学んできたことを踏まえ、同じ間違いを犯すことなく、協力して取り組んでいくことで、宇宙の共有資源の悲劇を防ぐことができる。国際的合意がなければ、海洋汚染と同じ道をたどることになる」

研究チームは、海洋保全での失敗について人々が持つ後悔の念に訴え、宇宙ごみ問題への対処を求めている。プリマス大学国際海洋ごみ研究ユニット責任者、リチャード・トムソン教授は「プラスチック汚染の問題は10年前にも誰もが知っていた。あの時行動を起こしていれば、今世界の海にあるごみの量は半分になっていたかもしれない」と指摘。「世界の海で犯した失敗から学べることの中には、宇宙ごみの蓄積に活かせるものがたくさんある」と述べている


2023年3月18日
Forbes JAPANより

地球の水は太陽誕生前に由来

Posted by moonrainbow on 19.2023 地球   0 comments   0 trackback
地球の水は太陽誕生前に由来 新たな観測結果が示唆

地球の水は太陽誕生前に由来
若い恒星の周辺で初めて水が発見され、水が星間物質に由来していることが示された(Getty Images)

地球は海の惑星であり、人類は「水の民」だ。地表の70.8%は海で、地球の水の97%をたたえている。ヒトの体のおよそ55%~60%は水でできている

水はどこから来たのか? おそらく最初は、太陽系の冷たい果ての小惑星や氷に覆われた彗星と共に地球にやってきたのだろうが、もしそうだとしても、それはパズルの最後の1ピースにすぎない。水は太陽が生まれる前から宇宙に存在していたのだろうか?

その答えは「イエス」だとする論文が8日、科学誌ネイチャーに掲載された。研究チームは、若い恒星の周りに水が存在することを初めて発見した。この恒星は、地球から1305光年離れたオリオン座の原始星「V883 Ori(オリオン座V883星)」で、その周辺には地球の海に存在する水の総量の少なくとも1200倍に相当する水があるという。

この発見は、水が星間空間に存在するガスやちりなどの星間物質に由来するという理論の信憑(しんぴょう)性を高めるものだ。そして、太陽系の水が太陽より何十億年も前に形成されたことを示している。

米国科学財団国立電波天文台(NRAO)の天文学者で、論文の主著者であるジョン・トビンは「これまで、地球を彗星と、原子星を星間物質と結びつけることはできましたが、原始星と彗星を結びつけることはできませんでした」と述べている。「これは、惑星系の水は数十億年前、太陽よりも前に星間空間で形成され、その後彗星と地球の両方に比較的変わることなく継承された、という考えを裏付けるものです」

今回の研究結果は、水が星形成ガス雲から惑星へと移動したことを示すものだ。チリのアルマ望遠鏡を使用した観測により、V883 Oriの星周円盤(惑星形成円盤)の中に水があることが分かった。

ただ、この発見が可能だったのはV883 Oriの特異な状況のためだった。V883 Oriは、他の多くの恒星と異なり、周囲の水が固体から気体へと変わるちょうどよい温度だったため、電波望遠鏡での観測がより容易だった。多くの恒星系では、水が電波望遠鏡で検出不可能な氷として存在している。

「スノーライン(雪線=水が気体から固体に変わる境界線)が恒星に近すぎると、容易に検知できる気体の水が十分にないため、水からの放射の多くがちりの円盤に遮蔽されてしまいます。しかしV883 Oriでは、スノーラインが恒星から遠く、検出するのに十分な量の気体の水が存在しています」ととトビンは説明している


2023年3月15日
Forbes JAPANより

最も危険な小惑星「2023DW」を発見

Posted by moonrainbow on 12.2023 地球   0 comments   0 trackback
最も危険」な小惑星を発見、地球衝突のわずかな可能性

「最も危険」な小惑星を発見、地球衝突のわずかな可能性
地球と巨大小惑星の想像図(Getty Images)

新たに発見された小惑星「2023DW」は人類を恐竜と同じ運命に追いやることはなく、地球に何らかの影響を与える可能性は低い。だがそれでも、今のところ地球に衝突する可能性が最も高い天体として、天文学者の注目を集めている

2023DWは、地球衝突の可能性がある地球近傍天体をまとめた欧州宇宙機関(ESA)の「リスク・リスト」で現在トップに位置しており、2046年2月14日のバレンタインデーに約625分の1の確率で地球に衝突する可能性がある。

2023DWは、科学者が管理しているトリノスケールに現在登録されている唯一の天体でもある。トリノスケールは、特定の天体に対して一般大衆が懸念すべき程度を示すために使われる。2023DWは同スケール上でレベル1とされており、これは記事で取り上げること自体が大げさだと言われかねないレベルだ。

トリノスケールのレベル1が実質的に表しているのは、その天体が追加の観測を要するものであり、それにより得られる追加の軌道データに基づき、地球に衝突する可能性を排除あるいは著しく減少させることができるということだ。

新たに発見された小惑星は通常、そうした経過をたどる。リスク・リストのトップ近くに躍り出た後、数日~数週間の追加観測により、順位をかなり落とすのだ。

ただ現状の予測だと、2023DWは23年後、1%以下の確率で地球に衝突する。万が一そうなった場合を考えると、2023DWの直径が50mと推定されていることを指摘しておくべきだろう。このサイズは、近代最大級の天体飛来事例2件に匹敵する。2件は1908年と2013年にいずれもロシアで発生し、被害は大規模ながらもおおむね表面的なものにとどまったが、シベリアで1908年に起きた「ツングースカ大爆発」では、隕石の空中爆発により3人が死亡した可能性がある。

ツングースカ大爆発がシベリア遠隔地の森林地帯の広範囲を破壊したのに対し、2013年の隕石は大気に進入する角度が小さかったため、その潜在的威力は減少。何千枚もの窓ガラスが割れ、多数の軽傷者を出したが、死者はいなかった。

もし2023DWが都市部を直撃すれば、深刻な被害をもたらす可能性がある。もちろん、地球の大部分が海と森林で覆われていることを考えると、その確率はかなり低い。

それでも一部の研究者は、お遊び的に最悪の事態を想定し、2023DWのあらゆるデータをシミュレーションに投入して衝突地点を予測している。

それによると、筆者の住む米国南西部も衝突地点となる可能性があるようだ。さらには、インドネシアも衝突可能性がある地域に入っている。ただ賭けるとすれば、太平洋に落下するとみた方がよさそうだ。さらに言えば、そもそも地球にぶつからないことに賭けるべきだろう


2023年3月9日
Forbes JAPANより
 

プロフィール

moonrainbow

Author:moonrainbow
昔、"地球の旅人"の頃




服と鞄と雑貨の販売をしています

カテゴリ

カレンダー

05 | 2023/06 | 07
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード