fc2ブログ

観測史上「最遠」のブラックホール

Posted by moonrainbow on 14.2023 ブラック・ホール   0 comments   0 trackback
観測史上「最遠」のブラックホール、宇宙の虫眼鏡で発見 NASA

main_image_3b14e6663f3799bfa13895171ab1a52ff5804af5.jpg
X線で検出された、観測史上最も遠方にあるブラックホールを捉えた合成画像。NASAチャンドラ衛星のX線画像(紫色)とジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の赤外線画像を合成して作成(X-ray: NASA/CXC/SAO/Ákos Bogdán; Infrared: NASA/ESA/CSA/STScI; Image Processing: NASA/CXC/SAO/L. Frattare & K. Arcand)

太陽系から最も遠方にあるブラックホールの1つを、天文学者チームが米航空宇宙局(NASA)の宇宙望遠鏡2基を用いて発見した。銀河が視線上に並ぶことで虫眼鏡のように作用する、稀な現象を利用することで得られた観測成果だ

ビッグバン(138億年前に宇宙を誕生させたと考えられている現象)からわずか4億7000万年後には存在していたこの天体は、これまでにX線で検出された最も遠くにあるブラックホールだ。

発見に用いられた宇宙望遠鏡は、赤外線で宇宙を観測するジェイムズ・ウェッブ望遠鏡(JWST)と、X線で見るチャンドラ観測衛星。どちらの波長の電磁波も、人間の目には見えない


■著しく遠い

科学誌Nature Astronomyに11月6日付で掲載された、今回の研究をまとめた論文の筆頭執筆者で、米ハーバード・スミソニアン天体物理学センター(CfA)のアーコシュ・ボグダンは「この著しく遠い銀河を見つけるためにウェッブが、その銀河にある超大質量ブラックホールを見つけるためにチャンドラが、それぞれ必要だった」と説明する。「さらには、地球で検出される光の量を増やす宇宙の拡大鏡も利用した」

銀河「UHZ1」の中で発見されたこのブラックホールは、これまでに見つかっているどのブラックホールよりも発達の早い段階にある。UHZ1は、太陽系から約35億光年の距離にある銀河団Abell 2744、別名「パンドラ銀河団」の中にある。Abell 2744は3つの銀河団からなる巨大な銀河団で、5万個という驚くべき数の天体が存在する。

だが、ジェイムズ・ウェッブ望遠鏡の観測で、UHZ1がこの銀河団の背後の、太陽系から132億光年という途方もなく遠方にあることが明らかになった。これは、現在の宇宙年齢のわずか3%しか経っていない時期に相当する


宇宙の最初期の「超大質量ブラックホール」か?

■アインシュタインリング

ジェイムズ・ウェッブ望遠鏡が今回の発見を成し遂げられたのは、重力レンズのおかげだ。重力レンズは、前方にある天体の重力場が非常に強いために、その周囲の空間がゆがみ、背後にある天体からの光が曲げられ、リング状の像ができる現象。背後の天体の存在を知ることができるとともに、その拡大された像が得られる。著名な物理学者アルバート・アインシュタインがこの現象を予言したことから「アインシュタインリング」としても知られている。

重力レンズは、途方もなく遠くにある天体の存在を推察し、その質量を測定するための最善の手段だ。今回の場合、ブラックホールの質量は、それを含む銀河(母銀河)の質量とほぼ同じで、太陽質量の1000万倍~1億倍となっている。これは予想をはるかに上回る質量だ


■確かな兆

ジェイムズ・ウェッブ望遠鏡がUHZ1の位置を特定するとすぐに、チャンドラが数週間かけて、銀河から発せられるX線を観測した。銀河団Abell 2744は重力レンズとして作用し、背景の銀河を4倍に拡大した。

今回の観測結果は、宇宙初期のブラックホールがどのようにして、これほど急速に成長したように思われるのかを科学者らが解明する助けになるかもしれない。このブラックホールが特に生まれながらに大きかったことを、論文は示唆している。

論文の共同執筆者で、米プリンストン大学のアンディー・ゴールディングは「ブラックホールが形成後に、どれだけ短時間で成長できるかには物理的な限界がある。だが生まれながらに、より質量が大きいブラックホールは、他より一歩先んじることができる」と指摘している。「これは苗木を植えるのに似ている。普通の大きさの木にまで成長するのにかかる時間は、種から育て始めた場合よりも短くなる


2023年11月9日
Forbes JAPANより

ブラックホール成長の現場観察

Posted by moonrainbow on 09.2023 ブラック・ホール   0 comments   0 trackback
ブラックホール成長の現場観察 アルマ望遠鏡で詳細解明 国立天文台

20231103-00000004-jij-000-6-view.jpg
国立天文台などの研究チームがアルマ電波望遠鏡を用いた観測で明らかにした、銀河中心の巨大ブラックホール(中央の黒い丸)とその周囲のガスの流れの想像図(国立天文台・泉拓磨助教ら提供)

 国立天文台などの国際研究チームは3日、銀河の中心部にある超巨大ブラックホールが、周囲のガスを取り込んで成長する仕組みを、南米・チリにあるアルマ電波望遠鏡を使った詳細な観測で明らかにしたと発表した。論文は同日付の米科学誌サイエンスに掲載される

 大きな銀河の中心には、質量が太陽の100万倍以上に達する超巨大ブラックホールが存在する。銀河内のガスを強い重力で取り込むことで質量を増大させているが、ブラックホールごく近傍の観測は難しく、詳しい仕組みはよく分かっていなかった。 

 国立天文台の泉拓磨助教らは、地球から約1400万光年先にある「コンパス座銀河」の中心部をアルマ望遠鏡で観測。超巨大ブラックホールの周囲数光年の範囲で、円盤状に取り巻くガス(ガス円盤)の一部がブラックホールに向けて落下していく「降着流」を捉えることに成功した。

 こうしたガスの質量のうち、ごく一部しかブラックホールの質量増大に寄与していないことも判明。ガスが落ち込む際の摩擦で高温になり、光を発する「活動銀河核」が生じ、そのエネルギーがガスのほとんどを外側に噴出させているためで、これらのガスは円盤に戻り、再び降着流になる循環が生まれていることも分かった


2023年11月3日
時事通信より

ブラックホールが自転している証拠を発見?

Posted by moonrainbow on 25.2023 ブラック・ホール   0 comments   0 trackback
巨大なブラックホールが自転している証拠を発見か M87から噴き出すジェットの観測データを分析

20231020-00010001-sorae_jp-000-1-view.jpg
自転する超大質量ブラックホールの周囲で歳差運動する降着円盤とジェットの想像図

中国の之江実験室(Zhejiang laboratory)の研究員・崔玉竹(ツェイ・ユズ)さんを筆頭に、日本の国立天文台(NAOJ)の研究者らも参加した国際研究チームは、楕円銀河「M87」の中心から噴出しているジェット(細く絞られた高速なガスの流れ)の方向が約11年周期で変化していることを発見したとする研究成果を発表しました

「おとめ座」(乙女座)の方向約5500万光年先にあるM87(Messier 87)は、中心からジェットを噴出する活動銀河のひとつであることが知られています。こうしたジェットの噴出には銀河の中心に存在するとみられる超大質量ブラックホールが関わっていて、ブラックホールを高速で周回しながら落下していくガスの一部がブラックホールの両極方向に高速で放出されていると考えられています

20231020-00010001-sorae_jp-001-1-view.jpg
参考:2019年4月にEHTが公開した楕円銀河「M87」中心にある超大質量ブラックホールのシャドウ

2019年4月には国際研究グループ「イベント・ホライズン・テレスコープ(Event Horizon Telescope:EHT)」がM87中心の超大質量ブラックホール周辺を電波で観測することに成功したと発表し、その画像を公開しました。4年後の2023年4月には、同じブラックホールを取り囲む降着円盤(周回しながら落下していく物質で形成されたリング状構造)とジェットの根元を同時に観測できたとする成果も発表されています。M87の超大質量ブラックホールの質量は太陽約65億個分と推定されています。

今回、崔さんたちはジェットの形状が変化する様子を詳しく調べるために、20年以上に渡るM87の電波観測で得られた170枚のジェットの画像を分析。その結果、ジェットの噴出方向が約11年周期で変化していることがわかったといいます。

EHTの日本グループ「EHT-Japan」によると、M87のジェットが噴出方向に対して横方向に振れていることは過去の研究でも示唆されていたものの、原因や周期があるかどうかはわかっていなかったといいます。崔さんは「この発見をした時は身震いしました」と振り返るとともに、20年以上の観測で得られた膨大な量のデータを丁寧に分析したことが今回の発見につながったとコメントしています。

この周期的な変化の原因を探るために研究チームが国立天文台の天文学専用スーパーコンピューター「アテルイII」を用いてシミュレーションを行ったところ、自転するブラックホールが周囲の時空間を引きずることで生じる降着円盤の歳差運動(※1)として説明できることがわかりました。歳差運動とは回転する物体の回転軸が傾きながら円を描くような運動のことで、首振り運動とも呼ばれます。この運動は軸が傾いたまま回転し続けるコマ(独楽)の動きに似ています。

今回の成果は、M87の中心にある超大質量ブラックホール(超巨大ブラックホール)が自転していることや、ジェットの発生にブラックホールの自転が関わっている(※2)ことを裏付けるものだとされています。研究チームは引き続きM87のジェットの観測に取り組んでおり、研究に参加した国立天文台水沢VLBI観測所所長の本間希樹教授は「今後は得られたジェットの形状変化をEHTで得られるブラックホールの動画とも比較することで、ブラックホールとジェットのつながりや自転の速度までより正確に導き出したい」とコメントしています


■脚注

※1…自転する天体に引きずられて周囲の時空間が回転する相対論的効果を「レンズ-シリング(Lense-Thirring)効果」と呼び、この効果によって生じる歳差運動であることから「レンズ-シリング歳差」と呼ばれています。
※2…EHT-Japanによると、光速の99パーセント以上にまで加速されるジェットがどのような機構で放出されているのかはまだわかっておらず、磁場を介してブラックホールの自転のエネルギーが引き抜かれているとする機構(ブランドフォード・ズナエック機構)が最有力候補とされています。今回の研究はブラックホールが自転していることを示唆するレンズ-シリング歳差の証拠をつかむことで、この機構が起きている可能性が高いことを裏付けた形となりました


Source
NAOJ - 歳差運動するM87ジェットの噴出口―巨大ブラックホールの「自転」を示す新たな証拠―

2023年20月20日
sorae 宇宙へのポータルサイトより

ブラックホールの自転

Posted by moonrainbow on 06.2023 ブラック・ホール   0 comments   0 trackback
超大質量ブラックホールの自転が史上初めて証明される

ブラックホールの自転

M87銀河の中心にある超大質量ブラックホールは自転していた
 
ブラックホールが、自転していることを示す、直接的な証拠が史上初めて発見されたそうだ。

 そのブラックホールは、おとめ座の方角にある楕円銀河「M87」の中心にある。20年分の観測データから、そこから噴き出すジェットがコマの軸のように歳差運動をしていることが確認されたのだ。

 これによって、アインシュタインの一般相対性理論の正しさが、またも裏付けられることになった。

 日本の国立天文台や総合研究大学院大学など、国際チームによるその成果は『Nature』(2023年9月27日付)で報告されている


ブラックホールは自転するのか?
 
ブラックホールが自転しているだろうことは、かねてから予測されていたことだ。

 光ですら逃げられないブラックホールの重力に捕まった物質は、まるで渦のような円盤を描くようにして引き寄せられる(排水口に流れる水を想像すればいい)。

 やがてそうした物質は事象の地平面を超えて飲み込まれているが、すべてが重力の彼方に消えていくわけではない。じつは一部は吐き出され、超強力なジェットとなって噴出する。

 その噴出スピードは光速の99.9%。このジェットがなぜこのような膨大なエネルギーで噴出するのか確かなことは不明だ。

 だが一般相対性理論によるならば、もしもブラックホールが高速で自転しているのであれば、その磁場からそれだけのエネルギーを得ることもできると推測されている。

 もし本当にブラックホールが自転しているとすれば、その回転は誕生するときに勢いづいたと考えられている。

 フィギュアスケートの選手が腕を縮めてスピンを加速させるように、星が自分の重力で内側に崩壊することで、回転が加速したのだ


 しかも、自転はだんだんと加速するだろうと考えられている。ブラックホールによって引き裂かれた星や、巨大な質量を持つ天体同士の衝突で生じた物質が落下してくることによる影響のせいだ。

 とは言っても、これまでブラックホールの自転を裏付ける直接の証拠は見つかっていなかった。それが今回ついに発見されたのだ


ブラックホールの自転1
photo by iStock

「M87」の中心にある太陽の65億倍という怪物ブラックホー
 
それはおとめ座の方角にある「M87銀河(メシエ87)」の中心にある超大質量ブラックホールで発見された。

 「M87*」と呼ばれるこの怪物のようなブラックホールは、太陽の65億倍もの巨大な質量で、銀河系全体をつなぎとめている。

 M87*はこれまででもっとも研究が進んでいるブラックホールでもあり、2019年には史上初めて撮影にも成功している


ブラックホールの自転2
イベント・ホライズン・テレスコープ(EHT/Event Horizon Telescope)が撮影した銀河M87中心の巨大ブラックホールシャドウ / image credit:EHT

ブラックホールが自転することを証明
 
今回の研究チームは、世界にはり巡らされた電波望遠鏡ネットワークで、この超大質量ブラックホールを2000年から2022年にかけて観察。そのジェットがまるでメトロノームのように11年周期で揺れていることを突き止めた。

 この事実は、M87*の軸が、ちょうど回転するコマの軸のように、回転しながらゆっくりと揺れている(歳差運動)ことを物語っている


ブラックホールの自転3
(上)EAVN等で撮影したM87ジェットの電波画像の例。2013年から2018年にかけて7ミリメートル帯の波長で撮影された多数の画像を、2年分ずつ平均して3つの画像にしている。各画像の中心部から伸びる矢印はジェットの噴出方向を表す。(下)2000年から2022年の間に測定されたジェットの噴出方向の時間変化。赤色の曲線は、測定結果と最もよく一致する11年周期の歳差運動のモデルを表す。 / image credit:Cui et al. (2023)

 これはアインシュタインの理論の正しさを裏付けるまた新たな証拠だ。

 それと同時に、どのような破壊的現象ならこのような高速回転を作り出せるのかなど、新たな謎も浮かび上がってくるとのことだ


2023年10月01日
カラパイアより

地球に最も近いブラックホール

Posted by moonrainbow on 24.2023 ブラック・ホール   0 comments   0 trackback
地球に最も近いブラックホール、150光年先のヒアデス星団に複数存在か

main_image_12a65d00581e32151eeead7d0c2bf7d1aa44fc8d.jpg
地球に最も近い散開星団のヒアデス星団(NASA, ESA, and STScI Licensed under CC BY 4.0 https://creativecommons.org/licenses/by/4.0/)

わずか150光年先のヒアデス散開星団に、これまで検出された中で最も地球に近いブラックホールがあるとみられることが分かった

散開星団とは、同時期に誕生した数百個の恒星がまばらに集まったもので、所属する恒星はすべて共通の化学的性質を持っている。

オリオン座の三つ星の近くのおうし座に位置するヒアデスは、太陽系に最も近い散開星団で、冬の間中肉眼で見ることができる。天文情報サイト「EarthSky」によれば、約500個の星から成り、「雄牛の顔」とも呼ばれている


■地球に最も近いブラックホールを検出

そのヒアデス星団に、小型のブラックホールが複数存在する可能性あることが、英国王立天文学会の学会誌Monthly Notices of the Royal Astronomical Society(MNRAS)に掲載された論文で明らかになった。今まで検出された中で最も近くにあるブラックホールになる。

ブラックホールは、光を発しないので直接には観測できない。そこで研究チームは、ヒアデス星団内の恒星の運動と進化をシミュレーションし、結果を恒星の実際の位置と速度と比較した。

恒星の位置と速度については、欧州宇宙機関(ESA)の天文観測衛星ガイア(Gaia)の最新データを用いた。ガイアは、天の川銀河(銀河系)の3次元(3D)地図の作製を目指して、数十億個の恒星の運動を高精度で測定している


■ブラックホールは2~3個

今回の研究結果は、ヒアデス星団の中かその近くに、小型のブラックホールが2~3個存在することを示唆している。論文の筆頭執筆者で、イタリア・パドバ大学の博士課程修了研究者ステファノ・トルニアメンティは「今回のシミュレーションでは、いくつかのブラックホールが現在(あるいは最近まで)ヒアデス星団の中央部に存在すると仮定した場合でのみ、星団の質量と大きさの両方が一致する結果となった」と説明した。

太陽系に最も近いブラックホールとこれまで考えられていたのは、へびつかい座の方向に1560光年の距離にある「Gaia BH1」だった。へびつかい座は、北半球の夏(南半球の冬)の間中見えている。

今回の研究は、パドバ大とスペイン・バルセロナ大学宇宙科学研究所(ICCUB-IEEC)、英ケンブリッジ大学、欧州南天天文台(ESO)、中国・中山大学が共同で実施した


2023年9月18日
Forbes JAPANより
 

プロフィール

moonrainbow

Author:moonrainbow
昔、"地球の旅人"の頃




服と鞄と雑貨の販売をしています

カテゴリ

カレンダー

01 | 2024/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 - -

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード