ブラックホールの周りを28分の周期で公転している白色矮星の連星「X9」

Posted by moonrainbow on 23.2017 ブラック・ホール   0 comments   0 trackback
チャンドラX線観測衛星が観測したブラックホールの超近くを星が周回する「X9」

X9.jpg

ミシガン州立大学の研究者はNASAの望遠鏡を利用して、ブラックホールの非常に近くを周回する恒星を発見しました。地球から1万4800光年先に存在するこの白色矮星の連星「X9」は球状星団「47 Tucanae」に存在し、わずか地球と月の2.5倍の距離をブラックホールに引っ張られながら周回しているのです
 
チャンドラX線観測衛星を利用した観測では、この白色矮星はブラックホールの周りを28分の周期で公転しています。また最終的には白色矮星の物質はどんどんブラックホールに吸い取られ、やがて惑星程度の質量になるか、あるいは消失してしまう可能性もあります
 
また、この星自身に関しても「どうやって連星になったのか」など、謎だらけです。もしかしたら、以前は巨大な恒星が分裂したのかもしれません。今回の発見をした共同研究者のJay Strader氏は、「長い間、球状星団にブラックホールが存在するケースはまれ、あるいは無いと考えていました。しかし今回の発見は、その考えを覆す証拠となります」と語っています
 
Image Credit: NASA/CXC/M.Weiss

2017/03/15
Soraeより

ブラックホールの超高速ガス流

Posted by moonrainbow on 08.2017 ブラック・ホール   0 comments   0 trackback
ブラックホールの超高速ガス流の急速な温度変化

超大質量ブラックホールのイラスト
超大質量ブラックホールのイラスト。内側領域(ピンク)からはX線が放射され、周囲を取り巻く円盤からは超高速風(薄紫の線)が噴き出している(提供:ESA))

ブラックホールの周囲から噴出する、渦巻く超高速ガス流の温度が急速に変化している様子が初めてとらえられました

多くの銀河の中心には太陽の数百万倍から数十億倍もの質量を持つ超大質量ブラックホールが存在していると考えられており、ブラックホールは強力な重力で貪欲にガスや塵などを飲み込んでいます。こうしたブラックホールの周囲を取り巻く円盤からは超高速のガス流の「風」が噴き出しており、銀河中に吹き荒れています

英・ケンブリッジ大学のMichael Parkerさんたちの研究チームがNASAのX線天文衛星「NuSTAR」で超大質量ブラックホールを観測したところ、この風の温度が数時間で急激に上下していることが明らかになりました

風の中に存在する様々な物質によってX線が吸収される様子を調べると、鉄やマグネシウムといった風の構成要素を知ることができます。その観測中、吸収の特徴が数時間で消えたり再び現れたりしていることがわかりました。これは、X線によって風が加熱され高温になったために吸収が起こらなくなったり、風の温度が下がって再び吸収が起こるようになるという変化によるものと考えられます

「風がブラックホールと反応を起こしている様子が初めて観測されました。この風がどのようにして形成され、強力になるのか、どこにあるのか、密度や継続時間はどうのくらいか、といったことを調べていけば、ブラックホールと母銀河との相互作用に関する理解が進むことでしょう」(Parkerさん)

2017年3月3日
Astro Artsより

ブラックホールが「星をつくりだす働きをしていた」

Posted by moonrainbow on 26.2017 ブラック・ホール   0 comments   0 trackback
星の誕生と「超巨大ブラックホール」との秘密が明らかに

超巨大ブラックホール

銀河といえば、その中心に存在する巨大ブラックホール。私達の太陽系が存在する銀河系の中心にも、超巨大なブラックホールがいて座の中心部(いて座A*)に存在すると推測されています。そしてチリのアタカマ砂漠にあるアルマ望遠鏡の観測により、ブラックホールからの高速ジェットが実は星の誕生を促進させていたと報告されています
 
ケンブリッジ大学などの国際研究チームは、ほうおう座の方向にある「ほうおう座銀河団」を観測。その中心には超巨大ブラックホールがあり、高速ジェットを双極に吹き出しています。そしてこの双極ジェットがつくりだす「泡」の側面に低温の分子ガスが分布していることを観測しました
 
従来、ブラックホールは高速ジェットの放出によって星の材料を吹き飛ばし、星の誕生を抑えるものと考えられていました。また高速ジェットがつくりだす「泡」はあまりにも高温なため、星の材料になならないと推測されていたのです
 
今回観測されたような活発な活動をする「活動銀河核」で、 ブラックホールが従来とは逆の「星をつくりだす働きをしていた」ことが判明したのは、研究者にとって驚きでした。今後はさらにブラックホールの観測を継続することで、ブラックホールと星の誕生、あるいは銀河との関係の解明が進められると期待されています
 
Image Credit: ALMA (ESO/NAOJ/NRAO) H. Russell, et al.; NASA/ESA Hubble; NASA/CXC/MIT/M. McDonald et al.; B. Saxton (NRAO/AUI/NSF)

2017/02/16
Soraeより

球状星団「きょしちょう座47」の中心に中間質量ブラックホール

Posted by moonrainbow on 17.2017 ブラック・ホール   0 comments   0 trackback
球状星団の中心に潜む中間質量ブラックホール

きょしちょう座47の中心の中間質量ブラックホールの想像図
きょしちょう座47の中心の中間質量ブラックホールの想像図(提供:B. Kızıltan & T. Karacan)

球状星団「きょしちょう座47」の中心に、太陽2,200個分の質量を持つ中間質量ブラックホールが隠れていることを示す証拠が見つかりました

現在知られているブラックホールは2タイプに分けられます。太陽の数倍程度の質量を持つ恒星質量ブラックホールと、太陽質量の数百万倍から数十億倍の質量を持つ超大質量ブラックホールです

一方、太陽質量の100倍から1万倍という中間質量ブラックホールについては、存在は予測されてきたものの決定的な証拠は見つかっていなかったのです

米・ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのBulent Kiziltanさんたちの研究チームは、球状星団「きょしちょう座47」の中心に、太陽2,200個分の質量を持つ中間質量ブラックホールが隠れていることを示す証拠を発見した。この星団は、きょしちょう座の方向1万3000光年の距離にあり、直径120光年ほどの球状の領域に年齢120億歳の星が数十万個ほど集まっています

これまでにも、きょしちょう座47での中間質量ブラックホール探しは行われてきましたが、見つかっていなかったのです。多くの場合、ブラックホールは、その周囲を取り巻く高温の円盤から放出されるX線を探すことによって見つけられるのですが、その方法はブラックホールが周囲のガスを活発に飲み込んでいるときだけしか使えないのです。きょしちょう座47の中心部にはガスがないので、そこにブラックホールが潜んでいても、この方法では見つけられないのです

また、ブラックホールの強力な重力によって近くの星の運動に影響が生じるので、その様子を観測することでもブラックホールの存在を知ることができるが、きょうしちょう座47の中心部は密集しているため個々の星の動きを見ることは不可能です

では今回はどのようにして存在を突き止めたのだろうか。まず1つ目の証拠は、星団全体の星の動きから得られました

球状星団は密集度が非常に高く、こうした環境では重い星は星団の中心へと沈んでいく傾向にありますが、星団中心に中間質量ブラックホールがあると、ブラックホールがスプーンのように星をかき回して、重い星々が高速で遠くへ飛ばされます。星の動きと距離に関するシミュレーションと、可視光線観測の結果とを比較することで、こうした現象の証拠が見つかったのです

第2の証拠は球状星団中のパルサーの観測から得られました。パルサーもまた、星団中心のブラックホールの重力によって遠くへ投げ飛ばされます。ブラックホールがないと考えた場合と比べて遠いところでパルサーが見つかったので、ブラックホールはあると考えられます

これらの証拠から、太陽質量2,200個分の中間質量ブラックホールの存在が示唆されることとなったのです

きょしちょう座47のブラックホールが長い間、検出から逃れていたように、他の球状星団にも、同様の中間質量ブラックホールが隠れているかもしれません

2017年2月9日
Astro Artsより

星を飲み込むブラックホール

Posted by moonrainbow on 16.2017 ブラック・ホール   0 comments   0 trackback
10年以上かけて星を飲み込むブラックホール(NASA)


Black Hole Meal
(NASA/Chandra X-ray Observatory/M.Weiss via AP)

 米国の科学者らが、10年以上という長い歳月をかけて星を飲み込むブラックホールを発見しました。このブラックホールは今もまだ星の咀嚼を続けているというのです

 この“食事”が行われているのは、地球から18億光年離れた小さな銀河においてです。

 米ニューハンプシャー大学の科学研究員ダーチェン・リン氏によれば、ブラックホールが星を飲み込む現象は1990年代から観測されていますが、どれも1年ほどしか続かず、11年以上も続くのは過去最長の記録です

 リン氏とそのチームは軌道を周回するX線望遠鏡からのデータを用いて、ブラックホールの食事の様子を研究しました。通常、星がブラックホールに吸い込まれると、何百万度にも熱せられ、爆発的なX線フレアが発生します。ブラックホールは明らかに“ウェルダン”の星がお好みのようです

 「私たちは壮大かつ長期にわたる星の死を目撃しているところだ」とリン氏は声明で語っています

 このブラックホールから放射されるX線は、別の点でも予想を超えているというのです

 「私たちが観察してきたほとんどの期間、このブラックホールは急成長を続けています。ここから分かるのは、このブラックホールには、私たちの太陽の2倍の重さの星のように、何か普通ではないものが吸い込まれているということだ」。論文の共著者であるハーバード・スミソニアン天体物理学センターのジェームズ・ギロション氏はそう語っています

 このブラックホールの食事が始まったのは2005年7月頃のこと。コンピュータモデルによると、今後10年間で活動は徐々に弱まっていく見通しです

 この発見に関する論文は2017年2月6日に学術誌「Nature Astronomy」で発表されました

ITmedia NEWSより
2017年2月7日
 

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