宇宙の膨張

Posted by moonrainbow on 06.2017 宇宙の果て   0 comments   0 trackback
重力レンズが裏付けた予想より速い宇宙の膨張(カブリIPMUHubble Space Telescopeすばる望遠鏡

重力レンズ効果を受けたクエーサー像と前景の銀河
重力レンズ効果を受けたクエーサー像と前景の銀河(提供:NASA, ESA, S. Suyu (Max Planck Institute for Astrophysics), M. W. Auger (University of Cambridge))

重力レンズ効果を利用して宇宙の膨張率を表すハッブル定数の値が調べられ、近傍宇宙では従来の値との一致がみられたが、衛星「プランク」による初期宇宙観測に基づく値とは一致しないことが確かめられました

ある天体の重力がレンズのような役割を果たして、より遠方の天体からの光を曲げたり増幅したりする現象は「重力レンズ効果」として知られています。たとえば、遠方のクエーサーの手前に大質量の銀河があると銀河がレンズ源として働き、背景のクエーサーの像が複数に分かれたりアーク状に引き伸ばされたりします

一般にレンズとなる銀河は完全に球形の歪みを生み出すことはできず、またレンズ銀河とクエーサーとは完全に一直線には並んではいないため、背景のクエーサーの複数の像から届く光はそれぞれわずかに異なる距離の経路を辿る。そしてクエーサーの輝きが時間によって変化すると、異なる像が異なる時刻に明滅する様子を見ることになり、その時間の遅れは光がやってくる経路の長さに依存します

この遅れは宇宙の膨張率を表す「ハッブル定数」の値と直接的に関係しており、複数の像の間での時間的遅れを正確に測ることで、高い精度でハッブル定数を確かめることができます

独・マックス・プランク物理学研究所等のSherry Suyuさんたちの国際研究チーム「H0LiCOW(ホーリー・カウ)」は、ハッブル宇宙望遠鏡や米・ハワイのすばる望遠鏡など複数の望遠鏡を用いて、強い重力レンズ効果を引き起こしている5つの銀河を観測し、ハッブル定数を調べました。その結果、近傍宇宙におけるハッブル定数の値は、これまでに超新星やケフェイド変光星の観測から得られている値と極めてよく一致したのです

一方でその値は、ヨーロッパ宇宙機関(ESA)の宇宙背景放射観測衛星「プランク」による、初期宇宙の宇宙背景放射の観測から得られた値とは一致しなかったのです。プランクで確かめられたハッブル定数の値は、現在の標準的な宇宙論モデルから期待される値とよく合っているが、今回のような局所宇宙の様々な観測から求めた値とは一致していないのです。今回の結果は、標準的なモデルで期待される値より速く宇宙が膨張していることを予測するものとなっています

「高い精度を持った異なる方法で、宇宙の膨張率を測ろうという取り組みが始まっています。現在の我々の宇宙に対する理解を超える新しい物理がこの矛盾から示される可能性があります」(Suyuさん)。

2017年1月30日
Astro Artsより

宇宙の加速膨張の謎

Posted by moonrainbow on 17.2012 宇宙の果て   4 comments   0 trackback
宇宙の加速膨張は反物質が原因?

宇宙の加速膨張
 暗黒エネルギーが関わっているとされる宇宙の膨張とその加速を時系列で表したイメージ図。

 宇宙全体に存在するとされながらも、正体が依然として不明な「暗黒エネルギー」。宇宙の加速膨張を説明する有力な仮説と見なされていますが、最近になって、物質と反物質との間の強力な反発力に基づく新たな理論が発表されました

 宇宙膨張説は近年では広く支持されていますが、1998年になってその膨張が加速的だと示唆する観測結果が発表されました。これは研究者の間でも予想外であり、物理学における“最も深刻な問題”とされています。重力に対する従来の認識に基づけば、宇宙の物質間には引力が働くため膨張は減速しなければならないからです。この加速膨張を説明するために提唱されたのが、反発力を生む仮想的なエネルギー「暗黒エネルギー」です

 新たな研究結果は、この暗黒エネルギーによる効果が実際には、通常の物質と反物質とが反発し合うときに生じる一種の「反重力」に起因することを指摘しています。通常この反発力は、宇宙全体を一様に満たしている暗黒エネルギーが元だとされますが、暗黒エネルギーの正体や、なぜそのような効果をもたらすのかについてはまったく分かっていません。未知の存在の代わりに、比較的よく知られている反物質による反重力に着目した様です

詳しくは、、、、

原始銀河団領域

Posted by moonrainbow on 16.2011 宇宙の果て   0 comments   0 trackback
すばる望遠鏡、爆発的な星形成をする「ロゼッタストーン銀河団を発見

こぎつね座の一角に、非常に激しい勢いで星形成をする銀河の集団が発見されました
現在の銀河団の種に相当するこの銀河集団は約110億光年のかなたにあり、宇宙の育ち盛りの時代にある活発な銀河のようすをかいま見せてくれる貴重な例となりそうです

原始銀河団領域
すばる望遠鏡の「MOIRCS」で撮影した原始銀河団領域。赤い四角で示した緑色の天体がHα輝線天体。(提供:国立天文台)

この銀河は約110億光年かなたにあり、137億年前の誕生から27億年経った、育ちざかりの宇宙における原始銀河団の姿です

詳しくは、、、

宇宙の大きさ(7)

Posted by moonrainbow on 04.2010 宇宙の果て   5 comments   0 trackback
別の宇宙にも生命は存在する!?

日経サイエンス 2010年 04月号


宇宙の「宇」は天地四方、つまり空間全体を,「宙」は往古来今(過去と未来)、つまり時の流れ全体を表します
「宇宙」は時空すべてを意味することになります

これは物理学的にみても正しい表現かもしれません。私たちは時空の中の存在なので宇宙の外に出て行くことはできないのです。
しかし,「宇宙の外」について考えをめぐらすことは自由です。宇宙を1つの球と見立てれば,もしかしたら,その外側には無数の球(宇宙)が存在しているかもしれないのです

近年の宇宙論研究によって「私たちの宇宙」とは別に,無数の宇宙が存在する可能性が示されています
別の宇宙では物理法則が違っていてもおかしくはないのです
例えば物質を構成する素粒子(クォーク)の質量が違っているかもしれない。私たちの宇宙には4種類の力,重力と電磁気力,クォークどうしを結びつけて陽子や中性子を形作る強い力(強い核力),クォークなどの種類を変える作用を持つ弱い力(弱い核力)がありますが,別の宇宙では3種類しかないかもしれないのです

 もし,そんな宇宙が存在したとして,そこに知的生命がいて私たちと同じように別の宇宙の知的生命に考えをめぐらせるようなことはあるのでしょうか? 前提となるのは,物理法則が違っても,生命を生む前提となる地球のような惑星が存在するかどうか,その地球型惑星に生命の“素材”となる炭素のような元素が安定的にするかどうかということになります

 著者の2人の気鋭の宇宙論研究者が,そんな別宇宙における生命の可能性を理論的に探ってます。
その結果,私たちの宇宙とは違って弱い核力が存在しなかったとしても,星が形成され,その星が爆発してさまざまな元素が生み出され,それらが宇宙にまき散らされ,地球型惑星ができることがわかりました。またクォークについて,私たちの宇宙とは違った質量をもつ場合でも,一定の条件を満たすなら,生物の素材となる炭素に似た元素が安定的に存在できることがわかった

著者:
A. ジェンキンス(米フロリダ州立大学)
G. ペレス(イスラエル・ワイツマン科学研究所)


日経サイエンス2010年4月号より

宇宙の大きさ(6)

Posted by moonrainbow on 03.2010 宇宙の果て   0 comments   0 trackback
WMAP

WMAP(Wilkinson Microwave Anisotropy Probe: ウィルキンソン・マイクロ波異方性探査機)は アメリカ航空宇宙局 (NASA) が打ち上げた宇宙探査機である。
WMAP の任務はビッグバンの名残の熱放射である宇宙マイクロ波背景放射 (CMB) の温度を全天にわたってサーベイ観測することである
この探査機は2001年6月30日、アメリカのケープカナベラル空軍基地からデルタIIロケットで打ち上げられた。
784px-WMAP_spacecraft_diagram.jpg
WMAP

概要
WMAP の目的は CMB の微小なゆらぎを全天にわたって描き出すことによって、宇宙の性質を記述する様々な理論の妥当性を検証することである
この探査機は COBE の後継機で、中型探査機シリーズmedium-class explorer (MIDEX) の1つである。
COBE.jpg
COBE2.jpg
COBE

WMAP の科学的目標は、CMB の相対温度を全天について高い角分解能と感度で正確に測定することである。それゆえ、探査機の設計に求められる最も重要な点は、最終的に得られる CMB マップに含まれる系統誤差をできるだけ抑えることであった。

これらの目標を達成するために、WMAP は天空上の2点の温度差を測定する差分マイクロ波ラジオメータを搭載している。WMAP は地球から150万km離れた太陽‐地球系のラグランジュ点 L2 付近の軌道から観測を行う。よって、WMAP を慣習的に「衛星 (satellite)」と呼ぶ場合があるが、宇宙機の軌道としては正確には人工惑星である。L2 へ向かうために月の引力によるスイングバイが行われた。

L2 は太陽から地球へ伸ばした直線上の地球よりも遠い地点にあり、この点では、地球と同じ周期で太陽を公転するために必要な向心力が、太陽の重力と地球の重力の和と等しくなる。このため、L2 に置かれた物体は太陽や地球との相対位置を保ち続ける。

この地点は常に太陽・地球・月から離れて何にも遮られることなく深宇宙を見ることができ、観測にとっては例外的に安定な環境である。WMAP は以下の方法で空をスキャンする。すなわち、一日に全天の約30%をカバーし、地球の公転に合わせて L2 も太陽を周回することを利用して6ヶ月ごとに全天を観測する。CMB の前景となる我々の銀河系からの信号を排除しやすくするために、WMAP では 22-90 GHz の間にある5つの周波数帯を使う。

成果
宇宙の大きさ 1

WMAP で得られた宇宙マイクロ波背景放射の画像
COBE_cmb_fluctuations.gif
比較:COBE で得られた宇宙マイクロ波背景放射の画像

WMAP は多くの宇宙論パラメータについて、過去の観測装置で得られた値よりも高い精度での測定を行った。現在の宇宙モデルによれば、WMAP の 1st-year のデータから各宇宙論パラメータは以下のように求まる。

宇宙年齢は137億年である
宇宙の大きさは少なくとも780億光年以上
宇宙の組成は4%が通常の物質、23%が正体不明のダークマター、73%がダークエネルギーである
インフレーション宇宙論のシナリオは観測と一致している

WMAP のデータに現在の宇宙モデルの理論を適用すると、我々の宇宙は永遠に膨張を続けるという結果になる
 

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