「暗黒物質」解明に期待

Posted by moonrainbow on 14.2016 暗黒物質   0 comments   0 trackback
「反ヘリウム」初めて自然界で検出か? 

反物質の「反ヘリウム」

物質と衝突すると双方が消滅してしまう反物質の「反ヘリウム」とみられる物質を検出したと、スイスの欧州合同原子核研究所(CERN)が2016年12月8日に発表しました。結果が本物であれば、世界で初めて自然界で反物質を検出したことになります。今回AMSで検出された可能性がある反ヘリウムは反陽子2個と反中性子1個で構成され、重さはヘリウムとほぼ同じです

研究チームは、国際宇宙ステーション(ISS)に搭載されている「アルファ磁気分光器」(AMS-02)を用いて、2011年から5年間観測。そして合計で900億個超の粒子を分析したところ、数個の反ヘリウムと思われる粒子が発見されたのです

なお、AMSは、ISSに搭載されている機器の中でも最大の科学観測装置です。ネオジム磁石が搭載されており、その強力な磁場で宇宙線を集めることができます。また2012年の時点で、電子の反粒子である陽電子の観測に成功していました

物質は「電子」「陽子」「中性子」から構成されていて、反物質はこれらとは反対の性質を持つ「陽電子」「反陽子」「反中性子」から構成されています。ビックバンが起きた直後は物質と反物質が存在し、互いに打ち消し合っていましたが、何らかの理由で物質の数が勝り、反物質は消えてしまいました。消滅せずに残った物質が現在の宇宙を構成していると言われています。映画・小説の『天使と悪魔』にも登場したことから、こちらで反物質を知った方も多いのではないでしょうか

なぜ宇宙から消えてしまったはずの反物質の観測が行われているのでしょうか。それは、宇宙の3割ほどを占める未知の物質である「暗黒物質」が互いに衝突したときに、反陽子などが発生するとされているからです。反ヘリウムは反陽子から構成されているため、検出されたものが反ヘリウムだった場合、暗黒物質が存在する証拠の一つになる可能性があります

1995年にはCERNで反水素、2011年には米国のブルックヘブン国立研究所(BNL)で反ヘリウム原子核を作りだすことに成功しています。このように反物質は人工的には作製されてきましたが、自然界では検出されていませんでした。今後もさらにデータを集め、分析が行われていきます

Image:NASA

2016/12/11
Soraeより

ダークマターが原始のブラックホールによって成り立っている?

Posted by moonrainbow on 22.2016 暗黒物質   0 comments   0 trackback
謎の物質「ダークマター」はブラックホールが構成?

謎の物質「ダークマター」

宇宙空間に存在するはずの、しかし観測はされていない「ダークマター」。宇宙の成り立ちを説明するために考えだされた仮説上の物質ですが、その成り立ちが解明されつつあるのかもしれません。現在、とある天文学者はダークマターが原始のブラックホールによって成り立っていると考えているのです
 
NASAゴダード宇宙飛行センターの天文学者のAlexander Kashlinsky氏は、宇宙の生成時に誕生した原始のブラックホールがLIGOによって観測された「重力波」を完全に説明できるとしています。同氏によるとダークマターは原始のブラックホールで構成されているだけでなく、全ての銀河も巨大なブラックホールの球体に埋め込まれています
 
2005年にKashlinsky氏はスピッツァー宇宙望遠鏡を利用し、遠赤外線を観測して初期の宇宙を観測しました。また2013年には同一の領域がX線で観測され、同一の天体を観測していたことが判明しました。このように遠赤外線とX線の両方を放つのは、ブラックホールに他なりません。そして近年の重力波の観測も、ブラックホールの存在を裏付けるものでした
 
Kashlinsky氏の報告によると、宇宙の誕生から5億年の間にダークマターは崩壊し、「ハロ」と呼ばれる領域を作りました。そして、このハロは初期の銀河や星を生み出す種となったのです。またダークマターが原始ブラックホールによって形成されているとすれば、初期の宇宙ではより多くのハロが生み出されたことになります
 
今回の報告はダークマターとブラックホールの成り立ちをうまく説明したものですが、それを確認するためにもさらなるブラックホールの観測が必要となります。ダークマターやダークエネルギーは宇宙の多くを占めると予想されていますが、その研究はまだ始まったばかりなのです
 
Image Credit: NASA, ESA, and D. Coe, J. Anderson, and R. van der Marel (STScI)

2016/06/15
Soraeより

ダークマターが銀河系の質量の88%あった!

Posted by moonrainbow on 20.2016 暗黒物質   0 comments   0 trackback
銀河系の質量は太陽7000億個分で暗黒物質が約9割あった

ダークマターも計測、最も徹底的な最新の分析で明らかに

天の川の帯
米ユタ州のナチュラル・ブリッジズ国定公園上空に広がる天の川の帯。(PHOTOGRAPH BY JIM RICHARDSON, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE)

 地球を含む銀河系(天の川銀河)の質量については、天体物理学者たちに聞けば、たちまち議論が白熱するほど諸説入り乱れています。だが、その議論も決着に向かうかもしれません。カナダ、オンタリオ州のマックマスター大学の研究者らが新たな計測方法を提示しました

 この研究成果は2016年5月31日、同国ウィニペグで開催中のカナダ天文学会(Canadian Astronomical Society)で報告されました。それによると、銀河系の質量は太陽の7000億倍で、これまで出されてきた説の中では軽い方になるそうです。同時に、銀河系に含まれるダークマター(暗黒物質)は、従来の算出よりもやや多いとの結果が出ました。目に見えず、まだ謎の多いダークマターは、銀河系を取り囲む雲のように存在していると考えられています

 銀河系の質量が現在どれだけあるのか分かれば、天文学者は我々の銀河の過去と未来をより深く理解できます

 マックマスター大学の博士号候補生で、今回の研究を主導したグウェンドリン・イーディー氏は、「銀河系の質量を解明できれば、宇宙全体の中での位置づけをより深く知ることができます」と話しています

 第一に、どんな銀河でも、星が生まれ、存在し、死んでいく速度は、その銀河の総質量と関連があるとみられています。

「銀河の進化を研究する場合、その質量と進化がどう関係しているかに着目します」とイーディー氏。「銀河系の質量をより正確に把握できれば、銀河系や他の銀河がどのように生まれて進化するのかが分かります」。

ダークマターの測り方

 銀河系にどれだけの物質があるのか、これまでの推定には大きなばらつきがありました。ある研究では太陽1兆個分とされる一方、別の研究では1000億個分にとどまるとも言われていました

 こうした数値には、ちり、惑星、衛星、恒星、銀河系を周回する矮小銀河の一部など、私たちが見たり直接検出したりできる物質が全て含まれ、さらに銀河を取り囲むダークマターのハロー(かたまり)も含まれています

 他の物体に重力を及ぼすということしか分かっていないダークマターは、とりわけ測定が難しいです。イーディー氏は、球状星団という老いた星の集団について大学院で研究を始めて以来、この問題に取り組んできました

 最終的に、氏は銀河系のダークマターを測定する方法を考案しました。銀河の周囲に存在する球状星団89個の、すでに分かっている動きと速度を利用するというものでした

 球状星団を使ったのは、銀河全体に不規則に分散しており、また比較的大きくはっきりしていて、個々の恒星よりも追跡しやすいためです。これらの星団が銀河の中心を周回する間、ダークマターは予測可能なパターンで星団を押したり引っ張ったりしています

 ダークマターと銀河内で観測されている物体の質量とを合計することで、イーディー氏は銀河系の「質量プロファイル」を作成できました。それによると、銀河の中心からある距離までの範囲に含まれる、全ての物質の質量を推定できます

 その結果、銀河系の質量は太陽7000億個分となり、「軽い銀河」派により近い結論となりました。大きくて遠い球状星団や広く散らばった矮小銀河など、銀河の外縁にある物体の一部は実際には銀河系の重力に引っ張られていないため、銀河の総質量には含まれないと考える立場です

 また現在、銀河系の恒星の質量は太陽約600億個分と推定され、それ以外ではガスとちりが約1~3%であることから、イーディー氏の研究結果にしたがえば、ダークマターが銀河系の質量の88%にものぼることになります

まだ謎の多い「私たちの銀河系」

 銀河系の質量を算出しようとしたのはイーディー氏が初めてではないのです。だが、カナダ国立研究機関、ヘルツバーグ天体物理学研究所の研究官で機器のスペシャリストでもあるアラン・マコナキー氏は、「幅広い種類のデータをまとめており、現時点では最も徹底的な分析の1つ」と評価しています

「球状星団が動く速度や方向を突き止めるのはとても難しいことです。銀河系に関して、これらのデータ全てを一貫性のあるモデルにまとめるのは大きな挑戦といえます」とマコナキー氏

 同氏は続けて、「私たちは銀河系に生きているにもかかわらず、その銀河の重さははっきり分かっていないと言うと、一般の人にいささか驚かれることがあります」と語りました。「今回の研究成果により、私たちが暮らす場所の重さが分かったと、自信を持って言える段階に大きく1歩近付きました」。

 イーディー氏は、今回の結果はダークマターの性質を特定しようと尽力している天体物理学者たちへの刺激にもなると考えています

「夜空に見える天の川は広大です。夜の闇に横たわる星々やちりの川は美しく、壮大で、途方もなく広がっています」とイーディー氏は言います。「ですが、自分が見ているのは実際に存在している物の約5分の1でしかないと思うと、見過ごしている物が何なのか突き止めたいという気になるのです」

2016.06.03
ナショジオより

ダークマターの謎解明に一歩前進

Posted by moonrainbow on 05.2015 暗黒物質   1 comments   0 trackback
地球の周りのダークマターは、長いフィラメント状?(NASA JPL

髪の毛のようなフィラメント状のダークマターの想像図
地球の周囲の、髪の毛のようなフィラメント状のダークマターの想像図。(提供:NASA/JPL-Caltech、以下同) .

シミュレーション研究から、髪の毛のように細長いフィラメント状のダークマターの存在が提唱されました。地球の周りにも多く「生えて」いるかもしれないのです

ダークマター(暗黒物質)は宇宙を構成しているエネルギーと物質のうち27%を占める、目に見えない謎の物質です。電磁波で検出することはできないが周囲に及ぼす重力的な影響を観測することで、その存在は確実視されています

1990年代に行われた計算や過去10年間に実施されたシミュレーションによれば、ダークマターは、きめの細かい粒子の流れを作り、同じ速度で動き、銀河の周りを回っているのです。その粒子の流れが地球のような惑星に接近した場合、どんなことが起こるのだろうか。その答えを出すために、NASA JPLのGary Prézeauさんはコンピュータ・シミュレーションを行いました。

分析の結果、ダークマターの流れが惑星を通り抜けると粒子が集まり、超高密度のフィラメント状ダークマターとなることが示されたのです。ダークマターの流れは、地球からまるで髪の毛が生えているかのような状態になるはずだというのです

普通の(目に見える)物質の流れは、地球を通り抜けることはできず別の方向へそれますが、ダークマターにとってみれば地球は障害物でもなんでもないのです。Prézeauさんのシミュレーションによると、地球の重力でダークマターの粒子の流れが集まり折り曲げられ、髪の毛状になるだろうというのです

ダークマターの、毛根のような部分と地球の想像図
フィラメント状のダークマターの、毛根のような部分と地球の想像図

ダークマターの毛には、ダークマターが最も集中している「毛根」と、毛の終わりである「毛先」があります。地球の核を通り抜けるダークマター粒子は、粒子の密度が平均の10億倍近くになる毛根に集中し、その位置は地表から約100万kmも離れています。毛先は地球の表面をかすめて通る粒子の流れによって作られ、その位置は毛根の2倍以上も遠いところです。また、木星の核を通り抜けて作られる毛根の密度は元の1兆倍になるというシミュレーション結果も得られました。

「もしダークマターの毛根の場所をピンポイントで突き止められれば、そこへ探査機を送って、ダークマターに関するたくさんのデータが得られるでしょう」(Prézeauさん)。

Prézeauさんのシミュレーションによる発見は、ほかにもあります。それは、地球内部における密度の変化、つまり核やマントル、地殻といった構造の変化が、髪の毛に反映されるということです。理論的には、もしそういった髪の毛に反映された情報が得られれば、惑星内部の層や凍った衛星の地下海の深さについても地図が作れることになります。

興味深い研究成果ですが、今回の発見を補強しダークマターの性質を解き明かすには、更なる研究が必要とされています

2015年11月24日
Astro Artsより

ダークマター地図

Posted by moonrainbow on 13.2015 暗黒物質   0 comments   0 trackback
すばる望遠鏡HSCが描き出した最初のダークマター地図

ダークマター分布図
HSCで観測された天体画像の一部(大きさ14分角×8.5分角)と、解析で得られたダークマター分布図(等高線)(提供:国立天文台/HSC Project、以下同) .

すばる望遠鏡超広視野主焦点カメラHSCを用いた観測データから、満月10個分ほどの天域に銀河団規模のダークマターが9つ集中して存在することが突き止められました。ダークマターの分布と時間変化を追い、宇宙膨張やそれを支配するダークエネルギーの謎に迫るための、観測装置と解析手法が確立したことを示す成果です

宇宙は加速膨張していることが知られており、その膨張はダークエネルギー(暗黒エネルギー)が支配していると考えられています。ダークエネルギーの強さや性質を調べるうえではダークマター(暗黒物質)の分布を広範囲にわたって調べることが重要ですが、ダークマターは電磁波では観測できないため、従来の観測方法では全貌をとらえることはできません

ダークマターの分布をとらえる方法の一つに「重力レンズ効果」を利用した観測があります。ダークマターの集まりがあると、背後にある遠方の銀河の像が重力レンズ効果で変形するので、変形量を調べることでダークマターの分布を調べることができるのです。そのような観測のためには、遠方の暗い銀河を広い天域(天の領域)にわたって捜索し、形状を精密に計測する必要です

国立天文台、東京大学などの研究チームは、すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ「HSC(Hyper Suprime-Cam、ハイパー・シュプリーム・カム)」の性能試験観測で取得されたデータを解析し、写し出された無数の微光銀河の形状を精密に測定することでダークマターの分布を調べました。HSCは8億7000万画素を持ち、満月9個分の広さの天域を一度に撮影できる世界最高性能の超広視野カメラで、空間分解能の高さや星像の歪みの小ささなども極めて優れています

解析の結果、銀河団規模のダークマターの「かたまり」が9つ、2.3平方度(満月約12個分の広さ)の観測天域で検出されました。別の望遠鏡で得られた画像からHSCで特定された「かたまり」に対応する銀河団も見つかり、HSCの観測データによる重力レンズ解析と、結果として得られる「ダークマター地図」の信頼性が確認されています

また、今回の重力レンズ解析で検出された銀河団の数が、宇宙モデルの予測よりはるかに多いこともわかりました。観測した天域がたまたまダークマターが密集した場所だったのか、あるいは過去においてダークエネルギーが期待されていたほど存在せず、緩やかな宇宙膨張のなかで天体形成が早く進行した結果なのかは、現時点でははっきりしていません。さらに詳しく調べるため、より広い天域での観測結果が待たれます

(右)観測されたダークマターの「かたまり」の密度を模式的に示した図、(左)現在推定されているダークエネルギーの量から推定した場合の理論予想
(右)観測されたダークマターの「かたまり」の密度を模式的に示した図、(左)現在推定されているダークエネルギーの量から推定した場合の理論予想

HSC開発責任者の宮崎聡さんは「今回の初期成果により、ダークエネルギーの謎に迫るために必要な観測装置と解析手法が確立したことが示されました。最終的に観測天域を1000平方度以上に広げ、ダークマターの分布とその時間変化から宇宙膨張の歴史を精密に計測する、という課題に取り組みます」と意気込みを語っています

Hyper Suprime-Cam が描き出した最初のダークマター地図



2015年7月7日
Astro Artsより
 

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