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暗黒物質が存在しない銀河「NGC 1052-DF2」と銀河「NGC 1052-DF4」

Posted by moonrainbow on 22.2019 暗黒物質   0 comments   0 trackback
これは果たして銀河なのか… 暗黒物質が存在しない超淡銀河の2例目が見つかる

超淡銀河「NGC 1052-DF2」
超淡銀河「NGC 1052-DF2」。ハッブル宇宙望遠鏡の掃天観測用高性能カメラ「ACS」によって撮影(Credit: NASA, ESA, and P. van Dokkum (Yale University))

この宇宙の銀河には、人の目や電波・X線などで観測できる天体の他に、重力でしかその存在を検出できない暗黒物質(ダークマター)も集まっていることが知られています。暗黒物質は銀河の質量の大半を占めるほど重要な存在なのですが、この暗黒物質が見当たらない銀河も見つかっています

■淡すぎて別の銀河が透けて見える「銀河」

画像は、かみのけ座の方向にある銀河「NGC 1052-DF2」(以下「DF2」)の姿。中央付近にある星の集まりがDF2です。銀河にしてはあまりにも淡いため、向こう側にある別の銀河がDF2を通して透けて見えているのがわかります。

暗黒物質が存在しないとされているのは画像のDF2と、「NGC 1052-DF4」(以下「DF4」)という2つの銀河です。銀河と呼ばれてはいますが、どちらも腕と呼ばれる渦巻き構造や中央部のバルジのような、はっきりとした構造は確認できません。

星の数が天の川銀河の100分の1から1000分の1と少ないにもかかわらず、サイズが差し渡し1万光年ほどにまで大きく広がっているため、他の銀河と比べて輝度が乏しく、全体的に淡く見えるのが特徴です。イェール大学のPieter van Dokkum氏らは、これらの銀河に対して新しく「ultra diffuse galaxies」、日本語では「超淡銀河」(※)という分類を提唱しています。

(※…国立天文台の2015年度年次報告より)


■「暗黒物質が存在しない銀河」その意味するところは?

超淡銀河「NGC 1052-DF4」
もう1つの超淡銀河「NGC 1052-DF4」。2019年10月16日に公開されたShany Danieli氏らの論文より引用(Credit: NASA/ESA/STScI/S. Danieli et al.)

銀河は、初期の宇宙であちこちに集まった暗黒物質のハロー(ダークハロー)に引き寄せられたガスのなかから恒星が誕生したことがきっかけとなり、その形成が始まったとされています。

しかし、超淡銀河のDF2やDF4には、ガスが集まる呼び水となるべき暗黒物質が存在しません。星々が誕生するのに不可欠である濃いガスの集まりは存在していたはずですが、それがどうやって集まったのかは未知のままです。

そもそも「暗黒物質が存在しない銀河」という観測結果が誤りなのではないかとする異議も唱えられていますが、DF4に関する研究結果を前述のDokkum氏らとともにまとめたShany Danieli氏は、確かな証拠が集まってきたことから、そろそろ観測結果をめぐる議論から離れて「これらの銀河が何を意味するのかという議論に移りたい」とコメントしています。

日本天文学会が編纂している「天文学辞典」では、銀河について『銀河と球状星団の違いは、ダークマターを含むかどうかにある』としています。DF2やDF4における暗黒物質の不在は、これらの天体が果たして銀河と呼べるのか、はたまた「銀河とは何か」といった議論にまで発展するのかもしれません


Image Credit: NASA, ESA, and P. van Dokkum (Yale University)

2019/10/21
Soraeより

ダークマターの候補の一つである素粒子「アクシオン」

Posted by moonrainbow on 13.2019 暗黒物質   0 comments   0 trackback
原始惑星系円盤の偏光観測からダークマターの正体に迫る

原始惑星系円盤の偏光
アクシオンの影響を受ける原始惑星系円盤の偏光
原始惑星系円盤の偏光(左上)が地球へ届くまでの間にアクシオンの影響を受けて乱れる(右下)ことを表した概念イラスト(提供:プレスリリースより)

原始惑星系円盤の偏光パターンの調査から、ダークマターの候補の一つである「アクシオン」と呼ばれる素粒子の性質に強い制限を付ける成果が得られました

宇宙にはダークマター(暗黒物質)と呼ばれる未知の物質が大量に存在しています。その正体は不明であり、観測や理論から様々な候補が考えられていますが、そのなかの一つが「アクシオン」と呼ばれる素粒子です

アクシオンは「ひも理論」などの高エネルギー理論から存在が予言されている素粒子で、これまでに発見されたどの素粒子よりも軽く、光の伝播に影響を与えると考えられています。太陽から飛んでくるアクシオンを地上でとらえる実験や、人工的にアクシオンを生成させて検出する実験が行われてきましたが、未だ発見には至っていません

この「光の伝播に影響を与える」という性質が観測結果に見られるかどうかを確かめるため、京都大学の藤田智弘さんたちの研究チームは、すばる望遠鏡で観測した原始惑星系円盤のデータに注目しました。原始惑星系円盤とは、若い星の周りに広がる、ガスや塵からなる円盤状の構造で、星形成や円盤中で誕生する惑星の研究対象とされているものです

原始惑星系円盤からの光を観測すると、きれいな同心円状の偏光パターンを持っています。アクシオンには光の偏光方向を回転させる性質があると考えられているので、原始惑星系円盤から地球までの宇宙空間にも存在するダークマターの正体がアクシオンであれば、原始惑星系円盤の同心円状の偏光パターンが渦巻き状に乱されると予測されます

研究の結果、観測データには偏光パターンの乱れは見つからなかった。これは、アクシオンの性質に対してこれまでで最も強い制限をつける成果であり、アクシオンを探索すべき観測範囲を飛躍的に絞り込めたということを意味するものです。今後さらに高精度の観測によって、アクシオンの兆候を発見したり、ダークマターの正体を解明したりできる可能性もあります

2019年6月6日
AstroArtsより

ダークマターは原始ブラックホールでもなかった

Posted by moonrainbow on 07.2019 暗黒物質   0 comments   0 trackback
やはり未知の素粒子か

ダークマター

国立天文台が発表した2019年4月2日の研究結果によると、すばる望遠鏡で観測したデータを解析したところ、原始ブラックホールはダークマター(暗黒物質)である可能性が低いことが明らかになったとの報告がなされています

ダークマターは今までにも、それらしき存在が確認されていますが「ダークマターの可能性がある」というだけで実際の正体は判明していません。ただし、質量があるが光を反射しないダークマターは、宇宙に存在する通常の物質の5倍の総量があるという事は判明しています。合わせて、ダークマターは銀河や銀河団の「質量欠損問題」を解決する外的要因であることも知られています

また、一説として、ダークマターは初期宇宙に形成された原始ブラックホールである可能性も考えられていました。そこで、東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)の高田昌広主任研究者・教授 を中心とする国際研究グループは、すばる望遠鏡の超広視野主焦点カメラ「HSC:Hyper Suprime-Cam」を用い、アンドロメダ銀河をターゲットにした観測を実施

アンドロメダ銀河に多くの原始ブラックホールが存在するのであれば、重力レンズ効果によって引き起こされる「マイクロレンズ効果」という変光星とは異なるスペクトルの変わらない星の光度変化の現象を多数観測できると推測。観測を行うにあたり、1000例程度のマイクロレンズ効果の観測が期待されていました。しかし、HSCを用いた7時間にわたる観測データを解析した結果、観測できたマイクロレンズ効果は、わずか1例という結果に。

ダークマター1
▲唯一捉えられたマイクロレンズ現象による増光

この結果報告により、原始ブラックホールがダークマターである可能性が低いことが判明。それと同時に、ダークマターの正体は「未知の素粒子」である可能性が高くなったと報告されています

Image Credit:国立天文台 / NASA, ESA, J. Dalcanton (University of Washington, USA), B. F. Williams (University of Washington, USA), L. C. Johnson (University of Washington, USA), the PHAT team, and R. Gendler.

2019/4/2
Soraeより

ダークマター粒子は特定の速度のときだけ互いに散乱するという理論

Posted by moonrainbow on 09.2019 暗黒物質   0 comments   0 trackback
新理論、ダークマターは軽くて散乱する

ダークマターの分布を模式的に表した
矮小銀河と銀河団でのダークマターの分布を模式的に表した図。(左)矮小楕円銀河のような小さい銀河では、ダークマターは中心部に集中していない。(右)銀河団のような大きい構造では、ダークマターは中心に高密度で分布している(提供・Kavli IPMU - Kavli IPMU modified this figure based on the image credited by NASA, STScI)

ダークマター粒子は特定の速度のときだけ互いに散乱するという新たな理論が提唱されました。ダークマターにこのような性質があれば、矮小銀河と銀河団のダークマター分布が異なるという問題を解決できるという

ダークマター(暗黒物質)は、宇宙に存在する物質の80%以上を占めているが、その正体や性質はまだわかっていません。しかし、誕生直後の宇宙では、ダークマターの重力に引き寄せられて通常の物質が集まり、ここから星や銀河が作られて、後の時代の惑星や生命の誕生にもつながったと考えられています

ダークマターは銀河や銀河団に多く存在していて、銀河の回転や銀河団が引き起こす「重力レンズ」などの現象の観測を通じて、どのように分布しているかはおおよそわかっています。しかし、こうした観測から導かれたダークマターの分布は、ダークマターの性質を予言する従来の理論ではうまく説明できていないのです

たとえば、ダークマターは重力のみを及ぼす物質だと考えられているが、もしそうだとすれば、お互いに引っ張り合うだけで反発することがないため、ダークマターは銀河の中心に向かってどんどん高密度に集中していくはずです。実際、従来の理論に基づくコンピューターシミュレーションでは、ダークマターは銀河の中心にいくほど集中して分布するという結果が得られています。ところが、観測から得られる実際の分布は必ずしもそのようにはなっていないのです。特に、「矮小楕円銀河」と呼ばれる小さくて暗い銀河では、ダークマターは銀河の中心にはあまり密集せず、銀河の縁から中心に向かって緩やかに密度が増えるような分布をしています

もしダークマターがビリヤードのボールのように、お互いに相互作用し合って散乱するような性質を持つとすれば、確かに矮小楕円銀河に見られるような緩やかな分布になりうります。一方で、銀河団のような大きい構造の中に存在しているダークマターは、中心部で高密度にまとまっていることが観測からわかっています。そのため、ダークマター同士が銀河団の中でも散乱を起こすとすると、今度は銀河団のダークマターの分布を説明することができなくなってしまいます

この問題を解決できる新たなモデルとして、オーストリア科学アカデミーのXiaoyong Chuさんとドイツ電子シンクロトロン研究所のCamilo Garcia-Celyさん、米・カリフォルニア大学バークレー校および東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(Kavli IPMU)の村山斉さんの研究グループは、ダークマターは「共鳴」を起こすことで散乱するという理論を提唱しました。矮小楕円銀河の中でダークマターに共鳴現象が起こっているとすると、矮小銀河と銀河団のダークマター分布の違いをうまく説明できます

共鳴とは、ある周期で振動している物体に外部から同じ周期の振動を加えると、振幅が大きくなる現象です。ブランコを揺れに合わせて繰り返しこぐと揺れ幅が大きくなる現象など、共鳴現象は日常で広く目にします。ラジオの周波数をラジオ局の電波に合わせてチューニングする際にも、電気回路で起こる共鳴現象が利用されています。研究グループでは、ダークマター粒子同士が特定の速度を持っているときにだけこの共鳴が起こり、粒子が互いに散乱されることで、矮小銀河のような環境ではダークマターが緩やかな密度分布になるのだと考えています

「もしダークマターの粒子が低質量で、かつ極めて特別な固有の速度で互いに散乱する性質を持つならば、ダークマター粒子がゆっくり動いている矮小楕円銀河ではそうした散乱が起こるはずです。しかし、ダークマターが速く動いている銀河団ではそのようなことは滅多に起こらなくなります」(Chuさん)

ダークマター粒子
通常、2つのダークマター粒子は互いに近づいても相互作用はせず、すれ違うだけだ(提供:Kavli IPMU、以下同)

ダークマター粒子1
新しいモデルでは、比較的質量の小さなダークマター粒子がある特別の速さで近づいたときにだけ共鳴が起こり、ダークマターは瞬間的に相互作用して異なる方向へ跳ね返される。こうしたダークマターの散乱が起これば、小さな銀河のダークマターは中心部に集中せず、なだらかな分布となる

「私はこの考え方が観測データを説明するということには、少し懐疑的でした。しかし、この考え方を試してみると、魔法のようにダークマターの振る舞いについて説明できました。もしこの考え方が本当なら、異なる銀河を詳細に観測することで、ダークマターの散乱が本当にその速度で起こるということが明らかになるでしょう」(Garcia-Celyさん)

「今回の理論は私たちの知りうる限り、銀河におけるダークマターの分布の違いの謎について説明可能な最もシンプルな考え方です。ダークマターの性質がどういうものかが近いうちにわかるかもしれないので、とてもわくわくしています」(村山さん)

村山さんは、米・ハワイ島マウナケア山のすばる望遠鏡に搭載する超広視野多天体分光器「PFS(Prime Focus Spectrograph)」の国際研究開発グループも率いています。PFSでは矮小銀河に含まれる多数の星の運動を精密に観測でき、ダークマターの運動を詳細に調べられる可能性がある。こうした次世代の観測機器によって、今回の理論が検証されるかもしれません

2019年3月5日
AstroArtsより

ダークマター検出に朗報!

Posted by moonrainbow on 04.2018 暗黒物質   0 comments   0 trackback
地球に吹きすさぶ星々の嵐がダークマターの観測を可能とするかも!?

ダークマター

ダークマター(暗黒物質)は、天文学的現象を説明するために考えだされた「質量は持つが、光学的に直接観測できない」とされる、仮説上の物質です

 存在を示唆する間接的な観測事実は増えているものの、その正体は未だ不明です。しかし、もしかしたらダークマターの秘密に迫れるかもしれないのです

 科学者によると、現在太陽系は、ダークマターの”嵐”の中を通過している可能性があるそうで、ここ地球からそれを検出できるかもしれないそうです

秒速500キロで地球に向かって吹きすさぶS1ストリーム(S1 stream)

 スペイン、サラゴサ大学のキーラン・オヘア氏らの研究では、「S1ストリーム」と呼ばれる同じ方向に移動する星々を調査しました。 3万の星々で構成されるS1ストリームは、2017年、欧州宇宙機関の探査機ガイアによって発見されました

 そのようなストリームは、これまで天の川銀河の中で30ほど発見されており、数十億年前に天の川によって飲み込まれた矮小銀河の名残りだと考えられています

 しかしS1は特に面白いのです。今現在、秒速500キロで地球に向かって吹き付けてきているからです

 研究者によると、この嵐が地球の周囲に存在するダークマター(質量はあるが、光学的には観測できない仮説上の物質)に影響を与えることで、将来的にそれを観測できるようになるかもしれないというのです

ダークマター1
image credit:NASA

S1ストリームが作り出すリング

   あらゆる銀河は、ダークマターの巨大なハローの中に形成されたと考えられています。だが、それらは目で見ることはできないし、通常の物質と干渉し合うこともないのです

 ところが、研究チームは、矮小銀河に由来すると考えられる太陽の100億倍という質量のダークマターが、S1に沿って移動していることに気がつきました

 「S1ストリームが”太陽系の顔をひっぱたく際”、その反対方向に回転する構造によって、標準的なダークマター風と同じ空の一画からやってきていると思われるダークマターの量が劇的に増加する。」

 「それはこの風の周囲にはっきりとした”リング状”の構造を作り出すはずだ。これは、指向性ダークマター検出器なら……将来的には容易に発見できるだろうものである」と科学者らは述べています

ダークマター2
image credit:NASA/JPL-Caltech

次世代の検出器が理論上の粒子アクシオンを検出

 次世代の検出器なら、理論上ストリームからのアクシオンを(電子より5億倍軽く、ダークマターを構成する可能性があるとされる理論上の粒子)検出できるかもしれないのです

 これらの超軽量粒子は、我々には見えないものの、強力な磁場が存在すれば、目に見える光子に変換される可能性があるからです

 これまで多大な努力が払われたにもかかわらず、ダークマターが直接観察されたことはないのです。しかし、今吹き付けてきている嵐が絶好のチャンスをもたらしてくれるかもしれません

 この研究は『Physical Review D』に掲載された

2018年11月16日
カラパイアより
 

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