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有人月面探査「アルテミス」計画

Posted by moonrainbow on 24.2020   0 comments   0 trackback
2024年の有人月面探査では「ゲートウェイ」が使われないかもしれない

月周回有人拠点「ゲートウェイ」
月周回有人拠点「ゲートウェイ」(左)に接近する「オリオン」宇宙船(右)を描いた想像図。ゲートウェイには組み立て済みの着陸船もドッキングしている(Credit: NASA)

NASAが進めている「アルテミス」計画では、1972年の「アポロ17号」以来となる有人月面探査ミッション「アルテミス3」の実施が2024年に予定されています。宇宙飛行士は月を周回する軌道に建設される月周回有人拠点(ゲートウェイ)で着陸船に乗り換えることが計画されているのですが、アルテミス3ではゲートウェイが使われない可能性が報じられています

■2024年の有人着陸実施を遅らせかねないリスクの回避

SpaceNews.comなどによると、2020年3月13日に開かれたNASA諮問委員会(NAC)の科学委員会において、NASAの有人探査運用局長Douglas Loverro氏が、ゲートウェイを使用せずにアルテミス3を実施する考えであることを述べています。その理由としてLoverro氏は、2024年という期限が定められているアルテミス3のスケジュール通りの実施に対するリスクをあげています。

アルテミス計画に使われる新型宇宙船「オリオン」、オリオンを打ち上げる「SLS(スペース・ローンチ・システム)」、宇宙飛行士を月面に送る有人月着陸船、そして月周回軌道の拠点となるゲートウェイといったハードウェアはその多くが開発中であり、いずれかの開発が難航すると計画全体に遅れをもたらす可能性があります。

特にLoverro氏はゲートウェイを構成するモジュールのひとつ「PPE(Power and Propulsion Element)」に言及しています。これまでのスケジュールに従えば、ゲートウェイの推進と電力供給を担うPPEはアルテミス3に先立って月周回軌道に投入される予定ですが、Loverro氏は高出力の電気推進エンジンを採用するPPEの開発・製造は遅延する可能性が高いと判断しています。

ただし、アルテミス計画からゲートウェイそのものが除外されるわけではなく、あくまでも2024年のアルテミス3ミッションに間に合わせる必要はないという判断です。Loverro氏も持続的な月面有人探査にはゲートウェイが欠かせないと強調しており、もともと2028年が予定されていた有人月面探査再開が4年前倒しされたことによるタイトなスケジュールから、ゲートウェイの開発と建造を解放する狙いもあるようです


■着陸船の構成も見直される可能性

有人月着陸船を描いた想像図
2019年にボーイングが提案した有人月着陸船を描いた想像図。上昇モジュールと下降モジュールからなる着陸船をSLSで打ち上げる(Credit: Boeing)

ゲートウェイを使わない場合、アルテミス3ではオリオンと有人月着陸船が直接ドッキングして宇宙飛行士が乗り移ることになると思われますが、Loverro氏は着陸船の構成が再検討される可能性にも言及しています。

アルテミス計画の着陸船は、宇宙飛行士が乗り込み月面からゲートウェイに戻るための「上昇モジュール」、上昇モジュールを載せて月面に着陸するための「下降モジュール」、ゲートウェイを離れて着陸に備えた軌道へ移動するための「トランスファーモジュール」、以上の3つから構成される予定です。計画ではこれら3つのモジュールを民間のロケットを使って別々に打ち上げ、ゲートウェイで1つの着陸船に組み立てることになっていますが、Loverro氏は今まで実施されたことがないこの方法も避けたいと述べています。

なお、2019年11月、組み立て式ではなく1回で打ち上げることが可能で、オリオンと直接ドッキングもできる着陸船をNASAに提案したことをボーイングが明らかにしています。もしも着陸船の組み立て式構成が見直されることになった場合、ボーイング案のように最初から完成した状態で打ち上げられる構成の着陸船が採用されることになるかもしれません


Image Credit: NASA

2020-03-21
Soraeより

地球の第2の月・小惑星「2020 CD3」、通称「ミニムーン」が発見される

Posted by moonrainbow on 08.2020   0 comments   0 trackback
地球の第2の月、通称「ミニムーン」が発見される。ただしあとわずかで離脱(NASA)

地球の衛星(人工ではない)といえば誰もが「月」を思い浮かべると思いますが、唯一の衛星であるとは限りません。今回、地球を周回する天然の衛星らしき天体が新たに見つかり、その姿がハワイにある天体望遠鏡によって撮影されました

■数年前から地球を周回? 今年4月に地球から離脱

通称「ミニムーン」
ジェミニ北望遠鏡が撮影した「2020 CD3」(中央)(Credit: The international Gemini Observatory/NSF’s National Optical-Infrared Astronomy Research Laboratory/AURA)

画像はジェミニ天文台が運用する「ジェミニ北望遠鏡」(マウナケア山、ハワイ)によって2020年2月24日に撮影されたカラー合成画像。中央に白っぽい点のような姿で写っているのが、今回見つかった小惑星「2020 CD3」です。高速で移動する2020 CD3の動きに合わせて望遠鏡を動かしつつ、三色のフィルターを切り替えながら撮影しているため、背景の星々はカラフルな点線として写っています。

2020 CD3は2020年2月15日、アメリカのアリゾナ大学が運用する観測プロジェクト「カタリナ・スカイサーベイ」において、Kacper Wierzchos氏とTeddy Pruyne氏によって発見されました。数mほどのサイズの小さな天体とみられています。

発見後に実施されている複数の観測結果をもとに軌道を推測したところ、2020 CD3は地球の衛星、いわば「第2の月」として地球を周回していたことが明らかになりました。ただし、現在の2020 CD3は地球を離れる軌道に乗っており、2020年4月に離脱することも判明しています。

2020 CD3が地球の重力に捉えられたのは2017年頃とも報じられていますが、アマチュア天文家のTony Dunn氏(Archbishop Riordan High School、アメリカ)が最新の観測結果をもとに再計算したところ、それよりも前から地球を周回していた可能性もあるとされています


■「ミニムーン」の発見例は過去にも。人工物の可能性もあり

サターンVロケット
1968年12月に打ち上げられたアポロ8号のミッションにて撮影された、サターンVロケットの第3段(S-IVB)。J002E3はアポロ12号を打ち上げたサターンVの第3段だと考えられている(Credit: NASA)

2020 CD3のような天体は「ミニムーン(minimoon)」とも呼ばれています。ミニムーンはもともと地球の公転軌道の近くで太陽を周回している小惑星で、地球に接近した結果一時的に地球を周回するようになった天体と考えられています。ミニムーンは以前にも見つかっていて、ジェミニ天文台が過去唯一の発見例として挙げている「2006 RH120」の場合、発見された2006年9月から翌2007年6月まで地球を周回していました。

ただし、ミニムーンのなかには人間が作った可能性が高い物体もあります。2002年9月に発見された「J002E3」の場合、発見後の分光観測によって二酸化チタンを使った白色塗料の存在が判明。推定された過去の軌道やアポロ計画の記録から、その正体は「アポロ12号」を打ち上げたサターンVロケットの第3段(S-IVB)だとみられています。

ジェミニ天文台でも今回の2020 CD3を「天然の岩のような物体か、人類が数十年前に打ち上げた物体」としており、どちらかとは明言していません。ジェミニ北望遠鏡で観測したGrigori Fedorets氏(クイーンズ大学ベルファスト、北アイルランド)は「いずれにしても興味深い天体であり、さらなる観測データが必要だ」とコメントしています


Image Credit: The international Gemini Observatory/NSF’s National Optical-Infrared Astronomy Research Laboratory/AURA

2020-02-28
Soraeより

月面で酸素を生成するための研究

Posted by moonrainbow on 28.2020   0 comments   0 trackback
月面の砂「レゴリス」から酸素を取り出す技術、ESAが研究中

レゴリスの模擬物質(左)と、処理後に得られた合金
溶融塩電解法の実験で処理する前のレゴリスの模擬物質(左)と、処理後に得られた合金(右)(Credit: Beth Lomax – University of Glasgow)

NASAの「アルテミス計画」によって2024年にも再開される予定の月面有人探査。将来の持続的な月探査に向けて、ESA(欧州宇宙機関)では月面で酸素を生成するための研究が進められています

■溶融塩電解法でレゴリスから酸素と金属を入手

Beth Lomax氏(グラスゴー大学、イギリス)がESAの支援を受けて研究しているのは、月面を覆うレゴリス(砂や塵でできた堆積物)から酸素を取り出す方法です。

過去に月面から採取されたサンプルを研究することで、レゴリスには重さにして4割ほどの酸素が含まれていることがわかっています。ただ、酸素は鉱物やガラスといった酸化物の形でレゴリスのなかに存在しているため、人が呼吸するには何らかの方法で酸素を取り出さねばなりません。

Lomax氏が採用したのは、溶融塩電解(融解塩電解とも)と呼ばれる方法です。摂氏950度に加熱して融けた状態の塩化カルシウムにレゴリスを浸して電流を流すと、レゴリスから酸素が抽出されて陽極に集まります。ESAによると、レゴリスの模擬物質を使った実験では15時間で75%、50時間で96%の酸素を抽出することに成功しています。

また、レゴリスから酸素を抽出した副産物として、さまざまな金属を含んだ合金が残されます。Lomax氏とともに研究を進めているESAのAlexandre Meurisse氏は、得られた合金の活用もまた有用な研究対象になるとコメントしています


■研究が進む「その場資源利用」

将来の月面基地の想像図
将来の月面基地の想像図(Credit: ESA – P. Carril)

大気がほぼ存在しない月面で人間が活動するには、与圧された居住室や宇宙服、酸素、水、食料といった設備や物資が必須です。長くても3日間しか月面に滞在しなかったアポロ計画では月着陸船が小さな月面基地としての役割も担っており、物資の量も限定的だったので、1つのロケットですべてまとめて打ち上げることができました。

しかし、国際宇宙ステーション(ISS)のように宇宙飛行士が長期間滞在するような基地を月面に建設し、これを維持するとなれば、膨大な量の資源が必要となります。そのすべてを地球からの輸送に頼るとなればコストも掛かりますし、もしも輸送が滞れば宇宙飛行士の生存に関わる事態を招く可能性もあります。

そのため、地球への依存度をなるべく減らすために、月面のレゴリスを建材や熱源として利用したり、月で水や酸素を調達したりするための「その場資源利用」(ISRU:In-Situ Resource Utilization)技術の研究が進められています。Lomax氏の研究が実を結べば、将来の月探査では月面産の酸素を使うことが当たり前になるかもしれません


実験を行うBeth Lomax氏とAlexandre Meurisse氏
実験を行うBeth Lomax氏とAlexandre Meurisse氏(Credit: ESA–A. Conigili)

Image Credit: Beth Lomax – University of Glasgow

2020-01-20
Soraeより

民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」

Posted by moonrainbow on 06.2020   0 comments   0 trackback
高砂熱学工業とHAKUTO-R、月面環境で水電解による水素・酸素生成を目指す

民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」

高砂熱学工業株式会社と株式会社ispaceは、世界初の民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」のコーポレートパートナー契約を締結したことを2019年12月18日に発表しました

高砂熱学工業は、これまでに培った技術を用いた水電解装置を2023年の月面探査ミッションで打ち上げる着陸船に搭載する予定となります。月の地下には水資源が数十億トン存在すると予測されている非常に重要な資源。水電解装置を用いる事で、水素と酸素を取り出すことが可能となり、限られた空間の限られたエネルギー資源を有効に活用することが可能に。この試みは世界初となります。

また、この実証実験は月面実験だけ留まらず、あらゆる環境下においての水素エネルギー有効化の実証、地球上での水電解テクノロジーを発展させ、資源の有効活用や事前環境配慮、持続可能な社会の構築を目指すといいます


Image: HAKUTO-R

2019-12-23
Soraeより

月面に墜落したインド着陸船を発見

Posted by moonrainbow on 09.2019   0 comments   0 trackback
NASAの月周回探査衛星「ルナ・リコネサンス・オービタ(Lunar Reconnaissance Orbiter、LRO)」が月面に墜落したインド着陸船を発見

インド着陸船
インドの月面探査機チャンドラヤーン2号の着陸船ビクラムが衝突した月面地点。米航空宇宙局提供、撮影日不明。

米航空宇宙局(NASA)は2019年12月2日、月の軌道を周回しているNASAの衛星が、9月の月面着陸直前に通信を絶ったインドの月面探査機チャンドラヤーン2号(Chandrayaan-2)の着陸船ビクラム(Vikram)を発見したと明らかにしました

 NASAは、月周回探査衛星「ルナ・リコネサンス・オービタ(Lunar Reconnaissance Orbiter、LRO)」が撮影した画像で、着陸船ビクラムが2019年9月6日(インド時間9月7日)に月面に衝突した場所と、数キロにわたって約20か所に破片が散乱している様子などを公開しました。

 NASAは9月26日に月面のモザイク画像を公開し、ビクラムの行方を突き止めるため一般に支援を呼び掛けていた。シャンムガ・スブラマニアン(Shanmuga Subramanian)と名乗る男性が、ビクラムのものである可能性が高い破片を見つけたとしてLROプロジェクトに連絡を取り、衝突現場から北西約750メートルの位置で最初の破片が見つかった。

 アジアの大国インドは7月に打ち上げたチャンドラヤーン2号によって、米国、ロシア、中国に次いで4番目の月面着陸を成功させようとしていた。今回成功していれば、月の南極への着陸は初めてでした。

 無人着陸船ビクラムは月を周回する軌道船から分離され、月面へ向かって5日間をかけて降下しようとしていたが、月面からわずか2.1キロメートルの上空で通信を絶った。着陸失敗から数日後、インド宇宙研究機構(Indian Space Research Organization)はビクラムの位置を特定したが通信を回復できないと発表していました


2019年12月3日
AFPより
 

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