銀河は回転が速いものほど平らで円盤が円くなる

Posted by moonrainbow on 24.2017 銀河   0 comments   0 trackback
回転が速い銀河は平らで円い

おとめ座の巨大楕円銀河「M60」(中央)と小さな渦巻銀河「NGC 4647」
楕円銀河「M60」と渦巻銀河「NGC 4647」。おとめ座の巨大楕円銀河「M60」(中央)と小さな渦巻銀河「NGC 4647」(右上)(提供:NASA, ESA, and the Hubble Heritage (STScI/AURA)-ESA/Hubble Collaboration)

845個の銀河について回転速度と形の関係を調べた観測研究から、回転が速いものほど平らで円盤が円くなることが初めて明らかにされました

銀河の形は銀河同士の合体といった過去の現象の結果であり、その形を知ることは銀河の歴史を知ることにもつながる。その形を立体的にとらえることは、一見単純そうだが実際はなかなか厄介です

豪・シドニー大学のCaroline Fosterさんたちの研究チームはシドニー大学とオーストラリア天文台が開発した装置を使い、845個の銀河内のガスや星の動きを詳細に観測した。「銀河の持つ特性、中でも今回は回転速度に対して、銀河の形がどのように依存するのかを初めて確実に計測できました」(Fosterさん)

銀河はたとえばホットケーキやウニ、ラグビーボール、それらの中間のような形になるが、回転が速い銀河は遅いものに比べて平たくなるという結果が得られました。「また、渦巻銀河のうち、速く回転する銀河の円盤はより円い形をしていることもわかりました」(シドニー大学 Scott Croomさん)

2017年9月15日
AstroArtsより

110億光年彼方の銀河の形成

Posted by moonrainbow on 23.2017 銀河   0 comments   0 trackback
自ら形を変える110億光年彼方の銀河

110億光年彼方の銀河
アルマ望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡でとらえた110億光年彼方の銀河。アルマ望遠鏡では、銀河の中心部に活発に星が作られている場所が特定された(左)。ハッブル宇宙望遠鏡の可視光線画像(中央)と近赤外線画像(右)では、それぞれ巨大な星団と広がった銀河円盤が見えている(提供:ALMA (ESO/NAOJ/NRAO), NASA/ESA Hubble Space Telescope, Tadaki et al.)

すばる、ハッブル、アルマ望遠鏡の3つの望遠鏡による観測研究から、110億光年彼方の銀河が円盤状の形をしており、その中心で銀河の形を変えるほどの激しい星形成が起こっている様子が明らかになりました。銀河の進化過程が、定説となっている衝突合体以外にも存在したことを示す重要な証拠となります

銀河の姿形はそれぞれ異なっており、円盤が目立つ「円盤型」(例:「渦巻銀河」や「棒渦巻銀河)と、中央部の星の集合体が目立つ「楕円型」(例:「楕円銀河」や「レンズ状銀河」)の2つに大きく分けられます。現在の宇宙にある巨大銀河の多くは「楕円型」に分類されますが、古い時代の銀河を観測すると大部分が「円盤型」であるため、円盤状の形をして回転していたと考えられます

およそ100年前、アメリカの天文学者エドウィン・ハッブルが天の川銀河の外側にも別の銀河が存在していることを発見してから、銀河の形態の起源を解明するための研究が続けられてきました。40年ほど前には、「円盤型の銀河同士が衝突合体し、楕円型の銀河に進化する」という「銀河の衝突合体説」が提唱され、現在の定説となっています。その一方で、現存する全ての楕円型銀河が衝突合体によって形成したのかという点については疑問とされてきました

銀河の星は100億年から110億年前に生まれたものが多く、銀河の進化の歴史上最も重要な時代であるとされています。この時代の銀河の様子を探るため、マックスプランク地球外物理学研究所・国立天文台の但木謙一さんと東北大学の児玉忠恭さんを中心とする国際チームは、110億光年彼方にある銀河を調査しました

研究では、すばる望遠鏡で発見した25個の銀河をさらにハッブル宇宙望遠鏡とアルマ望遠鏡で観測し、これらの銀河の内部構造を複数の観点から描き出しました

銀河を構成する星々が放つ近赤外線をとらえるハッブル望遠鏡の観測から、110億光年彼方の銀河は大きな円盤状の形をしており、110億年前の時点ではまだ楕円形の銀河には進化していなかったことが明らかになりました。星の材料である塵や分子ガスが放つ電波をとらえるアルマ望遠鏡の観測では、これらの銀河の中心で新たな星が爆発的に生まれている様子がわかったのです

この銀河中心で起こっている星形成活動は天の川銀河の約40倍の規模に相当すると推定され、その活動は銀河の形を変えるほど激しいものであります。つまり、銀河の合体によらず、激しい星形成活動によって円盤型から楕円型へと自らその形を変えることができたといえます

アルマ望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡で観測した110億光年彼方の銀河の想像図
アルマ望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡で観測した110億光年彼方の銀河の想像図。円盤を持つ銀河の中心部で、塵におおわれた中で活発に星が作られている。円盤部には、3つの巨大星団(ハッブル宇宙望遠鏡の可視光線画像で見えている星団に相当)が見えている(提供:国立天文台)

また超大型望遠鏡VLTによって、観測対象となった銀河が大規模な合体をする兆候が見られないことも確認されました

銀河が合体している最中ではない回転円盤を持つ銀河で、銀河の形を変えるほどの激しい星形成活動を発見した今回の研究は、従来の定説である「銀河の衝突合体説」に加え、衝突合体をしない別の進化経路があったことを示す決定的な証拠を示しました。古代の銀河がいつ、どのようにしてその形を変え、今日に至ったのか説明できたとき、銀河の進化史を解明したといえるでしょう

110億光年彼方の銀河1
円盤型の銀河から楕円型の銀河へと進化する道筋の模式図。
従来は2つの円盤型銀河が衝突合体して楕円型銀河へと進化する(上)と考えられていたが、今回の観測で円盤型銀河の中心部で激しい星形成が起こることによって楕円型へと進化する新たな道筋(下)が明らかとなった(提供:NASA, ESA, the Hubble Heritage Team (STScI/AURA)-ESA/Hubble Collaboration, A. Evan, K. Noll, and J. Westphal, NAOJ)

2017年9月15日
AstroArtsより

46億光年彼方の銀河

Posted by moonrainbow on 10.2017 銀河   0 comments   0 trackback
46億光年彼方の銀河の磁場を調査

重力レンズ効果を利用した銀河の磁場計測概念図
重力レンズ効果を利用した銀河の磁場計測概念図。クエーサーからの電波AとBが重力レンズ源となった銀河の異なる領域をそれぞれ通過し、2つの重力レンズ像が現れる。(左から)遠方のクエーサー、銀河のイラスト、VLA(提供:Bill Saxton, NRAO/AUI/NSF; NASA, Hubble Heritage Team, (STScI/AURA), ESA, S. Beckwith (STScI). Additional Processing: Robert Gendler)

重力レンズ効果を利用した観測により、約46億光年彼方の銀河の磁場が調べられました。銀河の進化において磁場が果たす役割を理解するための重要な情報が得られるかもしれません

磁場は銀河内の星間空間に満ちる希薄なガスの物理に重要な役割を果たしており、磁場の起源や進化を理解することは、銀河そのものの進化に関する重要な情報を得ることにつながります

独・マックス プランク電波天文学研究所のSui Ann Maoさんたちの研究チームは、米・カール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群(VLA)を用いて、しし座の方向約79億光年彼方にあるクエーサーから発せられた電波を観測しました

この電波は地球とクエーサーとの間、地球から約46億光年彼方に位置する星形成銀河の重力レンズ効果を受け、2つのシグナルとして観測されましたが、重要なのはその電波が偏光していた点です。「背景に位置するクエーサーからの電波が偏光していること、電波が重力レンズ源となった銀河の異なる2か所を通過しクエーサーが2つの像としてとらえられていること、この2つの事実を合わせると、銀河の磁場に関する重要な事実を知ることができます」(Maoさん)

ハッブル宇宙望遠鏡による重力レンズ像2つ
重力レンズ像2つと手前に位置する銀河。ハッブル宇宙望遠鏡による重力レンズ像2つ(A、B)と、レンズ源となった大質量の星形成銀河(提供:Mao et al., NASA)

重力レンズ効果を受けた2つのクエーサーの像には、電波の偏光がどのように変えられたのかを示す大きな違いが見られました。これは地球とクエーサーの間に位置する銀河内の別々の領域が、電波にそれぞれ異なる影響を及ぼしたことを示しています。「この違いから、現在の宇宙に存在する銀河と同様に、46億光年彼方の銀河にも大スケールの可干渉性磁場が存在しているということがわかります」(Maoさん)。類似性は磁場の強さと、磁力線が銀河の回転軸の周囲で螺旋状にねじれているという並び方の両方に見られます

今回の研究は、銀河の磁場がどのように形成され、宇宙の歴史の中で進化してきたのかに関する重要な情報となります。「太陽磁場の発生プロセスと同様に、回転によるダイナモ作用で銀河の磁場が発生しているという考え方を支持する結果ですが、磁場を発生させ得るプロセスは他にもあります。実際にどのプロセスが起こっているのかを特定するには、時間をもっとさかのぼった、より遠くの銀河の磁場を同じように計測する必要があります」(Maoさん)

2017年9月4日
AstroArtsより

「くらげ銀河」とブラックホールの関係

Posted by moonrainbow on 03.2017 銀河   0 comments   0 trackback
「くらげ銀河」の触手と活動的ブラックホールの関係性

VLTでとらえられた「くらげ銀河」の一つ、JO204
くらげ銀河JO204。VLTでとらえられた「くらげ銀河」の一つ、JO204。(赤)電離水素ガス、(白)銀河中の星が集まっている部分(提供:ESO/GASP collaboration)

触手が伸びたように見えるタイプの「くらげ銀河」では、銀河中心の超大質量ブラックホールの活動が活発な傾向が高いようです。銀河からのガスのはぎ取りと活動的ブラックホールには何かつながりがあるのかもしれません

「くらげ銀河」とは、銀河の円盤から数万光年にわたって伸びているガスが、くらげの長い「触手」のように見えることから名付けられた銀河の総称で、これまでに400個以上の候補が見つかっています。銀河団の重力に引かれた銀河が高速で銀河団に落ち込むと、銀河団に広がる高温高密度のガスの圧力によって銀河のガスがはぎ取られ、新しい星を生むガスの長い帯ができます。これがくらげの「触手」のように見えるのです

3D visualisation of ESO 137-001 (artist's impression)


銀河からガスがはぎ取られ触手が伸びていく様子のイメージ動画(提供:NASA, ESA, and M. Kornmesser, Acknowledgements: Ming Sun (UAH) and Serge Meunier)

イタリア国立天体物理学研究所パドヴァ天文台のBianca Poggiantiさんたちの研究チームは銀河からガスがはがされる様子を調べる目的で、チリ・パラナル天文台にあるヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡VLTで7個のくらげ銀河を観測しました。するとそのうち6個の中心に、周囲のガスを飲み込んでいる活動的な超大質量ブラックホールが存在していることが明らかになりました

ほとんどの銀河の中心には超大質量ブラックホールが存在すると考えられているものの、活動的なものは10個に1個以下の割合しかないとみられており、くらげ銀河における活動的ブラックホールの割合の高さは際立っています。「ガスのはぎ取りと活動的ブラックホールの間に強い関連がありそうだという結果は予想外でした。一部のガスは、はがされるのではなく銀河の中心に達し、それがブラックホールに消費されているようです」(Poggiantiさん)

「銀河中心のブラックホール近くまでガスを送り込む、新しいメカニズムを示す可能性がある観測結果です。超大質量ブラックホールと銀河との関係には不明な点が多いのですが、今回の結果は謎を解く手掛かりの一つとなるでしょう」(ヨーロッパ南天天文台 Yara Jafféさん)。

2017年8月25日
AstroArtsより

銀河「NGC 1512」と「NGC 1510」の合体

Posted by moonrainbow on 16.2017 銀河   0 comments   0 trackback
銀河の旧約聖書の羊飼いの少年「ダビデ」と巨人「ゴリアテ」(ヨーロッパ宇宙機関)

銀河「NGC 1512」(左)と「NGC 1510」
銀河「NGC 1512」(左)と「NGC 1510」(提供:NASA, ESA/Hubble, CC BY 4.0)

合体する運命にある2つの銀河をハッブル宇宙望遠鏡がとらえました。小さい方の銀河は、その小ささにもかかわらず、隣の大きい銀河の構造や星生成に大きな影響を与えています

旧約聖書には巨人「ゴリアテ」が羊飼いの少年「ダビデ」に倒されたという逸話が記されていますが、その話を思わせるような大小の銀河のペアがハッブル宇宙望遠鏡によって撮影されました。大きいほうの銀河「NGC 1512」は棒渦巻銀河というタイプで、銀河の中心にガスや塵、星から成る棒状構造が見られます。一方の「NGC 1510」は矮小銀河です。2つの銀河は、とけい座の方向約3000万光年彼方に位置しています

NGC 1512の棒状構造は、星生成に必要な材料を外側のリング状構造から銀河の中心へと運ぶ漏斗のような役割を果たしています。運ばれたガスと塵によって、直径2400光年の青く輝く内側の円盤「核周辺スターバースト・リング」では激しい星生成が進んでいます。この棒状構造とスターバースト・リングの少なくとも一部は、やがて合体する運命にある2つの銀河が4億年ほど前から互いに影響を及ぼし合ってきた結果形成されたと考えられています。またNGC 1512の外側のリングにも、穏やかな星生成領域が見られます

実はNGC 1512はこの画像に見えるよりも遠くまで広がっており、不格好な巻きひげのような腕がNGC 1510を包むように渦巻いています。この巨大な腕は、NGC 1510との強い重力的な相互作用と、NGC 1510からの物質降着の影響で歪められると考えられています。さらに、相互作用はNGC 1512だけでなくNGC 1510にも大きな影響を及ぼしており、ガスと塵が巻き上げられた結果、小さい銀河では大きい銀河よりも激しい星生成が引き起こされました。小さい銀河が青っぽく輝いて見えるのは、高温の新しい星々の存在を示すものです

NGC 1512の強力な重力の影響を受けているのはNGC 1510だけではないのです。2015年に行われた観測から、NGC 1512の腕の外側の領域が、過去には別のもっと年老いた銀河の一部であったことが示されました。その銀河は引き裂かれてNGC 1512に吸収されてしまったのです。そして現在はNGC 1510がそのプロセスの途中にあります

銀河のダビデとゴリアテは、互いのサイズが大きく異なっていても、銀河間で起こる相互作用を通じて構造に大きな影響が及ぶことや、ガスや塵の動きが変わり爆発的な星形成が引き起こされることを示しています。こうした相互作用、とくに衝突や合体は、銀河の進化に重要な役割を果たすものなのです

Zooming onto the galaxies NGC 1512 and NGC 1510



2017年8月4日
AstroArtsより
 

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