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火星に最近できたとみられるクレーター

Posted by moonrainbow on 23.2020 火星   0 comments   0 trackback
火星に最近できたとみられる直径約300mのクレーター

火星の比較的新しいクレーター
火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)」が撮影した火星の比較的新しいクレーター。直径およそ300m(Credit: NASA/JPL-Caltech/University of Arizona)

■今日の天体画像:火星の新しいクレーター

火星に到着してから14年が経ったNASAの火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)」は、現在も火星の地表を撮影し続けています。

2020年の3月にMROが取得した観測データから作成されたこの画像には、地質学的なタイムスケールで最近形成されたとみられる直径約300mのクレーターが写っています。2018年に発生した砂嵐のように火星では全球規模の激しい嵐が起きることもありますが、このクレーターはまだそれほど砂に覆われてはおらず、なめらかな周囲とは対照的な荒れた地面をさらしています。クレーターの内部や周囲には、形成時に飛び散ったとみられる岩が幾つも転がっているのが見えています。

このときMROは、このクレーターよりも南にある直径15mほどのさらに新しいクレーターも同時に撮影しています。小さいほうのクレーターは2010年3月に見つかったもので、2008年から2010年のどこかの時点で形成されたばかりとみられています。撮影時の現地は午後だったため、クレーター内部の東側斜面が太陽に照らされていますが、そこには地下の氷と思われる白っぽい層が露出しているのが写っています。

こうした火星の新しいクレーターは、地下の浅いところに何が埋もれているのかを把握したり、付近の地質を調べたりするうえで貴重な情報を研究者にもたらしてくれています


火星の比較的新しいクレーター1
2010年に見つかった新しいクレーター(中央やや右の一番大きく見えているもの)。直径およそ15m(Credit: NASA/JPL-Caltech/University of Arizona)

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/University of Arizona

2020-06-19
Soraeより

火星の過去と未来の環

Posted by moonrainbow on 10.2020 火星   0 comments   0 trackback
衛星は崩壊と再生を繰り返している

火星を描いた想像図
フォボスが崩壊して形成された環を持つ火星を描いた想像図(Credit: Tushar Mittal using Celestia 2001-2010, Celestia Development Team)

火星には「フォボス」と「ダイモス」という2つの衛星があります。このうち内側を周回するフォボスは少しずつ火星に近づいていて、今後数千万年のうちに崩壊して環を形成すると予想されています。このような衛星の崩壊は過去にも繰り返されていて、フォボスはおよそ2億年前に当時存在していた火星の環から形成されたとする研究成果が発表されています

■崩壊してできた環から新しい衛星が作られ、再び崩壊して環に……

フォボスとダイモスの起源については議論が続いており、火星で起きた巨大衝突の破片が集まってできたとする説と、別の場所で形成された小惑星が火星に捕獲されたとする説があります。Matija Ćuk氏(SETI研究所)らはこのうち巨大衝突説を前提に、2つの衛星の軌道がどのように変化していったのかを分析しました。

研究チームによるシミュレーションの結果、火星の赤道に対して2度近く傾いている外側の衛星ダイモスの軌道は、現在のフォボスよりも約20倍重い衛星が内側を周回していて、その衛星が外側に移動しつつダイモスと重力を介して相互作用したとすれば説明できることが示されたといいます。内側にあったとされる衛星が外側に向けて移動した原因は、火星を取り囲んでいた環との相互作用によるものとされています。

ただ、現在の火星にはそのような衛星も環もありません。研究チームでは、かつての火星にはフォボスよりもずっと重い衛星とダイモスの2つの衛星に加えて環が存在しており、内側の衛星が環との相互作用によって移動しつつダイモスとも相互作用した結果、ダイモスの軌道が現在のようになったと考えています。

やがて環が消えると内側の衛星は火星に近づくようになり、火星の潮汐力によって崩壊して環を形成したといいます。この環からは崩壊前よりも小さい新たな衛星が形成されたとみられますが、環が消えると新たに形成された衛星も火星に近づき、再び崩壊して環を形成。そこからさらに小さな衛星が形成されて……というサイクルが繰り返された結果、現在のフォボスが形成されたと研究チームは予測しています。

今回の結果はAndrew Hesselbrock氏とDavid Minton氏が2017年に発表した研究成果を支持するもので、研究チームの予測が正しかった場合、ダイモスは形成されてから35億~40億年が経っているいっぽうで、フォボスは2億年程度しか経っていないことになります。研究チームは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が2024年に打ち上げる予定の「火星衛星探査計画(MMX)」の探査機によってフォボス表面のサンプルが地球に持ち帰られ、フォボスの起源についての知見が得られることに期待を寄せています


フォボス
火星探査機「マーズ・リコネッサンス・オービター(MRO)」によって撮影されたフォボス。ダイモスよりもずっと若い可能性がある(Credit: NASA/JPL-Caltech/University of Arizona)

Image Credit: Tushar Mittal using Celestia 2001-2010, Celestia Development Team

2020-06-04
Soraeより

火星の夕暮れ

Posted by moonrainbow on 25.2020 火星   0 comments   0 trackback
火星の青い夕暮れ。15年前に探査機「スピリット」が撮影

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2005年5月にスピリットが撮影したグセフ・クレーターの夕暮れ(Credit: NASA/JPL/Texas A&M/Cornell)

■今日の天体画像:グセフ・クレーターの夕暮れ

地球の空が青く、夕焼けが赤く見えるのは、地球の大気を構成する分子が太陽光を散乱させるためです。いっぽう火星の場合は大気中に舞い上がった細かな塵が光を散乱させるため、昼間の空は赤っぽく、夕方は太陽の近くが青っぽく見えるという、地球とは逆の色合いになります。

今から15年前の2005年5月19日、当時火星のグセフ・クレーターで探査を行っていたNASAの火星探査車「スピリット」によって、火星の夕暮れ時の空が撮影されています。地球よりも火星のほうが太陽から遠いため、太陽の見かけの大きさは地球から見た場合の3分の2ほどになっています。

画像は3つの波長(750nm、530nm、430nm)で撮影されたデータを合成したもので、色は人間の目で見た場合よりも強調されています。クレーターの縁に沈みつつある太陽の近くは薄い青ですが、その周りには赤みがかった暗い空が広がっています。このような夕方や朝方に撮影された空の写真は、塵がどのくらいの高さにまで広がっているのかを調べたり、雲を探したりするために活用されるため、現在活動中の火星探査車「キュリオシティ」など他の探査機でも撮影されています。

空高くまで広がった塵が夜の側にも太陽光を散乱させるため、火星の朝方や夕方は長い時間をかけてゆっくりと明るさが変わっていくといいます。現在NASAは2024年の有人月面探査再開を目指す「アルテミス計画」を進めていますが、さらにその先、2030年代以降の有人火星探査の実施についても検討しています。そう遠くない将来、火星の長く青い夕暮れを人間がその目で見る日がやってくるかもしれません


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2015年4月にキュリオシティが撮影したゲール・クレーターの夕暮れ(Credit: NASA/JPL-Caltech/MSSS/Texas A&M Univ.)

Image Credit: NASA/JPL/Texas A&M/Cornell

2020-05-20
Soraerより

地球生物で火星を「汚染」する可能性は低い

Posted by moonrainbow on 19.2020 火星   0 comments   0 trackback
やっぱり過酷。地球の生物で火星を「汚染」する可能性は低そう

氷に覆われた火星のクレーター
氷に覆われた火星のクレーター(Credit: ESA/Roscosmos/CaSSIS)

火星に着陸する探査機や探査車は、地球の微生物を持ち込んでしまうことがないように、打ち上げ前に滅菌処理が施されます。今回、もしも地球の生物が火星にたどり着いてしまったとしても、そのままでは長期間生存するのは難しいとする研究成果が発表されています

■火星の表面には時期によって冷たい塩水があるかもしれない

火星は気圧も気温も低いため、水(真水)は液体の状態を保てません。いっぽう塩水の場合は蒸発する速度が遅く、塩分濃度が高くなるほど凝固点が低くなるため、火星の地表や浅い地下でも液体として存在し得ると考えられています。

Edgard G. Rivera-Valentín氏(大学宇宙研究協会、アメリカ)らの研究チームは今回、現在の火星の表面に塩水が存在できるかどうかを検証しました。その結果、火星表面の40パーセント以上の地域では、火星の1年のうち最大で2パーセント程度の期間、最大6時間ほど連続して液体の塩水が存在する可能性が示されました


塩水が存在し得る地域を示した図
塩水が存在し得る地域を示した図。色は塩水が存在できる長さを示す(最大で火星の年間2パーセント)(Credit: Rivera-Valentín et al. (2020))

宇宙探査を実施するにあたり、探査対象の天体を地球の生物で汚染してしまったり、反対に探査対象の天体に由来する生物を地球に持ち込んでしまったりすることがないように、どのような措置を講じるべきかを定めた「惑星保護方針(Planetary Protection Policy)」というガイドラインが国際宇宙空間研究委員会(COSPAR)によって作成されています。

特に火星の場合は表面付近に今も液体の水が存在する可能性があり、条件が整って地球の生物が生存・繁殖することが懸念されていました。研究チームによると、2008年に着陸したNASAの火星探査機「フェニックス」が撮影した画像から、機体の一部に塩水の水滴とみられる付着物が確認されたといいます


火星探査機「フェニックス」が撮影した画像
火星探査機「フェニックス」が撮影した画像。左上に見える着陸脚の支柱に塩水とみられる付着物が写っている(Credit: Marco Di Lorenzo, Kenneth Kremer, Phoenix Mission, NASA, JPL, UA, Max Planck Inst., Spaceflight)

ただし、今回の研究では塩水の温度が摂氏マイナス48度を上回ることはないとしています。これは前述のCOSPARが予防措置を講ずるべき地域を定義するうえで示した摂氏マイナス23度を下回っており、仮に地球の生物が火星に持ち込まれたとしても、生存・繁殖するには至らないとみられています。

もっとも、人類がまだ知らないだけで、現在の火星でも生存できる極限環境微生物が存在しないとは言い切れません。「地球にはこうした環境でも満足できる未知の生物がいるかもしれません」と語るRivera-Valentín氏は、地球の生物による汚染のリスクが低いことは示せても、リスクがないとは言い切れないとしています


Image Credit: ESA/Roscosmos/CaSSIS

2020-05-15
Soraeより

火星は海ができるほどに温暖で、雨も降っていた

Posted by moonrainbow on 22.2020 火星   0 comments   0 trackback
海があった頃の火星は寒冷ではなく、温暖・半乾燥な気候だった



火星に送られた探査機や探査車によって得られた情報から、かつて火星の表面には海ができるほどの水が存在していたと考えられています。今回、海が存在していた頃の火星は「温暖かつ半乾燥の気候だった」とする研究成果が発表されました

■当時の火星は海ができるほどには温暖で、雨も降っていた
海や湖があった頃の火星を描いた想像図
海や湖があった頃の火星を描いた想像図(Credit: NASA / Goddard Space Flight Center)

現在の火星の表面はとても乾燥していますが、かつては海ができるほどの水が液体として存在していたと考えられています。液体の水が存在していた環境下で形成されたとみられる地形なども見つかっていますが、これらが「温暖な気候のもとで形成された」のか、それとも「寒冷な気候で氷河の一部がとけることで形成された」のかについては、はっきりしていませんでした。

今回、Ramses Ramirez氏(東京工業大学地球生命研究所)らの研究チームは、北半球に海があったとされる頃の火星の気候をシミュレーションによって再現しました。その結果、当時の火星は雪ではなく雨が降るほどには温暖だったものの、氷河が成長できるほどには水蒸気量が多くない「温暖だが半乾燥」で、現在の地球でいう「ステップ気候」のような気候だった可能性が示されたとしています。

シミュレーションでは、火星の平均気温が摂氏マイナス3度~プラス7度の範囲にあった場合、現在見つかっている火星表面の地形などを形成するのに十分な量の雨がもたらされることが示されました。いっぽう、平均気温が摂氏マイナス3度を下回ると海が凍り、雨をもたらす水の循環が生じにくくなるため、火星に今も残る地形を説明するにはこの温度よりも温暖な気候でなければならないといいます。

従来の研究では、火星の水は標高の高い土地に氷床として存在し、気候も寒冷だったとされてきました。ところが、最近の火星探査では寒冷な気候では説明できない発見ももたらされています。研究チームによると、今回の研究では水が存在していたのと同じ時期に火星の巨大な火山が成長したと仮定し、噴火によって大気中に放出された二酸化炭素や水素の影響を考慮したところ、これまでの観測とも矛盾しないシミュレーション結果が得られたとしています


■温暖・半乾燥な気候は数十万年から1000万年程度は続いていた可能性

研究チームでは、地球のステップ気候に似た火星の温暖・半乾燥な気候は、数十万年から1000万年ほど続いたと考えています。昨年10月に発表されたゲール・クレーターの水質に関する研究では、火星の温暖な期間が最低でも100万年ほど続いたとされており、今回の研究成果が示した期間におさまります。

研究に参加したBob Craddock氏(スミソニアン協会、アメリカ)は、今回の研究成果について、過去の火星で形成された地形や地質の特徴をうまく説明できる「初めての気候モデル」になったと語っています


Image Credit: NASA / Goddard Space Flight Center

2020-03-18
Soraeより
 

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