星の誕生から別の星の誕生

Posted by moonrainbow on 10.2017 ニュース   0 comments   0 trackback
星の誕生が別の星の誕生を引き起こす(NRAO)

電波観測画像
HOPS 370(FIR 3、左上)とHOPS 108(FIR 4、下)の電波観測画像(提供:Osorio et al., NRAO/AUI/NSF.)

若い星から噴き出す高速のジェットが別の星の形成の引き金となったことを示唆する証拠が、電波観測で見つかりました

オリオン座の方向約1400光年の距離にある巨大なガス雲では、数多くの星が形成されています

スペイン・アンダルシア宇宙物理学研究所のMayra Osorioさんたちが米・カール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群(VLA)でこのガス雲を観測したところ、「HOPS (Herschel Orion Protostar Survey) 108」と呼ばれる原始星が、別の年長の原始星「HOPS 370」から噴き出す高速ジェット(アウトフロー)の進路に存在する様子がとらえられました

この現象については2008年に東京大学(当時の所属)の島尻芳人さんたちの研究で、原始星HOPS 370のアウトフローがガスの塊にぶつかり、その衝撃で塊が崩壊して原始星HOPS 108の誕生が引き起こされたことが示唆されていました

今回の観測ではアウトフロー中に物質のこぶが複数見つかり、速度が測られました。その観測結果は、星から噴き出すアウトフローが別の星の形成を引き起こしたとするシナリオを支持する重要なものとなりました。HOPS 370のジェットが約10万年前からガスの塊に衝突し始め、最終的にHOPS 108の形成へとつながるガス塊の崩壊が始まったと考えられています。「ジェットの向き、速度、そして距離、すべてがシナリオと合致します」(Osorioさん)。

シナリオに合致しない問題が一つだけあります。若いほうの原始星HOPS 108の動きを調べると、この原始星がどこか別のところで作られた、つまりHOPS 370のアウトフローが形成の引き金になったわけではないようにも思えるのです。「HOPS 108の動きは、自らのアウトフローによって作り出された(つまり星形成の起源の議論には関係ない)ものかもしれません。問題の解決を目指して、今後も長期にわたって観測を続けたいと思っています」(Osorioさん)

2017年6月27日
AstroArtsより

すばる望遠鏡の主焦点カメラ「Suprime-Cam」が最後に観測した棒渦巻銀河「NGC 7479」

Posted by moonrainbow on 28.2017 ニュース   0 comments   0 trackback
すばる望遠鏡の主焦点カメラ「Suprime-Cam」がファイナルライト

最後に観測した棒渦巻銀河「NGC 7479」
「Suprime-Cam」が最後に観測した棒渦巻銀河「NGC 7479」(提供:国立天文台、画像処理:田中壱)

すばる望遠鏡に搭載された主焦点カメラ「Suprime-Cam」が、ハワイ時間2017年5月29日(日本時間5月30日)の夜に最後の観測を行いました

米・ハワイのマウナケア山頂にある「すばる望遠鏡」に搭載された主焦点カメラ「Suprime-Cam(シュプリーム・カム)」は、1999年にファーストライト(初観測)を行って以来約20年にわたって活躍を続けてきた観測装置です。広視野という特長やユニークかつ高い性能を活かして、「最遠方銀河」発見の記録を次々に塗り替えるなど数々の成果を挙げてきました

そのSuprime-Camがハワイ時間2017年5月29日(日本時間5月30日)の夜に最後の観測を終えました。同夜は3つのチームが時間を分け合い、小惑星や銀河、超大質量ブラックホールなどの観測を行いました。さらに、日の出直前の時間帯には「ファイナルライト」を祝うセレモニーも行われました

Suprime-Camの最後の観測天体には、ペガスス座の方向約1億光年彼方にある棒渦巻銀河「NGC 7479」が選ばれました。星生成領域の詳細な構造がくっきりと写し出されています

この銀河は、Suprime-Camの開発責任者だった岡村定矩さんが1970年代に、銀河の形態研究のために岡山天体物理観測所で観測した天体です。ここから日本の銀河撮像観測の基礎ができ、岡村さんは後に広視野撮像観測による銀河天文学を推し進めることとなります。その一連の研究活動がSuprime-Camの開発へと繋がっていきます

Suprime-Camで培われた経験や技術は、後継機である超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam (HSC; ハイパー・シュプリーム・カム) 」に受け継がれています。HSCはSuprime-Camのおよそ7倍もの視野を持ち、満月9個分の範囲を一度に撮影することができる観測装置で、2014年3月から共同利用観測が始まっています。「HSCはすでに様々な分野で画期的な成果を挙げており、現時点では世界最強の広視野カメラです。Suprime-Camに続き、次世代の日本の観測天文学を牽引してくれると期待しています」(岡村さん)

2017年6月19日
AstroArtsより

原始多重星系「IRAS 16293-2422」で生命の材料となる物質「イソシアン酸メチル」を発見

Posted by moonrainbow on 24.2017 ニュース   0 comments   0 trackback
太陽に似た若い星の周りに生命の材料

へびつかい座の暗黒星雲の可視光線画像と、イソシアン酸メチルの分子構造イラスト
へびつかい座の暗黒星雲の可視光線画像と、イソシアン酸メチルの分子構造イラスト。イソシアン酸メチルが発見された原始多重星系「IRAS 16293-2422」はこの暗黒星雲中に存在する(提供:ESO/Digitized Sky Survey 2/L. Calçada)

アルマ望遠鏡が、非常に若い星の周りに生命の材料となる物質「イソシアン酸メチル」を発見しました。将来、太陽に似た星になるとみられる若い星の周りに、この有機分子が見つかったのは初めてのことです

将来太陽に似た星に成長すると考えられる原始星を調べることは、太陽系が約46億年前にどのような姿であったのか、またどのような化学組成であったのかを知ることにつながり、ひいては惑星の形成や生命の誕生の研究にもつながっていきます

スペイン・アストロバイオロジーセンターのRafael Martín-Doménechさんたちの研究チームと、オランダ・ライデン天文台 Niels Ligterinkさんたちの研究チームはそれぞれ独立に、へびつかい座の方向およそ400光年の距離にある原始多重星系「IRAS 16293-2422」をアルマ望遠鏡で観測しました。そして、生命の起源に密接に関連すると考えられる有機分子「イソシアン酸メチル(CH3NCO)」が放つ電波を発見したのです。炭素、水素、窒素、酸素原子を含む同有機分子が発する異なる周波数の電波をとらえることができたのは、アルマ望遠鏡が持つ高い感度のおかげです

「この星は、まるで有機分子の宝箱です。以前、同じ星の周りで糖類分子が発見されましたが、今度はイソシアン酸メチルを見つけました。これらの有機分子は、アミノ酸やそれが連結したペプチドの合成に使われる分子です。つまり、私たちが知っている生命の基本構成要素といえます」(Ligterinkさん、英・ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン Audrey Coutensさん)

Martín-Doménechさんたちはさらに、発見されたイソシアン酸メチルの起源に迫るためにコンピュータ・モデルで分子の形成過程を調べました。すると、ガスと塵粒子のある環境下では、塵の表面での化学反応と気体中での化学反応が順に進むことにより、観測で検出された量のイソシアン酸メチルが作られることが明らかになったのです

「この星が太陽の生まれた直後によく似ていること、地球に似た惑星が誕生する可能性があることに、特に興奮しています。生命の材料になるような物質を見つけたことで、私たちが住む惑星にどのようにして生命が生まれたのかを知るためのパズルのピースを、新たに一つ手に入れたことになります」(Martín-Doménechさん、伊・アルチェトリ天文台 Víctor M. Rivillaさん)

また、摂氏マイナス258度という極低温環境でもイソシアン酸メチルが作られうることも、Ligterinkさんたちの実験から明らかにされました。「イソシアン酸メチルが、そして生命の材料が、太陽に似た極めて若い星の周りで作られることを示す結果です」(Ligterinkさん)

2017年6月16日
AstroArtsより

この先45万年にわたるオリオン座周辺の星の動きを表した動画

Posted by moonrainbow on 23.2017 ニュース   0 comments   0 trackback
天文衛星「ガイア」が明かす45万年後のオリオン座

The future of the Orion constellation


オリオン座とその周りの星の位置が45万年かけて変化していくシミュレーション動画(提供:ESA/Gaia/DPAC)

天文衛星「ガイア」と「ヒッパルコス」の観測データを基に作成された、この先45万年にわたるオリオン座周辺の星の動きを表した動画が公開されました

私たちが普段見ている恒星は、月や惑星のように天球上を動いていくことはなく、互いの位置関係を変えることなく止まっているように思える。しかし実際には、恒星も宇宙空間の中を移動しているので、地球から見るとその位置は非常にゆっくりではあるが変化し続けている。星の見かけの動きは、宇宙空間内での星の移動速度が大きいほど、また地球に近いほど速くなる。また、たとえば地球から真っすぐ遠ざかれば見かけ上は動かないように見えるように、運動の方向も見かけの動きに影響する

こうした星の位置や運動を高精度で観測するのが、ヨーロッパ宇宙機関が2013年に打ち上げた位置天文衛星「ガイア」だ。1989年に打ち上げられ1993年まで観測を行った同機関の衛星「ヒッパルコス」の後継機として、ガイアは10億個以上もの恒星を観測してきた。この両衛星の観測データを基にして、この先45万年でオリオン座とその周辺の星の位置がどのように変化するのかを表したシミュレーション動画が作成されました

オリオン座の赤色超巨星であるベテルギウスは、動画の序盤では中央上に見えているが、10万年も経つとこの範囲から外れてしまう。ベテルギウスは数百万年以内には超新星爆発を起こすと考えられているが、この動画では爆発は考慮していない。一方、左下に見えるオリオン座の青色超巨星リゲルは、ほとんど動かずに輝き続けている。また、三つ星の左下にあるオリオン座大星雲からは45万年の間にも多くの新しい星が生まれるはずだが、動画では星の誕生は表示されていない

もう一つ興味深いのは、オリオン座の右にあるおうし座の星々です。動画の序盤で右下にあるアルデバランは、時間が進むにつれて左へと移動していく。そして、ヒヤデス星団の星々はまとまって、ゆっくりと右下から左上に向かっていく

このように、多数の星の中でも明るい星によって構成されていて形がわかりやすいオリオン座も、時間の経過とともにゆっくりと新たな形へと変化していくこと、現在の星座の形はすべて一時的なものだということがわかる。未来の人類は、どんな形の星座を夜空に描くだろうか

2017年6月16日
AstroArtsより

おうし座流星群の支流

Posted by moonrainbow on 16.2017 ニュース   0 comments   0 trackback
おうし座流星群を出現させる流星体の支流を新発見

2015年10月31日にとらえられたおうし座流星群の火球の一つ
おうし座流星群の火球。2015年10月31日にとらえられたおうし座流星群の火球の一つ(提供:プレスリリースより)

おうし座流星群を出現させる新たな流星体の流れの存在が示されました。その中には数十mから数百mサイズの天体も含まれている可能性があります

流星群とは、彗星や小惑星などが放出した塵の流れの中に地球が突入することにより、同じような軌道を持つ複数の流星が見られる現象で、100個程度の存在が知られています

そのうちの一つ、おうし座流星群は毎年10月から11月にかけて活動を見せる流星群で、エンケ彗星から放出された塵がもとになっていると考えられています。例年の出現数はさほど多くはないが、数年に一度、活動が活発になる年があり、その際には特に「火球」と呼ばれるような明るい流星が多く出現します

2015年におうし座流星群が活発になった際、チェコ科学アカデミーのPavel Spurnýさんたちの研究チームはチェコ、オーストリア、スロバキアの15地点で観測された144個の火球について軌道を解析しました。

その結果、おうし座流星群を出現させる、エンケ彗星由来ではない新たな流星体(流星のもと)の流れがあること、その中には数mmサイズの小さい塵から、軌道が似た直径数百mサイズの小惑星も含まれていると考えられることがわかりました。小惑星2015 TX24や2005 UR、2005 TF50などが有力とされており、他にも未発見のものがあるかもしれないのです

この流星体の流れは太陽の周りを公転しているため、数年に一度の割合で地球がこの流れに3週間ほど接近すると、数十m規模の天体が地球に衝突する可能性が高まります。これらの天体はもろいが、サイズが大きいために地球に危険をもたらす可能性もあるそうです

論文では、地球に大きな被害を及ぼす可能性のある天体についてのさらなる研究が必要だと述べられています

2017年6月9日
AstroArtsより
 

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