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「小惑星ステーション」構想

Posted by moonrainbow on 05.2023 宇宙ステーション   0 comments   0 trackback
短12年で建設可能な「小惑星ステーション」構想

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小惑星を中心にしたトーラス型の宇宙ステーションの想像図

宇宙空間で長期的な住環境を提供する「宇宙ステーション」は、地球外の探査や開発を行う上で重要な中継基地となる可能性を秘めています。宇宙ステーションの建設場所として検討されている選択肢の1つが、太陽系に無数に存在する「小惑星」です。しかし、回転による遠心力で人工的に重力を生み出せるほど巨大な宇宙ステーションを小惑星に建築することは、必要となる資源の膨大さから遠い未来の話と思われてきました

しかし、ロックウェル・コリンズ社の元技術フェローであったDavid W. Jensen氏は、現在の技術レベルと比較的安価な資金で建設可能な回転式小惑星ステーションの建設方法を提示し、プレプリントをarXivに投稿しました。それによれば、ステーション本体の建設期間は最短で12年、建設費用は41億ドル(約6000億円)で可能であると示しています。居住可能な環境を構築するには追加のコストが必要となるものの、現状の技術レベルでも十分建設可能なことが示されています

■小惑星は宇宙ステーションを建設する上で有望な場所

“宇宙ステーション” という単語からは、「ISS (国際宇宙ステーション)」のような宇宙空間に存在する建造物を連想する人が多いと思われます。あるいは、現在検討されている月面基地のように、比較的大きな天体の表面に建設される構造物や、さらには軌道エレベーターのような巨大構造物を想像する人もいるかもしれません。

しかし、太陽系に無数に存在する「小惑星」もまた、宇宙ステーションを建設する場所として注目されてきました。小惑星は地球や月と比べてはるかに小さいため、事実上重力を無視できます。小惑星の中には地球にかなり接近し、相対速度が小さくなるものも多数あるため、到達するのに必要な推進剤 (燃料と酸化剤) の量が少なくて済みます。また、小惑星そのものを原料としてステーションの建材を作ることも可能なので、地球から供給する物資の量は最小限で済みます。さらに、遠心力で人工的な重力を生み出すための回転力を、小惑星の自転から得るなど、他の形式のステーションでは達成することが困難な利点もあります。

ただし、建設には膨大な資源が必要になると予想されることから、実際に建設可能かどうかはあまり検討がされてこなかったため、これまで小惑星での宇宙ステーション建設はほとんどSFであるかのように見なされてきました。しかし、Jensen氏は今回の研究にて、現在の技術レベルであってもそこまで達成困難な目標ではないことを示しています


■ステーションを作るのに最適な小惑星と方法を提示

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トーラス型ステーションの内部構造。底を多重構造にすることで居住可能な面積を増やしている

「リュウグウ」や「ベンヌ」など、いくつかの小惑星を建設場所の候補として示したJensen氏は、その中の最良の候補として163693番小惑星「アティラ(Atira)」を提案しました。アティラは本体が直径約4.8kmの小惑星で、直径約1kmの衛星を持ちます。地球とほぼ同じ軌道を公転しているため、ステーションの内部温度を維持する上で有利だと期待されます。

次にJensen氏はステーション全体の構造について、アティラを中心としたトーラス型 (ドーナツ型) の居住区を配置し、アティラと居住区の間をいくつかの柱で結ぶ構造を提案しました。この自転車の車輪とスポークのような形状は、居住区の面積を増やすために多層構造を採用すること、微小隕石や放射線のような脅威から内部を守ること、回転による遠心力で人工重力を生み出した時に利用しやすいことを考慮した結果辿り着いた形状です。ただし、適切な人工重力を生み出すには、アティラの自転速度を変更する必要があります。

では、このようなステーションを建設する人手はどのように確保するのでしょうか?Jensen氏は自己複製型のクモ型ロボットが建設の役割を担うと想定しています。アティラの資源を利用することで、クモ型ロボットはステーション本体の建材となる無水ガラスをはじめ、岩石粉砕機や太陽光パネル、そして自身の複製といった高度な物品を作成することが想定されています。あらかじめ用意しておく必要があるのはその場で作成することができない電子機器などの最先端技術による部品のみで、他の追加物資は不要なことも想定されています。

■建設コストは高額ながらも非現実的ではない
では、これらを実行するのに必要なコストはどの程度でしょうか?Jensen氏はアティラに最初に送り込むステーションの “種” と言えるカプセルの重量を約8.6トンと計算しました。カプセルには4台のクモ型ロボット、最低限の基礎、クモ型ロボットの自己複製に必要な3000台分の電子機器などが搭載されます。

この “種” はスペースX社が現在運用している「ファルコンヘビー」ロケットにも搭載可能な重量しかありませんし、理論的には “種” 以外の物資を追加供給する必要もありません。Jensen氏は、小惑星でステーション本体の建設に必要な時間は最短12年だと計算しています。ただし、これは本体の建設に要する期間であり、酸素や水といった人間の生存に必要な物資の供給までは含まれていません。

またJensen氏は、この小惑星ステーション建設プロジェクトにかかる総費用は41億ドル(約6000億円)だと試算しました。途方もなく高額な費用であるように思えますが、アポロ計画の総費用が930億ドル(約13兆5000億円)だったことを考えれば、決して高額であるとは言えません。これに近い額として、2020年東京オリンピックで東京都が負担した額(約6300億円)や、大型ハドロン衝突型加速器の建設費(約5000億円)などがあります。

何もない場所から合計10億平方メートル(札幌市や広島市とほぼ同じ面積)、1平方メートルあたりわずか4.1ドル(約600円)のコストで新たな居住区を創造できることを考えると、この小惑星ステーションの建設費用は何人かの億万長者にとって現実的な投資額になるとJensen氏は主張しています。

Jensen氏の主張する小惑星ステーション建設計画が本当に実行可能なのか、仮に実行に移されるとしてもどの程度オリジナルと同じ設計になるのかはまだ分かっていません。しかし今回示されたプレプリントは、SFに出てきそうな巨大なステーションの建設が現状の技術レベルでも達成可能なものであることを示している点で興味深いと言えます


Source
David W. Jensen. “Autonomous Restructuring of Asteroids into Rotating Space Stations”. (arXiv)

2023年8月31日
sorae 宇宙へのポータルサイトより

米民間企業の商用宇宙ステーション

Posted by moonrainbow on 18.2023 宇宙ステーション   1 comments   0 trackback
米民間企業が商用宇宙ステーションの打ち上げ計画を発表 4名で30日間滞在可能

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Vastの商用宇宙ステーション「Haven-1」のイメージ画像。外部観察用のドームやドッキングしたクルードラゴン宇宙船が描かれている

アメリカの民間企業VastとSpaceXは5月10日、商用宇宙ステーション「Haven-1」の打ち上げ計画を発表しました。Haven-1は2025年8月以降にSpaceXの「ファルコン9」ロケットで打ち上げられる予定です

Vastによると、Haven-1は太陽電池アレイや与圧区画などを備えた独立した宇宙ステーションで、4名のクルーによる地球低軌道での有人宇宙ミッションを最大30日間に渡ってサポートします。科学、研究、宇宙での製造を行う機会に加えて、(おそらくステーション自体の)回転による月面レベルの人工重力発生にも対応する模様です。

円筒形をした本体の一端にはSpaceXの「クルードラゴン」宇宙船を想定したドッキングポートが1か所あり、反対側の端には外部の観察や撮影を行うための透明なドームが設けられます。内部にはストレッチ運動や休憩のためのスペースが設けられる予定で、Wi-Fi経由でインターネットに常時アクセスすることも可能とされています


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Vastの商用宇宙ステーション「Haven-1」(右)のイメージ画像。ドッキング間近のクルードラゴン宇宙船(左)が描かれている

VASTとSpaceXはHaven-1初の有人宇宙ミッション「Vast-1」の準備も進めています。ミッションの実施時期は明らかにされていませんが、参加する4名のクルー(後日発表)はHaven-1に最長で30日間滞在する予定とされています。

なお、Haven-1は単体で独立稼働する宇宙ステーションですが、Vastによれば後に打ち上げが予定されているより大型の宇宙ステーションにモジュールの1つとして結合させることも計画されています。

多くの人々が宇宙で暮らす未来への貢献を使命に掲げるVastは、回転することで人工重力環境を作り出す全長100mの大型宇宙ステーション(40名対応)の建設を構想しています。ステーションを構成する7基のモジュールはSpaceXの大型宇宙船「スターシップ」で打ち上げられる予定です。

また、その後はさらに大型の人工重力式宇宙ステーション(数百名規模)を太陽系内の数十か所で運用するという大きな構想もVastは抱いています。こうした構想を念頭に、同社は回転による人工重力発生実験をHaven-1で行うことを検討しているということです


Source
Image Credit: Vast

2023年5月13日
sorae より

商用宇宙ステーション「オービタルリーフ」

Posted by moonrainbow on 02.2023 宇宙ステーション   0 comments   0 trackback
商用宇宙ステーションが拓く地球低軌道ビジネスと、「オービタルエイジ」の到来

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IMAGE BY SIERRA SPACE

米国で開発が進む商用宇宙ステーション「オービタルリーフ」の構築と運営を、ジェフ・ベゾスのブルーオリジンと共に手がけるシエラ・スペース。同社が「宇宙に浮かぶ複合型ビジネスパーク」と呼ぶ新たな宇宙ステーションで目指すこととは? そして、宇宙利用が民主化された「オービタルエイジ(軌道の時代)」とは?

商用宇宙ステーションが拓く地球低軌道ビジネスと、「オービタルエイジ」の到来

老朽化する国際宇宙ステーション(ISS)の運用修了が2030年に迫っている。これを受けて米航空宇宙局(NASA)は2021年7月、後継となる商用宇宙ステーションの開発を支援する「商用地球低軌道開発(CDFF)プログラム」の公募を開始した。

このCDFFで支援先に選ばれた「オービタルリーフ」は、民間宇宙企業のシエラ・スペース(Sierra Space)がジェフ・ベゾスのブルーオリジンと共同で開発している宇宙ステーションだ。両社はオービタルリーフを「宇宙に浮かぶ複合型ビジネスパーク」と表現しており、ISSで実施されているような微小重力環境を生かした科学実験のみならず、観光や映画の撮影をはじめとするエンターテインメントを目的とした利用も想定しているという。運用開始は2027年の予定だ


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オービタルリーフの完成予想図。IMAGE BY SIERRA SPACE

“地球低軌道経済”のためのプラットフォーム

シエラ・スペースの創業は21年6月。1963年創業の老舗航空宇宙企業であるシエラ・ネヴァダ・コーポレーションから、地球低軌道の商業化を推進するために宇宙事業を切り出すかたちで誕生した。「機敏かつ革新的、そして商業的に事業を運営していきたいと考えたからです。これは政府機関との取引が多い従来の航空宇宙・防衛企業の下では実現が困難なことでした」と、シエラ・スペースの戦略・事業開発担当副社長であるジョン・ロスは語る。

シエラ・スペースのミッションは、地球低軌道のエコシステムを発展させるプラットフォームをつくり、宇宙を誰もが手に届く場所にすることだ。そのために、まず参入するのが輸送事業である


シエラ・スペースはシエラ・ネヴァダ・コーポレーションから宇宙往還機「ドリームチェイサー」の開発を引き継いだ。すでにNASAとISSへの物資補給契約を結んでおり、23年には貨物輸送用のドリームチェイサー「DC100」が初めてISSに向かう予定だ。宇宙飛行士や旅行者が搭乗するドリームチェイサー「DC200」の開発も、25年から26年ごろの打ち上げを目指して進められている。

また、ドリームチェイサーは宇宙飛行士と物資の輸送に加え、オービタルリーフにも用いられる。建設期間は短く、モジュールの打ち上げ開始から初期バージョンの完成にかかる期間は、たったの数カ月だ。

その後、すぐにオービタルリーフの運用が始まる。「ターンキーソリューション(すぐに利用できる状態にあるシステム)をつくれるのは、わたしたちのチームだけでしょう」と、ロスは語る。

さらに22年6月には、商用の有人宇宙飛行センターと統合された独自の宇宙飛行士訓練施設を民間で初めて設立することも発表した。オービタルリーフにやってくる人々を案内・指導したり、科学実験を実施したりする商業宇宙飛行士が必要になるからだ


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シエラ・スペースが開発する宇宙往還機「ドリームチェイサー」。IMAGE BY SIERRA SPACE

エンド・ツー・エンドのサービスづくり

シエラ・スペースでは社内で商業宇宙飛行士を目指したい従業員を募集しており、今後は社外からも募集することになるだろうとロスは言う。同社はこうして打ち上げから宇宙空間での居住地の構築、地上への帰還、宇宙飛行士の養成まで、宇宙飛行にかかわる一連の工程を手掛けようとしているのだ。これはシエラ・スペースの戦略である。

「輸送や軌道上の移住空間、宇宙飛行士の訓練など基本的なサービスを他社に依存すればするほど、未来を自分たちで決められなくなります。自分たちの未来をコントロールすること──最初から最後までのすべてではなくても、重要な要素は自分たちでコントロールできることが非常に重要だと考えています」


さらに、オービタルリーフの構築を推進するSpace Destinations部門の上級副社長兼ゼネラルマネージャーを務めるニーラジ・グプタもこう付け加えた。「もうひとつの理由は、シンプルにしたいからです。わたしたちが提供したいのは、企業や個人客にとって使いやすいエンド・ツー・エンドのサービスです。シエラ・スペースは宇宙飛行に必要な機能をすべて備えているので、お客さまは宇宙で容易に事業をできるようになります」

宇宙ビジネスのインキュベーション

シエラ・スペースが描いている複合型ビジネスパークは宇宙に構築予定だが、そのコンセプトは地上にあるビジネスパークと大きくは変わらない。

地上のビジネスパークでは、まず建物を建設し、空調や駐車場といった基本的な設備を提供し、そこに入居する企業がそれぞれ事業に取り組む。同じように、シエラ・スペースはブルーオリジンとともにオービタルリーフを管理し、利用者に交通手段や水、食料、衣類をはじめ必要なものすべてを届けるロジスティクスを提供する仕組みだ。宇宙という特殊な環境にもかかわらず、利用者は集中して事業に取り組める


さらにロスは、シエラ・スペースはスタートアップのインキュベーションも検討していることを明かした。「例えば、非常に収益性が高く素晴らしいアイデアをもっているにもかかわらず、ビジネスを実現させるために必要なリソースをもっていないスタートアップがあるとしましょう。その場合はシエラ・スペースがその企業を支援し、オービタルリーフにおけるビジネスの発展を手助けできます」

オービタルリーフの運用チームは、商用宇宙ステーションをビジネスや製品の進歩に生かすスタートアップや研究者を募るコンペティション「Reef Starter Innovation Challenge」を2022年9月に発表した。今後も継続的にアクセラレータープログラムを実施していく計画だという。有望なスタートアップや研究開発のインキュベーションに取り組み、商用宇宙ステーションの市場拡大へと繋げる予定だ


オービタルリーフではインフラ提供とインキュベーション支援のふたつの事業が計画されており、両輪をなすことで地球低軌道の商業化を加速できると、シエラ・スペースは考えている。グプタは商用宇宙ステーションの市場について「詳細な数字は出せませんが、10年後には数千億ドル規模のとてつもなく大きな市場に成長しているとみています」と説明する

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オービタルリーフ内部の完成予想図。IMAGE BY SIERRA SPACE

宇宙を“楽しむ”方法を確立するために

シエラ・スペースはオービタルリーフの運用が始まる27年に、観光旅行事業も始める計画だ。この費用についてグプタは、「最初は民間人によるISSの滞在と同じくらいの価格になると思います」と語る。「そう遠くない将来には、多くの人々が行けるような価格、現在の数分の1程度の価格まで下がると信じています」

一方、旅行で宇宙ステーションを訪れる観光客が宇宙を楽しむ方法は、まだ確立されていない。「費用を払ってISSに滞在した富裕層でさえ科学実験をしています」と、ロスは指摘する


ISSは科学実験の実施を想定して設計・構築された施設であり、旅行者がアクティビティを楽しむための十分なスペースはない。例えば、米国の宇宙開発企業のAxiom Spaceが22年4月、元NASAの宇宙飛行士と投資家や起業家3人をISSに滞在させるミッションをNASAの承認を得て実施したが、参加者は地上の医療機関や研究機関と連携して科学実験と研究活動をおこなっていた。

観光飛行が一般的になると必要になるのは、エンターテインメントだ。観光客に宇宙をどう体験してもらいたいか。微小重力環境下では地上とは違うスポーツができるのか。芸術家にどんなインスピレーションを与えられるのか──


シエラ・スペースはオービタルリーフを訪れる旅行者に科学実験に勤しむ以外の過ごし方も選択肢として提供できるよう、パートナー企業をはじめとするさまざまな人々と一緒に模索していると、ロスは語る。「宇宙でのエンターテインメントはどのようなものになるのか社内で興味深い議論をしましたし、ブレインストーミングもしました。しかし、ほかの人が考えた、わたしたちが思いつかないようなアイデアのほうが印象に残っています」

シエラ・スペースの最高経営責任者(CEO)であるトム・ヴァイスは、宇宙空間が人々に開放されて従来とは異なる新しい使い方ができるようになるこれからの時代を「オービタルエイジ」と呼んでいる。商用宇宙ステーションは、オービタルエイジを牽引していく宇宙ビジネスやエンターテインメント、アートが生まれる舞台となることだろう。

ロスによると、オービタルリーフの構想を発表して以来、政府と民間の両方から大きな反響が寄せられたという。そのなかには、商用の宇宙ステーションならではのユニークな声があった。

「ある有名なバンドが『宇宙で演奏したい』と言っています。これは単なるアイデアではありません。多くのアーティストが宇宙でできることについて議論するのを、わたしたちは目の当たりにしています。この動きはあらゆる分野に広がっていくでしょう」

宇宙空間が人々に解放されるオービタルエイジは、すでに始まっているのだ


WIREDより

民間宇宙企業・株式会社DigitalBlast(デジタルブラスト)

Posted by moonrainbow on 30.2022 宇宙ステーション   0 comments   0 trackback
デジタルブラスト、日本国内初の民間宇宙ステーション構想を発表 2030年打ち上げを目

民間宇宙ステーション
【▲ 株式会社デジタルブラストが構想する民間宇宙ステーションのイメージ図(Credit: デジタルブラスト)】

日本の民間宇宙企業・株式会社DigitalBlast(デジタルブラスト)は2022年12月12日、日本国内初の民間宇宙ステーション(CSS:Commercial Space Station)構想を発表しました

CSS構想を立ち上げたデジタルブラストは、2030年までに最初のモジュールを打ち上げることを目指しているということです。同社は企業や研究機関、官公庁向けのサービスだけでなく、「宇宙空間を活用したエンタメとして一般消費者向けのサービス」も展開すると発表しています

デジタルブラストが構想する民間宇宙ステーションは、3つのモジュールで構成される計画です。

宇宙実験の環境や資源採取に関わる機能を提供するサイエンスモジュール(Science Module)には、同社が開発を進める小型ライフサイエンス実験装置「AMAZ(アマツ)」などの実験装置が設置され、企業や研究機関の実験環境として提供されるということです。さらに、小惑星で採取した資源や燃料などを保存したり貯蔵・供給したりするプラットフォームとしての機能や、宇宙ステーション内に設置された3Dプリンタで製造を行う「宇宙空間での製造(In-Space Munufacturing:ISM)」も実現される予定です


宇宙空間を楽しめるサービスを提供するというエンタメモジュール(Entertainment Module)では、クルー向けの空間を提供することに加えて、近年注目されているVRやメタバースを活用して、地上の消費者向けのサービスも提供するということです。同モジュールは多目的空間として、スポーツやホテル、撮影スタジオとして利用できることも想定しています。

また、通信やドッキング機構、クルーが生活する居住施設などの機能は、居住・コアモジュール(Habitat & Core Module)が担います


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【▲ CSSは左からエンタメ、居住・コア、サイエンスの各モジュールが並ぶ(Credit: デジタルブラスト)】

今回発表したCSS構想について、デジタルブラストは「地上とLEO経済圏、そして惑星間経済圏、月・火星経済圏の起点となる新たなステーションとして、機能することを目指します」とコメントしています。同社は、「宇宙ステーションを拠点とする惑星間の探査機の往復を可能にし、In-Situ Resource Utilization(ISRU:現地調達における資源活用)に基づいた、地球近傍小惑星(NEAs:Near-Earth Asteroids)の探査から資源活用する惑星間経済圏を創出するシナリオ」を描いているいるということです。

現在運用中の国際宇宙ステーション(ISS)は、2030年をめどに運用を終える予定です。ISS退役後の宇宙ステーション構想である「ポストISS」の検討が進められています。米国では既に複数の民間企業がポストISSの開発に取り組んでいる中、日本では未だ民間企業による構想が進められていない現状です。そのような状況で、同社の構想発表は日本の宇宙ビジネスに大きな刺激となりました


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【▲ デジタルブラストが構想する惑星間経済圏のシナリオイメージ(Credit: デジタルブラスト)】

Image Credit: デジタルブラスト

2022-12-27
Soraeより

若田光一さんがISSに到着

Posted by moonrainbow on 08.2022 宇宙ステーション   0 comments   0 trackback
クルードラゴン「エンデュランス」ドッキング成功

クルードラゴン「エンデュランス」
【▲ 国際宇宙ステーション(ISS)とドッキングするクルードラゴン「エンデュランス」(Credit: NASA TV)】

日本時間2022年10月7日、有人宇宙船クルードラゴン「エンデュランス」が国際宇宙ステーション(ISS)に無事到着しました。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の若田光一宇宙飛行士ら有人宇宙飛行ミッション「Crew-5」の4名は第68次長期滞在クルーの一員として、2023年4月頃までの6か月間に渡ってISSに滞在します

既報の通り、クルードラゴン「エンデュランス」は日本時間2022年10月6日1時0分、米国フロリダ州のケネディ宇宙センター39A射点から「ファルコン9」ロケットで打ち上げられました。地球を周回しつつ1日ほどかけて高度を上昇させたエンデュランスは、日本時間10月7日6時1分にISS第2結合部「ハーモニー」前方のポートへドッキングすることに成功しました。

エンデュランスには若田飛行士をはじめ、NASAのニコール・マン(Nicole Mann)宇宙飛行士とジョシュ・カサダ(Josh Kassada)宇宙飛行士、ロシアの国営宇宙企業ロスコスモス(Roscosmos)のアンナ・キキナ(Anna Kikina)宇宙飛行士が搭乗していました。宇宙船とISS船内を隔てるハッチはドッキングから2時間近くが経った7時49分に開放され、4名はISSに乗船。現在ISSのコマンダー(船長)を務めている欧州宇宙機関(ESA)のサマンサ・クリストフォレッティ(Samantha Cristoforetti)宇宙飛行士ら滞在中の7名と合流しました


ISSで合流した11人
【▲ ISSで合流した11人の宇宙飛行たち。下段の左から3人目が若田光一宇宙飛行士(Credit: NASA TV)】

ハッチオープン後のセレモニーでクリストフォレッティ飛行士が新たに到着したクルーを一人ひとり紹介した際、3回目のISS長期滞在に臨む若田飛行士は「おかえりなさい」と声をかけられました。マイクを受け取った若田飛行士はご家族をはじめ、自分にとって家のような場所へ戻るために支えてくれたすべての人々に感謝しますと語っていました。

JAXAによると、若田飛行士の滞在中には静電浮遊炉(ELF)を利用した高融点材料の熱物性測定や、将来の月・火星探査に向けた基礎データ取得(ローバー用潤滑剤など液体挙動の観測)、超小型衛星の放出などがISSの日本実験棟「きぼう」で実施される予定です。また、2022年4月から約6か月間滞在してきた「Crew-4」ミッションの4名は、若田飛行士らCrew-5の4名と交代してISSを離れ、クルードラゴン「フリーダム」で地球へ帰還する予定です


mage Credit: NASA TV

2022-10-07
Soraeより
 

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