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土星の衛星タイタンの最新画像

Posted by moonrainbow on 15.2022 衛星   0 comments   0 trackback
赤い星&地球みたい? 土星の衛星タイタンの最新画像をウェッブ宇宙望遠鏡が撮影

近赤外線カメラ(NIRCam)で撮影されたタイタン
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の近赤外線カメラ(NIRCam)で撮影されたタイタン
【▲ ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の近赤外線カメラ(NIRCam)で撮影されたタイタン(注釈なしバージョン)(Credit: NASA, ESA, CSA, A. Pagan (STScI), JWST Titan GTO Team)】

赤い天体と地球のような色合いの天体が2つ並んだこちらの画像、実はどちらも「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」の「近赤外線カメラ(NIRCam)」を使って2022年11月4日に撮影された、土星の衛星タイタンです。

ウェッブ宇宙望遠鏡は人の目で捉えられない赤外線で主に観測を行うため、2つの画像は赤外線の波長に応じて着色されています。左はタイタンの下層大気に敏感な波長を捉えたもので(2.12μm:赤に割り当て)、北半球に浮かぶ2つの雲が写っています。

いっぽう、右は複数の波長で取得された画像を合成したものです(1.4μm:青、1.5μm:緑、2.0μm:赤、2.1μm:明るさに割り当て)。大気中の厚いヘイズ(もや)を透かして、タイタン最大の湖であるクラーケン海(Kraken Mare)や、高アルベド地形(明るい領域)のアディリ(Adiri)、暗い色の砂丘が広がるベレット(Belet)といった特徴的な地形が写っています


近赤外線カメラ(NIRCam)で撮影されたタイタン1
【▲ ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の近赤外線カメラ(NIRCam)で撮影されたタイタン(注釈付きバージョン)(Credit: NASA, ESA, CSA, A. Pagan (STScI), JWST Titan GTO Team)】

ウェッブ宇宙望遠鏡の打ち上げと観測開始は世界中の研究者から待ち望まれていました。濃い大気や炭化水素の湖があるタイタンを研究する科学者も例外ではなく、大気の組成や気象パターン、表面のアルベド地形を研究できる時が来るのを期待していたといいます。

今後もウェッブ宇宙望遠鏡のNIRCamや「中間赤外線装置(MIRI)」を使ったタイタンの観測が予定されており、大気を構成する気体のデータや、タイタンが高密度な大気を有する太陽系で唯一の衛星になった理由を解き明かす重要な手がかりが得られると期待されています。

冒頭の画像は欧州宇宙機関(ESA)やウェッブ宇宙望遠鏡を運用する米国宇宙望遠鏡科学研究所(STScI)から2022年12月1日付で公開されています


Image Credit: NASA, ESA, CSA, A. Pagan (STScI), JWST Titan GTO Team

2022-12-07
Soraeより

探査機ジュノー、エウロパに接近飛行

Posted by moonrainbow on 11.2022 衛星   0 comments   0 trackback
探査機ジュノー、エウロパに接近飛行

「ジュノー」が撮影した画像
「ジュノー」が撮影した画像から作成されたエウロパのモザイク画像(提供:NASA / SWRI / MSSS / Jason Perry © CC NC SA)

NASAの木星探査機「ジュノー」が衛星エウロパをフライバイし、氷で覆われた表面を撮影した

NASAの木星探査機「ジュノー」が9月29日(日本時間)、衛星エウロパへのフライバイ(接近飛行)を実施し、表面から352kmの距離を通過した。探査機がエウロパに高度500km以下まで接近したのは、1979年に木星フライバイを行った探査機「ボイジャー」2号と、木星探査機「ガリレオ」に続いて3回目となった。ガリレオは2000年にエウロパの表面から351kmまで接近していて、今回はそれに迫る距離だ。

ジュノーはエウロパ上空を秒速23.6kmで通過しながら画像を撮影しただけでなく、木星の磁気圏とエウロパの相互作用、エウロパの内部や表面の組成および構造、さらに電離層に関する貴重なデータを取得した。これらのデータからエウロパの表面を覆う厚さ数kmの氷や、その下の様子がわかると期待される。氷の下には塩分を含んだ海が存在すると考えられていて、そこに生命に適した環境があるかどうかが大きな関心事となっている。

「ジュノーが取得した画像を過去のミッションのものと比較し、エウロパの表面の特徴が過去20年間で変化したかどうかを確認する予定です。今回の画像はこれまで低解像度だった領域を置き換え、エウロパの地図を埋めてくれることでしょう」(米・惑星科学研究所 Candy Hansenさん)


上空412kmから撮影
エウロパのクローズアップ
上空412kmから撮影されたエウロパのクローズアップ(提供:NASA/JPL-Caltech/SwRI)

今回のフライバイでジュノーは軌道を修正し、木星を1周する時間を43日から38日に短縮した。この後は2023年と2024年に、衛星イオへのフライバイを予定している

2022年10月6日
AstroArtsより

土星の衛星「エンケラドゥス」に生命存在の可能性

Posted by moonrainbow on 01.2022 衛星   0 comments   0 trackback
土星の衛星「エンケラドゥス」に生命存在の可能性高まる。海に豊富なリン

衛星「エンケラドゥス

エンケラドスに生命存在の可能性を示す新たな証拠
 
土星の衛星「エンケラドゥス(エンケラドス)」を包む氷の下には、液体の海が存在する。

 新たなモデル研究によると、その海の中には生命にとって不可欠な素材である「リン」が豊富に含まれているだろうことが明らかになったそうだ。

 この研究は、NASAの探査機「カッシーニ」が分析した、エンケラドスの氷の下から噴出する水蒸気のデータに基づくもの。

 その結果によれば、水蒸気の中には生命が必要とする基本的な素材がすべて揃っている考えられるという。

 アメリカ、サウスウェスト研究所の地球外海洋学者クリストファー・グライン博士は、「エンケラドスは、太陽系内で地球外生命が発見される可能性がある最有力候補」と語る


太陽系には液体の海が存在する天体が多く存在す

 過去25年、この太陽系に関するもっとも深淵な発見の1つは、液体の海がじつはありふれたものだったということだ。

 エンケラドスはもちろん、タイタン、エウロパ、さらに遠方にある冥王星にすら、その氷の下には液体の海がたたえられていると考えられている。

 地球のような地表の海が存在するための条件は厳しい。液体の海が存在できる太陽との距離が、ごくごく狭い範囲に限られているからだ。

 ところが、天体の内部(内部海)ならば、距離の条件はそれほど厳しくないと考えられている。

 これが正しければ、この宇宙における生命が存在可能な惑星(ハビタブル惑星)の数は、グンッと増えることになる


衛星「エンケラドゥス1
photo by Pixabay

エンケラドスには生命に不可欠な素材がすべて揃っている

 土星の衛星エンケラドスは、それを包む氷の裂け目から時折、水蒸気が噴き出ることが知られている。これは以前、探査機カッシーニによって直接観測された。

 クライン博士らはこうした観測データに基づいて、詳細な熱力学・動力学モデルを構築し、エンケラドス内部海の海底でミネラルが溶ける様子をシミュレーションした。

 それによると、「リン」はエンケラドスの海に非常によく溶けるため、地球の海か、それ以上の溶存リンが存在するだろうと考えられるという。

 宇宙生物学的には、エンケラドスの海に生命が存在する可能性が一気に高まったことになる


衛星「エンケラドゥス2
最新の研究では、エンケラドスの内部海にはリンが豊富に存在する可能性が高いことが判明した/Credit: Southwest Research

リンは生命に不可欠な素材
 
リンは地球上のあらゆる生物にとって必要不可欠な素材だ。リンは地球上で11 番目に豊富な元素だが、人間のでは6 番目に豊富な元素である。人間だけでなく、あらゆる動植物に必要な素材だ。

 DNAとRNA、エネルギーを運ぶ分子、細胞膜、骨、歯といった物質はこれがなければ作れない。
太陽系内での地球外生命捜索では、注目ポイントが以前とは変わってきました。

有機分子・アンモニア・硫黄化合物・生命維持に必要な化学エネルギーなど、生命の構成要素が探されるようになっています
と、クライン博士は話す。
かつてエンケラドスの海にはリンが少なく、生命が生存する見込みは低いとされていたので、それが見つかったのは興味深いことです
 次のステップは、再びエンケラドスに探査機を送り、その内部海に実際に生命が存在できるのかどうか調べることであるそうだ。

 この研究は『PNAS』(2022年9月19日付)に掲載された


2022年09月25日
カラパイアより

土星の衛星タイタン

Posted by moonrainbow on 02.2022 衛星   0 comments   0 trackback
土星の手前に浮かぶ衛星タイタン。土星探査機「カッシーニ」が撮影

土星の衛星タイタン
【▲ 土星探査機カッシーニが撮影した土星の衛星タイタン。2012年5月6日撮影(Credit: NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute)】

こちらは土星探査機「カッシーニ」が今から10年前の2012年5月6日に撮影した土星の衛星タイタンです。カッシーニの撮像システム「ISS(Imaging Science Subsystem)」の狭角カメラを使って、タイタンから約77万km離れたところから撮影されました。背景が暗くないのは土星の本体が写っているからで、タイタンの後ろを左下から右上へと横切っている細い帯状のものは横から見た土星の輪です。

タイタンの大気は表面気圧が約1.5気圧、密度は地球の約4倍と濃く、大気中には「もや」が漂っています。この画像にはタイタンの輪郭を縁取る「もや」の層が写っている他に、「もや」の下に広がるタイタン表面の様子も捉えられています。正面に見えている暗い部分は「シャングリラ」と呼ばれている領域で、画像の中央すぐ左下の辺りには、カッシーニに搭載されていた着陸機「ホイヘンス」が2005年1月14日に着陸した地点があります。

また、カッシーニは冒頭の画像と同じタイミングで、広角カメラでもタイタンを撮影しています。次に掲載したのが広角カメラを使って撮影された、土星の手前に浮かぶタイタンの姿です。直径約5150kmのタイタンは直径約4879kmの水星よりも大きな衛星ですが、直径が約12万kmもある土星の前では、惑星並みのサイズがある天体とは思えないほど小さく感じられます


土星とその衛星タイタン
【▲ 土星探査機カッシーニが撮影した土星とその衛星タイタン。2012年5月6日撮影(Credit: NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute)】

冒頭の画像は天体画像を毎日1枚紹介している「Astronomy Picture of the Day」(APOD、アメリカ航空宇宙局とミシガン工科大学が運営)にて2022年5月27日付で紹介されています

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/Space Science Institute

2022-05-27
Soraeより

木星の衛星エウロパ

Posted by moonrainbow on 14.2022 衛星   0 comments   0 trackback
木星の衛星エウロパ、表面から比較的浅い場所に液体の水がある可能性

衛星エウロパ
【▲ 木星探査機「ガリレオ」が撮影した衛星エウロパ(Credit: NASA/JPL-Caltech/SETI Institute)】

こちらはアメリカ航空宇宙局(NASA)の木星探査機「ガリレオ」が撮影した木星の衛星エウロパです

17世紀にガリレオ・ガリレイが発見した「ガリレオ衛星」と呼ばれる4つの衛星(イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト)のひとつであるエウロパは、土星の衛星エンケラドゥスなどとともに、氷の外殻の下に内部海が存在するのではないかと予想されている天体のひとつ。その表面では内部海からの水もしくは氷殻内部にたまった水が、間欠泉として噴出していると考えられています。

次の画像は、探査機ガリレオが2000km離れた場所から撮影したエウロパの表面。約14km×17kmという狭い範囲が捉えられています。画像の右上から左下にかけて、よく目立つ2本の稜線が平行に伸びているのがわかります


エウロパの二重稜線
【▲ 木星探査機ガリレオが撮影したエウロパの二重稜線(Credit: NASA/JPL/ASU)】

NASAのジェット推進研究所(JPL)によると、この二重稜線の幅は約2.6km、高さは約300mあります。エウロパでは長さ数百kmにも達する二重稜線が表面のいたるところに分布していますが、どうやってこのような地形が形成されたのかは、今までよくわかっていませんでした。

スタンフォード大学の大学院生Riley Culbergさんを筆頭とする研究グループは、エウロパの二重稜線が表層下の比較的浅いところにある液体の水によって形成された可能性を示した研究成果を発表しました。つまり、エウロパでは液体の水が内部海だけでなく、その上にある氷殻の内部にも存在する可能性があるというのです


■二重稜線は氷殻にたまった水による複雑なプロセスを経て形成される可能性

次の画像は、研究グループが予想したエウロパにおける二重稜線の形成プロセスを示した断面図です。

まず、エウロパの内部海から水が上昇してくるなどして、氷殻(厚さ約20~30km)の内部にある多孔質の(すき間が多い)氷の層に貯水層が形成されます(a)。貯水層の水の一部は氷殻の表層にひび割れが生じるとそこに入り込み(b)、やがて凍って貯水層を左右に分ける仕切りとなります(c)。すると、圧力を受けた水は構造が弱い部分へと仕切りに沿うようにして両側から浸透して氷を押し上げ、氷殻の表面には二重の稜線が形成されることになります(d)


二重稜線形成プロセス
【▲ 研究グループが提唱したエウロパの二重稜線形成プロセス(Credit: Culberg et al.)】

これと同じようなプロセスで形成された二重稜線は、地球のグリーンランド北西部にも存在するといいます。JPLによると、2015年から2017年にかけてNASAが実施した空中からの氷貫通レーダー観測により、グリーンランド氷床に二重稜線が存在していて、どのようにして発達したのかが明らかになったといいます。

研究に参加したスタンフォード大学のDustin Schroeder准教授は、今回提唱した二重稜線の形成プロセスは複雑であり、グリーンランドに類似物がなければ想像もできなかっただろうと語っています。ただし、エウロパでは内部海から氷殻内部へ水が上昇してくると予想されているのに対して、グリーンランドでは氷床の表面にある湖や小川から内部へと水が浸透することで貯水層が形成されるという違いがあります


地下深くから上昇してきた水が、ある時は間欠泉としてエウロパの表面から噴出し、ある時は氷殻にたまって地形を変えたりする。まるで地球の火成活動を思わせますが、2014年にはエウロパにも地球のようなプレート運動が存在していて、氷のプレートが沈み込んでいる証拠を発見したとする研究成果も発表されています。エウロパの凍てついた氷殻は、従来の予想以上にダイナミックな活動をしているのかもしれません。

なお、今回の成果は、2024年の打ち上げ・2030年の木星到着が計画されているNASAの無人探査機「Europa Clipper(エウロパ・クリッパー)」によるエウロパの探査に活かされることが期待されています。エウロパ・クリッパーには表面から深さ30kmまでを探査できる氷貫通レーダー「REASON」が搭載されており、存在が予想されている内部海、氷殻の厚さ、氷殻内部の構造などが調べられる予定です


エウロパ・クリッパーの想像図
【▲ エウロパを観測するエウロパ・クリッパーの想像図(Credit: NASA/JPL-Caltech)】

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/SETI Institute, NASA/JPL/ASU, Culberg et al

2022-05-10
Soraeより
 

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