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土星の衛星タイタン(Titan)をドローン型探査機で探査

Posted by moonrainbow on 06.2019 衛星   0 comments   0 trackback
NASAはドローン型探査機で土星の衛星タイタン(Titan)へ

ドローン型探査機で土星の衛星タイタン(Titan)へ
米航空宇宙局が公開した、土星の衛星タイタンの地表に接近する探査機「ドラゴンフライ」の想像図(2019年6月27日提供)。

New Dragonfly Mission Flying Landing Sequence Animation



米航空宇宙局(NASA)は2019年6月27日、ドローンに似た回転翼で飛行する新型の探査機「ドラゴンフライ(Dragonfly)」を土星の最大の衛星タイタン(Titan)に送り、生命の起源を探る計画を発表しました。2026年に打ち上げ、2034年にタイタン着陸を目指します

 トンボの名を冠した新探査機は8基の回転翼を備えており、ドローンのように飛行と着陸を繰り返してタイタン上の十数地点を探査する予定です

 タイタンは氷で覆われた天体ですが、厚い大気が存在し、太陽系で地球以外に唯一、液体状の川や湖、海があることが分かっています。これらの液体はメタンやエタンで、大気の主成分は窒素ですが、科学者らは原始の地球と酷似していると指摘しています

 NASAの計画では、ドラゴンフライは2年7か月かけて総距離175キロ以上を飛行。有機物でできた砂丘から、生命誕生の鍵とされる液体状の水や複合有機物がかつて同時に存在した可能性のある衝突クレーターの底まで、広範囲を調査してタイタンにおける前生物的化学進化を探ります

 また、大気や地表の成分、地下海や地下湖も調査。生命が存在した証拠や、今も存在している証拠となる化学物質を探します

2019年6月28日
AFPより

木星の衛星エウロパ

Posted by moonrainbow on 19.2019 衛星   0 comments   0 trackback
木星の衛星エウロパの黄色い模様は「塩」だった

ガリレオが撮影したエウロパ
ガリレオが撮影したエウロパ(左:自然な色合い、右:色合いを強調)

画像は、NASAの木星探査機「ガリレオ」に搭載されていた光学観測装置「SSI」を使って撮影された、木星の衛星「エウロパ」の姿。左は自然な色合いを再現したもので、右は表面の特徴がわかりやすくなるように色合いを強調したものとなります

エウロパに向かって右側には、赤茶色をした何本もの線条が走っています。反対の左側に線条はあまり見られず、かわりに「Tara Regio(タラ地域)」と呼ばれる黄色っぽいエリアが広がっています

カリフォルニア工科大学の大学院生Samantha Trumbo氏らによってまとめられ、2019年6月12日に公開された論文によると、エウロパのタラ地域には塩化ナトリウムが豊富に存在していることが判明しました

「NaCl」の化学式で示される塩化ナトリウムは、私たちが日頃摂取している食塩の主成分であり、地球の海水にも豊富に含まれています。それと同じものが、エウロパの表面からも大量に見つかったというわけです

こちらは、NASAのジェット推進研究所(JPL)において、エウロパ表面の環境を再現する実験装置に投入されたあとの食塩を撮影したものです。写真の中央にある四角い皿状の容器には、変色して黄色みを帯びた食塩が載っているのが見えます。この実験結果から、タラ地域に特有の黄色っぽい色は、変色した塩化ナトリウムによるものと推測することができます

エウロパ表面の環境を再現する実験装置と、実験で変色した食塩
エウロパ表面の環境を再現する実験装置と、実験で変色した食塩(Credit: NASA/JPL-Caltech)

遠く木星を周回する衛星とはいえ、エウロパの表面に塩化ナトリウムが広がっていることにこれまで誰も気が付かなかったというのも意外に思えますが、塩化ナトリウムの存在を光学的に観測するには可視光線(人間の目で見える波長の光)を分析する必要があるため、ガリレオに搭載されていた近赤外線作図分光器「NIMS」ではその存在をキャッチできませんでした

Trumbo氏らの研究チームが宇宙望遠鏡「ハッブル」を使ってエウロパの表面を分析したところ、前述の実験によって変色した塩化ナトリウムと同じ特徴が見つかりました。「この20年間、ハッブルを使って分析しようとは誰も思いませんでした」とTrumbo氏が語るように、可視光線による分析は盲点だったようです

エウロパの氷でできた大地の下には液体の海が存在しており、そこにはエウロパで誕生した生命が息づいているかもしれないと考えられています。現在NASAでは2020年代の打ち上げを目指し、エウロパの海をはじめとした環境を詳しく調べるための探査機「エウロパ・クリッパー」の開発を進めています

エウロパに接近した「エウロパ・クリッパー」の想像図
エウロパに接近した「エウロパ・クリッパー」の想像図(Credit: NASA/JPL-Caltech)

生命が存在する可能性を検討する上で、塩の存在は重要です。地球で生命が誕生した舞台と考えられている海水と同じような成分が存在するのであれば、地球の生命に似た仕組みを持つ生命体が、エウロパでも誕生しているかもしれません

また、エウロパの海は存在していても厚い氷の下にあるため、太陽の光が差し込むことはありません。そのため、エウロパの生命体は地球の深海に見られる熱水噴出孔のような場所からエネルギーを得ているだろうと予想されています

Trumbo氏によれば、塩化ナトリウムの存在は、エウロパの海底における熱水活動を示唆している可能性があるといいます。つまり、エウロパの海底には熱水噴出孔のように海水を加熱させる何らかの仕組みが存在する(または存在した)ことを、塩化ナトリウムは間接的に示しているかもしれないのです

熱水噴出孔
極限環境に適応したバクテリアによって生態系が支えられている地球の熱水噴出孔。このような場所がエウロパにも存在するかもしれないと考えられています(Credit: Courtesy Chris German, WHOI/NSF, NASA/ROV Jason © 2012 WHOI)

今回の観測結果がただちに海の存在に結びつくわけではありませんが、地球のように「しょっぱい海」が存在している可能性が高まったエウロパの地下、そこにはどのような世界が広がっているのか、そして生命は誕生しているのでしょうか

Image credit: NASA/JPL/University of Arizona

2019/6/13
Soraeより

衛星「フォボス」の満月

Posted by moonrainbow on 16.2019 衛星   0 comments   0 trackback
火星探査機「2001 マーズ・オデッセイ」が撮った衛星「フォボス」の満月

マーズ・オデッセイの想像図

画像は、NASAの火星探査機「2001 マーズ・オデッセイ」に搭載されている熱放射撮像カメラ「THEMIS」によって撮影された、火星の大きいほうの衛星「フォボス」の赤外線画像を3つ並べたものです。撮影日は、左から2017年9月29日、2018年2月15日、2019年4月24日となります。画像の色は温度を示していて、フォボス表面の実際の色とは異なります。一番低い紫(150ケルビン=摂氏マイナス123度)から、青、緑、黄、オレンジ、そして一番高い赤(300ケルビン=摂氏27度)にかけて、フォボスの表面に温度のグラデーションが描き出されています

左側の2点は、フォボスが「半月」のときに撮影されたものです。半月を撮影した画像はフォボスの地形や表面の質感を読み取るのに適していて、くっきりとしたクレーターの陰影や、なだらかな表面のうねりなどが識別できます。地形の情報は、有人ミッションも含め、将来のフォボス探査において着陸地点を決める際にも利用できます

いっぽう、先月撮られたばかりの右端の1点は「満月」のフォボスを撮ったもので、表面の物質の違いを読み取るのに適しています。特に注目されているのは、鉄やニッケルといった金属です。金属の比率や他の鉱物との混ざり具合を調べることで、フォボスが火星の破片からできているのか、それとも火星に捉えられた小惑星なのかを判断するのに役立つと考えられています

画像を撮影した2001 マーズ・オデッセイは、その名の通り2001年4月に打ち上げられ、同年10月に火星の周回軌道へと入りました。2019年4月から19年目に突入したベテランですが、現在も毎週数百枚のペースで火星表面やフォボスの画像を撮影し続けています

また、2001 マーズ・オデッセイには、地表の探査機からのデータを中継するという重要な任務も課せられています。先日、火星の地震波らしき振動を捉えたと発表された「インサイト」のデータも、2001 マーズ・オデッセイによって中継されています

衛星「フォボス」
2001 マーズ・オデッセイの想像図(Image credit: NASA/JPL-Caltech)

自身の観測任務だけでなく、新たな仲間へのサポートもこなす火星周回軌道上のベテラン探査機。2001 マーズ・オデッセイによって取得されたフォボスのデータは、2020年代の打ち上げに向けて研究開発が進められている宇宙航空研究開発機構(JAXA)の「火星衛星探査計画(MMX)」も含めた将来の火星衛星探査ミッションにとって、重要な意味を持つことになるでしょう

Image credit: NASA/JPL-Caltech/ASU/SSI

2019/5/10
Soraeより

土星衛星「タイタン」の湖「クラーケン海(Kraken Mare)」

Posted by moonrainbow on 23.2019 衛星   0 comments   0 trackback
衛星タイタンにある湖の知られざる特徴が明らかに(NASA

タイタン
土星の衛星タイタンの湖「クラーケン海」

画像は、NASAの土星探査機「カッシーニ」が近赤外線で撮影した土星の衛星「タイタン」の姿。左上で太陽光を反射しているのは、タイタン最大の湖「クラーケン海(Kraken Mare)」の湖面です

1997年10月に打ち上げられたカッシーニは2004年6月から2017年9月までの13年間に渡り、土星とその衛星を観測し続けました。その最後の年の4月に実施されたタイタンのフライバイ時における観測データから、タイタンに点在する湖のこれまで知られていなかった特徴が幾つか明らかになりました

Nature Astronomyに掲載された論文によると、北半球にある湖の幾つかは水深100mを超えており、西側に見られる小さな湖はタイタンの海抜よりもずっと高い丘や台地の上に存在しています。その成分のほとんどが、炭化水素の「メタン」で占められていました

いっぽう、南半球にある「オンタリオ湖(Ontario Lacus)」(地球のオンタリオ湖にちなんだ名称です)ではメタンと「エタン」の割合がほぼ半分ずつであることがすでに判明しており、地域によって湖の成分に違いがあることがわかりました。研究に携わったコーネル大学のJonathan Lunine氏は「北米とアジアの地質学的環境がまったく異なるようなもの」と表現しています

同じくNature Astronomyに掲載された別の論文では、一部の湖における湖面の激しい変化が明らかにされています。ジョンズ・ホプキンス大学応用物理学研究所のShannon MacKenzie氏は、季節の変化に応じてメタンやエタンが蒸発したり地下に浸透したりしている可能性を指摘しています

2本の論文は、タイタンでは地球の水のように炭化水素が循環しているとする説を補強するものとなります。炭化水素の雨が湖を形成し、蒸発して再び雨が降る、というわけです。地球の常温・常圧下では気体として存在するメタンやエタンも、寒いタイタンの地表では地球におけるガソリンのように、液体として存在することができます

タイタンの地形は以前から地球との類似性が注目されてきましたが、発表では「丘の上にある、小さいながらも深い湖」という特徴が、ドイツ、クロアチア、アメリカなどで見られるカルスト地形の特徴に似ているとされています

また、カルスト地形の一種であるポリエと呼ばれる窪地では、長い雨が続く季節には氾濫が発生したり、時には湖のように水が溜まったりすることがあります。タイタンの大地には、地球のカルスト地形に似た場所がよく見られるのかもしれません

2019年4月17日
Soraeより

土星の小型衛星の最新分析

Posted by moonrainbow on 04.2019 衛星   0 comments   0 trackback
土星の小型衛星の最新分析で輪との関連性を確認

土星の小型衛星の最新分析で輪との関連性を確認
NASAの無人探査機カッシーニが、土星の輪の隙間にある複数の衛星を対象に行った2017年のフライバイ(接近通過)観測についての説明図解(2019年3月28日公開)。

米航空宇宙局(NASA)の無人探査機カッシーニ(Cassini)は2017年、土星の輪の隙間にある複数の小型衛星にフライバイ(接近通過)観測を行いました

 米国、英国、ドイツ、イタリアの天文学者と科学者ら約40人からなる研究チームは2019年3月28日、これらの小型衛星に関するカッシーニの観測結果をまとめた初の研究論文を米科学誌サイエンス(Science)に発表しました

 観測対象となった衛星は、パン(Pan)、ダフニス(Daphnis)、アトラス(Atlas)、パンドラ(Pandora)、エピメテウス(Epimetheus)。それぞれの直径は8~116キロで、円形で空飛ぶ円盤のような形をしているか、ジャガイモに似た形をしています。これらの衛星は、複数ある輪の間の隙間に存在しています

 カッシーニは土星の近くに13年間滞在しました。打ち上げから20年となった運用の最終年には、土星と輪の間に突入する探査を実施。2017年9月13日まで観測データを地球に送信し続けました

 カッシーニの観測結果に関して発表された科学論文は約4000に上るが、知識の源泉が枯れるのはまだまだ先のことだろう。NASAジェット推進研究所(JPL)の惑星天文学者ボニー・ブラッティ(Bonnie Buratti)氏は、AFPの取材に対し「このテーマに関する研究を少なくともあと10年は続けたい」と語りました

 カッシーニが捉えた観測データはまだ分析が行われている段階です。今回発表された研究は、これから明らかにされる発見の数々の予告編の一つにすぎない

 ただ、今回の研究では、土星の輪と衛星が同じ天体に由来するものであるという説が裏付けられた。天体が何らかの衝突で粉々になった結果として輪ができたとする、今では主流の説です

 研究歴33年のNASAのベテラン科学者であるブラッティ氏は、「輪の中にある衛星は、最大級の破片がそれぞれの核となった」と説明し、「その後、衛星は土星の輪の粒子を集積し続けた。輪の構成物質が衛星上に蓄積されているのを近接観測で確認している」と続けました

 衛星の軌道に何もない空間が残されるのも、これで説明がつくと考えられます

■いつ形成されたのか

 天文学者らを悩ませている問題は、土星の輪の年齢、すなわちどれくらい前に形成されたかを明らかにすることです

 1月に発表された、カッシーニのデータに基づく論文では、土星の輪は比較的若く、年齢が1億年~10億年の範囲に収まると結論付けられています。だが、別のモデルや手法では、異なる答えが示唆されているのです

「科学はすでに決着のついたものでは決してない。最終的な答えなど得られるものではない」と、ブラッティ氏は話しました

2019年3月29日
AFPより
 

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