宇宙空間のガスの謎

Posted by moonrainbow on 19.2018 科学   0 comments   0 trackback
宇宙の極低温下でガスが凍りつかない理由

分子雲で起こる化学反応によって、氷星間塵の表面から分子が放出されることを示した模式図
氷星間塵の表面から分子が放出されることを示した模式図
分子雲で起こる化学反応によって、氷星間塵の表面から分子が放出されることを示した模式図(提供:北海道大学)

実験室に宇宙空間を再現した研究から、光の届かない冷たい宇宙空間に漂う氷の微粒子から分子がガスの状態で放出される仕組みが世界で初めて明らかにされました。様々な分子が極低温の環境下で凍りつかずにガスの状態で存在できる理由を示す成果です

宇宙空間には摂氏マイナス263度という極低温の領域「分子雲」が存在します。近年の観測技術の発達により、これまで見ることができなかった分子雲の様子が詳細に解明されつつあり、そこに大量の氷星間塵が浮遊していることや、有機物を含む多種多様な分子がガスとして存在していることが明らかになっています。これらの分子や氷星間塵が長い時間をかけて集まると分子雲内に星が生まれます

しかし、極低温の環境では、水素などの軽い分子を除くほとんどすべての原子や分子は氷星間塵に付着し、そのまま凍りついてしまうため、ガスとしては存在できないはずです。また、分子雲には氷の表面の分子を蒸発させるために必要な紫外線などのエネルギー源がないのです。こうしたことから、極限環境で分子がガスとして存在できるメカニズムはこれまで謎でした

北海道大学低温科学研究所の大場康弘さん、渡部直樹さんたちの研究チームは、氷星間塵の表面で化学反応が起こるときに分子がガスとして放出されるという理論モデルを実験で検証しました。大場さんたちは、宇宙空間と同じ超高真空を再現する実験装置内に極低温で光なども存在しない分子雲と同じ環境を再現し、摂氏マイナス263度の擬似的な氷星間塵を作成しました

実験では硫化水素分子を氷の表面に付着させ、氷星間塵に実際に存在することが知られている水素原子をこの氷と反応させて、その様子を赤外線吸収分光法で観測しました。その結果、硫化水素と水素原子の化学反応により、氷表面から硫化水素がガスとして効率よく放出されることがわかりました。光などのエネルギーがない極低温の宇宙空間で、氷星間塵からガスを放出させる仕組みを実証する成果です

今回の結果から、多種多様な分子が凍りつくことなくガスとして分子雲に存在できる理由が明らかにされ、長年の天文学の謎が解かれました。分子は、氷星間塵の表面やガスの状態で化学反応を起こすことによって種類を増やします(分子進化)。氷星間塵からガスが放出されるメカニズムを解明した今回の成果は、宇宙における分子進化を理解するうえでも重要なものです。さらに、これまでは非常に小さな氷の表面に弱く結合した分子が化学反応によって表面から飛び出すかどうかもよくわかっていなかったのです

今後、メタノールなど他の分子で同様の実験を行うことで、分子雲のガス組成がどのように決定されるのかについて、より定量的で詳細な議論を行うことができるようになると期待されています

2018年2月14日
AstroArtsより

I型超新星爆発で生成されたとみられる塵

Posted by moonrainbow on 02.2018 科学   0 comments   0 trackback
超新星爆発から遅れて生成される塵

炭化ケイ素の塵の電子顕微鏡写真
かに星雲と超新星の塵
(左上)超新星残骸の代表的な例として知られるかに星雲、(右下)超新星爆発で生成したとされる炭化ケイ素の塵の電子顕微鏡写真(提供:NASA/Larry Nittler)

II型超新星爆発で生成されたとみられる塵の分析から、塵は爆発から2年以上経過してから放出されたことが明らかになりました

宇宙空間のあちこちに存在している塵は、遠くにある星の光を遮るなど天体観測の際には邪魔なこともありますが、太陽系や銀河、さらに宇宙の歴史を知るための鍵となる重要な存在でもあります。

最近の観測で、遠くにある若い銀河の中に大量の塵が見つかっています。こうした塵は太陽の10倍以上の質量を持つ大質量星が一生の最期に起こすII型超新星爆発で生成されたものとみられていますが、いつどのようにして塵が生成されたのかは明らかになっていません

米・カーネギー研究所のNan Liuさんたちの研究チームでは、46億年以上前の超新星爆発で生成された後に隕石に閉じ込められ地球に降ってきたと考えられる、炭素が豊富な炭化ケイ素の微小な塵を調べました

塵にはチタン49という物質が含まれていますが、これはII型超新星爆発で生成される放射性同位体のバナジウム49が放射性崩壊して作られるものです。塵の中にチタン49がどのくらい存在しているかは、塵が超新星爆発後のどのタイミングで作られたかに関係してきます

分析の結果、塵はII型超新星爆発から2年以上経過してから生成されたはずであることが示されました。太陽系が誕生する以前の超新星爆発によって生成された塵は様々な面で同位体的に炭化ケイ素と類似していることから、塵の生成が遅れるのは炭素が豊富な超新星全般に当てはまると考えられ、これは理論計算とも一致する説です

「塵がどこから来たのかを知ることで、宇宙の歴史と様々な天体がどのように進化しているかについても知ることができるのです」(Liuさん)

2018年1月25日
AstroArtsより

宇宙遊泳での自動操縦システム

Posted by moonrainbow on 04.2018 科学   0 comments   0 trackback
非常事態の宇宙遊泳から救い出す命綱として自動操縦システムを宇宙飛行士にも!

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いまや飛行機から自動車まで、人間のパイロットやドライバーが常にコントロールせずとも、自動運行が可能な時代となってきました。その最先端ともいうべきシステムは、どうやら宇宙空間での運用を目指して研究開発中のようです

NASAも資金面でサポートを提供しているDraperは、宇宙遊泳のミッションに挑んでいる宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)などへ自動的に帰還できるようにするシステムの開発に取り組んでいます。宇宙遊泳の最中に意識を失ってしまったり、急な体調不良に見舞われたりしても、ワンボタンで安全な場所へ宇宙飛行士を連れ戻せるようになることが目指されているそうです

現在の宇宙服には、自動ナビゲーションに関わるソリューションが一切装備されていません。すべてが完全なマニュアル操作のみで、緊急事態に面すると、宇宙飛行士にとっては、非常に大きな挑戦が投げかけられます

Draperで同システムの開発チームを率いるSeamus Tuohy氏は、こんなふうにコメントしています。開発中のシステムは、宇宙遊泳中の宇宙飛行士が、どれくらいの時間をかけて、どれほどの酸素を用い、どうやって安全にISSなどへ戻ることができるのかなどを、常時計測。いざ緊急ボタンが押されたならば、完全に自動操縦でジェットパックを作動させられるほか、ヘルメットのバイザー上に安全な帰還ルートを表示し、実際のコントロールは宇宙飛行士が行なうといった半自動操縦にも対応しています。また、宇宙飛行士の意識がまったくない場合などは、ISSのクルーや地上の管制官が緊急システムを起動することもできるようになっているみたいです

宇宙空間には重力がなく、どちらが上で、どちらが下なのかを計測する方法も容易ではないため、宇宙飛行士にナビゲーションを提供するのは非常に困難です。Draperの技術は、クルーの安全を守りながら、ミッションの成功度を高めることにもつながるでしょう

DraperのシステムエンジニアであるKevin Duda氏は、このように解説を加えています。GPS信号もない状態で、どのように宇宙空間での正確なナビゲーションを可能にするのか? この課題を解決しながらシステムの開発を進めることは、平時の宇宙飛行士の安全を向上させることにもつながるようです。まだ特許申請がなされたばかりの技術なので、実用化までの道のりは長そうですけど、いろいろな分野に応用されると、地上でもメリットが大きいと考えられます。消火救命作業中の消防隊員や海中深くに潜るダイバーなどが、たとえ意識を失っても安全に戻ってこれるシステムなども実現するかもしれません

Image: NASA

2017/12/21
ギズモード・ジャパンより

生命が存在しない環境でも有機ハロゲン化合物「クロロメタン」を発見

Posted by moonrainbow on 15.2017 科学   0 comments   0 trackback
有機ハロゲン化合物「クロロメタン」は地球外生命の指標として不適格か?

へびつかい座の星形成領域
星形成領域とクロロメタンの分子構造の模式図。NASAの赤外線天文衛星「WISE」が観測したへびつかい座の星形成領域。画像左寄りに原始連星系「IRAS 16293-2422」が存在する。枠内はクロロメタンの分子構造の模式図(提供:B. Saxton (NRAO/AUI/NSF); NASA/JPL-Caltech/UCLA)

赤ちゃん星の連星系という星間空間で、有機ハロゲン化合物「クロロメタン」が初めて発見されました。この物質はチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星でも発見されており、生命が存在しない環境でも自然に作られて長く存在し続けるようです

へびつかい座の方向およそ400光年の距離にある、生まれて100万年程度の赤ちゃん星の原始連星系「IRAS 16293-2422」の周囲には、星の材料になるガスや塵が多く残されています。そこには非常に多様な分子が存在しており、これまでのアルマ望遠鏡の観測で、最も単純な糖類分子であるグリコールアルデヒド(C2H4O2)やアミノ酸の材料となるイソシアン酸メチル(CH3NCO)が発見されています

アルマ望遠鏡による最新観測から、この領域に有機ハロゲン化合物の一種である「クロロメタン(CH3Cl)」が発見されました。この物質はヨーロッパ宇宙機関の彗星探査機「ロゼッタ」によってチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)でも発見されていますが、星間空間での発見は今回が初めてのことになります。地球では人間が工業的に作り出しているほか、微生物が生命活動の一環として作り出している物質であり、宇宙にもこの分子が多く存在することが今回の発見で明らかになりました

「これほど若い星の周りで有機ハロゲン化合物が見つかるとは予想外でした。しかも、大量に見つかったのです。星が生まれる場所でこうした分子が簡単に大量にできると初めてわかったことは、太陽系や他の惑星系の化学的進化を読み解くうえで重要な発見です」(米・ハーバード・スミソニアン天体物理学センター Edith Fayolleさん)

アルマ望遠鏡とロゼッタの観測結果は、生命が存在しない赤ちゃん星や彗星の周りで自然にクロロメタンが作られ、その後じゅうぶん長期にわたって壊れずに存在し続けることを示しています。つまり、もし今後の観測で系外惑星の大気中にクロロメタンが見つかったとしても、それが必ずしも生命活動の証拠とは言えないことになります。クロロメタンを生命存在のサインと考えていた宇宙生命の研究者にとっては、少々残念な発見かもしれません

今回の研究で特筆すべきことは、原始連星系の周りと彗星とでクロロメタンの存在比率がほぼ同じだったという点です。「彗星は太陽系誕生時に惑星になりきれなかった残り物であり、昔の化学的特徴を保持している」という、広く支持されている考えと一致する結果です。「しかし、また新たな疑問が浮かんできます。彗星で見つかる有機物のうちのどれくらいの割合が、星が生まれた時代からずっと残っているものなのでしょうか。他の赤ちゃん星や彗星で有機ハロゲン化合物を探すことで、この謎の答えを得ることができるでしょう」(Fayolleさん)

2017年10月11日
AstroArtsより

中国が光子を宇宙へ量子テレポーテーションする事に成功

Posted by moonrainbow on 23.2017 科学   3 comments   0 trackback
中国が 粒子を宇宙にテレポートさせることに成功

宇宙へのテレポート

中国の科学者が史上初めて宇宙へのテレポートに成功したそうです

 実験で行われたのは、光子を地球のはるか上空へ転送するというもの。物体を物理的に上昇させるのではなく、アインシュタインが「不気味な遠隔作用」と述べた量子もつれの奇妙な効果を利用したものです。つまり光子についての情報を宇宙の別のポイントへと転送し、物体の忠実な複製を作り出すのです

長距離間での量子テレポートは史上初

 長距離間でこの効果が実験されたのは史上初ことです。量子もつれは距離による制約を受けないそうです。つまり2つの粒子はとんでもない長距離であっても相互に作用することができます

 したがって、これまで実現不可能だったスピードでネットワークを構築する量子インターネットなど、さまざまな分野での応用が考えられます

 これまで情報を伝達するケーブルや信号の問題で、量子テレポーテーションは短距離においてしか実験されてこなかったのです

 今回は地上から人工衛星への転送実験が行われ、実用化されたテレポーテーションの姿らしきものが示されたのです

 つまり物体を宇宙へ送信し、再び地上へ送り返すのです。ある地点からある地点へと送信するには、この経路が比較的クリアなのだという事です

宇宙へのテレポート1

 「この業績は、世界初となる信頼性の高い超長距離量子テレポーテーション用地上衛星間リンクを確立させる。世界規模で量子インターネットを実現するには必要不可欠なステップである」と論文で論じられています

 実験に使われた衛星は2016年ゴビ砂漠から打ち上げられた中国の通信衛星「墨子」です

China Launches World's First Quantum Satellite


2016年8月に打ち上げられた「墨子」

 地上から光子を宇宙へ送信すると、墨子がそれを捕捉。地上の実験チームは光子を使って地球の上空に浮かぶ衛星と通信できるかどうか実験しました

natureより

2017年07月20日
カラパイアより
 

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