生命が存在しない環境でも有機ハロゲン化合物「クロロメタン」を発見

Posted by moonrainbow on 15.2017 科学   0 comments   0 trackback
有機ハロゲン化合物「クロロメタン」は地球外生命の指標として不適格か?

へびつかい座の星形成領域
星形成領域とクロロメタンの分子構造の模式図。NASAの赤外線天文衛星「WISE」が観測したへびつかい座の星形成領域。画像左寄りに原始連星系「IRAS 16293-2422」が存在する。枠内はクロロメタンの分子構造の模式図(提供:B. Saxton (NRAO/AUI/NSF); NASA/JPL-Caltech/UCLA)

赤ちゃん星の連星系という星間空間で、有機ハロゲン化合物「クロロメタン」が初めて発見されました。この物質はチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星でも発見されており、生命が存在しない環境でも自然に作られて長く存在し続けるようです

へびつかい座の方向およそ400光年の距離にある、生まれて100万年程度の赤ちゃん星の原始連星系「IRAS 16293-2422」の周囲には、星の材料になるガスや塵が多く残されています。そこには非常に多様な分子が存在しており、これまでのアルマ望遠鏡の観測で、最も単純な糖類分子であるグリコールアルデヒド(C2H4O2)やアミノ酸の材料となるイソシアン酸メチル(CH3NCO)が発見されています

アルマ望遠鏡による最新観測から、この領域に有機ハロゲン化合物の一種である「クロロメタン(CH3Cl)」が発見されました。この物質はヨーロッパ宇宙機関の彗星探査機「ロゼッタ」によってチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星(67P)でも発見されていますが、星間空間での発見は今回が初めてのことになります。地球では人間が工業的に作り出しているほか、微生物が生命活動の一環として作り出している物質であり、宇宙にもこの分子が多く存在することが今回の発見で明らかになりました

「これほど若い星の周りで有機ハロゲン化合物が見つかるとは予想外でした。しかも、大量に見つかったのです。星が生まれる場所でこうした分子が簡単に大量にできると初めてわかったことは、太陽系や他の惑星系の化学的進化を読み解くうえで重要な発見です」(米・ハーバード・スミソニアン天体物理学センター Edith Fayolleさん)

アルマ望遠鏡とロゼッタの観測結果は、生命が存在しない赤ちゃん星や彗星の周りで自然にクロロメタンが作られ、その後じゅうぶん長期にわたって壊れずに存在し続けることを示しています。つまり、もし今後の観測で系外惑星の大気中にクロロメタンが見つかったとしても、それが必ずしも生命活動の証拠とは言えないことになります。クロロメタンを生命存在のサインと考えていた宇宙生命の研究者にとっては、少々残念な発見かもしれません

今回の研究で特筆すべきことは、原始連星系の周りと彗星とでクロロメタンの存在比率がほぼ同じだったという点です。「彗星は太陽系誕生時に惑星になりきれなかった残り物であり、昔の化学的特徴を保持している」という、広く支持されている考えと一致する結果です。「しかし、また新たな疑問が浮かんできます。彗星で見つかる有機物のうちのどれくらいの割合が、星が生まれた時代からずっと残っているものなのでしょうか。他の赤ちゃん星や彗星で有機ハロゲン化合物を探すことで、この謎の答えを得ることができるでしょう」(Fayolleさん)

2017年10月11日
AstroArtsより

中国が光子を宇宙へ量子テレポーテーションする事に成功

Posted by moonrainbow on 23.2017 科学   3 comments   0 trackback
中国が 粒子を宇宙にテレポートさせることに成功

宇宙へのテレポート

中国の科学者が史上初めて宇宙へのテレポートに成功したそうです

 実験で行われたのは、光子を地球のはるか上空へ転送するというもの。物体を物理的に上昇させるのではなく、アインシュタインが「不気味な遠隔作用」と述べた量子もつれの奇妙な効果を利用したものです。つまり光子についての情報を宇宙の別のポイントへと転送し、物体の忠実な複製を作り出すのです

長距離間での量子テレポートは史上初

 長距離間でこの効果が実験されたのは史上初ことです。量子もつれは距離による制約を受けないそうです。つまり2つの粒子はとんでもない長距離であっても相互に作用することができます

 したがって、これまで実現不可能だったスピードでネットワークを構築する量子インターネットなど、さまざまな分野での応用が考えられます

 これまで情報を伝達するケーブルや信号の問題で、量子テレポーテーションは短距離においてしか実験されてこなかったのです

 今回は地上から人工衛星への転送実験が行われ、実用化されたテレポーテーションの姿らしきものが示されたのです

 つまり物体を宇宙へ送信し、再び地上へ送り返すのです。ある地点からある地点へと送信するには、この経路が比較的クリアなのだという事です

宇宙へのテレポート1

 「この業績は、世界初となる信頼性の高い超長距離量子テレポーテーション用地上衛星間リンクを確立させる。世界規模で量子インターネットを実現するには必要不可欠なステップである」と論文で論じられています

 実験に使われた衛星は2016年ゴビ砂漠から打ち上げられた中国の通信衛星「墨子」です

China Launches World's First Quantum Satellite


2016年8月に打ち上げられた「墨子」

 地上から光子を宇宙へ送信すると、墨子がそれを捕捉。地上の実験チームは光子を使って地球の上空に浮かぶ衛星と通信できるかどうか実験しました

natureより

2017年07月20日
カラパイアより

新たなる粒子「Ξcc++ 」(「カー・サイ(日本語ではグザイ)・シーシー・プラスプラス」を発見

Posted by moonrainbow on 17.2017 科学   0 comments   0 trackback
大型ハドロン衝突加速器(LHC)で新たなる粒子、”チャーミング”重粒子が発見される

新種の粒子

世界最大の加速器によって発見された新種の粒子は、二重のチャームを持つ存在を示唆しています

 スイス、ジュネーブにあるCERNの大型ハドロン衝突加速器(LHC)で陽子を光速に近い速度で衝突させた結果、Ξcc++(グザイccダブルプラス)が出現しました

xicc-baryon-lhcb.png
Image credit: Daniel Dominguez, CERN.

 2つのいわゆるチャームクォークによって構成される粒子の発見は、粒子物理学の主要な理論である標準モデルの予測の正しさを裏付けるものです

粒子に新顔が仲間入り

 Ξはバリオンという3つのクォークから構成される亜原子粒子です。バリオンで最も有名なのは私たちの周囲にあるものを作り上げる陽子と中性子でしょう

 クォークには6種類あり(フレーバーと呼ばれる)、それぞれをアップ、ダウン、チャーム、ストレンジ、トップ、ボトムです。このフレーバーの組み合わせと数が変わることで、バリオンの質量と電荷が変わります

 Ξは重いのです。欧州原子核研究機構(CERN)によると、チャームクォーク2つとアップクォーク1つで構成されており、3,621ミリオン電子ボルト(MeV。E = mc2を用いてエネルギーを質量に換算できるため、粒子の質量はエネルギーで測る)を持ちます

 ちなみに、陽子はアップクォーク2つとダウンクォーク1つで構成され、938MeVです

 Ξはほんの一瞬しか存在しないため、直接見ることはできません。ゆえにΞの崩壊生成物からその存在が特定されました。つまりΞが崩壊して残すラムダ粒子、3つのK中間子、2つのパイ中間子です

新種の粒子1

ついに発見された粒子

 Ξccの存在は以前から予測されていましたが、その質量が不明で、理論予測が正しいものなのかどうかは分からなかったのです。今回の発見で理論的な正しさが確かめられた形です。2014年に理論的な質量について述べたシカゴ大学のジョナサン・ロズナーが計測した質量は3,627MeVで、理論上の3,621MeVとかなり近いのです

 実は2002年にフェルミ研究所の実験でΞが発見されたかに思われたが、これは予測より100MeVも低い数値でした。仮にLHCでも同様に質量が軽いことが確かめられれば、標準モデルにどこか誤りがあると考えざるをえなかったのです。しかし、今回の発見で、またもや標準モデルは生き延びることができたわけです

新種の粒子2

チャームを持つ存在

 この発見は、2つ重いクォークで構成されるバリオンが実際に存在することも証明しました。これまでの実験では重いクォークを1つ持つ粒子なら確認できたが、2つのものは未発見で、それが存在するかどうか確かなことは不明でした。Ξのようなバリオンは2つのチャームクォークを持つため、”ダブルのチャームを持つ(doubly charmed)”と呼ばれています

 またΞが重い仲間を”軌道”する(クォークは量子力学に従う物体であるため、野球ボールのような位置は持たない。ゆえに厳密には正しい説明ではない)軽いアップクォークを残すことも不思議です。3つのクォークが互いの周囲で凝ったダンスを踊る他のバリオンと対照的に、二重に重いバリオンは恒星系のような挙動をすると予測されます。つまり2つの重いクォークが重い恒星のように互いの周囲を旋回し、軽いクォークがその連星の周りを軌道するといった具合です

 さらに4つの基本相互作用の1つである、強い相互作用についても新しい知見をもたらすことでしょう。これが強い相互作用を説明する量子クロモ力学を解き明かす貴重なツールになるからです

 発見の詳細は『フィジカル・レビュー・レターズ』に投稿されました

:cern より

2017年07月16日
カラパイアより

水素を食べる微生物が地球外に存在する可能性

Posted by moonrainbow on 03.2017 科学   0 comments   0 trackback
地球外微生物の存在可能性を高める放射線分解

エウロパ
木星探査機「ガリレオ」が撮影したエウロパ(提供:NASA/JPL-Caltech/SETI Institute)

太陽系の氷天体を対象とした、放射線分解による水素分子の発生について調べた研究が行われ、水素を食べる微生物が地球外に存在する可能性を高める成果が発表されました

地球上の極限環境中には、水素分子によって生き延びている微生物が発見されています。たとえば、南アフリカの金の採掘場で地下3kmの深さの地下水中に発見されたものや、海底の熱水噴出孔で生き延びるものなどだ。地球外にも水素が発生する環境があれば、同様の微生物が存在する可能性があります。水素は宇宙生物学において注目の物質なのです

水素は海底の岩石と水の間で起こる熱水活動(蛇紋岩化作用)で相当量が生成されるが、放射性元素からの放射線によって水が分解される過程でも生じる。米・テキサス大学サンアントニオ校のAlexis Bouquetさんたちの研究チームはこの放射線分解をモデル化し、土星の衛星「エンケラドス」や木星の衛星「エウロパ」、冥王星やその衛星「カロン」、準惑星「ケレス」に適用しました

その結果、熱水活動と同様に放射線分解でも水素分子が大量に発生する可能性が示されました

「氷天体中にはウラン、カリウム、トリウムといった放射性元素が存在することがわかっています。太陽系内の天体を対象に放射線分解が推定されたのは初めてのことですが、その結果は多くの探査対象の存在を示唆していて、実に興味深いです」(米・サウスウエスト研究所 Danielle Wyrickさん)

放射線分解は、海が存在し生命の存在が考えられる天体において、水素分子の発生とは別の形で生命活動に貢献する可能性もあります。放射線分解で酸素化合物が生成されるからです。酸素化合物は天体の核に存在する鉱物と反応し、微生物の食料となる硫酸塩を作ります

「海が存在する天体の外核部分で起こる放射線分解は、生命維持の基本的な過程かもしれません。水と岩石が混ざったものは、太陽系の外のほうにはどこにでも存在しますから、微生物の存在を許す環境が存在する確率は高まります」(Bouquetさん)。

2017年5月24日
Astro Artsより

微小重力実験で検証された宇宙に金属鉄は少ない

Posted by moonrainbow on 02.2017 科学   0 comments   0 trackback
観測ロケットを用いた微小重力実験から、地上実験の結果とは異なりガス中の鉄同士はくっつきにくいこと、つまり金属鉄は宇宙空間において形成しにくいことが示されました。(JAXA)

観測ロケットS-520-28号機打ち上げの様子
2012年12月17日に行われた観測ロケットS-520-28号機打ち上げの様子(提供:北海道大学/JAXA)

星間空間に存在するダスト(塵)粒子は星・惑星系形成の構成要素となり、星間空間で分子の形成を手助けするなど星間空間の物理・化学過程に重要な役割を果たします。ダスト粒子は様々な元素で構成されており、そのなかでも鉄を含むものは、星間空間で分子の形成を促進する触媒として作用すると考えられています。

ダスト粒子中の鉄の存在形態は金属鉄や酸化鉄など様々で、それぞれ性質が異なります。天の川銀河内の天体に対する観測を用いたこれまでの研究では、鉄が酸化鉄、炭化鉄、硫化鉄として含まれていると考えると、銀河円盤の星間空間に存在するはずの鉄の量に足りないということが示されていました。つまり、それ以外の形態が主要であると示唆されます

北海道大学の木村勇気さんたちの研究チームは、粒子中の鉄が金属鉄として星間空間に存在する可能性を検証するため、微小重力環境で鉄のガスが固体になる実験を行いました。木村さんたちは2012年12月に観測ロケットS-520-28号機を打ち上げ、そこで得られる約8分間の微小重力下(地上重力の約1万分の1)で鉄がガスから固体へと変化する過程に注目しました

取得したデータから核生成(物質の状態が変化するきっかけとなる現象)の温度と濃度を決定し、鉄のガスの冷却率などから鉄同士の付着率(くっつき易さ)を見積もったところ、付着率は0.002%以下と非常に小さかったのです。地上の実験では付着率が1%から100%と見積もられいるが、これと大きく異なる結果です

今回の実験結果は、星間空間では鉄同士はくっつきにくいこと、すなわち金属鉄を作りにくいということを示すものです。ダスト粒子で鉄は金属ではなく、何らかの化合物として含まれているか、もしくは不純物として他の粒子にくっついているのではないかと推測されます。星の中で生成した鉄が冷え固体となる過程や、それがダスト粒子に取り込まれる過程には、多様な分子や化学過程が関係しているのかもしれません

2017年1月25日
Astro Artsより
 

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