水素を食べる微生物が地球外に存在する可能性

Posted by moonrainbow on 03.2017 科学   0 comments   0 trackback
地球外微生物の存在可能性を高める放射線分解

エウロパ
木星探査機「ガリレオ」が撮影したエウロパ(提供:NASA/JPL-Caltech/SETI Institute)

太陽系の氷天体を対象とした、放射線分解による水素分子の発生について調べた研究が行われ、水素を食べる微生物が地球外に存在する可能性を高める成果が発表されました

地球上の極限環境中には、水素分子によって生き延びている微生物が発見されています。たとえば、南アフリカの金の採掘場で地下3kmの深さの地下水中に発見されたものや、海底の熱水噴出孔で生き延びるものなどだ。地球外にも水素が発生する環境があれば、同様の微生物が存在する可能性があります。水素は宇宙生物学において注目の物質なのです

水素は海底の岩石と水の間で起こる熱水活動(蛇紋岩化作用)で相当量が生成されるが、放射性元素からの放射線によって水が分解される過程でも生じる。米・テキサス大学サンアントニオ校のAlexis Bouquetさんたちの研究チームはこの放射線分解をモデル化し、土星の衛星「エンケラドス」や木星の衛星「エウロパ」、冥王星やその衛星「カロン」、準惑星「ケレス」に適用しました

その結果、熱水活動と同様に放射線分解でも水素分子が大量に発生する可能性が示されました

「氷天体中にはウラン、カリウム、トリウムといった放射性元素が存在することがわかっています。太陽系内の天体を対象に放射線分解が推定されたのは初めてのことですが、その結果は多くの探査対象の存在を示唆していて、実に興味深いです」(米・サウスウエスト研究所 Danielle Wyrickさん)

放射線分解は、海が存在し生命の存在が考えられる天体において、水素分子の発生とは別の形で生命活動に貢献する可能性もあります。放射線分解で酸素化合物が生成されるからです。酸素化合物は天体の核に存在する鉱物と反応し、微生物の食料となる硫酸塩を作ります

「海が存在する天体の外核部分で起こる放射線分解は、生命維持の基本的な過程かもしれません。水と岩石が混ざったものは、太陽系の外のほうにはどこにでも存在しますから、微生物の存在を許す環境が存在する確率は高まります」(Bouquetさん)。

2017年5月24日
Astro Artsより

微小重力実験で検証された宇宙に金属鉄は少ない

Posted by moonrainbow on 02.2017 科学   0 comments   0 trackback
観測ロケットを用いた微小重力実験から、地上実験の結果とは異なりガス中の鉄同士はくっつきにくいこと、つまり金属鉄は宇宙空間において形成しにくいことが示されました。(JAXA)

観測ロケットS-520-28号機打ち上げの様子
2012年12月17日に行われた観測ロケットS-520-28号機打ち上げの様子(提供:北海道大学/JAXA)

星間空間に存在するダスト(塵)粒子は星・惑星系形成の構成要素となり、星間空間で分子の形成を手助けするなど星間空間の物理・化学過程に重要な役割を果たします。ダスト粒子は様々な元素で構成されており、そのなかでも鉄を含むものは、星間空間で分子の形成を促進する触媒として作用すると考えられています。

ダスト粒子中の鉄の存在形態は金属鉄や酸化鉄など様々で、それぞれ性質が異なります。天の川銀河内の天体に対する観測を用いたこれまでの研究では、鉄が酸化鉄、炭化鉄、硫化鉄として含まれていると考えると、銀河円盤の星間空間に存在するはずの鉄の量に足りないということが示されていました。つまり、それ以外の形態が主要であると示唆されます

北海道大学の木村勇気さんたちの研究チームは、粒子中の鉄が金属鉄として星間空間に存在する可能性を検証するため、微小重力環境で鉄のガスが固体になる実験を行いました。木村さんたちは2012年12月に観測ロケットS-520-28号機を打ち上げ、そこで得られる約8分間の微小重力下(地上重力の約1万分の1)で鉄がガスから固体へと変化する過程に注目しました

取得したデータから核生成(物質の状態が変化するきっかけとなる現象)の温度と濃度を決定し、鉄のガスの冷却率などから鉄同士の付着率(くっつき易さ)を見積もったところ、付着率は0.002%以下と非常に小さかったのです。地上の実験では付着率が1%から100%と見積もられいるが、これと大きく異なる結果です

今回の実験結果は、星間空間では鉄同士はくっつきにくいこと、すなわち金属鉄を作りにくいということを示すものです。ダスト粒子で鉄は金属ではなく、何らかの化合物として含まれているか、もしくは不純物として他の粒子にくっついているのではないかと推測されます。星の中で生成した鉄が冷え固体となる過程や、それがダスト粒子に取り込まれる過程には、多様な分子や化学過程が関係しているのかもしれません

2017年1月25日
Astro Artsより

宇宙旅行での「冬眠装置」で「老化」は防げる?

Posted by moonrainbow on 25.2017 科学   0 comments   0 trackback
現実には、SF映画によく出てくる「冬眠装置」で「老化」を止めることはできない

passengerjpg.jpg
写真:映画「パッセンジャー」より

人間が別の惑星に旅行する日も近いかもしれません。しかし、その前に答えて欲しい質問があります。宇宙飛行士が惑星間の移動に費やす時間は、何カ月、いや何年だと思いますか?

2017年3月公開予定の映画『パッセンジャー』では、宇宙船アヴァロン号は5,000人以上の乗客を乗せ、新たな居住地を目指し120年間の旅に出ます。乗客は、出発前にそれぞれ冬眠装置に入り、薬や環境のコントロールによって活動を停止させます。100年以上もの宇宙旅行の時間を、冬眠することによって4カ月ほどにするのです

PASSENGERS - Official "Event" Trailer (In Theaters Wednesday)



現在、人類はこの映画のような惑星間旅行ができるところまで来ていませんが、この映画の冬眠技術は現在の事実を元にしています。NASAは、映画と同じようなプロセスで、宇宙飛行士が人工的に冬眠する装置を開発する会社「SpaceWorks」の研究資金提供を支援しています

NASAには、2030年代に火星に人類を派遣することを目指す「火星旅行」というプロジェクトがあり、SpaceWorksの社長でありCOOであるJohn Bradfordは、その最初のミッションまでには冬眠技術が開発できると考えています

どのように冬眠するのか

このSpaceWorksの人工冬眠というのは、人間の中核体温(内臓などの環境温度に影響されない深部体温)を32度以下にし、寒さに対する体の自然な防御機能(体が震えるなど)を止めるために鎮静状態にします

病院では、患者が外傷を負って心停止のような状態で、血流不足で治療にさらに時間が必要な時に、この「治療的低体温」や「目標温度管理」と呼ばれる処置をします。低体温状態の患者は気絶したような状態で、新陳代謝を落とし、虚血性障害(低血流によっておこる栄養不足や酸欠による組織損傷)のリスクを低くするために、神経を保護する活動をします。体が回復したら、医師は体温を戻し、他の怪我に対処することができます

しかし、患者は通常この状態を数日間しか続けられません。これまでの実験での最長期間は、中国の研究でおこなわれた14日間で、患者にマイナスの副作用が出て、これ以上続けられないことがわかりました。Bradfordは、健康な人体でその期間を延長するために、SpaceWorksは現在のテクノロジーを進化させることができると考えています

おそらく予想以上に、現実は人工冬眠に近づいています。しかし、依然として多くの問題が残っており、実現するには多くの進歩が必要です

映画のように100年以上もの冬眠をするのではなく、乗組員は2週間ほどの冬眠を何度も繰り返すことになるとBradfordは言います。2週間の冬眠の後、乗組員は蘇生し、数日間で回復し、それからまた別の冬眠サイクルに戻ります

弊社の医療チームは、冬眠サイクルに対する1回の冬眠期間により関心があります。回復期間があれば、長期間の冬眠の影響がないように思われるからです

映画では、コンピュータが宇宙船と宇宙船の機能を監視しています。しかし、現実では、最初の試験期間は少なくとも常に1人は起きていて、乗組員とシステムのケアをすることになるだろうとBradfordは言います

しかし、SpaceWorksは、テクノロジーの進化に合わせて、火星までの旅行期間全体に対して、乗組員が冬眠する期間を徐々に伸ばしていきたいと考えています。栄養が詰まった液体の静脈点滴で、乗組員は無意識の状態で生命を維持することができます

映画と違って、SpaceWorksは老化を止めたり、寿命を長引かせることはしません。したがって、映画のように長期間の宇宙旅行をしたら、目的地に着いた時には120歳年を取っていることになります

しかし、技術の進化によって、もっと効率的に長期間の宇宙旅行ができるようになります。SpaceWorksは、乗組員一人あたりに必要な宇宙船のスペースを減らすことに積極的に取り組んでいます

乗組員が冬眠していれば、必要な居住空間や宿泊設備、食料などが少なくて済み、高速移動や、放射線シールドを厚くするような、乗組員を守る技術の開発に注力することができます。「弊社では、人間に必要な食料や消耗品をできるだけ減らし、必要なスペースをできるだけ小さくすることを目的に取り組んでいます」とBradfordは言います。SpaceWorksは、NASAの宇宙船全体の重量を、構造にもよりますが、52~68%まで減らせると考えています

宇宙船が小さくなれば、宇宙旅行もより安価になり、そうすれば現実的に私たちが宇宙旅行に行ける日がさらに近づくということです

ライフハッカーより
2017年1月16日

探査機ルーシー(Lucy)と探査機プシケ(Psyche)

Posted by moonrainbow on 11.2017 科学   0 comments   0 trackback
NASAが20年代に探査機打ち上げへ 

Lucy.jpg
木星の近くにあるトロヤ群小惑星を目指す探査機ルーシーの想像図=米航空宇宙局(NASA)提供


 米航空宇宙局(NASA)は2017年1月4日、太陽系内の小惑星を調べる無人探査機2機を2020年代に打ち上げる計画を発表しました。木星の公転軌道の前後にあり、木星とともに太陽を回る「トロヤ群」と呼ばれる複数の小惑星と、金属でできた小惑星「プシケ」(英語名Psyche=サイキ)に接近します。太陽系の起源に迫る成果が期待できます

 NASAによると、2機の探査機の名前はルーシーとプシケ。予算はそれぞれ約4億5千万ドル(約530億円)を見込んでいます

 ルーシー(Lucy)は2021年10月に打ち上げ、27年から6年間で計6個の小惑星に近づき、表面の様子などを観察する予定。トロヤ群小惑星は、木星と太陽の重力が釣り合う軌道上の位置に集まっており、約46億年前の太陽系形成期に木星の誕生と同時にできたと考えられています

 一方、探査機プシケ(Psyche)は23年10月に打ち上げ、30年に木星と火星の軌道の間にある小惑星プシケ(直径約210キロ)に到達する予定です

 小惑星プシケは氷や岩からなる通常の小惑星と異なり、成分のほとんどが地球の核と同じ鉄やニッケルでできている。核やマントル、地殻など異なる層からなる地球などの惑星がどのようにつくられたのかを知る上で重要な手がかりが得られる可能性があります
.
朝日新聞デジタルより
2017年1月5日

バンド5受信機

Posted by moonrainbow on 29.2016 科学   0 comments   0 trackback
アルマ望遠鏡のバンド5受信機がファーストライト

アルマ望遠鏡バンド5受信機
アルマ望遠鏡バンド5受信機(提供:Onsala Space Observatory/B. Billade)

アルマ望遠鏡のアンテナに、欧州と北米が主導して開発したバンド5受信機が搭載され、初観測に成功しました。同受信機は宇宙に漂う水分子からの電波を探るのに有用であるなどの性能を持ち、アルマ望遠鏡がさらに幅広いテーマの天文学に貢献できると期待されています

南米チリに設置された電波望遠鏡のアルマ望遠鏡では、30~950GHzの観測周波数帯を10に分け、それぞれに最適化した受信機を開発してアンテナに搭載している。周波数の低いほうからバンド1、バンド2、という名前が付けられ、最も高い周波数帯がバンド10だ。このうちバンド4、8、10の3つの周波数帯の受信機は日本が開発し、各受信機について全アンテナに搭載するための66台+予備7台の計73台がすでに稼働しています

今回ファーストライト(初観測)を迎えたバンド5受信機は、スウェーデンのチャルマース工科大学オンサラ天文台が中心になって開発し、オランダの天文学研究組織NOVA (Netherlands Research School for Astronomy)と米国立電波天文台との協力によって量産されました。また、チリ現地でのバンド5受信機の組み込みに際しては国立天文台のスタッフも貢献しています

バンド5受信機の観測周波数帯で特筆すべきは、水分子が出す電波(波長1.64mm)が含まれることです。水は地球大気にも含まれるため、宇宙にある水分子からの電波を観測するには高地や乾燥した場所でなくてはならないのです。この点、アルマ望遠鏡の立地は他の望遠鏡に比べて大きな利点です。さらにアルマ望遠鏡の高い感度と解像度を活かして、様々な天体における水分子の分布を描き出せると期待されています

「バンド5受信機によって、我々が知る生命誕生の必要条件である水を、太陽系内、天の川銀河内、そしてその外において検出することが容易になるでしょう。また遠方宇宙での電離炭素からの放射も観測可能です」(欧州アルマ望遠鏡プログラムサイエンティスト Leonardo Testiさん)。

受信機の性能確認のための試験観測では、へび座の衝突銀河「アープ220」の中心部、天の川銀河中心近くの星形成領域「いて座B2」、年老いて超新星爆発に近づく星「おおいぬ座VY星」などが観測されました

衝突銀河アープ220の中心部
アルマ望遠鏡とハッブル宇宙望遠鏡で撮影した衝突銀河アープ220の中心部。(赤)バンド5受信機で得られた電波放射の分布(提供:ALMA(ESO/NAOJ/NRAO)/NASA/ESA and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA))

今回の試験観測では一部のアンテナに搭載されたバンド5受信機だけが使われました。今後、より多くのアンテナに搭載されたバンド5受信機が観測に使用されることで、新しい成果が次々と挙げられることでしょう

2016年12月26日
Astro Artsより
 

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