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「生物蛍光」で地球外生命探査

Posted by moonrainbow on 21.2019 科学   0 comments   0 trackback
地球外生命探査の新たな手法は「生物蛍光」に着目

フレアに負けず輝く惑星
フレアに負けず輝く惑星がどこかにあるのかもしれない

コーネル大学は2019年8月13日、生物が放つ光を利用した地球外生命探査の手法について検討したJack O’Malley-James氏らの研究成果を発表しました。研究内容は論文にまとめられ、同日付で公開されています

■サンゴの生物蛍光に着目

地球のサンゴは、紫外線や青色光を受けると光を発する蛍光タンパク質を持っています。これは生物にとって有害な紫外線を害のない光に変換する仕組みであると同時に、サンゴの生育に必要な藻類を招き寄せる効果ももたらします。このような仕組みは生物蛍光(biofluorescence)と呼ばれています

今回O’Malley-James氏らは、「紫外線に反応して蛍光を発する」というサンゴの特性に注目しました。もしも地球以外の天体、たとえば太陽系外惑星にもサンゴのような「紫外線を無害な波長に変換して発光する」生物が存在していた場合、その光を地球外生命体の探査に活用できるのではないかと考えたのです

光を発するサンゴの例
蛍光タンパク質によって光を発するサンゴの例

■M型星のフレアが系外惑星を蛍光で輝かせるかもしれない

系外惑星は、太陽(G型の恒星)よりも小さなM型の恒星の周囲で数多く発見されています。M型星のハビタブルゾーンに位置する系外惑星もたくさん見つかっていますが、M型星は活発な活動で知られており、地球型の生物にとって危険な強いフレアもひんぱんに発生していると見られています

O’Malley-James氏らは、このような環境に置かれている系外惑星でこそ、生物蛍光をキャッチできるのではないかと見ています。主星であるM型星から放たれた紫外線に反応して発せられた蛍光を、地上や宇宙の望遠鏡でキャッチしようというわけです。シミュレーションの結果、仮に系外惑星全体に効率良く生物蛍光を行える生物が広がっていて、光をさえぎる雲がなかった場合、生物蛍光による光は地球から検出できるだろうと結論付けています

研究チームが期待しているのは、現在南米のチリなどで建設されている次世代の超大型望遠鏡です。今後10年から20年の間に登場するこれらの望遠鏡は系外惑星のかすかな光をキャッチする能力も持つことから、生物蛍光による光を捉えられる可能性があるとしています

なお、O’Malley-James氏は地球外生命探査の手法として、地球の植物にみられる近赤外線反射率の急激な変化(レッドエッジ)を利用する方法も提案しています。これらの手法によって地球外生命体が見つかる日が来るとすれば、そう遠くはないのかもしれません

2019/8/14
Soraeより

Image Credit: Wendy Kenigsberg/Matt Fondeur/Cornell University
http://news.cornell.edu/stories/2019/08/fluorescent-glow-may-reveal-hidden-life-cosmos

観測装置「システィーナ(SISTINE「Suborbital Imaging Spectrograph for Transition region Irradiance from Nearby Exoplanet host stars」)」

Posted by moonrainbow on 19.2019 科学   0 comments   0 trackback
たった5分間の観測データが、地球外生命探査の行方を大きく左右するかも

生命が誕生する前の地球の想像図
生命が誕生する前の地球の想像図

NASAは2019年8月2日、コロラド大学ボルダー校のKevin France氏らが計画している新しい観測手法と、その意義を紹介するリリースを公開しました

■その酸素、本当に生命由来?

地球以外の天体で生命を探すにあたっては、酸素の存在が重要な指標になるとされています。現時点では探査機を送り込むことができない太陽系外惑星においては、生命活動によって大気中に蓄積された酸素を検出できるかどうかが一つの鍵になります

ところが、大気中に酸素が見つかったとしても、それが必ずしも生命の存在を意味するとは限りません。特に注意すべきはM型の恒星を周回する系外惑星です

M型の恒星は天の川銀河に存在する恒星の4分の3を占めるメジャーな存在で、多くの系外惑星がM型星で見つかっています。M型星は太陽(G型星)より小さいものの恒星としては活発で、強い紫外線を放出することがあります

France氏らのチームによるシミュレーションでは、M型星を周回する初期の地球のような系外惑星の大気に二酸化炭素が含まれていた場合、強い紫外線によって二酸化炭素から炭素原子が取り除かれて、酸素分子が残されます。そのため、系外惑星の大気に酸素が見つかったとしても、それが主星の強い紫外線によって作り出されたものではないと判断されない限り、生命の兆候とみなすことはできないのです

■恒星の性質を見透かす観測装置「システィーナ」

France氏らが計画しているのは、系外惑星が周回する主星を紫外線で観測すること。特に、無生物的なプロセスで酸素を生成し得る波長100~160nmの遠紫外線や、生命にとって危険なフレアの発生状況を観測することで、主星がどのような活動をしているのかを確かめるとともに、系外惑星の大気に含まれる酸素が示す意味を解釈する上での助けとするのが目的です

観測に使用されるのは、今回新たに開発された「SISTINE」という装置。これは「Suborbital Imaging Spectrograph for Transition region Irradiance from Nearby Exoplanet host stars」の略で、有名なローマのシスティーナ礼拝堂(英:Sistine Chapel)と同じ綴りです

SISTINEは科学観測などに用いられるサウンディングロケット「ブラック・ブラントIX」で打ち上げられます。地球を周回する軌道には乗らず、高度約280kmの上空から”5分間”だけ、地球から4.37光年先にある恒星「アルファ・ケンタウリA」と「同B」を紫外線で観測することになっています

アルファ・ケンタウリ周辺の星空
可視光で撮影されたアルファ・ケンタウリ周辺の星空(背景)と、X線で撮影されたアルファ・ケンタウリAおよびBのクローズアップ(挿入)(Credit: Zdenek Bardon/NASA/CXC/Univ. of Colorado/T. Ayres et al.)

アルファ・ケンタウリの観測は2020年に実施される予定ですが、これに先立ち、SISTINEの調整を目的としたはくちょう座の惑星状星雲「NGC 6826」の観測が今月中にも実施されます

SISTINEによるわずか5分間の観測が、将来の地球外生命探査の行方を大きく左右することになるかもしれません

Image Credit: NASA/GSFC/F. Reddy

2019/8/6
Soraeより

量子レベルで時間が逆方向に流れる現象

Posted by moonrainbow on 01.2019 科学   0 comments   0 trackback
時間が逆転?量子コンピューターを用いた観測で、量子レベルで時間が逆方向に流れる現象を確認(米・露共同研究)

時間の流れ

時間の流れは過去から未来へ向かって流れるというのが常識です。しかし、逆の方向にも淀みなく流れるようです

 2019年初めに行われた実験では、少なくとも量子のスケールでは過去と未来の区別がそう確かなものではないことを告げています。

 これがわかったからといって、恐竜の時代までさかのぼれるタイムマシンを作れるわけではないが、それができない理由についてはいくばくかの手がかりを与えてくれます


時間は過去から未来に向かって一方向に流れるイメージ

 「熱力学第二法則」というエネルギーの移動の方向と質に関するルールがあります。それによれば、エネルギーは一番高いところ低いところへ向かって転換・拡散するために、熱いものは徐々に冷えます。

 熱々のコーヒーを放っておくと、それ以上は熱くならずにだんだん冷めてくる理由や、卵からスクランブルエッグを作るのは簡単でも、スクランブルエッグから卵を作るのが難しい理由、あるいは未だに永久機関が発明されていない理由は、これによって説明できます。

 また、昨晩の夕食がなんだったか覚えているのに、今年のクリスマスがどのようなものになるかわからない理由とも関連します。

 「熱力学第二法則は、時間が過去から未来へ向かって一方向に流れるというイメージと密接に関連しています」とモスクワ物理工科大学の量子物理学者ゴルデー・レソヴィク氏はいう


熱力学第二法則の特殊性

 これ以外の物理法則は、事実上どれも反対にできるし、それでもきちんと機能します。

 たとえば、ビリヤードを思い出してみよう。球が他の球に当たって弾かれた瞬間を撮影して、逆に再生してみたとしても特に違和感は感じないでしょう。

 だが、逆再生して、球がビリヤード台に散らばった状態から一番最初の三角形に配置された状態へ戻ったとしたら、不思議な映像に見えるはずです。熱力学第二法則に反しているからです


時間の流れ1
Image by Pexels from Pixabay

電子で量子のビリヤード

 マクロスケールのビリヤードに関しては、熱力学第二法則の破れはあまり期待できない。だが、電子のようなもっと小さなレベルに目を向けてみれば、そこには抜け穴があります。
 
 電子をビリヤードの球に見立ててみよう。だだし、電子はただの小さな球ではない。むしろ空間を占める情報のようなものです。その特性の確率は「シュレーディンガー方程式」なるものによって波動関数として記述されます。

 イメージをつかんでもらうために、今回の電子のビリヤードは完全に真っ暗ななにも見えない部屋の中で行われると思ってほしい。そして、あなたは手に手球(=情報)を持っており、それをひょいっと台の上に転がす。

 シュレーディンガー方程式が教えてくれるのは、球が特定の速度で台の上のどこかを転がっているということです。

 ただし量子の世界なので、球は台の上のあらゆるところをさまざまな速度で転がっている。といっても完全にランダムなわけではなく、それがある場所と転がる速度の中には他のものよりも確率的に高いものがある


時間の流れ2
Image by Pete Linforth from Pixabay

位置と速度を同時に知る裏技

 あなたは手を伸ばして球をつかみ、その位置をはっきり知ることができる。

 しかし、そうすると今度は転がっている速さがわからない。ならば転がる球に指先で軽く触れて、速度を把握するのもありだ。すると、今度は位置がよくわからない。ジレンマだ。

 だが、1つ裏技がある。あなたがボールを転がしたその直後ならば、手のすぐ先をかなりの速度で転がっていると考えていいだろう。

 ある意味でシュレーディンガー方程式も量子粒子について同じことを予測している。そして、時間が経つほどに、粒子の位置と速度の確率分布は広がっていく


シュレーディンガー方程式は逆転可能?

 ところが、米アルゴンヌ国立研究所の物質科学者ヴァレリー・ビノクール氏によると、シュレーディンガー方程式は逆転可能なのだそうだ。

 「数学的にそれが意味するのは、『複素共役』という特定の変化が起きている状況では、同じ時間が過ぎる間に小さな空間に戻って局在しようとする”汚れた”電子を方程式は記述するということです。」

 それはまるであなたの手で転がされた球がビリヤード台に無限にある位置の波動に広がらず、再び手の中に巻き戻ってくるような感じだ。まるで時間の流れが逆転したかのようだ。

 理論的に、この発生を自然に阻むようなものはない。だが、それを目撃するには、電子100億個分に相当するビリヤード台を宇宙の一生の間ずっと見つめ続けなければならない。かなり稀な現象ということだ


時間の流れ3
Image by PublicDomainPictures from Pixabay

量子コンピューターで時間の逆転を再現

 そこでアメリカとロシアの研究者が参加する研究チームは、じっと待つ代わりに、量子コンピューターにある不確定状態の粒子を球に見立てて、まるでタイムマシンかのような巧みな操作を行った。

 そのために、「量子ビット」を手で球を持った状態に相当する単純な状態に設定した。本来量子コンピューターが作動すると、これらの状態が現れる確率はどんどん広がっていく。

 だが、ここでコンピューターの設定を調整することで、状態の確率をシュレーディンガー方程式が巻き戻っているかのように制約することができた。

 検証するために、再度ボールが散らばる様子を観察すると、やはり最初の三角の形に戻った。わずか2量子ビットでの実験では、85パーセントが巻き戻ったという


揺らぐ熱力学第二法則

このチームが熱力学第二法則を揺るがしたのはこれが初めてのことではない。数年前にはもつれさせた粒子を、まるで永久機関であるかのように加熱・冷却することに成功している。

 量子スケールであっても、こうした物理法則の限界を突破する方法を見つけることは、宇宙が今あるように流れている理由の理解を深めることにもつながるそうだ。

 この研究は『Scientific Reports』に掲載された


2019年07月22日
カラパイアより

ハッブル定数(宇宙の膨張速度)の測定方法

Posted by moonrainbow on 16.2019 科学   0 comments   0 trackback
ハッブル定数を求める手段として新たに「重力波」を使った測定方法が登場

中性子星どうしが合体する様子の想像図
中性子星どうしが合体する様子の想像図

アメリカ国立電波天文台(NRAO)は2019年7月8日、プリンストン大学の仏坂健太氏らによる研究チームによって、宇宙の膨張速度を示す「ハッブル定数」を求める新たな手段が編み出されたことを発表しました。研究結果は論文にまとめられ、同日付でNature Astronomyから発表されました

宇宙が膨張していることはアメリカ合衆国の天文学者エドウィン・ハッブルによって見出されましたが、「ハッブル定数」と呼ばれる膨張速度の正確な値については、今も議論の渦中にあります

ハッブル定数を求める方法としては、「天体の明るさ」もしくは「宇宙マイクロ波背景放射(Cosmic Microwave Background : CMB)」のいずれかが用いられてきました

天体の明るさを用いる方法では、Ia型の超新星爆発やケフェイド変光星が用いられます。これらの天体については本来の明るさである「絶対等級」の求め方が判明しているため、地球からの見かけの明るさである「実視等級」との差を求めることで天体までの距離を測定し、そこからハッブル定数の計算へとつなげることができます。2019年の4月に紹介したように、この方法を使った最新のハッブル定数は74.03km/s/Mpc(以下は単位を省略)と求められています

いっぽう、初期宇宙の名残である宇宙マイクロ波背景放射を用いた方法では、67.4という数値が算出されています。このように、ハッブル定数を求める2つの方法を用いた計算結果は異なっており、9パーセントほどの食い違いが見られます

仏坂氏らによる研究では、ハッブル定数を求める新しい手段として、近年観測できるようになった「重力波」と、その源となった天体の電磁波による観測結果が利用されています

今回ハッブル定数の計算に用いられたのは、2017年8月17日に検出された重力波「GW170817」です。GW170817は「うみへび座」の方向およそ1億3000万光年先にあるレンズ状銀河「NGC 4993」で発生したもので、その源は中性子星どうしの連星が合体したことで発生した「キロノバ」と呼ばれる爆発現象だったと見られています

NGC 4993と、重力波GW170817の発生源とみられる天体
NGC 4993と、重力波GW170817の発生源とみられる天体(赤丸内)(Credit: ESO/J.D. Lyman, A.J. Levan, N.R. Tanvir)

NRAOの発表によると、重力波は、その波形から本来の強さを求めることができます。「地球でキャッチした重力波の強さ」と「波形から導かれた本来の強さ」を比較することで、まるで天体の絶対等級と実視等級を比較するのと同じように、重力波源までの距離を求めることができるのです

ただ、地球に届く重力波の強さは、地球から見た中性子星の公転軌道の傾きによって左右されます。そこで、アメリカ各地の電波望遠鏡を結んだ観測設備である「超長基線アレイ(VLBA)」や、「カール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群(VLA)」、それに「ロバート・バード・グリーンバンク望遠鏡(GBT)」といった電波望遠鏡の観測結果から軌道の傾きを求めることで、ハッブル定数の計算結果をより確かなものとすることに成功しました

論文によると、今回の研究によって求められたハッブル定数は70.3。ただし誤差が大きく、現時点では65.3~75.6という大きな範囲が示されるに留まっています

とはいえ、従来とは異なる独立した方法によってハッブル定数が示されたことには、大きな意義があります。今後、電波望遠鏡などで観測可能なほど近距離の重力波源が複数観測されることで、重力波を使って求められたハッブル定数の精度向上が期待されます

Image Credit: NRAO/AUI/NSF

2019/7/10
Soraeより

観測ロケットMOMO 3号機の打ち上げ実験成功

Posted by moonrainbow on 12.2019 科学   0 comments   0 trackback
宇宙空間への到達に成功した観測ロケットMOMO 3号機

Sounding Rocket MOMO-F3 Flight Experiment (Digest)


MOMO 3号機の打ち上げから宇宙空間到達までのダイジェスト映像(提供:インターステラテクノロジズ株式会社)

ゴールデンウィーク中の2019年5月4日、インターステラテクノロジズ株式会社が観測ロケットMOMO 3号機の打ち上げ実験を実施し、民間単独による開発・製造のロケットとしては日本初となる宇宙空間への到達に成功しました

日本時間2019年5月4日5時45分、インターステラテクノロジズ株式会社の観測ロケット「宇宙品質にシフト MOMO3号機」の打ち上げ実験が北海道大樹町で実施されました

打ち上げから4分後、MOMO 3号機は最高高度100km以上に到達し、日本国内で民間企業が単独で開発・製造したロケットとしては初めて、宇宙空間への到達に成功しました。MOMO 3号機は8分35秒の飛行の後、予定どおり太平洋上に落下しました

これまで、2017年7月30日にMOMO 1号機の打ち上げ実験が実施されたが、66秒間の飛行で約20kmまでしか到達できなかった。また2018年6月30日に2号機の実験も行われたが8秒後に落下してしまいました。こうした実験から得られたデータを元にした見直しや改良が、今回の成功につながりました

インターステラテクノロジズでは今後も観測ロケット「MOMO」や人工衛星軌道投入用ロケット「ZERO」をはじめとしたロケット開発・ロケット打ち上げサービスの確立を目指します

2019年5月7日
AstroArtsより
 

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