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太陽系で天体衝突が頻発した時期「後期重爆撃期」

Posted by moonrainbow on 25.2019 太陽系   0 comments   0 trackback
太陽系の歴史が書き換わる? 天体衝突が頻発した時期を巡る新説が登場

地球に天体が衝突した瞬間の想像図
地球に天体が衝突した瞬間の想像図

コロラド大学ボルダー校は2019年8月12日、誕生したばかりの地球や月などへ数多くの天体が衝突したとする太陽系初期の「後期重爆撃期」に見直しを迫るStephen Mojzsis氏らの研究成果を発表しました。研究内容は論文にまとめられ、同日付でThe Astrophysical Journalに掲載されています

■「後期重爆撃期」はいつだったのか

1969年から70年代にかけて実施されたアポロ計画の有人月面探査では、6回の着陸で合計380kgほどのサンプルが集められ、地球に運ばれました。これらサンプルの年代を測定したところ、その多くが月自身の年齢よりも数億年若い、およそ39億年前に形成されたらしいことが判明しています。

どうして月の地表にある物質は、月自身よりも若いのか。その謎を説明するために、「今から40億年前頃、月に数多くの天体が衝突したことで表面の物質が溶融した」とする説が登場しました。この時期は「後期重爆撃期(Late Heavy Bombardment)」と呼ばれています。

しかし、後期重爆撃期には問題もありました。大量の天体が衝突したのは月だけではなく、当時の地球や火星といった他の惑星でも天体衝突が相次いだはずです。風化作用が乏しい水星や火星には、その頃のクレーターが残されていてもおかしくありません


ところが、水星や火星だけでなく月のクレーターをつぶさに調べてみても、天体衝突が急増した証拠は見つからなかったのです。また地球では、およそ44億年前に形成された「ジルコン」という鉱物が見つかっており、その頃には惑星の表面全体が融けてしまうほどの天体衝突はすでに治まっていたのではないかとする指摘もありました

■隕石の年代とシミュレーションから天体衝突の時期を推定

今回、研究チームは地球に落下した隕石のデータベースを利用して、隕石を構成する物質の形成年代を調べました。

研究に参加した東京工業大学地球生命研究所のRamon Brasser氏によると、惑星の表面は天体衝突だけでなく火山活動など惑星自身による活動でも年代が更新されてしまいますが、小惑星では天体衝突による年代の更新だけが残されるといいます。

つまり、小惑星を形成する岩石の形成年代を調べれば、後期重爆撃期のように太陽系規模で天体衝突が相次いだ時期を求めることができるというわけです。調査の結果、およそ45億年前より後の時代には、そのような時期がなかったことが明らかになりました。

また、研究チームは初期の太陽系における惑星の移動についてもシミュレーションで検討を行いました。

木星から海王星までの4つの惑星は、現在とは異なる軌道を描いて誕生し、今の位置まで時間をかけて移動していったと考えられています。シミュレーションの結果、4つの惑星の移動は44億8000万年前より前に始まったはずで、太陽系が誕生してから1億年以内に進行した出来事だろうと推定されました。

これらの結果や過去の研究などから、惑星の移動を引き金に天体衝突が誘発されたとみられるものの、その時期は従来考えられていた40億年前頃よりも数億年遡ると結論付けられました。地球の場合、およそ44億年前には生命が誕生できるほどじゅうぶんに落ち着いていたとみられることから、生命の歴史を巡る議論にも影響を及ぼす可能性があります


■なぜ年代にずれがあったのか

前述のように、後期重爆撃期が40億年前頃にあったとする説は、月の表面で集められたサンプルの多くが39億年前に形成されたと判明したことから提唱されました。

しかし、月ではおよそ39億年前に「雨の海」を形成した大規模な天体衝突がありました。アポロ計画での着陸地点はいずれも月の表側に集中しており、集められたサンプルも雨の海を作った天体衝突に由来する可能性が以前から指摘されていました


天体衝突によって形成された月の「雨の海
天体衝突によって形成された月の「雨の海」(Credit: NASA)

今回の研究も、アポロ計画で集められたサンプルは39億年前の衝突の影響を受けているとする説を支持しています。今後予定されている月の南極への有人月面探査などによって、より離れた地域のサンプルが採集されれば、アポロ計画で集められたサンプルの年代が偏っていたのかどうかが明らかになるでしょう

Image Credit: NASA with modifications by Stephen Mojzsis

2019/8/19
Soraeより

天王星や海王星内部の磁場

Posted by moonrainbow on 23.2019 太陽系   0 comments   0 trackback
天王星や海王星内部の磁場の起源は「金属の水」

天王星(左)と海王星(右
ボイジャー2号が撮影した天王星(左)と海王星(右)。大きさは地球の約4倍、質量は約15倍(天王星)および約17倍(海王星)。中央は大きさの比較のために示した地球(提供:岡山大学プレスリリースより、以下同)

水を主成分とする試料をレーザーで圧縮する実験で、水が光を強く反射する金属状態になることが確かめられた。天王星や海王星内部の磁場の源が「金属の水」に流れる電流であることを示す結果です

「巨大氷惑星」に分類される天王星と海王星は水を主成分とした惑星で、そこに少量の炭素と窒素を含む分子(メタンやアンモニア)が混じっていると考えられています

1980年代に天王星と海王星に相次いで到達したNASAの探査機「ボイジャー2号」によって、これらの氷惑星の内部から、地球の数十倍の強さの磁場が発生していることが明らかになりました。このような強い磁場が作られるためには、氷惑星の内部に強い電流が流れ続けることが必要となります。しかし、水は電気をあまり通さない物質であり、惑星内部に強い電流が流れることには無理があるため、氷惑星の磁場の存在は長年の謎でした

仏・エコールポリテクニークのMarco Guarguagliniさん、岡山大学惑星物質研究所の奥地拓生さんたちの研究グループは、高強度レーザー施設を用いて、巨大氷惑星の磁場の起源を明らかにする実験を行いました

2つの大型レーザー施設
今回の実験に利用された2つの大型レーザー施設。(左)エコールポリテクニークの「LULI 2000」、(右)大阪大学の「激光XII号」

実験では、惑星模擬溶液の試料として、純粋な水、炭素成分を少し含む水溶液、炭素と窒素成分を少し含む水溶液の3種類が準備されました。これらの試料を容器に封入し、そこに高強度レーザーを照射するというレーザーショック圧縮の手法によって、通常は極めて実現しにくい高温高圧の状態を作り出し、約300万気圧という惑星内部の実際の圧力を再現しました

この手法によって作り出される巨大な圧力は、 1億分の1秒ほどという非常に短時間しか維持できないのです。そこで研究グループでは、一瞬の間に物質の性質を詳しく調べる方法を開発し、水溶液の圧力、密度、温度および反射率などの性質をまとめて計測しました

実験の結果、3種類の水溶液はいずれも、光を強く反射する状態へと一瞬のうちに変化することがわかりました。これは、調べている物質が金属状態になったことを示しています。また、試料の水溶液が炭素を含む場合、純粋な水と比べて光の反射率が顕著に高くなることもわかりました

光の反射率のグラフ
炭素を含む混合液体からの光の反射率のグラフ。赤外線(1064nm)と可視光線(532nm)のいずれでも、純粋な水に比べて顕著に反射率が高い

今回の研究成果により、天王星や海王星内部にある磁場の源が「金属の水」(金属的な流体)に流れる電流であり、そこに含まれるメタンが分解してできた炭素イオンが水の性質に影響を与えていることが明らかにされました

2019年7月17日
AstroArtsより

探査機「はやぶさ2」が2回目のタッチダウンに成功!

Posted by moonrainbow on 12.2019 太陽系   0 comments   0 trackback
探査機「はやぶさ2」が2回目のタッチダウンに成功!

探査機「はやぶさ2」

「はやぶさ2」の2回目のタッチダウンの降下イメージ (C)ISAS/JAXA




◆広角の光学航法カメラ(ONC-W1)が撮影した画像
タッチダウンの直後にONC-W1での撮像も行っています。そのうちの2枚の速報画像です
タッチダウン
ONC-W1で2019年7月11日、10:06:32 (JST、機上)に撮影された画像。
(画像のクレジット※:JAXA、東京大、高知大、立教大、名古屋大、千葉工大、明治大、会津大、産総研)

タッチダウン1
ONC-W1で2019年7月11日、10:08:53 (JST、機上)に撮影された画像。
(画像のクレジット※:JAXA、東京大、高知大、立教大、名古屋大、千葉工大、明治大、会津大、産総研)

探査機「はやぶさ2」のプロジェクトチームは、小惑星「リュウグウ」への2回目のタッチダウンが成功したことを確認しました

2019年7月10日に高度2万メートルから降下を開始したはやぶさ2は、11日には自立運転に切り替え、ターゲットマーカーを目指して高度を下げていました。そして、11日午前、無事着陸ミッションを成功させました

今回はやぶさ2は、4月に弾丸を打ち込むことで作成した人工クレーター付近へと着陸しています。そして、クレーター作成時に露出した、リュウグウの内部の深部岩石の採取した模様です

はやぶさ2は、今年2月に初となるリュウグウへの着陸に成功しました。今後は夏頃に小型ロボットをリュウグウへと投下し、10月〜11月にはリュウグウを離れ、2020年末に地球へと帰還する予定です

Image Credit:JAXA

2019/7/11
Soraeより

天王星の環

Posted by moonrainbow on 10.2019 太陽系   0 comments   0 trackback
大きな粒子でできている天王星の細い環

天王星とその環
2017年12月にアルマ望遠鏡で撮影された天王星とその環。天王星の大気に見える黒い部分には電波を吸収する硫化水素が広がっている(提供:ALMA (ESO/NAOJ/NRAO); Edward M. Molter and Imke de Pater)

アルマ望遠鏡とVLTを用いた観測から、天王星の環の詳しい性質が明らかになりました。最も幅が広いε環はゴルフボールより大きい粒子で構成されており、どのようにして環が作られたのか、興味をかきたてられる観測結果となっています

現在おひつじ座に位置し6等級の明るさになっている天王星は、双眼鏡で見えるほど明るく、太陽系惑星の中で木星、土星に次いで3番目の大きさを誇るにも関わらず、知られていないことが多いのです

天王星の環が初めて発見されたのは1977年と比較的最近で、これまでに計13本の存在が確認されています。環は可視光線の反射率が極めて低く、木炭のように暗いのです。環の幅は土星の環と比べると非常に狭く、最も幅の広いε(イプシロン)環でも20kmから100kmほどしかないのです。NASAの「ボイジャー2号」が1986年に行った探査では「主な環に塵サイズの粒子がないらしい」ことがわかったぐらいで、温度など詳しい測定は行われなかったのです

この天王星の環について、米・カリフォルニア大学バークレー校の研究チームがアルマ望遠鏡での電波観測を、英・レスター大学のチームが欧州南天天文台VLTでの赤外線観測を行いました。その結果、天王星の環の温度が液体窒素の沸点と同じマイナス196℃であることが初めて測定されました。また、最も明るく密度の高いε環が他の惑星の環とは異なる性質を持っており、ゴルフボールサイズかそれより大きい岩で構成されていることも明らかとなりました

天王星の環
アルマ望遠鏡とVLTによって異なる波長で観測された天王星の環。天王星自体は環よりも明るいために隠されている(提供:Edward Molter, Imke de Pater, Michael Roman and Leigh Fletcher)

土星の環の幅は数百kmから数万kmにも及んでおり、主成分が氷であるため明るく見えます。また、土星の環を構成する粒子サイズは様々で、最も内側のD環にはマイクロメートルサイズの小さな粒子がある一方、他の環では数十mのものもあるとされています。他に環を持つ惑星では、木星の環は主にマイクロメートルサイズの小さな塵で、海王星の環も大部分が塵で構成されています

「ε環は少し変わった存在であることがわかっています。小さな塵が見当たらないのです。何かが小さな塵を一掃しているのか、あるいは塵どうしがくっついてしまっているのか、まだわかっていません。今回の観測は、天王星のすべての環が同じ源から来たのか、それぞれの環で異なるのかなど、環の構成を理解するためのステップといえます」(カリフォルニア大学バークレー校 Edward Molterさん)

天王星の環の起源には諸説あり、かつて重力によって捕らえられた小惑星、互いに衝突して粉々になった衛星の残骸、天王星に近づき過ぎたときにばらばらになった衛星の残骸、あるいは45億年前の惑星形成時から残った破片ではないかという考え方もあります。今後の観測によって、天王星の環のより詳しい様子が明らかになることが期待されます

2019年7月4日
AstroArtsよりi

太陽系の初期に外縁天体と衛星、衝突で形成か?

Posted by moonrainbow on 01.2019 太陽系   0 comments   0 trackback
太陽系の初期に外縁天体と衛星、衝突で形成か?

外縁天体と衛星、衝突で形成か

現在発見されている直径1000キロ以上の太陽系外縁天体とその衛星(NASAなど提供、東工大が図の一部を改変)

 東京工業大の研究チームは、冥王星など大型の太陽系外縁天体とその衛星が、太陽系誕生から間もない時期に天体同士の衝突で形成された可能性が高いことを、数値シミュレーションで明らかにした。論文は2019年6月25日、英科学誌ネイチャー・アストロノミーに掲載されました

 海王星より外側を回る太陽系外縁天体のうち、直径が1000キロ以上ある天体では、質量が10分の1~1000分の1と比較的大きな衛星が真円に近い軌道で回っています。ただ、これらの衛星ができた経緯はよく分かっていなかったのです

 東工大大学院生の荒川創太さんと同大の玄田英典准教授らは数値シミュレーションで、速度や角度など条件を変えて天体を衝突させ、生じる衛星の大きさや軌道を計算しました

 その結果、遅い速度で斜めから衝突した場合、実際の観測と同じような質量の衛星が形成されました。一方、すぐ冷え固まると軌道が楕円になり、観測と合わないことが分かったのです

 太陽系誕生から数百万年以内の初期であれば、衝突前の天体は溶融しており、衝突後に冷え固まるまで時間がかかります。このため、研究チームは太陽系初期にこうした衝突が起きた可能性が高いと結論付けました

2019年6月25日
時事通信より
 

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