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木星に地球のものに似た稲妻が存在

Posted by moonrainbow on 05.2023 太陽系   0 comments   0 trackback
探査機ジュノー、木星で地球のものに似た稲妻の存在を明らかに

稲妻の存在を明らかに
木星の北半球で起きている稲妻の想像図(Getty Images)

太陽系最大の木星は、直径が地球の約11倍で岩石質ではなくガスからなる惑星であるにも関わらず、地球とほぼ変わらない稲妻が存在する

木星の稲妻(大気中で起きる巨大な電気火花)の存在という意外な真実が、NASAの木星探査機ジュノーが集めた5年分のデータから明らかになった。ジュノーは2016年半ばから木星を周回している。

Nature Communications誌に掲載された最新論文は、ジュノーの電波実験装置が取得した高精度データの詳細を報告している。この装置は木星の大気、磁場および磁気圏(惑星を覆う惑星の磁場に支配された領域)の相互作用を理解するために作られた。

主著者のイヴァーナ・コルマソヴァはチームとともに、木星で電波パルスがミリ秒間隔に発生していることを発見した。それは、地球の雷雨で見られるものと似た、段階的な稲妻の発生を示唆している。

結果は、木星で稲妻が発生する仕組みが、地球大気の雲の中で発生する稲妻に似ている可能性があることを示していると著者らは主張している。

木星で稲妻が発生する過程は地球と似ているかもしれないが、そこには大きな違いもある。木星の積乱雲(雷雲)は雲底から雲頂まで40マイル(約67km)にもなり、地球のものより5倍も高い。さらに、木星で起きる稲妻の閃光は、地球最大と言われる「スーパーボルト」の3倍のエネルギーを持つ。

ジュノーが約7年前に木星系に到達して以来、次々と木星の謎めいた特徴が暴かれてきた。

ジュノーは「大赤斑(Great Red Spot)」の研究も行ってきた。大赤斑は直径2万6000kmという地球全体の約2倍、木星自身の約6分の1にもなる太陽系最大の嵐だ。少なくとも1830年以来、嵐は続いている。

ジュノーは、マイクロ波放射計(MWR)を使った調査も行い「大赤斑」のような木星の高気圧は頂部では冷たく底部では温かく、一方サイクロン(低気圧)は上が温かく下が冷たいことを突き止めた。

11億ドル(約1500億円)をかけたこのソーラー駆動探査機は、2011年8月5日に打ち上げられ、2016年7月4日に木星周回を開始した。

現在、ジュノーは木星の楕円軌道を38日周期で回っており、延長されたミッションは2025年9月15日、76回目の周回途中に木星の擾乱(じょうらん)する大気に向かって降下して分解する。これは、誤って木星の衛星のいずれかに衝突し、汚染してしまう可能性を回避するためだ


2023年5月31日
Forbes JAPANより

天王星の北極でポーラーサイクロン

Posted by moonrainbow on 04.2023 太陽系   0 comments   0 trackback
天王星の北極でポーラーサイクロンを発見か 今後数年間の変化に注目

天王星の北極でポーラーサイクロンを発見か
カール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群(VLA)で2021年10月に観測された天王星。左からマイクロ波のKバンド、Kaバンド、Qバンドで観測された天王星の様子が示されている

こちらは米国ニューメキシコ州の「カール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群(Very Large Array:VLA)」で2021年10月に観測された天王星の様子です。明るく写っている円形に広がった領域の中心には北極が位置しています。観測にはマイクロ波が用いられており、3つの画像はそれぞれ異なる周波数帯で捉えられた天王星を示しています(左からKバンド、Kaバンド、Qバンドを使用)

アメリカ航空宇宙局(NASA)ジェット推進研究所(JPL)のAlex Akinsさんを筆頭とする研究チームは、VLAによる天王星の観測データを分析した結果、天王星の北極にポーラーサイクロン(polar cyclone、極渦)が存在することを示す証拠を得たとする研究成果を発表しました。このサイクロン、すなわち低気圧は円形の領域の中心にあるひときわ明るい点として前掲の画像に写っており、より暖かくより乾燥した空気が北極の周囲で循環しているように見えるといいます。

JPLによると、天王星のポーラーサイクロンはコンパクトな形状で、土星探査機「カッシーニ」の観測によって土星で見つかったものに似ています。実際に天王星にもポーラーサイクロンが存在する場合、明確な大気を持つ太陽系の惑星(水星を除く7つ)すべての極で低気圧もしくは高気圧の渦が確認されたことになるといいます。「天王星は単なる青いガスの球体ではありません。その表層の下ではいろいろなことが起きているのです」(Akinsさん)


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参考:ハッブル宇宙望遠鏡の広視野カメラ3(WFC3)で2022年11月に撮影された天王星

天王星は公転軌道に対して自転軸が約98度も傾いている上に、公転周期が約84年と長いため、南北の極域が太陽に照らされる期間と照らされない期間はそれぞれ42年間も続きます。NASAの惑星探査機「ボイジャー2号」が到達した1986年当時、天王星は南半球が夏の季節でしたが、今の南半球は長い夜が続く冬の季節を迎えています。

現在の天王星は北半球の季節が夏なので(夏至を迎えるのは2028年)地球からは天王星の北極域を観測しやすくなっており、研究チームはマイクロ波から可視光線にかけての多波長での観測を呼びかけています。JPLによると、今回発見が報告された天王星のポーラーサイクロンが今後数年間でどのように変化するのか、研究者たちは注意深く観測を続けていくということです


Source
Image Credit: Image Credit: NASA/JPL-Caltech/VLA

2023年5月30日
sorae より

土星の衛星総数146個

Posted by moonrainbow on 03.2023 太陽系   0 comments   0 trackback
土星の新衛星63個を発見、総数146個に

2008年に撮影した土星
探査機「カッシーニ」が2008年に撮影した土星(提供:NASA/JPL/Space Science Institute)

すばる望遠鏡などの観測により土星の衛星が新たに63個発見され、総数が146個となった

今月上旬から、国際天文学連合小惑星センターの小惑星電子回報で土星の新衛星の発見が相次いで報告された。3日の6個を皮切りに、5日(3個)、6日(7個)、7日(5個)、8日(10個)、9日(3個)、10日(7個)、15日(17個)、16日(4個)と毎日のように報告が続き、23日(1個)まで計63個の発見が公表された。これで土星の既知の衛星数は146個となり、昨年末から今年2月にかけて15個増えて95個になったばかりの木星の衛星数を大きく上回った。

今回公表された土星の新衛星の約半数は、米・カーネギー研究所のScott Sheppardさんたちの研究チームが2004年、2005年、2006年、2007年に米・ハワイのすばる望遠鏡に搭載されている超広視野主焦点カメラ「Hyper Suprime-Cam」で撮影したデータから発見し、2019年と2021年にハワイのカナダ・フランス・ハワイ望遠鏡(CFHT)による観測で確認されたものだ。残り半分は、台湾中央研究院天文及天体物理研究所のEdward Ashtonさんたちの研究チームが、同じくCFHTを使って2019年から2021年に取得した観測データから発見した。

新衛星は26等程度と非常に暗く、大きさは推定2km程度ととても小さい。大きな親衛星が他の天体と衝突し破壊されてできたものとみられており、今でも破壊される前の親衛星と同じような軌道を保っている。その軌道をもとにした推測から、親衛星の数は少なくとも5~8個だったと考えられる。見つかった衛星のほとんどが逆行衛星(土星の自転と逆方向に公転している衛星)で、過去1億年の間という天文学的には比較的最近に形成されたとAshtonさんたちは考えている


土星の衛星の軌道図
土星の衛星の軌道図。(左)土星の極方向から見た図、(右)土星の赤道方向から図。赤、緑、青が不規則衛星(土星から遠く、楕円で傾いた軌道を持つ衛星)を表す。今回発表された新衛星は全て外側の軌道を回る不規則衛星。画像クリックで表示拡大(提供:Scott Sheppard/Carnegie Institution for Science)

「私たちの観測では、土星の衛星については直径約3kmのものまで、地球により近い木星については、さらに小さな約2kmのものまでを、それぞれ完全にとらえていると考えています。土星の周りでは木星より多くの衛星が見つかりましたが、まだ完全には見つかっていない直径約3km以下の小さな衛星が数多く存在している可能性があります。実際、土星の周りには他にもたくさんの小天体が検出されていますが、その確認にはさらに観測が必要です」(Sheppardさん)。

将来の土星探査計画で、巨大な惑星に取り込まれた天体の生き残りである衛星を間近に観測できれば、惑星を作る材料となった始原的な物質の理解につながる重要な情報が得られるかもしれない。「それが、土星の衛星をもっと見つけたい理由の一つです。十分な数が見つかって、どれかが探査機が飛行する軌道近くに位置していれば、探査機が土星系の外側から内側を通過する間に、その姿をクローズアップで撮影できます」(Sheppardさん)


2023年5月29日
AstroArtsより

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が捉えた天王星の姿

Posted by moonrainbow on 14.2023 太陽系   0 comments   0 trackback
環もくっきり! ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が捉えた天王星の姿

ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が捉えた天王星の姿
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した天王星の最新画像
ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の近赤外線カメラ(NIRCam)で2023年2月に観測された天王星

こちらは2023年2月6日に観測された天王星の姿です。「ジェイムズ・ウェッブ」宇宙望遠鏡の「近赤外線カメラ(NIRCam)」で取得されたデータ(近赤外線のフィルター2種類を使用)をもとに作成されました

先日「ハッブル」宇宙望遠鏡で撮影された天王星の画像を紹介したばかりですが、赤外線での観測に特化したウェッブ宇宙望遠鏡は、主に可視光線を捉えるハッブル宇宙望遠鏡で観測した時とはまた違った天王星の姿を捉えました。ハッブル宇宙望遠鏡の画像では1本の細いリングのように見える天王星の環も、冒頭の画像ではまるで土星の環のように目立っています。ウェッブ宇宙望遠鏡を運用する宇宙望遠鏡科学研究所(STScI)によると、13本見つかっている天王星の環のうち、ここには11本が写っているといいます

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参考:ハッブル宇宙望遠鏡の広視野カメラ3(WFC3)で2022年11月に撮影された天王星

天王星は公転軌道に対して自転軸が約98度傾いている上に、公転周期は約84年と長いため、南北の極域が太陽に照らされる期間と照らされない期間はそれぞれ42年間も続きます。現在の天王星は北半球の季節が夏で、2028年に夏至を迎えます。南半球は「ボイジャー2号」が到達した1986年は夏でしたが、今は冬の季節を迎えています。

ウェッブ宇宙望遠鏡が捉えた天王星の一部は、夏季の極域に現れる白い帽子のような極冠に覆われています。極冠は極域へ直射日光が降り注ぐ夏に出現し、秋に消えていくように見えるといいます。天王星の極冠はハッブル宇宙望遠鏡の画像にも写っていますが、ウェッブ宇宙望遠鏡は極冠の中心部分が周囲よりもわずかに明るくなっているという思いがけない様相を捉えました。

また、極冠の縁や左側の赤道付近には明るい雲が写っています。このような雲は天王星を赤外線の波長で観測した時に典型的にみられるといい、嵐の活動に関係している可能性があるようです。

いっぽう、こちらは冒頭の画像と同時に公開されたトリミング前の画像で、天王星周辺のより広い範囲が写っています。水色に輝く光点は天王星の6つの衛星「アリエル(Ariel)」「ミランダ(Miranda)」「オベロン(Oberon)」「パック(Puck)」「ティタニア(Titania)」「ウンブリエル(Umbriel)」です。STScIによればウェッブ宇宙望遠鏡は天王星の既知の衛星27個の多くを捉えることができたものの、大半は小さく暗いため、この画像では一部しか識別できません。

なお、宇宙望遠鏡は可視光線だけでなく赤外線やX線といった様々な波長を使って天体の観測を行うことがあるため、一般向けに公開されている画像はデータの取得に使用した波長に特定の色を割り当てて着色(※)したものとなります。着色後の天体の姿は可視光線を捉える人間の目で見た場合とは異なることもあるのですが、今回公開された画像では結果的に人間が見た天王星と同じような色合いになっています。

※…今回の画像では波長1.4μmにシアン、3.0μmにオレンジが割り当てられています。

STScIによると、今回のNIRCamによる天王星の観測データはわずか12分間の露光時間で取得されました。この画像はウェッブ宇宙望遠鏡が持つ能力の一端を示しているに過ぎず、今後の天王星の観測に期待が寄せられています。

ウェッブ宇宙望遠鏡が捉えた天王星の画像は、アメリカ航空宇宙局(NASA)、欧州宇宙機関(ESA)、STScIから2023年4月6日付で公開されています


Source
Image Credit: NASA, ESA, CSA, STScI, J. DePasquale (STScI)

2023年4月9日
Soraeより

地球型惑星と小惑星帯形成の統一シナリオ

Posted by moonrainbow on 08.2023 太陽系   0 comments   0 trackback
木星と土星の共鳴が鍵、地球型惑星と小惑星帯形成の統一シナリオ

現在の木星と土星
太陽系のイラスト
現在の木星と土星、そして内側に広がる小惑星帯と地球型惑星のイラスト。太陽と惑星はサイズを拡大し、小惑星も強調して描かれている(提供:加藤恒彦、国立天文台4次元デジタル宇宙プロジェクト)

かつて木星と土星の公転周期が2:1の平均運動共鳴に近い配置だったと仮定することで、地球型惑星と小惑星帯の形成を初めて同時に説明できる新しいシナリオが、数値シミュレーションで見つかった

現在の太陽系では、内側に水星・金星・地球・火星という4つの地球型惑星があり、その外側には小惑星帯が広がっている。これらは全て、46億年前に誕生した太陽を取り巻いていた原始惑星系円盤の固体成分から形成されたと考えられている。しかし、地球型惑星と小惑星帯の両方が形成される過程を一度に再現した数値シミュレーションはこれまでなかった。

近畿大学のPatryk Sofia Lykawkaさんと国立天文台天文シミュレーションプロジェクトの伊藤孝士さんは、現在の地球型惑星や小惑星帯の軌道配置を統一的に説明できるシナリオを、数値シミュレーションによって見つけ出した。

鍵を握るのは木星と土星だ。現在は木星の公転周期が約12年、土星が約30年なので、木星が太陽を5周する間に土星は2周する。言い換えれば、木星と土星の軌道周期は約5:2の関係にある。Lykawkaさんたちは、これがかつて2:1に近かったと仮定した。このように天体の軌道周期が整数比の関係にある状態を「平均運動共鳴」と呼ぶが、この状態では天体の運動に不規則性が生じて、周囲の小天体にも大きな影響を与える。

研究チームは、木星や土星が誕生して原始惑星系円盤のガスが散逸した時点で、太陽から3.5au(1auは現在の地球~太陽間の距離)よりも内側に微惑星(固体成分が数kmまで成長した天体)が集まっていたと想定した。すると、木星と土星が時おり起こす不規則な運動によって微惑星の軌道がかき乱され、太陽から1.5~3.5auの微惑星が減ってしまう。こうして1.5auより内側では地球型惑星が成長し、2~3.5auの位置に残った微惑星が小惑星帯を構成した、というのが今回提唱されたシナリオだ


地球型惑星と小惑星帯形成の新シナリオ
今回提唱された地球型惑星と小惑星帯形成の新シナリオ。画像クリックで拡大表示(提供:Patryk Sofia Lykawka、国立天文台)

また、このシミュレーションによれば、水が豊富な微惑星は早いうちに集積し、地球には形成後1000~2000万年のうちに水がもたらされることになる。これは、既に観測から得られている事実と一致する。この他にも月の形成時期や、異なる組成の小惑星の分布なども今回のシミュレーションで説明できる。

今後は、これまでの観測で知られている様々な太陽系の特徴についての系統的な理解が進むと期待される。さらに、今回の成果は太陽系に限定されるものではない。

「今回のシミュレーションの設定は、原始惑星系円盤のガスが散逸した後に現れるごく自然な状態から出発しています。また、木星と土星が生み出す不規則な運動の影響も、太陽系のような天体が互いに重力をおよぼしながら運動する過程では普遍的に見られるものです。ですから、同様な過程で作られる惑星系は宇宙の中で他にも多くあるはずで、系外惑星系の形成過程に関する知見がこうしたモデルから得られる可能性があります」(伊藤さん)


2023年4月3日
AstrroArtsより
 

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