白色矮星「Stein 2051 B」の質量

Posted by moonrainbow on 20.2017 白色矮星   2 comments   0 trackback
重力レンズ現象で計測された白色矮星の質量( HubbleSite

重力レンズ効果の説明図
重力レンズ効果の説明図。重力レンズ効果により、星は本当の位置(Real star position)ではなく見かけの位置(Observed star position)にあるように見える(提供:NASA, ESA, and A. Feild (STScI))

重力マイクロレンズ現象の観測を利用して、17光年彼方にある白色矮星の質量が計測されました

1915年にアインシュタインが提唱した一般相対性理論によれば、天体の重力によって周囲の空間が歪み、天体より遠いところからその空間を通って届く光は曲げられて観測されます。この「重力レンズ効果」は4年後の1919年、エディントンが皆既日食の際に、重力レンズ効果がなければ見えるはずのない太陽の背後にある星の光を観測して実証されました。しかし、太陽系外の星がレンズ源となる場合にはこの効果による光の曲がり方がごく小さくなるため、これまでに観測されたことはなかったのです

米・宇宙望遠鏡科学研究所のKailash Sahuさんたちの研究チームはハッブル宇宙望遠鏡を用いて、2年にわたって白色矮星「Stein 2051 B」を観測し、この星が遠い星の手前を通り過ぎることで起こる重力レンズ現象をとらえました

Stein 2051 Bは、きりん座の方向にある、誕生してから27億年の白色矮星です。地球から17光年離れており、白色矮星としては太陽系から5番目に近い天体です。この近さのおかげで地球からの見かけの動きも大きくなるので、天球上を動いていくうちに、より遠方の星の手前を通過して重力レンズ効果を起こすチャンスも増えます

白色矮星Stein 2051 B(上の明るい天体)と背景の星
白色矮星Stein 2051 B(上の明るい天体)と背景の星(提供:NASA, ESA, and K. Sahu (STScI))

Sahuさんたちの観測では2年間で7回、Stein 2051 Bが5000光年彼方の星の手前を通過する様子がとらえられました。その際、白色矮星の重力レンズ効果により、背景の星の位置が2ミリ秒角(1度の3600分の1の、さらに1000分の2)だけずれていることが確認されました。これは1000km先の光の位置が約1cm動いたのと同程度のずれで、1919年に太陽で観測された効果による変化量の1000分の1しかないのです。「白色矮星のほうが400倍も明るいことも、観測を困難にした一因でした」(宇宙望遠鏡科学研究所 Jay Andersonさん)

位置のずれの大きさからレンズ源となったStein 2051 Bの質量を計算すると、太陽のおよそ68%になった。これは恒星進化の理論から予測される白色矮星の質量と一致しています。「マイクロレンズ効果を使った星の質量の計測は、他の理論によらない独立した直接的な方法です。光の位置のずれを観測するのは、体重計に星を乗せてその針の動きを見るようなものです」(Sahuさん)

研究チームでは同様の研究を、太陽系に最も近い恒星プロキシマケンタウリでも行う予定です

2017年6月14日
AstroArtsより

惑星の破片をむさぼる「ゾンビ星」を観測

Posted by moonrainbow on 02.2015 白色矮星   2 comments   0 trackback
白色矮星(WD 1145+017)の謎がついに明らかに(NASA

ゾンビ星
白色矮星が近くの天体を崩壊させている現場が、このほど初めて観測された。崩れていく天体は、今後100万年以内に、白色矮星の表面に金属の塵だけを残して消滅してしまうだろう。(ILLUSTRATION BY MARK A. GARLICK)

白色矮星(White dwarf)は、大きさは地球ほどなのに質量は太陽ほどもある高温で高密度の星です。そんな白色矮星が、近くにある天体を粉砕している様子が、このほど初めて観測されました。まもなく破片を飲み込みはじめるでしょう

 この発見について報告する論文は『ネイチャー』最新号に掲載されました。論文の筆頭著者である米ハーバード・スミソニアン天体物理学センターのアンドリュー・ヴァンダーバーグ氏は、「多くの研究者が、こういう現象が起こっているに違いないと思っていましたが、今回ついに現場を押さえることができたのです」と説明しています

第2の地球を探していたら

 WD 1145+017はおとめ座の白色矮星で、地球からは約570光年離れています。この星が奇妙なふるまいをしている証拠を最初に発見したのはケプラー宇宙望遠鏡でした。この望遠鏡は、惑星が恒星の前を横切るときに恒星の明るさが一時的に変化する「トランジット」という現象を利用して太陽系外惑星を探しています

 ヴァンダーバーグ氏は、「私たちはケプラー宇宙望遠鏡で白色矮星を観測していたわけではなかったのです」と打ち明けます。なぜなら白色矮星は「ゾンビ星」とでも呼ぶべき天体で、太陽のような星が年をとり、膨れ上がって赤色巨星になった後、外層のガスが失われた、おそろしく高温で高密度の燃えさしであるからです。一方、ケプラー宇宙望遠鏡が探しているのは生命が居住できるような太陽系外惑星で、そうした惑星は比較的若い主星のまわりの穏やかな環境にあると考えられています

 そのためWD 1145+017はケプラー望遠鏡の観測対象ではなかったのですが、たまたま視野にはいりました。惑星探しの専門家であるヴァンダーバーグ氏らはすぐに、白色矮星の前を何らかの天体が横切ってトランジットが起きていることに気がつきました。しかし、その天体の正体を明らかにするためには、地上にある数基の望遠鏡を使って観測を行う必要がありました

 観測の結果、問題の天体(1個かもしれないし、数個かもしれない)は白色矮星のまわりを猛スピードで公転していて、わずか4.5~4.9時間で1周していることが分かったのです。このことから、白色矮星からその天体までの距離が、地球から月までの距離よりはるかに小さいことが分かります

 この天体が非常に小さいことも分かりました。一般に、白色矮星は非常に小さいので、ふつうの惑星が前を横切ればほとんど見えなくなってしまいます。ところが今回の観測では、白色矮星は最大でも40%しか暗くならなかったのです。さらに奇妙なことに、暗くなる度合いにばらつきがあり、ぐっと暗くなることもあれば、あまり暗くならないこともありました。予想どおりのタイミングで暗くならないこともありました。おまけに、暗くなってから徐々に明るくなることもあったのです。トランジットを起こしているのが惑星であるなら、急激に明るくなるはずです

惑星が崩れ、塵の雲が伸びる

 天文学者が白色矮星の奇妙な性質に気づいていなかったら、この現象を説明するのは困難だったでしょう。実は10年ほど前から、一部の白色矮星の大気中にマグネシウム、ケイ素、アルミニウムなどの比較的重い元素が存在していることが分かってきて、科学者たちの首をかしげさせていたのです。英ウォーリック大学の天文学者で、白色矮星の重元素汚染について研究しているボリス・ゲンジケ氏は、「こうした元素は比較的短期間で消滅するはずなのです」と言う。それが消滅していないという事実は、比較的新しい時期に補充されたことを意味します。なお、ゲンジケ氏は今回の研究には参加していません

 もう1つの奇妙な事実は、多くの白色矮星のまわりに塵の雲が渦を巻いているように見えることです。おそらくこの雲が、白色矮星の大気に重元素を補充しています。私たちの太陽系にある塵は小惑星どうしの衝突によって生成されていますが、ヴァンダーバーグ氏らの観測によると、WD 1145+017のまわりの塵は小惑星どうしの衝突ではなく、惑星の破片や小惑星といった微小な天体が白色矮星の強力な重力場によって破壊される過程で生成しているようです。こうした微小天体は、崩壊しながら長い塵の尾を引いています。白色矮星の前を横切って明るさを暗くしているのは、微小天体そのものではなく、この塵の尾の方なのです

 そう考えれば、白色矮星が暗くなってから徐々に明るくなる理由が分かります。「微小天体から離れるにつれて塵の尾が薄くなり、光を通すようになるからです」とヴァンダーバーグ氏は述べています。トランジットが起こったり起こらなかったりする理由も分かります。塵の雲は生まれては消えてゆくからです。さらに、岩石質の微小天体に豊富に含まれる重元素が白色矮星の大気に供給されるしくみも説明できます

 ヴァンダーバーグ氏らの幸運な発見は、将来的には、強力な観測技術として太陽系外惑星の研究に利用されるようになるかもしれません。『ネイチャー』の論文の解説記事を執筆した英ウォーリック大学の天文学者フランチェスカ・フェイディー氏は、「崩壊する惑星と金属に汚染された白色矮星をもっとよく調べることで、惑星の核に由来する物質とマントルに由来する物質を区別できるようになるかもしれません」と述べています

 今回観測された現象についてはほかの解釈もできるかもしれないが、ゲンジケ氏は、ヴァンダーバーグ氏らの解釈が正しいと確信しています。「私には、ほかの解釈は考えられません。私たちが10年かけて練り上げてきた筋書きがそのまま実現していたのですから、これほど嬉しいことはありません」。

Real life 'Death Star' observed destroying planets in its own solar system - TomoNews



2015.10.26
ナショジオより

白色矮星GD 61

Posted by moonrainbow on 24.2013 白色矮星   0 comments   0 trackback
白色矮星GD 61のまわりに、水が豊富な小天体のかけら

150光年彼方の白色矮星の周囲に、大量の水を含む小惑星がかつて存在した痕跡が見つかりました。こうした天体によって水をもたらされた、生命に適した惑星があったのかもしれないのです

白色矮星の重力で壊れていく小惑星
白色矮星の重力で壊れていく小惑星の想像図(提供:Copyright Mark A. Garlick, space-art.co.uk, University of Warwick and University of Cambridge.)

ペルセウス座の方向150光年彼方の白色矮星(年老いた恒星が外層ガスを放出して残った燃えかす)GD 61の観測から、大量の水を含む小惑星の破片とみられるものが見つかりました

ケンブリッジ大学天文学研究所は、白色矮星に近づいて強い重力でバラバラにされた小天体の破片の成分を調べ、岩石の主成分であるマグネシウムやケイ素、鉄を見つけました。また、酸素の量が多くかつ炭素がほとんどないことから、彗星ではなく、水が豊富な小惑星だったことがわかりました。水をたたえた岩石天体のはっきりした痕跡が太陽系外で見つかったのは初めてのことです

もとの小惑星は幅90km以上あり、水分が地下の氷という形で全体の26%を占めていたと推定されます。太陽系でいえば準惑星ケレスに似ています

かつてこうした小天体が地球に水を運んできたという証拠が見つかっていますが、このGD 61系でも同じような水の運搬が起こっていた可能性があります。ということは、このGD 61系は未来の太陽系の姿を示しているといえます。60億年後にはるか彼方から太陽系を観測する研究者が、太陽の燃えかすとして残った白色矮星の周囲に同じような岩石天体の破片を見つけて「昔ここに岩石惑星が存在した可能性がある」と研究発表するのかもしれません

小惑星が白色矮星に近づくルートに入るには、その軌道を押す巨大惑星の存在が必要となります。GD 61の分析結果からすると、こうした巨大惑星はおそらく現存しているだろうということです。つまりこの惑星系には、かつては太陽系のように岩石惑星や巨大ガス惑星がひと通り揃っていたかもしれないのです

2013年10月17日
Astro Artsより

重元素量が多い白色矮星

Posted by moonrainbow on 09.2010 白色矮星   0 comments   0 trackback
表面の重元素量がもっとも多い白色矮星を発見

これまでに知られている中で、表面の重元素量がもっとも多い白色矮星が発見されました

この種の天体の表面重力は地球の10万倍以上もあるため、重い物質は星の中心に落ち込むはずです。検出された物質は、白色矮星の潮汐力でばらばらになった、ケレスほどの大きさをもった岩石質の天体の破片が降り積もったもののようです

白色矮星と小惑星の破片
白色矮星と小惑星の破片の想像図。(提供:NASA/JPL-Caltech/T. Pyle)

白色矮星は、本質的にはすでに死んだ星であす。中心核における核融合反応を終えて、あとは、中心の核に残った熱を放射しながらゆっくりと冷えていきます

続きは、、、

なぞの天体は大質量の白色矮星だった

Posted by moonrainbow on 12.2009 白色矮星   2 comments   0 trackback
我々の子孫は、夜空で満月ほどの明るさを放つ星を見る

ヨーロッパ宇宙機関(ESA)のX線観測衛星XMM-Newtonによる観測で、1997年に発見されたX線天体が、大質量の白色矮星であることが明らかとなった。
この天体は13秒の周期で自転しており、これまでに知られている白色矮星の中では最速である。
謎
大質量の白色矮星(RXJ0648)と恒星HD 49798の想像図。(提供:Francesco Mereghetti, background image: NASA, ESA and T.M. Brown(STScI))

1997年に、とも座の8等星HD 49798の近くに13秒の周期で規則正しく変化するX線を放つ天体が発見されたが、その正体はわからなかった。イタリア天体物理・宇宙物理研究所(INAF-IASF)ミラノ事務所のSandro Marghetti氏らは、ESAのX線観測衛星XMM-Newtonを使った観測で、この天体が13秒周期で自転する白色矮星であることを明らかにした

詳しくは、、、、


 

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