中性子星の後は?

Posted by moonrainbow on 24.2017 中性子星   0 comments   0 trackback
星の死のあとに再び誕生する惑星

左上へと移動するゲミンガ(黒丸内)
左上へと移動するゲミンガ(黒丸内)。点線は衝撃波面と、ゲミンガが通った跡。0.45mmの赤外線波長で観測した擬似カラー画像(提供:Jane Greaves / JCMT / EAO)

系外惑星は中性子星の周りにも発見されていますが、中性子星がどのようにして惑星形成に必要な物質を獲得するのかに関する研究成果が発表されました

25年前に初めて発見された系外惑星は、太陽のような普通の恒星の周りではなく中性子星の周りを回るものでした。中性子星とは太陽の何倍も質量の大きな星が起こす大爆発(超新星爆発)のあとに残る、小さく超高密度の天体です。 中性子星の周りを回る惑星は驚くほど珍しい存在です。超新星爆発によってもともと星の周りに存在していた惑星は破壊されるはずで、爆発後に残った中性子星は新たな惑星形成のために必要な物質を獲得する必要があるからです

英・カーディフ大学のJane Greavesさんとイギリス天文学技術センターのWayne Hollandさんは、中性子星が物質を獲得する方法を見つけ出したと考えています。「研究のターゲットにしたのは、ふたご座の方向800光年の距離に位置する『ゲミンガ・パルサー(Geminga pulsar、ジェミンガ)』です。この中性子星の周りには1997年に1つの惑星の存在が提唱されましたが、その後に否定されています」(Greavesさん)

Greavesさんたちが米・ハワイのサブミリ波観測装置ジェームズ・クラーク・マックスウェル電波望遠鏡(JCMT)を使ってゲミンガを観測したところ、パルサーの周囲にアーク(弧状構造)がとらえられました。「このアークは衝撃波面でしょう。ゲミンガが超音速で天の川銀河内を移動することで発生した衝撃波に物質が巻き込まれ、一部の固体粒子がパルサーに向かって流れていくと考えています」(Greavesさん)

計算から、ゲミンガに捕まった恒星間粒子の質量は地球の数倍以上になることが示されました。つまり、惑星を形成するにはじゅうぶんな量ということになります。「取得した画像は非常にぼんやりしているので、より詳細な情報を取得するためアルマ望遠鏡による観測を計画しています。パルサーの周りを回る粒子が見えることを大いに期待しています」(Greavesさん)

観測でゲミンガの物質獲得モデルが正しいと確認できれば、さらに他の似たようなパルサーを調べ、こうした風変わりな環境で起こる惑星形成に関する考え方の検証が進められます。その結果次第では、惑星の誕生はありふれた現象だとする見解がさらに補強されることになるでしょう

2017年7月12日
AstroArtsより

中性子星からのニュートリノが超新星爆発を引き起こすという理論

Posted by moonrainbow on 12.2017 中性子星   0 comments   0 trackback
超新星残骸「カシオペヤ座A」をモデルで再現、ニュートリノ駆動の爆発を支持

超新星残骸「カシオペヤ座A」
超新星残骸「カシオペヤ座A」。(青)放射性チタン44Tiの分布、(白と赤)鉄の分布、(黄色×印)爆発の中心、(白色×と矢印)中性子星の現在の位置と移動方向(提供:Macmillan Publishers Ltd: Nature; from Grefenstette et al., Nature 506, 339 (2014); Fe distribution courtesy of U. Hwang.)

超新星残骸「カシオペヤ座A」の物質の空間分布や量、膨張速度などがコンピューターシミュレーションで再現されました。中性子星からのニュートリノが超新星爆発を引き起こすという理論を支持するものです

大質量星は超新星爆発を起こして一生を終えます。超新星爆発にはいくつかの種類があるが、ほぼ鉄でできた恒星の中心核の質量が太陽の約1.5倍に達し重力崩壊を起こして爆発するというタイプでは、超高密度の中性子星があとに残されます。その際に莫大なエネルギーが解放され、大部分はニュートリノとして放射されます

ニュートリノは典型的な超新星爆発に必要とされる100倍以上ものエネルギーを運ぶので、超新星爆発を引き起こす役割を担っているという理論的な予測があります。高温の中性子星の内部からニュートリノが漏れ出すと、その一部が周囲のガスに吸収されてガスの温度が上昇し、ガスの運動が激しくなって超新星爆発が始まるというものです

超新星爆発では星の外層とともに、星内部の核融合反応で作られた重元素や、爆発時の高温環境下で生じた放射性チタン、放射性ニッケルといった新しい元素が吹き飛ばされます。この時、ニュートリノで加熱されたガスの動きが激しいため爆発波は非球状に伝わり、超新星残骸は広範囲にわたって非対称形になります

理化学研究所のAnnop Wongwathanaratさんたちの研究チームは、コンピューターシミュレーションで超新星残骸「カシオペヤ座A」の物質の分布などを再現し、ニュートリノ駆動による超新星爆発の理論を検証しました。カシオペヤ座Aは1万1000光年彼方にあり、1680年ごろに光が地球に届いたと考えられている(しかし超新星の観測記録はない)天体です。距離が近く発生からあまり時間が経っていないおかげで詳細な観測が可能であり、理論モデルとの比較にも適しています

爆発の非対称性は、中性子星が反動によって中心から動いたり、爆発が強かったほうでより多くの物質が熱せられチタンやニッケルなどが多く生成されたりする(そちら側に多く分布する)ことに現れる。Wongwathanaratさんたちは数年前に3次元シミュレーションでこれらを予測していたが、カシオペヤ座Aの最新観測で予測が確認されました

さらに、物質の分布だけでなく、モデルで再現された元素の量やガスの膨張速度、中性子星の速度もカシオペヤ座Aに見られるものと驚くほど一致していました。「カシオペヤ座Aがニュートリノによって引き起こされた超新星爆発の残骸である可能性を強く裏付けています」(独・マックスプランク研究所 Hans-Thomas Jankaさん)

とはいえ、カシオペヤ座Aという一例だけで大質量星の超新星爆発がニュートリノからのエネルギーで引き起こされるというには不十分です。研究チームでは今後、多くの若い超新星残骸の詳しく分析し、この理論予測を確かめる予定です

2017年6月28日
AstroArtsより

2つの異なる中性子星「ケスチーベン79」と「3XMM J185246.6+003317」

Posted by moonrainbow on 11.2014 中性子星   0 comments   0 trackback
超新星残骸「ケスチーベン79」の近くに見つかったマグネター「3XMM J185246.6+003317」

欧州のX線天文衛星「XMMニュートン」が超新星残骸をとらえた画像に、ひじょうに強力な磁場を持つ中性子星「マグネター(magnetar)」が発見されました。1枚の画像中に2つの中性子星が写し出されています

超新星残骸「ケスチーベン79」(上)とマグネター「3XMM J185246.6+003317」(下)
超新星残骸「ケスチーベン79」(上)とマグネター「3XMM J185246.6+003317」(下)。(提供:ESA/XMM-Newton/Ping Zhou, Nanjing University, China)

ヨーロッパ宇宙機関(ESA)のX線天文衛星「XMMニュートン」が撮影した画像に、2つの異なる中性子星が写っていました

画像中大きな部分を占めている泡状構造は「ケスチーベン79(Kesteven 79) 」と呼ばれる超新星残骸で、わし座の方向に位置しています。超新星残骸中の高温ガスの特徴と天体の大きさから、ケスチーベン79の年齢は5000~7000歳と計算されています。天体から地球までの距離2万3000光年を光が伝わる時間を考慮すると、超新星爆発が起こったのは約3万年前と考えられており、その爆発で弱い磁場を持つ中性子星(ケスチーベン79の中央の青い点)が残されたのです

その下には青い斑点状に見える天体が存在します。これはマグネターに分類される、ひじょうに強力な磁場を持つ中性子星「3XMM J185246.6+003317」です。超新星残骸中の中性子星は比較的若いですが、マグネターの年齢は百万歳ほどとみられています。つまりその年齢差から、ケスチーベン79を形成した爆発からマグネターが形成された可能性はないことがわかります

3XMM J185246.6+003317は、2008年と2009年に取得された画像を調べることにより2013年に発見されたものです。発見後、同じ空域をとらえた2008年以前の画像を調べたところ、マグネターの形跡はまったく見られなかったのです。そのため、マグネターが放出した爆発的なX線は、磁場構造における劇的な変化によるものではないかと考えられています

2014年9月3日
Astro Artより

マグネター(Magnetar)「CXOU J164710.2-455216」

Posted by moonrainbow on 23.2014 中性子星   0 comments   0 trackback
かつてのパートナー天体「Westerlund 1-5」発見で見えてきたマグネターの形成過程

超新星爆発の跡に残った、超強力な磁場を持つ天体「マグネター(Magnetar)」。かつてのパートナーとみられる天体の発見により、その不思議な形成過程が明らかになってきました

中性子星の一種「マグネター」
超強力な磁場を持つ中性子星の一種「マグネター」。(提供:ESO/L. Calçada)

散開星団「Westerlund 1」
1600光年彼方の散開星団「Westerlund 1」。高温の青色巨星が集まっているが、星間ガスや塵を通して赤く見えています。(提供:ESO)

とても重い星がみずからの重力で崩壊して超新星爆発を起こすと、その跡には中性子星かブラックホールが作られます。元の天体がより重い場合に作られるブラックホールほどではないですが、スプーン1杯程度で10億tという質量の中性子星も、やはり想像しがたい高密度天体です

そんな中性子星の一種「マグネター」は、その名のとおりひじょうに強い磁場を持ちます。天の川銀河では20数個発見されていますが、その1つがさいだん座の星団「Westerlund 1」にある「CXOU J164710.2-455216」です

「私たちの以前の研究から、このマグネターは太陽40個分の重さの星が超新星爆発を起こしてできたものとわかっています。しかしこのくらいの重さの星は中性子星ではなくブラックホールを残すはずなので、なぜマグネターが作られたのかずっと謎でした」(Simon Clarkさん)。

考え出された解決策は、このマグネターが2つの大質量星のペアの相互作用でできたのではというものでした。問題は、マグネターの位置にパートナーの星が見つかっていなかったことです。Clarkさんらの研究チームはチリ・パラナル天文台の超大型望遠鏡(VLT)で観測を行い、星団の中で特異な動きを見せる暴走星(runaway star)を探し出しました

見つかった天体「Westerlund 1-5」は、マグネターを作り出した超新星爆発ではじき飛ばされたと考えられるような猛スピードで移動していました。また軽くて明るい、そして炭素が豊富という特徴は、もともと連星の片割れだったということを示していました

Westerlund 1-5の発見により、マグネターが形成された以下のようなシナリオが成り立ちます

まず、ひじょうに接近した2つの星の連星のうち重い方(後の暴走星)が一生の終盤にさしかかり、外層のガスが伴星(後のマグネター)に移り始めます。質量が降り積もる勢いで伴星の自転は加速し、この高速回転がマグネターの超強力な磁場のもととなるのです

次に、降り積もる物質を受け取りきれなくなった伴星は、今度は物質を放出しはじめ、その一部が元の天体に戻されます。こうした物質のやりとりが、Westerlund 1-5の奇妙な組成を生んでいるというのです。また物質を放出した伴星は再び軽くなったため、超新星爆発が起こった際にはブラックホールではなく中性子星が作られたと考えられます

今回の成果は、マグネターがどのように形成されるのかという長年の謎を解明する手がかりとなります

Westerlund 1



2014年5月16日
Astro Artsより

中性子星の大きさ

Posted by moonrainbow on 01.2012 中性子星   0 comments   0 trackback
中性子星の大きは、ニューヨークで言うとこのくらいの大きさです

a neutron star
もっと綺麗に見たい方は

中性子星は、質量の大きな恒星が進化した最晩年の天体の一種です。その密度は太陽の密度の10の14乗倍以上もあると言われていますが、その大きさは、NASAのゴダード宇宙飛行センターが制作した中性子星とニューヨークの横に置いてみると、なんとブルックリンよりも小さいのです。ブルックリンの面積は251平方キロメートルです

宇宙の話だと何もかもスケールが大きく感じますけど、1つの州の1つの街の1つの区のサイズの話なんです

参考サイト:[NASA]

ギズモード・ジャパンより
3月16日
 

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