あり星雲の中心部から強力な赤外線レーザーが放射

Posted by moonrainbow on 29.2018 星雲   0 comments   0 trackback
あり星雲からの珍しいレーザー放射

あり星雲
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した「あり星雲」(提供:NASA, ESA and the Hubble Heritage Team (STScI/AURA))

天文衛星「ハーシェル」による惑星状星雲「あり星雲」の赤外線観測で、星雲の中心にある白色矮星に伴星が存在することを示唆する珍しいレーザー放射が検出されました

太陽の数倍程度の質量よりも軽い恒星は、一生の終わりの段階を迎えるとガスや塵の外層を放出していきます。周囲に放出されたガスや塵は、星の中心部に残った高密度の白色矮星からの紫外線に照らされ、華麗な惑星状星雲として私たちの目を楽しませてくれます

ブラジル・サンパウロ大学およびオランダ・ライデン天文台のIsabel Alemanさんたちの研究チームは、ヨーロッパ宇宙機関の赤外線天文衛星「ハーシェル」を使って、じょうぎ座の方向にある惑星状星雲「あり星雲」を観測しました。その結果、あり星雲の中心部から強力な赤外線レーザーが放射されていることが明らかになりました

「あり星雲を観測すると複雑な構造が見えますが、その模様を作り出している中心の天体の姿は見えません。今回、ハーシェルの持つ感度と広範囲の波長に対応した観測能力のおかげで、水素再結合線レーザー放射というとても珍しいタイプの放射が検出されました。これにより、星雲の構造や物理的な状態を明らかにすることができました」(Alemanさん)

このタイプのレーザー放射が起こるためには、星の近くに非常に高密度のガスが存在する必要があります。モデルと観測結果との比較から、レーザーを放射しているガスの密度は、典型的な惑星状星雲や、あり星雲の両側にある羽のようなローブ(広がり)に見られるガスの1万倍も高いことが明らかになりました

通常、星の物質は遠くまで放出されてしまうか重力に引かれて星に戻ってしまうため、星に近いところ(あり星雲の場合、約15億kmほど)は完全に空虚で何もない領域になります。「星の近くにガスが留まれる唯一の方法は、円盤を形成して星の周囲を回ることです。今回私たちは、星雲の中心に位置するほぼ真横の向きの厚い円盤を観測しました。円盤は、白色矮星に伴星が存在することを示唆しています」(英・マンチェスター大学 Albert Zijlstraさん)

まだ伴星そのものは観測されていないが、伴星から放出されつつある物質が星雲中心の白色矮星にとらえられて円盤を形成し、そこからレーザーが発振されていると考えられています

「私たちは惑星状星雲のガスや塵を調べるためにハーシェルを使った観測を行いましたが、レーザーを放射する現象を探していたわけではありませんでした。このような放射が確認されている天体は、これまでに片手で数えられるほどしかありません。今回の発見は注目すべきものです」(ハーシェル惑星状星雲サーベイプロジェクト主任研究員 植田稔也さん)

あり星雲は1920年代にアメリカの天文学者ドナルド・メンゼルにより発見された天体である。メンゼルはまた、ある条件下では星雲のような環境からレーザーが放射される可能性を論じた人物の一人でもあるが、レーザーの発振が実験室で初めて成功したのは1960年のことだ。メンゼルはレーザーという名前ができるかなり前から、その存在を予見していたことになります

「今回の発見は、レーザー放射がどのような条件下で発生するのかを絞り込むために役立ち、星の進化モデルの改良につながります。また、ハーシェル・ミッションが、約一世紀前のメンゼルによる2つの発見をつなぐことができたという結果をうれしく思います」(ハーシェル・プロジェクトサイエンティスト Göran Pilbrattさん)

2018年5月23日
AstroArtsより

恒星「Herschel 36」

Posted by moonrainbow on 28.2018 星雲   0 comments   0 trackback
太陽の20万倍明るい恒星と取り巻く星雲

恒星「Herschel 36」
 
この画像の中心に存在するのは、太陽の20万倍明るい恒星「Herschel 36」です。恒星からは強烈な紫外線と恒星風が吹き出し、幻想的なガスと塵による星雲を作り出しています
 
太陽より9倍近く大きく、32倍重く、温度は4万KのHerschel 36は約100万歳と若く、非常に活発に活動しています。しかしその質量から、今後の活動期間は500万年ほどと予測されています
 
なお、画像を撮影したハッブル宇宙望遠鏡は28周年を迎えています
 
Image Credit: NASA, ESA, and STScI

2018年4月20日
Soraeより

馬頭星雲(Horsehead Nebula)

Posted by moonrainbow on 16.2018 星雲   0 comments   0 trackback
そびえ立つ雲の様に撮影された約1500光年先の暗黒星雲

馬頭星雲(Horsehead Nebula)
写真はハッブル宇宙望遠鏡が撮影したオリオン座にある馬頭星雲(Horsehead Nebula)。
 
暗黒星雲に分類される馬頭星雲は、背景により明るい散光星雲IC434があることで馬の頭のような形をハッキリと観測できます。IC434の赤と、馬頭星雲の黒のコントラストが美しく強く印象に残る星雲の一つと言っても過言ではありません
 
この写真は赤外線領域にて撮影されている為、実際に目視できる色とは異なり空に浮かぶ雲の様にも見えます。暗かった部分が明るく見え、構造を細かく確認することができます
 
また、馬頭星雲はオリオン座の三ツ星の左下部分と見つけやすい位置に存在しており、双眼鏡や望遠鏡、望遠カメラなどでも天体観測用レンズフィルター(ナローバンドフィルター)を装着する事で個人でもその姿を観測することが可能です

馬頭星雲

馬の頭に例えられた馬頭星雲ですが、色を変えてみると従来の印象と大きく異なり映画のワンシーンの様な迫力や既視感があります
 
Image Credit:NASA / GATAG

2018/04/06
Soraeより

「NGC 346星雲」

Posted by moonrainbow on 01.2018 星雲   0 comments   0 trackback
ハッブルが捉えた星のゆりかご

星のゆりかご

先日は残念ながら後継機となる「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」の打ち上げ延期が発表されましたが、軌道上の「ハッブル宇宙望遠鏡」は元気に観測を続けています。上の画像は、同宇宙望遠鏡が捉えた星のゆりかごとなる場所の画像です
 
「NGC 346星雲」を捉えた、今回の画像。この場所はガス雲と重力の働きから成り立っています。これらの恒星のうちで最も小さいものは、太陽質量の半分ほどしかないそうです
 
Image Credit: NASA, ESA and A. Nota (STScI/ESA)

2018/03/29
Soraeより

土星状星雲「NGC 7009」

Posted by moonrainbow on 10.2017 星雲   0 comments   0 trackback
土星状星雲の不思議な構造

土星状星雲NGC 7009
土星状星雲NGC 7009。内部シェル構造、外部シェル構造、中心星などが見える(提供:ESO/J. Walsh)

ヨーロッパ南天天文台のVLTが観測した、みずがめ座の「土星状星雲」の画像が公開されました。塵の分布が詳細にとらえられており、内外のシェル構造や波のような構造などが浮かび上がりました

「土星状星雲」NGC 7009は、みずがめ座の方向約5000光年の距離に位置する惑星状星雲です。この愛称は、NGC 7009の不思議な形が真横から見た「土星」に似ていることに由来しています。惑星状星雲という名前は、この種の天体が初めて発見された当時は星雲の形が惑星のようなほぼ円形に見えたことから付けられたもので、惑星状星雲と惑星との間には見かけの形以上の関連はないのです

土星状星雲のような天体を作り出したのは、小質量の恒星です。このような星が一生の終わりを迎えると、膨張して赤色巨星となり、外層を放出し始めます。放出された物質が強力な恒星風によって吹き飛ばされ、あとに残った高温の星から放射される紫外線のエネルギーを得て輝いているのが、惑星状星雲です

ヨーロッパ南天天文台のJeremy Walshさんたちの研究チームは、チリのヨーロッパ南天天文台パラナル観測所の超大型望遠鏡VLTで土星状星雲を観測し、星雲全体に広がるガスや塵の詳細な分布図を作成しました。その結果、土星状星雲には、外部のシェル構造に加えて、内部にも楕円形のシェル構造や惑星状星雲を取り囲むハローなど、多くの複雑な構造が存在していることが明らかになりました

特に興味深いのは、塵の中に見つかった波のような構造です。塵は星雲のいたるところに広がっていますが、その量が内側のシェル構造の縁では大幅に減少しています。そこでは塵がどんどん破壊されているのかもしれないのです

破壊を説明できるメカニズムは、いくつかあります。内部のシェル構造は本質的には膨張する衝撃波であり、その波が塵にぶつかって破壊を引き起こしているのかもしれないのです。あるいは、通常とは異なる特殊な加熱効果が起こって塵が蒸発しているのかもしれません

惑星状星雲内の塵の構造やガスの分布を明らかにすることは、小質量星の一生や死におけるガスや塵の役割を理解することに役立ちます。また、惑星状星雲がどのようにして複雑かつ不思議な形になるのかについての理解にもつながります

2017年10月3日
Astro Artsより
 

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