「オリオンKL」と呼ばれる領域

Posted by moonrainbow on 19.2017 星雲   0 comments   0 trackback
オリオン座大星雲の巨大赤ちゃん星たちが見せる宇宙花火

すばる望遠鏡が赤外線で撮影したオリオン座大星雲(左)とオリオンKL
すばる望遠鏡が赤外線で撮影したオリオン座大星雲(左)とオリオンKL(提供:国立天文台)

アルマ望遠鏡の観測から、オリオン座大星雲の一角の「オリオンKL」と呼ばれる領域が、巨大な赤ちゃん星の衝突による爆発の痕跡らしいことが確かめられました

地球から約1500光年彼方にあるオリオン座大星雲は巨大なガスの塊で、新しい星が次々に集団で生まれている場所です。その星雲内にある「オリオンKL」と呼ばれる領域は星が爆発した痕跡のように見えますが、爆発の原因や天体の詳細はわかっていなかったのです

米・コロラド大学のJohn Ballyさんたちの研究グループはアルマ望遠鏡を用いてオリオンKLを観測し、爆発によって差し渡し1光年にも飛び散った物質を高感度かつ高解像度で描き出しました。そして、オリオンKLが巨大な赤ちゃん星の衝突で生じた爆発の痕跡らしいことを突き止めたのです。爆発現象のヒントは以前の観測でもとらえられていましたが、今回のアルマ望遠鏡の新しいデータではその様子がよりはっきり写し出され、ガス流内部の一酸化炭素分子の高速運動と分布、ガス流を吹き飛ばしている力の大きさなどの詳細が明らかになったのです

アルマ望遠鏡とジェミニ南望遠鏡で撮影したオリオンKLの合成画像
アルマ望遠鏡とジェミニ南望遠鏡で撮影したオリオンKLの合成画像。アルマでとらえた一酸化炭素ガスの分布と動きを色で表現しており、近づく方向に動くガスを青、遠ざかる方向に動くガスを赤で表している。多くの細長いガスの筋が中心から等方的に広がっている様子がわかる。ジェミニ南望遠鏡で撮影された画像には、アルマでとらえたガスの筋の先に指のように伸びるガスが写し出されている(提供:ALMA (ESO/NAOJ/NRAO), J. Bally; B. Saxton (NRAO/AUI/NSF); Gemini Observatory/AURA)

オリオン座大星雲内では10万年前に星々が生まれ始め、誕生した星たちはお互いに重力を及ぼしあい次第に近づいていった。そしておよそ500年前、2つの巨大な赤ちゃん星が大接近もしくは衝突したことによって、周囲の赤ちゃん星やガスを吹き飛ばしたと考えられます。星の衝突地点を中心に100本を超える細長いガスの筋が作られ、その痕跡がオリオンKLとなったのでしょう

吹き飛ばされたガスの速度は秒速150kmを超えるほどで、爆発現象によって解放されたエネルギーは太陽が1000万年かけて生み出すエネルギーに等しいと見積もられています。また、この爆発現象は非常に短命であり、アルマ望遠鏡で見えているような爆発の痕跡はほんの数百年しか存続しないと考えられています

「爆発の痕跡はすぐになくなってしまいますが、赤ちゃん星が関連する爆発現象はそれほど珍しいものではなさそうです。オリオンKL領域に見られるように、爆発現象はその母体となったガス雲を破壊してしまいます。星の材料が吹き飛んでしまうため、巨大ガス雲における星形成は大きく制限されてしまうでしょう」(Ballyさん)

2017年4月10日
Astro Artsより

ひょうたん星雲

Posted by moonrainbow on 13.2017 星雲   0 comments   0 trackback
太陽のような軽い星の最期の姿「ひょうたん星雲(The Calabash Nebula)」(NASA)

OH 231.8_04.2「ひょうたん星雲」
OH 231.8+04.2「ひょうたん星雲」(提供:ESA/Hubble & NASA, Acknowledgement: Judy Schmidt)

「ひょうたん星雲」は、太陽のような低質量星が進化の最終段階でほんの一瞬だけ見せる、壮観な姿の一例です

太陽程度の質量をもつ軽い恒星は、進化の段階が一生の最期に近づくと、急速に赤色巨星から惑星状星雲へと移行します。その過程では、ガスや塵からなる恒星の外層が周囲の宇宙空間へ吹き飛ばされ、放出された物質は超高速で反対方向に広がります

ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した、とも座にある「ひょうたん星雲」もそうした天体の一つです。黄色で表された部分が放出されたガスで、時速100万kmに近い速度で移動しています

星がこうした進化の段階にあるのは、天文学的な時間スケールで言えばほんの一瞬でしかないため、この画像は貴重な観測例です。ひょうたん星雲は、今後1000年ほどかけて、本格的な惑星状星雲に進化すると予測されています

なお、この星雲は硫黄を多く含んでいることから、「腐った卵星雲」とも呼ばれています。ただし、地球から5000光年以上離れているので、匂いの心配は一切ないということです

2017年2月6日
Astro Artsより

「イータ・カリーナ星雲」のR44

Posted by moonrainbow on 08.2016 星雲   0 comments   0 trackback
「イータ・カリーナ星雲」を捉えた画像が美しすぎる

イータ・カリーナ星雲
 
宇宙に魅力的な天体は数あれど、ここまで美しいものはなかなかないはずです。チリにあるESO(ヨーロッパ南天天文台)のVLT(超大型望遠鏡)が撮影したイータカリーナ星雲は、まるで絵画のような美しさを私たちに披露してくれています
 
地球から7,500光年先にあるイータ・カリーナ星雲は非常に大きな散光星雲で、南半球の高緯度地域で観察することができます。またその中にはりゅうこつ座イータ星のような巨大恒星やその周りの人形星雲など、特徴的な天体が含まれているのです
 
イータ・カリーナ星雲1
 
今回の観測では、その中でも「R44」という領域に着目。ここではまるで指や柱のような形のガスや塵が突き出していることがわかります。画像の撮影にはVLTのMUSEという装置を利用し、さらに観測チームは今回のデータを元にイータカリーナ星雲を3Dイメージ化することにも成功しています
 
さて、このように水素ガスや塵が多く存在する領域は新たな星の誕生の場でもあります。しかし、巨大な星の誕生はその放射によって原子から電子を分離させ、ガスをちらしてしまうことにより星雲にダメージを与えるのです。このような現象を光蒸発(Photoevaporation)と呼びます
 
ESOの研究員は、今回の観測の中で恒星からの放射とガスや塵の消失の間に相関関係があることを発見しています。星の誕生の場でもあり、また星雲の破壊の場でもあるR44
 
Image Credit: ESO/A. McLeod

2016/11/04
Soraeより

いて座の惑星状星雲(NGC 6537)

Posted by moonrainbow on 30.2016 星雲   0 comments   0 trackback
宇宙をさまようクモ ハッブルが捉えた美しい「いて座の惑星状星雲」

いて座の惑星状星雲

宇宙に存在する天体は、時として有機物のような不思議な美しさを見せます。上の画像は、NASAのハッブル宇宙望遠鏡が捉えたいて座の惑星状星雲(NGC 6537)です。2つの美しいローブはまるで、生き物が足を広げているようです
 
惑星状星雲とは、超新星になれなかった恒星が赤色巨星の段階でガスを吐き出し、そのガスが恒星からの紫外線によって発光してる天体です。見た目には美しい惑星状星雲ですが、この段階ですでに恒星はその寿命の終わりに近づいています。また惑星状星雲は円形のものが多いのですが、NGC 6537は伴星か磁場の影響によってこのような特徴的な形状となっています
 
地球から数千光年先にあるNGC 6537は、中心に非常に高温な恒星を抱えています。その恒星が1000億キロメートルの高さの風を放出しており、ガスの圧縮、加熱による超音速の風によってローブが拡大しています。またそのショックに捉えられた粒子が輝くことで、このような美しいローブが発生するのです
 
今回の観測に利用されたハッブル宇宙望遠鏡は、1990年の4月から活動を続けています。その打上げ後もスペースシャトルなどのミッションによって改良が続けられ、2030年代まで利用されることが想定されているのです。またハッブルと並行して、2018年には赤外線を観測する「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」が打上げられる予定です。さらに、2020年にはX線天文衛星「ひとみ」の後継機の打上げも予定されています
 
Image Credit: ESA

2016/10/26
Soraeより

大マゼラン雲の外縁部に

Posted by moonrainbow on 13.2016 星雲   0 comments   0 trackback
大マゼラン雲の外縁部に微かな星の集団( Phys.Org

大マゼラン雲
大マゼラン雲。Blackwood_22さん撮影。

大マゼラン雲の外れに、非常に微かな年老いた星の集団が見つかりました。大マゼラン雲と重力的に結びついている伴天体かもしれないのです

「SMASH(Survey of the Magellanic Stellar History)」はチリのセロ・トロロ・アメリカ天文台で行われている観測研究で、天の川銀河の伴銀河である大小マゼラン雲や2つの銀河間をつなぐマゼラニック・ブリッジ、マゼラニック・ストリームの一部を調べています。

仏・ストラスブール天文台のNicolas Martinさんたちの研究チームは2014年1月、観測した恒星がHR図上で赤色巨星分枝や主系列星といった特徴のどこに分布するかを調べていた際に、大マゼラン雲の周縁部に星の集まり「SMASH 1」を発見しました。星の色や等級と空間的な分布から、ひとかたまりの集団であることが確かめられたのです。

HR図の例
HR図の例。横軸は星の色に、縦軸は明るさに対応。星団の星をプロットすると主系列星や赤色巨星分枝といった特徴的な分布が見られる(PAOFITS教材〔星団の色-等級図〕Teachers' Guide、実習『星団のHR図を作ろう』Version1.1aより引用。出典:Arp et al. 1962)

SMASH 1の大きさは半径約29光年で、明るさは太陽の200倍ほどと非常に微かです。地球からの距離は約18万6000光年、大マゼラン雲からは4万2000光年離れています。また、SMASH 1は約130億歳と老齢で、重元素が少ないこともわかりました。

大小マゼラン雲周辺の星団の分布図
大小マゼラン雲周辺の星団の分布図。青い点がSMASH 1(提供:Martin et al. 2016)

SMASH 1は大マゼラン雲の伴天体かもしれないと考えられており、大マゼラン雲の潮汐作用を受けて破壊されつつある可能性もあります。「SMASH 1は大マゼラン雲の影響を受ける範囲内にあるようですが、速度を測定して軌道を調べてみると大マゼラン雲との結びつきはないという結論に至る可能性もあります。追加観測あるのみです」(Martinさん)。

2016年10月6日
Astro Artsより
 

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