米国防総省がUFOの機密解除文書や動画を一般公開。特設サイトをオープン
米国防総省がUFO情報サイトを立ち上げる このところアメリカでは、UAP(未確認航空現象)、俗にいう「UFO」の謎を解明しようという国家的な動きが見られている。
そうした中、米国防総省でUFOの対策を担っている「全領域異常対策室(AARO)」が、謎の飛行物体の情報をまとめた特設サイトを開設した。
国防総省のパトリック・ライダー空軍准将は、記者会見で、一般に公開されているAAROやUAP関連の情報をすべて提供することが目的であると語っている。
機密解除された文書や写真、動画を公開 ライダー准将が語った話として伝えるところによると、「AAROの特設サイト」では、写真や動画を含め、機密解除されて一般公開できるようになったUAP(UFO)関連情報を提供していくという。
また将来的には、軍人・国家公務員・業者といった米国政府のUAP関連プログラムなどの直接の関係者が、情報提供や告発をできるようにもすると説明している。
UAPをめぐっては、さまざまな陰謀論や憶測が流れているが、そうした疑惑を払拭することが狙いの1つで、ライダー准将は「AAROの活動を発信し、米国民にUAP調査の透明性を約束します」と述べている。
実際にAAROの特設サイトを見ると、新たに機密解除されたいくつかの動画が公開されている。
Pentagon shares newly-declassified UFO videosUAPの機体の傾向や、良く目撃されるスポットも 2023年8月31日に開設された特設サイトには、AAROの局長ショーン・カークパトリック博士からの次のようなメッセージが掲載されている。
AAROは22年7月の設立以来、UAP関連のデータ収集し、報告・告発手段を標準化するなど、安全保障上脅威を緩和するために努めてきました
特設サイトでは、すでにいくつか面白い資料も公開されている。
たとえば、一般的な傾向としては、UAPは丸型で大きさは1~4メートルほど、色は白や銀、あるいは半透明が多い。移動速度は、静止状態からマッハ2までとかなり幅がある。
またUAPがよく目撃される場所は、米国内では大西洋沿岸や太平洋沿岸に集中しているが、ペルシャ湾や日本海近辺もホットスポットとして紹介されている。

UAPがよく目撃されている場所を示したマップ / image credit:AARO
映像は本物であると認めるが、地球外生命体が確認されたわけではない
なお、ここでのUAPとは、空・海・宇宙で検出された、その正体を特定できない物体のことで、未確認航空現象のことだ。我々がUFO(未確認飛行物体)と呼んでいるものとほぼ同じだ。
AAROによれば、2022年8月末の時点で、過去17年間で500件以上のUAPが目撃されていたことが判明しているという。その目撃者の多くは、米海軍と空軍のパイロットやオペレーターだ。
ただし、それは必ずしも地球外生命体が地球にきていることを示すわけではないという。
カークパトリック局長は5月、NASAの研究グループに対し、「地球外活動・地球外技術・既知の物理法則を無視するような物体の存在を裏付ける信憑性のある証拠は、今のところ見つかっていない」と述べている2023年09月05日
カラパイアより