天の川銀河には1000億個の褐色矮星

Posted by moonrainbow on 27.2017 褐色矮星   0 comments   0 trackback
天の川銀河には1000億個の褐色矮星

NGC 1333の画像に見られる褐色矮星

すばる望遠鏡が可視光線と赤外線の波長でとらえたNGC 1333の画像に見られる褐色矮星。(黄色い丸)SONYCサーベイで発見された褐色矮星、(白い丸)以前に発見された褐色矮星、(黄色の矢印)木星質量の6倍しかない星団内最小質量の褐色矮星(提供:SONYC Team/Subaru Telescope)

特徴の異なる星団の観測から、そこに存在する星の半数を褐色矮星が占めることがわかりました。この結果から考えると、天の川銀河には250億~1000億個の褐色矮星が存在する可能性があります

恒星と惑星の中間の質量を持つ星である褐色矮星は、太陽のように中心核で持続的で安定した水素の核融合を起こすには軽すぎるため、自ら光り輝くことがない天体です

褐色矮星の大半は1500光年以内に見つかっていますが、これは単に褐色矮星が暗すぎるため遠いものは見つけにくいからです。ほとんどの褐色矮星は、小さく星の密集度が低い近傍の星形成領域で検出されています

ポルトガル・リスボン大学のKoraljka Muzicさんと英・セント・アンドリューズ大学のAleks Scholzさんたちの研究チームは2006年に「SONYC(The Substellar Objects in Nearby Young Clusters)」と呼ばれるサーベイ観測を開始し、5つの近傍星形成領域で褐色矮星を探しました。そして、観測対象の一つ、ペルセウス座の方向1000光年の距離に位置する星団「NGC 1333」では星の半分が褐色矮星で占められていることがわかりました

NGC 1333が特異なのかどうかを確かめるため、研究チームは2016年に、ほ座に位置する星団「RCW 38」に観測の眼を向けました。RCW 38では大質量星が密集しており、他の星団と比べると環境がかなり異なっています

RCW 38は5500光年彼方と遠方に位置するため、褐色矮星はさらにかすかな存在となり、明るい星の隣に位置する褐色矮星を見つけ出すのは困難です。研究チームはヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡VLTに設置されている補償光学カメラ「NACO」を使って約3時間の観測を行い、その結果と以前のデータとを合わせました

RCW 38の擬似カラー画像
VLTの補償光学カメラ「NACO」が近赤外線の波長でとらえたRCW 38の擬似カラー画像。(矢印)褐色矮星の候補天体(提供:Koraljka Muzic, University of Lisbon, Portugal / Aleks Scholz, University of St Andrews, UK / Rainer Schoedel, University of Granada, Spain / Vincent Geers, UKATC / Ray Jayawardhana, York University, Canada / Joana Ascenso, University of Lisbon, University of Porto, Portugal / Lucas Cieza, University Diego Portales, Santiago, Chile.)

その結果、RCW 38でも星の約半分が褐色矮星で占められていることがわかり、星形成領域における星の大小や星の密集具合は、褐色矮星の形成に大きな影響を及ぼさないことが確かめられました。「星団の種類に関係なく、褐色矮星は本当にありふれた天体だということが示されました。星団内で褐色矮星は恒星と一緒に形成されますから、膨大な数の褐色矮星が存在していることになります」(Scholzさん)

ScholzさんとMuzicさんはSONYCサーベイの結果から、天の川銀河内に存在する褐色矮星の数を少なくとも250億~1000億個と見積もっている。さらに小さく暗い褐色矮星も数多く存在していることから、実際の数はもっと多い様です

2017年7月12日
AstroArtsより

褐色矮星の連星系「Luhman 16AB」

Posted by moonrainbow on 22.2017 褐色矮星   0 comments   0 trackback
ワルツを踊る褐色矮星の連星系「Luhman 16AB」

褐色矮星の連星系
褐色矮星の連星系「Luhman 16AB」が互いの周りを回りながら移動する様子(提供:ESA/Hubble & NASA, L. Bedin et al.)

太陽系から約6光年の距離にある褐色矮星の連星系の動きが3年にわたって観測されました。ワルツのステップのような優雅な軌跡を描いています

一見地味な、小さな丸い2つの点が並ぶ画像をNASAが公開しました。実はこれは、ハッブル宇宙望遠鏡(HST)が3年かけて撮影した12枚の画像を合成して作られました、2つの褐色矮星の動きを表したものでです

撮影された褐色矮星の連星系「Luhman 16AB」は、ほ座の方向約6光年彼方に位置しています。ケンタウルス座α連星系、へびつかい座のバーナード星に次いで地球から3番目に近い星系ですが、発見されたのは2013年とごく最近です。お互いの間の距離は太陽から地球までの距離の3倍しかないのです

HSTによる観測の目的は、2つの褐色矮星によるワルツのダンスを鑑賞することだけではく、そこに第3のダンサーを探すためでした。ヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡VLTによる以前の観測で、この連星系に大質量の系外惑星の存在が示唆されており、2つの褐色矮星の長期間にわたる動きを詳細に調べてその存在を検証しようとしたのです

しかし、HSTの観測データから明らかになったのは、系外惑星に邪魔されることなく2つの褐色矮星だけがワルツを踊り続けている様子でした

2017年6月15日
AstroArtsより

褐色矮星「SDSS J0104+1535」

Posted by moonrainbow on 08.2017 褐色矮星   0 comments   0 trackback
重くピュアな褐色矮星「SDSS J0104+1535」見つかる

褐色矮星「SDSS J0104_1535」

研究者達により、地球から約750光年先にあるとある天体「SDSS J0104+1535」が記録的に重い褐色矮星であることが判明しました
 
褐色矮星とは惑星よりは大きく、しかし軽水素による核融合を起こすことができなかった天体を指します。チリにあるヨーロッパ南天天文台の超大型望遠鏡VLTによる新たな観測により、この天体の詳細が明らかになったのです
 
SDSS J0104+1535は誕生から100億年が経っていると予測され、その質量はおよそ木星の90倍。しかし太陽は木星の1050倍もの質量を持っており、ずっと軽いSDSS J0104+1535は核融合を続けることができなかったのです。また、その構成物質のうち水素とヘリウムを除いた割合は0.01パーセント。これにより、SDSS J0104+1535はもっとも「ピュア」な褐色矮星であることも判明しています
 
今回の研究の主筆を努めたカナリア諸島の天文物理学協会のZengHua Zhang氏は「このようにピュアな褐色矮星を発見できるとは、まったく期待していませんでした」と述べています
 
Image Credit: John Pinfield

2017/03/30
Soraeより

褐色矮星[Luhman 16B]の雲の模様

Posted by moonrainbow on 08.2014 褐色矮星   0 comments   0 trackback
初めてとらえた、6光年先の褐色矮星Luhman 16Bの“天気図”

太陽系のすぐそばにある褐色矮星の表面模様が、初めて詳しくとらえられました。模様の変化を観測することで、太陽系外のガス惑星の大気について理解が進むかもしれません

0.8時間ごとに見た褐色矮星Luhmanの表面模様
0.8時間(48分)ごとに見た褐色矮星Luhman 16Bの表面模様。(提供:ESO/I. Crossfield)

2013年に発見されたばかりのLuhman 16(正式名WISE J104915.57-531906.1)は、ほ座の方向わずか6光年先にある褐色矮星の連星です。惑星と恒星の中間のようなサイズと性質を持つ天体が2つ、お互いを回り合っています

独・マックスプランク天文学研究所は南米チリ・パラナル天文台の超大型望遠鏡(VLT)を使って、連星を成す2つのうち暗い方(B星)を赤外線で観測しました。自転に伴って数時間ごとに見られる明るさの変化や明暗の部分の動きを手がかりに、その表面の模様を調べました

以前の観測から褐色矮星の表面はまだら模様になっているらしいことがわかっていましたが、今回の研究では詳しいマッピングを行いました。このLuhman 16Bで雲の模様が作られ、変化して消えていくまでを見ることができるようになりました。いずれはこの星の天気予報も可能になるかもしれません

褐色矮星は、惑星よりは大きいが質量が軽すぎて普通の恒星になれなかった星で、その表面は太陽系外の巨大ガス惑星によく似ているとされます。そのため、比較的観測しやすい褐色矮星から巨大ガス惑星を知るヒントを得れます。褐色矮星での天気変化をさらに詳しく調べることで、褐色矮星や太陽系外の巨大ガス惑星の全球的な大気循環を理解する手がかりが得られるかもしれないと期待されます

2014年1月30日
Astro Artsより

恒星「HD 19467」のそばにある褐色矮星

Posted by moonrainbow on 28.2014 褐色矮星   0 comments   0 trackback
太陽のような恒星を公転するT型矮星を直接撮像

とてもめずらしい種類の褐色矮星が直接撮像されました。恒星と惑星の中間の質量を持つ天体を研究する上で指標となる成果です

HD 19467と、その伴星である褐色矮星
HD 19467と、その伴星である褐色矮星(矢印)。(提供:Crepp et al. 2014, ApJ)

米ノートルダム大学のJustin R. Creppさんらが、恒星のそばにある褐色矮星の直接撮像に成功しました

研究チームが太陽に似た恒星HD 19467(エリダヌス座の7等星)をハワイのケックI望遠鏡で17年間にわたって観測したところ、継続的に加速が見られ、わずかな重力で恒星を振り回す伴星の存在が示唆されました。そして2012年にケックII望遠鏡を用いて高コントラストで観測したところ、画像のような伴星が見つかったのです

褐色矮星は、いわば「恒星のなりそこない」のような天体です。太陽の8%以下の質量しかないために、中心温度が低く水素の核融合が行われず、低温でくすぶっています。今回見つかったT型矮星は主星に比べて10万分の1以下の明るさしかないのです。距離は正確にわかっているので、スペクトル(波長ごとに分けた光の成分)の情報を使わなくても直接撮像から、この矮星の質量や軌道、年齢、化学組成といった重要な属性について、推定の範囲を絞り込むことができます

恒星と違い、惑星のスペクトルについては複雑で理解が進んでいないため、恒星と惑星の中間のような褐色矮星はよいサンプルとなります。今後このHD 19467 Bをさらに詳しく調べることで、惑星大気の理論モデルを確かめるなど、系外惑星についての理解が進むかもしれません

将来的には地球タイプの惑星を直接撮像してスペクトルも得ることができれば、その惑星の組成や質量、大きさや年齢などの情報がまるごとわかるようになると、Creppさんは期待しています

2014年1月22日
Astro Artsより
 

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