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ダークエネルギーを検出か?

Posted by moonrainbow on 25.2021 ダークエネルギー   0 comments   0 trackback
ダークマター検出器「XENON1T」の研究成果

未知のエネルギーの抽象的なイメージ
【▲ 未知のエネルギーの抽象的なイメージ(Credit: shufilm)】

ケンブリッジ大学のSunny Vagnozziさんをはじめとした研究グループは、ダークマター(暗黒物質)の検出を目的としてイタリアのグランサッソ研究所で2016年から2018年にかけて実施された「XENON1T」実験において、ダークマターではなくダークエネルギー(暗黒エネルギー)が検出されていた可能性を示した研究成果を発表しました

今回の成果はダークマターの検出を目的とした実験がダークエネルギーの検出にも利用できることを示唆しており、研究グループは今後計画されている実験でダークエネルギーが直接検出される可能性を指摘しています

■ダークマター検出器「XENON1T」で捉えられた超過事象

ダークエネルギー
宇宙でのダークエネルギー

宇宙に存在する物質とエネルギーのうち、約27パーセントはダークマター、約68パーセントはダークエネルギーが占めると考えられています。私たちの身体をはじめ、生物や惑星、太陽などの恒星、恒星が集まってできた銀河といった存在を作り上げている通常の物質(バリオン)は、わずか5パーセント程度を占めるにすぎないと言われています。

ダークマターと通常の物質は重力を介してのみ相互作用するため、光(電磁波)を使って直接検出することはできず、ダークマターの正体は今も謎のままです。そのため、銀河や銀河団といった大きなスケールでは銀河の回転速度や重力レンズ効果(光源となる天体を発した光の進む向きが別の天体やダークマターの重力によって曲がる現象)の観測を通して、間接的にダークマターの存在や分布が推定されています。

冒頭で触れたXENON1Tは、銀河よりもはるかに小さなスケールである地上の実験施設においてダークマターの候補となる素粒子の直接検出を目指し、日米欧を中心とした国際共同実験グループ「XENONコラボレーション」によって実施された実験です。検出器には摂氏約マイナス100度に冷却された液体キセノンが3.2トン使用され、その一部がダークマター検出に利用されました。キセノン原子はダークマターと相互作用する際に非常に弱い光や電子の信号を発するといい、この信号を捉えることでダークマターの検出を試みたのです。

実際にはダークマターとキセノンの相互作用が起こることは稀で、検出される事象の大半は検出器に含まれる放射性物質に由来する背景事象だといいます。ところが2020年6月、XENON1Tで予想外の過剰な電子散乱事象が観測されていたことが発表されました。実験に参加した東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構 (Kavli IPMU)によると、予想された背景事象は232個だったのに対し、実験で得られたデータにはこれを53個上回る超過事象が含まれていたといいます


ダークマター検出器「XENON1T」
【▲ 水チェレンコフ型検出器の内部に据え付けられたダークマター検出器「XENON1T」(中央)。水チェレンコフ型検出器は宇宙線ミュオンによるノイズを取り除くために用いられている(Credit: XENON Collaboration)】

この超過事象を説明できる原因のひとつとして、「太陽アクシオン」が検出された可能性があげられています。アクシオンは理論上存在が予測されている未知の素粒子のひとつで、太陽アクシオンは太陽で生成されたアクシオンのことを指します。アクシオンはダークマターの候補でもあるため、もしも事実であれば、XENON1T実験はその目的だったダークマターの検出に成功したことになります

■超過事象の原因はダークマター候補のアクシオンではなくダークエネルギーだった?

しかし、Vagnozziさんたちの研究グループは、XENON1Tの観測データを太陽アクシオンで説明することは難しいと指摘します。研究グループによると、検出された超過事象を説明するのに必要なアクシオンの量は、太陽よりもはるかに重い星の進化においてアクシオンの放出にともなうエネルギーの損失が大きな影響を及ぼすことを示しており、従来の観測結果と矛盾するのだといいます。

そこで研究グループは、XENON1Tで検出された超過事象の原因がダークマターではなく、ダークエネルギーである可能性を検証しました。ダークエネルギーは負の圧力を持ち、宇宙の加速膨張を説明できるとされる未知のエネルギーです。

研究グループによると、ダークエネルギーはすでに知られている素粒子間の相互作用(ゲージ粒子が媒介する強い力、弱い力、電磁気力、重力の4つ。重力を媒介するとされる重力子(グラビトン)は未発見)とは別に存在することが予想される「第5の力」と関連付けられることがあるといいます。この第5の力が現れるのは宇宙の加速膨張を論じるような物質密度の低い大きなスケールの場合であり、アインシュタインの重力理論が検証されている局所宇宙(天の川銀河やその周辺)のように物質密度の高い小さなスケールでは「隠される」ことが予想されていて、ダークエネルギーに関する多くの理論では第5の力を隠す仕組み(screening mechanisms)が備わっているといいます。

Vagnozziさんたちは、この仕組みの一種(chameleon screening)を用いた物理モデルを作成。太陽の中心核のように高密度の領域ではダークエネルギー粒子が生成されないものの、中心核よりも外側にある速度勾配層(タコクライン、太陽の対流層の底にあたる)では強い磁場のもとでダークエネルギー粒子が生成されている可能性があり、XENON1Tの超過事象を説明できることを示しました


太陽の構造を示した図
【▲ 太陽の構造を示した図(Credit: JAXA)】

今回の研究はあくまでもダークエネルギーが検出された可能性を示すものであり、Vagnozziさん自身「まずはこれが単なる偶然ではないことを知る必要があります」と語っています。過剰事象が実際にダークエネルギーに由来するものであれば、今後予定されているXENON1Tのアップグレード後の実験などによって、10年以内にダークエネルギーが直接検出できる可能性があると研究グループは予測しています。

なお、2020年10月には東北大学と東京大学の研究者からなるグループによって、XENON1T実験の超過事象はアクシオンに由来するものであり、白色矮星の冷える速度が予想よりも速い問題(白色矮星の冷却異常)も説明できるとする研究成果が発表されています。XENON1Tで検出されたのはダークマター候補のアクシオンか、ダークエネルギーか、それとも別の原因があるのか、いずれにしてもさらなる観測で検証する必要があります。将来の実験結果が楽しみです


ダークエネルギーの観測に史上初めて成功した可能性!?



Image Credit: XENON Collaboration

一部「CREATORS」より

2021-09-20
Soraeより

暗黒エネルギーカメラ

Posted by moonrainbow on 03.2012 ダークエネルギー   4 comments   0 trackback
暗黒エネルギーカメラ始動

棒渦巻銀河「NGC 1365」

 世界で最も高感度な、570メガピクセル(5億7000万画素)のデジタルカメラ「ダークエネルギーカメラ」が、深宇宙に向けた探索を開始しました。画像はファーストライトの1枚で棒渦巻銀河「NGC 1365」(9月18日公開)です。ろ座銀河団に属し、地球からの距離は約6000万光年です

暗黒エネルギーカメラ

 ダークエネルギーカメラの製作は、アメリカのイリノイ州にあるエネルギー省フェルミ国立加速器研究所が担当しています。はるか80億光年先から届くかすかな光をとらえるため、南米チリの山頂に設置されました

 このファーストライト画像でもその威力は十分に伝わりますが、本格的な観測開始は12月の予定です。史上最大の銀河探索プロジェクトで、天文学最大の謎を解明する手掛かりが得られると期待されています

暗黒エネルギーカメラ1

 ダークエネルギーカメラの試作機を組み立てる科学者ら(撮影日不明)です。チリ、セロ・トロロ汎米天文台にある、口径4メートルのビクター・M・ブランコ望遠鏡に搭載されています。暗黒エネルギーの謎を突き止めるため9月12日にファーストライトを得た新型カメラは、最大で80億光年先、10万個の銀河をとらえることが可能です

 暗黒エネルギーは、重力に逆らって宇宙膨張を加速させている未知の力で、宇宙の全質量の約75%を占めるとされます。1990年代に初めてその存在が提唱されましたが、いまなお直接観測が未達成で、正体が明らかになっていませんが、宇宙膨張に及ぼす影響の観測結果から、既知の物質の重力とは反対に作用する、いわば「逆重力」という奇妙な性質を持っている可能性が高いという事です

The Dark Energy Survey

Image courtesy Dark Energy Survey Collaboration

National Geographic Newsより
September 19, 2012

暗黒エネルギーの存在

Posted by moonrainbow on 15.2011 ダークエネルギー   7 comments   0 trackback
若く明るい銀河を観測して暗黒エネルギーの存在を検証

暗黒エネルギーは宇宙膨張を加速させている力として、その存在が予測されています。NASAの探査機とアングロ・オーストラリアン望遠鏡の共同観測により、若く明るい銀河を用いて暗黒エネルギーの存在が検証されました

重力場と暗黒エネルギー場のイメージ図
重力場と暗黒エネルギー場のイメージ図。下の緑の格子が重力場、上の紫の格子が暗黒エネルギー場のイメージ。重力場は重力のある天体がある場所で大きな変化があるが、暗黒エネルギーは重力のある天体とは無関係に一様である様子を表してます。(提供:NASA/JPL-Caltech )

宇宙を構成するもののうち、原子や電子など「バリオン」と呼ばれる普通の物質はおよそ4%にしか過ぎず、正体不明だが重力的な影響を与える暗黒物質と呼ばれるものが22%、宇宙の膨張に関係していると考えられる暗黒エネルギー(ダークエネルギー)が74%を占めると考えられています。暗黒エネルギーの正体はほとんどわかっていませんが、宇宙全体に一様に作用し、宇宙膨張を加速させているものです

豪スウィンバーン工科大学のChris Blake氏らは、暗黒エネルギーがどのような性質を持っているのかを見るために、NASAの銀河進化探査衛星GALEXとアングロ・オーストラリアン望遠鏡を用いて遠方にある銀河の距離のパターンについて観測を行いました。

すでに超新星爆発を利用した宇宙の加速膨張については調べられていますが、この結果を確かめる意味も含め、超新星爆発の代わりに非常に明るく若い銀河を用いて観測を行いました。まずGALEXで宇宙の3次元銀河マップを作成し、その中から若く明るい銀河を探し出しました。次にアングロ・オーストラリアン望遠鏡を用いてこの銀河の観測を行い、銀河そのものの情報を集めるとともに、銀河同士の距離のパターンについて調べました

誕生から間もない初期の宇宙は超高温・超高密度で、電子や光、クォークといった素粒子が存在するスープ状態だったと考えられています。そのスープ中に存在していた音波は、宇宙の膨張に伴ってその波の間隔を広げていき、それが銀河の形成される間隔に影響を与えていると考えられています。これを利用して様々な距離(つまり様々な年代)にある銀河同士の距離がどのように変化しているのかを調べることで、暗黒エネルギーの影響が時間によってどのように変化しているのかをさぐりました

その結果、超新星爆発での検証と同じように、宇宙の膨張速度は徐々に速くなっていることがわかったのです。銀河団がどのように形成されてきたのかを様々な時間で調べれば、暗黒エネルギーの斥力の強さを測ることもできます

これまで行われてこなかった方法で宇宙膨張の性質を調べることで、謎に包まれている暗黒エネルギーの存在が確かなものとなるかもしれません

2011年5月26日
Astro Artsより

宇宙の未来

Posted by moonrainbow on 09.2010 ダークエネルギー   4 comments   0 trackback
お勧めの、テレビ番組

ZERO.gif宇宙の未来を決める 2


先日、9月4日に放送されました、NHK教育の「サイエンスZERO」の内容は、僕の求めている、宇宙の未来を決める「暗黒エネルギー」についてを解り易く放送されましたので、是非、再放送を皆さんに観て頂きたいと思います

そして、宇宙の最後も衝撃的な内容です

是非、ご覧下さい。 (録画も、お忘れなく)

再放送は、NHK教育:9月10日(金)午後6時55分より7時30分
     BS2:  9月11日(土)午後3時25分より4時迄

詳しくは、下記をクリックして下さい。
「サイエンスZERO」

暗黒エネルギーの証拠

Posted by moonrainbow on 07.2009 ダークエネルギー   2 comments   0 trackback
暗黒エネルギーの存在を示す強力な証拠

暗黒エネルギー
ビッグバンの名残といわれる微弱なマイクロ波放射の分布によって、スーパークラスター(赤い丸印部分)とスーパーボイド(青い丸印部分)という宇宙最大級の構造が示された画像。

 2008年8月、これらの巨大構造を暗黒エネルギーが引き伸ばす際にできるスペクトル軌跡を、初めて高精度で検知したという研究が発表された。

National Geographic News より
August 11, 2008

詳しくは、、、

 

 

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