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銀河の大きさと明るさの関係

Posted by moonrainbow on 27.2023 宇宙   0 comments   0 trackback
宇宙初期の銀河の大きさと明るさの関係

巨大銀河団「Abell 2744」
巨大銀河団「Abell 2744」。中央の拡大画像(1と2)は、宇宙誕生からわずか4億5000万年後と3億5000万年後の時代に存在した銀河で、大きさは天の川銀河(提供:SCIENCE: NASA, ESA, CSA, Tommaso Treu (UCLA), IMAGE PROCESSING: Zolt G. Levay (STScI))

宇宙誕生から10億年未満という遠方宇宙の銀河について、放出時に可視光線だった光をJWSTで観測したデータから、銀河の大きさと明るさの関係が初めて分かりました

ウェッブ宇宙局(JWST)の観測開始から最初の約1年間の公開データがすぐに公開されるには誰でも公開を公開「早期リリース科学プログラム(ERS)」という公開プロジェクトが13件行われますしている。

このERSの一つに、ちょうこくしつ座の方向約40億光年の距離にある巨大銀河団「Abell 2744」(通称:パンドラ銀河団)をJWSTで撮像・分光するプロジェクト「Through the Looking GLASS」 」がある。この銀河団は巨大な質量を持つため、遠くにある背景銀河の像が重力レンズ効果で拡大されている。この背景銀河をJWSTで観測し、宇宙で最初の星や銀河が誕生した「宇宙の再電離」の時代まで見通そうというのがGLASSプロジェクトの目的だ。

東京大学国際高等研究所カブリ数物連携宇宙研究機構(カブリIPMU)のLilan Yangさんたちの研究チームは、GLASSプロジェクトでJWSTの近赤外線カメラ「NIRCam」が撮影した分光撮像データを用いて、遠くの銀河の大きさと明るさの間にどのような関係があるかを調べた。

初期宇宙に存在する銀河の光は、宇宙膨張によって帯域が伸びて地球に到達する。宇宙誕生から数億年後の時代に存在する銀河から放出された紫外線や可視光線は、地球では赤外線となる。観測される。

陽さんたちは、赤方偏移zが推定7~15(宇宙誕生の約2.7~8億年後)の初期宇宙に存在する19個の明るい銀河について、銀河から放出されたときの波長が紫外線(約1600Å)から可視光線(約4800Å)に相当する5種類の赤外線で、銀河の大きさと明るさの関係を求めた。

解析の結果、この時代の銀河の典型的な大きさは半径が約1500~2000光年で、私たちの天の川銀河の20分の1ほどであることがわかった。た光で観測された銀河に比べて、紫外線だった光で観測された銀河の方が、真の明るさ(絶対等級)が同じでもサイズがやや小さいことが明らかになった。

「JWSTを使い、赤方偏移が7を超える銀河について、放出時に可視光線だった光で銀河の特徴を調べたのはこれが初めてです。これまでのハッブル宇宙配置による観測では、放出時に紫外線だった」ただ、た光で銀河の特徴を知ることしかできませんでした。 (ヤンさん)


5つの波長帯
銀河の大きさと明るさの関係
5つの波長帯で観測された銀河の大きさと明るさの関係。データ点が各銀河を表す。横軸は銀河の明るさ(絶対等級)で、左へ行くほど明るい。縦軸は銀河の半径各パネル右側のラベルは撮影に使われたフィルターを表し、3桁の数字がおよその周波数域を意味する(例:F444W=4.44μm)。た光で観測したデータを表す。各パネルの実線が明るさーサイズ関係のはず乗を固定したベストフィット直線で、赤の破線はF444Wのベストフィット直線を重ねたもの。直線が下にあり、系統的に小さいように見える。画像クリックで表示拡大(提供:Yang et al.)

一般的に、zが7を超えるような銀河遠いの明るさと大きさには、「明るい銀河ほどサイズが大きい(=銀河の半径が明るさのはずに比例する)」という関係があることが知られていますいるが、今回のYangさんたちの解析によると、この乗るべき乗関係の「当然(乗るべき係数)」が、可視光線より紫外線の方が大きいらしいこともわかった。

「この結果は、銀河の全体の明るさが同じでも、紫外線で見える銀河の方が表面輝度が高く、よりコンパクトに見えることを意味するのかもしれません。さの銀河が何個かを見積もる際に、紫外線相当の光で観測する方が見落としが少ないかもしれません。

当面、JWSTによって超遠方の銀河の観測数が増えてくれば、よりはっきりした結果が得られるだろうと研究チームでは期待している


2023年1月20日
AstroArtsより

原始惑星系円盤の内側に隠れていた大量のガス

Posted by moonrainbow on 25.2023 宇宙   0 comments   0 trackback
原始惑星系円盤の内側に隠れていた大量のガス

原始惑星系円盤
うみへび座TW星を取り巻く原始惑星系円盤
アルマ望遠鏡の観測データから画像化されたうみへび座TW星を取り巻く原始惑星系円盤。(白)高密度のガス、(青)一酸化炭素、(赤)個体粒子である塵(提供:T. Yoshida, T. Tsukagoshi et al. - ALMA (ESO/NAOJ/NRAO))

若い星を取り巻く、形成から比較的時間が経過している原始惑星系円盤に含まれるガスを新しい手法で測定した結果、惑星の材料となるガスが予想外に豊富に残っていることがわかった

惑星は、若い恒星を取り巻く「原始惑星系円盤」と呼ばれる円盤の中で形成される。とくに木星のような巨大ガス惑星は、円盤の中のガスを材料として作られる。最終的にガスは惑星に取り込まれるか円盤から外へ流れ出てしまい、太陽系と同様に惑星間にはガスが残らない状態になるはずだ。しかし、その過程を実際の原始惑星系円盤で観測することは難しい。

これまで、原始惑星系円盤に含まれるガスの量は、一酸化炭素が発する電波を観測することで見積もられてきた。一方、ガスの大半を占めているはずの水素は一酸化炭素ほど効率よく電波を放射しないため、測定しにくい。これまでの研究は、少数派である一酸化炭素の水素に対する割合を仮定することで原始惑星系円盤のガス量を計算しているため、推定に大きな誤差があったのだ。

総合研究大学院大学の吉田有宏さんたちの研究チームは、うみへび座TW星の原始惑星系円盤について、アルマ望遠鏡のアーカイブデータを用いて従来の15倍という高感度の画像を作成した。観測したのはやはり一酸化炭素が発する電波だが、感度を高めることでピークの波長だけでなく、スペクトルの広がり方をとらえることに成功している。これにより、一酸化炭素の割合を仮定することなく、水素を含めたガス全体の圧力、さらには密度を計算することができた。

解析の結果、円盤の中心からおよそ7億5000万km(太陽系でいえば木星軌道あたり)より内側の領域には、木星質量の7倍に相当する大量のガスが存在することが明らかになった。過去のうみへび座TW星の観測データからは、この領域より外側ではガスの密度が低いことがわかっており、落差が大きい。

原始惑星系円盤内のガスは、時間とともにゆっくり内側へと移動すると考えられる。うみへび座TW星の場合、ガスの移動速度が急に変化したことで、特定の領域にガスがたまったようだ。こうして惑星系の形成が促進されているのだと示唆される


原始惑星系円盤内のガスの分布
原始惑星系円盤内のガスの分布の想像図
うみへび座TW星を取り巻く原始惑星系円盤内のガスの分布の想像図。内側ではガスの量が格段に多くなっている(提供:ALMA (ESO/NAOJ/NRAO))

うみへび座TW星は誕生から比較的時間が経過しているため、円盤内の惑星形成も終末期にあり、残っているガスは少ないだろうと予測されていた。今回の研究によって、成熟したかに見える原始惑星系円盤の中にも、惑星形成の材料であるガスが豊富に存在することが明らかになった。

今後の研究では同様の手法を他の原始惑星系円盤に適用し、特徴や年齢の異なる円盤内のガスの量を調べ、ガスが失われる過程や惑星系形成の過程を明らかにしたいという


2023年1月17日
AstroArtsより

恒星「Gaia17bpp」(2MASS J19372316+1759029)

Posted by moonrainbow on 23.2023 宇宙   0 comments   0 trackback
7年間も暗いままだった恒星の謎 塵の円盤を持つ伴星に隠されていた可能性

恒星「Gaia17bpp」
【▲ 約7年間暗いままだった恒星「Gaia17bpp」(奥)と、円盤を持つ伴星(手前)の想像図(Credit: Anastasios Tzanidakis)】

ワシントン大学の博士課程学生Anastasios Tzanidakisさんを筆頭とする研究チームは、「や座」の方向にある“変わった振る舞い”を見せた恒星「Gaia17bpp」(2MASS J19372316+1759029)に関する研究成果を、アメリカ天文学会の第241回会合にて発表しました

■Gaia17bppの減光は伴星を囲む円盤による「食」だった可能性

欧州宇宙機関(ESA)の宇宙望遠鏡「ガイア(Gaia)」などの観測データから、Gaia17bppは2012年から2019年までの約7年間、最大で約4.5等級(約63倍)も暗くなっていたことが知られています。研究チームが過去の記録を1950年代まで遡って調べたところ、66年以上に渡る観測期間のうち、Gaia17bppが減光したのはこの1回だけだったといいます。また、Gaia17bppの周辺に見える星は、このような減光をしていないこともわかりました

拡大画像の中央
【▲ 拡大画像の中央、円で示されている星が「Gaia17bpp」(Credit: Anastasios Tzanidakis/Pan-STARRS1/DSS)】

Gaia17bppとその減光の分析を進めた研究チームは、この星をゆっくりと公転する伴星が減光の原因だったと考えています。研究チームによると、Gaia17bppは半径が太陽の55倍の赤色巨星で、その周囲を1000年近い周期で伴星が公転しているとみられています。この伴星は塵を多く含む大きな円盤に囲まれており、地球から見て円盤がGaia17bppを隠す「食」が起きたために、7年間に渡る減光が観測されたのではないかというわけです。

Tzanidakisさんによると、円盤の半径は1天文単位(※)以上の可能性があるようです。研究に参加した同大学のJames Davenport助教授によると、伴星を囲む円盤は食のあいだ、Gaia17bppからの光を約98パーセント遮断していました。また、幾つかの予備データは伴星が白色矮星である可能性を示しているといいます。

※…1天文単位(au)=約1億5000万km、太陽から地球までの平均距離に由来


「ぎょしゃ座イプシロン星」
【▲ 約27年周期で減光する「ぎょしゃ座イプシロン星」(奥)と、円盤を持つ伴星(手前)の想像図(Credit: NASA/JPL-Caltech)】

円盤を持つ伴星が減光の原因だと考えられている星といえば「ぎょしゃ座イプシロン星」が有名です。ぎょしゃ座イプシロン星の場合は減光の開始から終了まで約2年間ですが、Gaia17bppは約7年間と長いことが特徴的です。また、ぎょしゃ座イプシロン星の減光は約27年周期で起きますが、Gaia17bppの場合は次の減光が観測されるのは何百年も先と推定されているため、いま生きている人がGaia17bppの減光を再び目撃することはなさそうです。

「偶然の発見でした」と語るTzanidakisさんは、このような連星は奇妙ではあるものの、従来の想定よりも一般的な可能性があり、形成に関する理論を考案する必要があるかもしれないとコメントしています


Image Credit: Anastasios Tzanidakis, Pan-STARRS1/DSS, NASA/JPL-Caltech

2023-01-15
Soraeより

巨大な「宇宙の網」が発するX線

Posted by moonrainbow on 18.2023 宇宙   0 comments   0 trackback
巨大な「宇宙の網」が発するX線

宇宙の網からのX線放射
宇宙の網からのX線放射。明るい部分が銀河団で、宇宙フィラメントが黄色い線で示されている(提供:Tanimura, Aghanim (CNRS) & eROSITA)

銀河団を網のように結ぶフィラメント構造に含まれる高温プラズマからの熱放射が、X線サーベイ観測の分析で検出された。宇宙の奥深くに隠された物質を探す手がかりになるかもしれない

銀河は集団化して銀河団を形成し、その銀河団同士もフィラメントと呼ばれる細長い構造でつながっている。フィラメントの間には銀河が存在しない領域が広がっていて、このような宇宙の大規模構造は「宇宙の網」とも呼ばれる。

宇宙に存在する物質やエネルギーの大部分は、直接観測できないダークマターとダークエネルギーで占められているとされ、通常の物質(バリオン)は4.9%しかない。そうしたバリオンの所在地を宇宙の網で探すと、銀河に含まれているのは1割だけで、残る9割は銀河団内部などを満たすガスであることがわかっている。ところが両者を含めても、宇宙に存在するはずのバリオンの半分から3分の1は見つかっていない。

カブリIPMUの谷村英樹さんたちの研究チームは、この「ミッシングバリオン(消えたバリオン)問題」に取り組んでいる。消えたバリオンの所在地として有力視されているのは、フィラメントに含まれる比較的高温でプラズマ化したガスだ。これまでの研究で、30年前のX線観測衛星ROSATによる全天サーベイデータを分析し、フィラメントの高温プラズマの熱放射によるX線を初めて検出したとする成果を2020年に発表していた。

今回研究チームは、露独のX線天文衛星Spektr-RGに搭載されたX線望遠鏡「eROSITA」の観測結果を分析した。分析に使われたのは、eROSITAによるX線サーベイで最初に発表された140平方度(全天の約300分の1)のデータで、463個のフィラメントからのX線が検出された。X線は高温プラズマからの熱放射であることが確認され、プラズマの密度や温度をとらえることにも成功している。

プラズマがフィラメントの中でどのように分布しているか、熱放射の起源がどこにあるかについては明らかになってない。今後公開されるeROSITAの観測データや次世代のX線観測装置がフィラメントのプラズマに迫り、消えたバリオンの全容解明につながる情報が得られると期待される


2023年1月12日
AstroArtsより

全天タイムラプス動画

Posted by moonrainbow on 07.2023 宇宙   0 comments   0 trackback
12年かけて撮影された全天タイムラプス動画 NASAの衛星「NEOWISE」の成果

全天画像
【▲WISE(広視野赤外線探査機)ミッションが2012年に公開した全天観測データに基づいて構成された全天画像(Credit:NASA/JPL-Caltech/UCLA)】

2020年、世界中でネオワイズ彗星(C/2020 F3)が注目を集めました。彗星には発見者の名前が付けられますが、ネオワイズ彗星はアメリカ航空宇宙局(NASA)の赤外線天文衛星「NEOWISE(ネオワイズ)」の観測で発見されたことから、衛星の名前にちなんで命名されています

NEOWISE衛星は、もともと「WISE(Wide-field Infrared Survey Explorer:広視野赤外線探査機)」という名前で2009年に打ち上げられました。赤外線は人の目で捉えることはできませんが、この宇宙に存在する数多くの天体から放射されています。赤外線で全天を捜索したWISE衛星は小惑星や褐色矮星の検出などの成果をあげて、2011年に主要な任務を成功裏に終えました

10_pia17254-16(Credit:NASA/JPL-Caltech)
WISE(広視野赤外線探査機)
【▲WISE(広視野赤外線探査機)衛星の想像図(Credit:NASA/JPL-Caltech)】

その後、WISE衛星は2013年に運用が再開され、ミッションおよび衛星には「NEOWISE(Near-Earth Object Wide-field Infrared Survey Explorer)」という新たな名前が与えられました。NEOWISE衛星のミッションでは「NEO(Near-Earth Object:地球近傍天体)」のような、地球の脅威になり得る小惑星や彗星の捜索が目的となっています。

NEOWISE衛星は半年ごとに全天の画像を取得しています。その画像をつなぎ合わせると、何億もの天体の位置と明るさを示す「全天マップ」が出来上がります。これまでに作成された18枚の全天マップをもとに、科学者たちは10年以上に渡る空の変化を映し出したタイムラプス動画を作成・公開しました


個々の全天マップは天文学者にとって宝の山とも言うべき非常に重要な資料ですが、タイムラプス動画として時間の経過に沿って見ることで、宇宙をより深く理解することができます。時間の経過とともに位置・明るさ・形状などが変化する天体を扱う天文学の領域は「時間領域天文学」と呼ばれています。

NEOWISE: Revealing Changes in the Universe


このタイムラプス動画には、オープニングに続いて「NEOWISE衛星による全天スキャンアニメーション」「ブラックホールに“餌”を与えている様子(ブラックホールが星を“食べている”様子を示唆する映像)」「終末期を迎えている脈動星」「星形成領域内の原始星」「空を横切る褐色矮星」「原因不明の恒星の増光」といった映像が順に含まれています。以下、動画に付記されている「タイムスタンプ」を転載しておきます。

0:44 – NEOWISE all-sky scan animation
1:03 – Feeding black hole
1:14 – Pulsing star reaches the end of its life
1:21 – Protostars in star-forming region
1:34 – Brown dwarf moves across the sky
2:00 – Unexplained stellar brightening

なお、2023年3月には、NEOWISE衛星による19枚目と20枚目の全天マップが公開される予定です。もしかしたらタイムラプス動画もこの2つのマップを加えたものに更新されて、新たな発見がもたらされるかもしれませんね


Source

Video Credit:NASA/JPL
Image Credit:NASA/JPL-Caltech/UCLA、NASA/JPL-Caltech

2022-11-28
Soraeより
 

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