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超新星「SN2016iet」

Posted by moonrainbow on 23.2019 宇宙   0 comments   0 trackback
何もかもが目新しい。あらゆる点でユニークな超新星が見つかる

対不安定型超新星「SN2016iet」の想像図
対不安定型超新星「SN2016iet」の想像図

アメリカのハーバード・スミソニアン天体物理学センターは2019年8月15日、2016年に発見された超新星爆発「SN2016iet」に関するSebastian Gomez氏らの研究成果を発表しました。研究内容は論文にまとめられ、同日付でThe Astrophysical Journalに掲載されています

■ユニークな超新星は大質量星の最期の姿だった

地球からおよそ10億光年先で発生したSN2016ietが最初に観測されたのは、2016年11月14日のこと。発見したのは欧州宇宙機関(ESA)の宇宙望遠鏡「ガイア」です。その後、ハワイのジェミニ北望遠鏡、MMT天文台のマルチミラー望遠鏡(MMT)、チリのラスカンパナス天文台にあるマゼラン望遠鏡などにより、3年間の追跡観測が実施されました。

研究に参加したEdo Berger氏が「一部の特徴がめずらしい超新星は時々見つかりますが、この超新星はあらゆる点でユニークでした」と語るように、SN2016ietは過去に例を見ない超新星爆発だったことが判明します。

太陽の8倍以上重い恒星が引き起こす現象である超新星爆発は、恒星が多く集まる銀河やそのすぐ近くでよく見つかります。SN2016ietを引き起こした恒星は太陽のおよそ200倍という大質量を得て誕生し、数百万年という短い寿命の間に8割以上の物質を放出しつつ、最後には超新星爆発を引き起こしたとみられています。

ところがSN2016ietは、まだカタログ化されていない矮小銀河の中心から5万4000光年も離れた場所で発生しました。Gomez氏は、星々が密集したエリアからこれほど離れた場所でこれだけ大質量の恒星がどのように誕生するのか、その仕組みはいまだ謎に包まれているとコメントしています。

また、これほどまでに巨大な恒星では、内部で大量に発生したガンマ線が引き金となって電子と陽電子(電子の反粒子)の対生成と対消滅が暴走的に繰り返されることで、最終的にコアを含む恒星全体が一度に吹き飛んでしまう「対不安定型超新星」や、一部を失う爆発を繰り返す「脈動性対不安定型超新星」に至ると予想されています。

SN2016ietではほぼ同程度の明るさのピークが2回、100日間隔でキャッチされており、その後に650日ほどかけてゆるやかに減光する様子が観測されています。実際に観測された明るさの変化や推定される質量などから、SN2016ietは対不安定型超新星(あるいは脈動性対不安定型超新星)が実際に観測されたケースではないかと推測されています


■初期宇宙の理解が深まることを期待

Gomez氏が「データに問題が起きたのかと思った」と表現するほどめずらしい特徴を備えたSN2016iet。その特殊性は今後の研究に大いに役立ってくれるかもしれません

銀河内で発生する一般的な超新星爆発は、暗くなってしまうと銀河の光に埋もれてしまい、それ以上の追跡観測が不可能となります。しかし、SN2016ietは孤立した環境で発生したことから、長期間に渡って変化を観測することができます。

また、対不安定型超新星は、金属元素が乏しい環境で誕生した大質量の恒星によって引き起こされると予想されています。SN2016ietが属する矮小銀河は実際に金属が乏しいことが判明していますが、これは恒星の核融合によって生み出される重元素がまだ少ない初期の宇宙に似た環境でもあります。

「SN2016ietは、初期宇宙における大質量星が迎えた最期の様子を示しています」と語るBerger氏。異例ずくめの超新星爆発は、初期宇宙の理解につながる知見をもたらすものと期待されています


Image Credit: Gemini Observatory/NSF/AURA/ illustration by Joy Pollard

2019/8/16
Soraeより

恒星の死後の惑星のコア

Posted by moonrainbow on 14.2019 宇宙   0 comments   0 trackback
恒星の死をくぐり抜けた惑星のコアは、10億年ほど生き続ける

白色矮星を取り囲む惑星の破片や微惑星
白色矮星を取り囲む惑星の破片や微惑星の想像図

英ウォーリック大学は2019年8月6日、白色矮星の周辺に存続する太陽系外惑星の検出方法について検討したDimitri Veras氏らによる研究内容を紹介しました。研究成果は論文にまとめられ、6月21日付で公開されています

■恒星の死後も惑星のコアは最大10億年ほど生き続ける

白色矮星とは、太陽の8倍よりも軽い恒星が水素を燃やし尽くす過程で赤色巨星となり、残った水素などの物質を周囲に放出しきったあとの姿です。もはや核融合で輝くことはないため、恒星としては死を迎えた姿と言えます

恒星を巡る惑星はどうなってしまうのでしょうか。太陽の場合、赤色巨星化すれば地球の公転軌道と同程度にまで巨大化するとみられており、その過程で水星、金星、地球を一掃してしまうと予想されています。火星より遠くの惑星は生き残る可能性がありますが、現在と同じ姿というわけにはいかず、惑星の外側は膨張した太陽の活動によって剥ぎ取られ、コアだけが残されるのではないかと考えられています

今回の研究においてVeras氏らのチームは、赤色巨星と化した星の周囲に系外惑星が存続していた場合、主星が白色矮星になってからどれくらいのあいだ生き残ることができるかをシミュレーションによって計算しました。その結果、主星が白色矮星になる過程でコアだけにされてしまった系外惑星は、その後1億~10億年程度は生き残るだろうとされています

■生き延びたコアの存在は電波によって検出できる

数億年のスケールで存続するのであれば、かろうじて生き延びた系外惑星を検出できるはずだとVeras氏は考えています

主星の赤色巨星化によってもたらされるきびしい環境を生き延びた系外惑星のコアは、白色矮星の磁場と相互作用して一種の回路を形成し、電波を放出します。これは太陽系の木星とその衛星イオの相互作用によって生じる電波と同様の仕組みです。今回の研究によると、コアと白色矮星の相互作用によって放出された電波は地球上の電波望遠鏡でも検出可能だとされています

ただ、すべての白色矮星でコアが生き残れるとは限りません。コアが白色矮星に近すぎると潮汐力によって破壊されてしまいますし、磁場が強すぎるとコアが白色矮星に飲み込まれてしまいます。生き残ったコアが検出される可能性がある白色矮星の候補として、研究チームは「GD 356」と「GD 394」を挙げています

むき出しになった惑星のコアはもとより、連星ではない単独の白色矮星を周回する系外惑星の存在が確定した例もありませんが、もしも生き残ったコアを検出することができれば「やがて太陽系がたどり着く未来の姿を垣間見せてくれるだろう」とVeras氏は語っています

Image Credit: University of Warwick/Mark Garlick

2019/8/7
Soraeより

高密度ガスの中で星が作られる

Posted by moonrainbow on 07.2019 宇宙   0 comments   0 trackback
星の生産工場はとても希少

天の川の分子雲の分布
FUGINプロジェクトで得られた天の川の分子雲の分布。(上)分子雲の3色電波画像(赤が12CO、緑が13CO、青がC18Oの分子からの電波強度)、(下)低密度ガス(左)と高密度ガス(右)の電波強度画像。低密度ガスは12COで、高密度ガスはC18Oで検出される。低密度ガスに比べて高密度ガスがごく一部でのみ検出されていることがわかる(提供:NAOJ)

天の川の大規模分子雲サーベイプロジェクト「FUGIN」の観測データから、星の生産現場となる高密度ガスの量が、低密度ガスに比べて非常に少ないことが明らかになりました

銀河に含まれる数百億から数千億個もの星々は、銀河を漂う「分子雲」と呼ばれる冷たいガスから生まれます。分子雲には低密度ガス(薄い部分)と高密度ガス(濃い部分)があり、低密度ガスの中で高密度ガスが作られ、さらにその高密度ガスの中から星が作られます

様々な銀河の観測から、銀河に分布する分子雲の総量に比べて作られている星が少なく、簡単な計算モデルから予想される数の1000分の1しか誕生していないことがわかってきています。高密度ガスにおける星の誕生過程の理解は様々な研究によって大きく進んでいるが、分子雲で作られる星の数が期待よりも少ないという問題の解決には至っていない。そもそも、高密度ガスがどのようにして作られるのか、分子雲の中に高密度ガスはどれくらいあるのかという根本的なことも、まだよくわかっていないのです

こうした問題の解明を目指し、国立天文台の鳥居和史さんたちの研究グループは、野辺山45m電波望遠鏡で2014年から2017年に実施された天の川の分子雲サーベイプロジェクト「FUGIN」の観測データを解析し、2万光年にわたる範囲の低密度ガスと高密度ガスの量を精密に測定しました

低密度ガスと高密度ガスはサイズが大きく異なり、高密度ガスは低密度ガスの広がりの100分の1から1000分の1くらいしかない。そのため、従来の観測では高密度ガスをとらえる高い空間分解能と低密度ガス全体をカバーする広い観測範囲を両立することが困難だった。天の川銀河の電波地図作りを目指してきたFUGINプロジェクトにより、世界で初めて低密度ガスと高密度ガスの広域かつ詳細な分布が描き出され、分子雲の全貌が明らかになりました

研究の結果、2万光年の範囲に含まれる低密度ガスの総質量が太陽1億個分であるのに対し、高密度ガスはその3%にあたる太陽300万個分しかないことがわかりました。これは分子雲の大部分が低密度ガスであり、高密度ガスはほんのわずかしか存在していないことを意味しています。天の川銀河の渦状腕では高密度ガスがやや多く(質量比およそ5%)、腕の間の空間や棒状構造では少なく(0.5%以下)なることもわかりました

低密度ガスが自身の重力にまかせて自由に高密度ガスを作った場合、分子雲の大部分が高密度ガスで満たされてしまい、低密度ガスがほとんどなくなってしまうと計算されている。しかし現実はその逆で、高密度ガスはほとんど作られていなかった。つまり、何か高密度ガスの形成を阻害しているものがあり、そのために生まれる星の数も減ってしまっていると考えられる。分子雲の量の割に作られている星の数が少ないという問題に重要な示唆を与える結果だ

今後、銀河の様々な場所での低密度ガスと高密度ガスの量や状態をさらに詳しく調べることで、高密度ガス雲の形成を阻害する要因が突き止められ、高密度ガス形成と星形成に関わる謎の解明が進むと期待されます

2019年7月31日
AstroArtsより

ホットジュピターの磁場の強さ

Posted by moonrainbow on 30.2019 宇宙   0 comments   0 trackback
ホットジュピターの磁場の強さを測定成功。光のカルシウム痕跡に注目

ホットジュピターの想像図
M型の恒星である主星の活動に影響を与えるホットジュピターの想像図

アリゾナ州立大学は2019年7月22日、同大学のEvgenya Shkolnik氏が参加した研究チームによる観測によって、「ホットジュピター」と呼ばれるタイプの太陽系外惑星における磁場の強さを測定することに成功したと発表しました。コロラド大学のWilson Cauley氏が率いた研究の内容は論文にまとめられ、同日付でNature Astronomyに掲載されています

ホットジュピターは木星のようにガスでできた系外惑星ですが、主星(恒星)に非常に近い公転軌道を周回しているため、その大気は高温に加熱されています。また、主星の強力な磁場の中を公転することから、ホットジュピター自身が持つ磁場と主星の磁場が強い相互作用を見せる可能性も考えられてきました

そこで研究チームは、ホットジュピターを持つ恒星の活動を分析することで、恒星と相互作用しているホットジュピターの磁場を間接的に測定することに挑戦しました。対象となった恒星は「HD 179949」「HD 189733」「うしかい座タウ星」「アンドロメダ座ウプシロン星」の4つです。チームはハワイの「カナダ・フランス・ハワイ望遠鏡」とフランスの「ベルナール・リヨ望遠鏡」を用いて、これら4つの恒星を観測しました

研究チームが注目したのは、その光に含まれるカルシウムの痕跡(1階電離カルシウムの吸収線)です。Cauley氏によると、ホットジュピターの公転によって惑星の磁場がねじられたり伸ばされたりすると、恒星から放出されるカルシウムの量が増えます。その様子を観測・分析することで、ホットジュピターの磁場が推定できるのです

観測によって判明したホットジュピターの磁場は、20~120ガウス。これは、木星の磁場(4.3ガウス)と比べて5~30倍ほど、地球の磁場(0.5ガウス)に対しては40~240倍という強力な磁場が存在することを意味します

研究チームは、今回判明したホットジュピターの磁場の強さは、従来の定説であるダイナモ理論(惑星内部の流体によって磁場が生み出される作用にもとづく)による予測値より2~3桁も強いことから、「惑星の磁場は惑星内部を移動する熱量にも依存する」という考え方を支持するものだとしています。このことはホットジュピターだけでなく、地球のような岩石質の系外惑星における磁場を理解する上でも役立つだろうとShkolnik氏は語っています

ハビタブルゾーンの系外惑星が地球型の生命にとって快適な環境を保てるか……その鍵のひとつに磁場の存在が挙げられますが、今回の研究成果は生命の繁栄に適した環境を巡る議論にも影響を与えることになるのかもしれません

Image Credit: NASA, ESA and A. Schaller (for STScI)

2019/7/23
Soraeより

天体「SS 433」

Posted by moonrainbow on 28.2019 宇宙   0 comments   0 trackback
ブラックホールと晩年星の密接な関係

SS433.jpg

ヨーロッパ南天文台(ESO)が2019年7月15日に新たに公開した画像は、約40年前に初めて発見されたマイクロクエーサーで、わし座の方向約1万8000光年先に位置しています。「SS433」と名付けられたこの天体を撮影したのは、チリのアタカマ砂漠にあるALMA望遠鏡。この画像ではSS 433の中心に存在すると考えられているブラックホールを取り囲んでいる降着円盤から放出されるジェットを捉えています

真っ直ぐに伸びず、揺らいでいるジェットの形状は、歳差運動という”斜めに回るコマ”のように回転する物体の回転軸が傾き、円を描くように振れる動きからなる現象によるもの(下図参照)

SS433a.jpg

これはSS 433が主星のブラックホールと伴星の巨星からなる連星系である可能性を示しており、主星が伴星の質量を奪い、降着円盤を形成。ゆっくりと軸を中心に回転しながらジェットを双方向に放出しています。このジェットの規模は太陽系の約5000倍の大きさと推測されています

また、SS 433は超新星残骸(W50)の中にあります。これは約2万年程前にSS 433の主星が超新星爆発したことで形成された天体で、その姿はまるで海の生き物のマナティに似ている事から、2013年に「マナティ星雲」という愛称が付けられた事でも話題になりました

超新星残骸のマナティ星雲(W50)とマナティの比較
超新星残骸のマナティ星雲(W50)とマナティの比較 Credit:NRAO/AUI/NSF, K. Golap, M. Goss; NASA’s Wide Field Survey Explorer (WISE).

Image Credit:ALMA (ESO/NAOJ/NRAO)/K. Blundell (University of Oxford, UK), R. Laing, S. Lee & A. Richards, Ap J Letters.

2019/7/23
Soraeより
 

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