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生命が複雑な生物へと進化する上で、惑星の自転軸の傾きが影響

Posted by moonrainbow on 30.2021 宇宙   0 comments   0 trackback
複雑な生物へと進化する上では自転軸の適度な傾きが重要かもしれない

太陽系外惑星を描いた想像図
【▲ ハビタブルゾーンを公転する太陽系外惑星を描いた想像図(Credit: NASA Ames/JPL-Caltech/T. Pyle)】

パデュー大学のStephanie Olson氏らの研究グループは、ある惑星で誕生した生命が複雑な生物へと進化する上で、惑星の自転軸の傾きが大きく影響する可能性を示した研究成果を、第31回ゴールドシュミット国際会議において発表しました

これまでに4400個以上が見つかっている太陽系外惑星のなかには、恒星からの距離が適度で表面に液体の水が存在する可能性があり、生命の誕生と生息に適した環境を持ち得る「ハビタブルゾーン」を公転しているとみられるものがあります。Olson氏らは今回、地球の生物が呼吸に利用する酸素に注目し、惑星の状態の変化と光合成によって生成される酸素の量の関係を調べるためのシミュレーションモデルを作成しました。

日照時間の増加や大陸の出現といった環境の変化は、どれも何らかの形で海洋循環や栄養物質輸送に影響を及ぼす可能性があり、酸素発生型光合成生物による酸素の生成量を変化させるかもしれません。Olson氏らのモデルでは、海洋環境および海に生息する生物が、日照時間・大気の量・陸地の分布などが変化した時にどのように反応するのかを調べることができるといいます。

研究グループによる分析の結果、公転面(天体の公転軌道が描き出す平面)に対する惑星の自転軸の傾きが、酸素の生成量を左右する可能性が示されました。研究グループによると、シミュレーションモデルで自転軸の傾きを大きくしたところ、生命を維持する栄養物質の量が増えたのと同様の効果がもたらされ、海の生物が生成する酸素の年間平均量が増加したといいます。ただし、天王星のように自転軸が極端に傾いている場合は、生物の増殖を制限する可能性があるようです。

地球の自転軸は公転面に対して約23.4度傾いています。自転軸の傾きは地表の日射量の変化を介して季節の変化が生じる原因となっていますが、この傾きは地球で生命が繁栄する一因にもなったのかもしれません。

また、地球外生命の探索において、系外惑星の大気に含まれる酸素は生命の存在を示す兆候の一つとみなされています。「肝心なのは、適度な自転軸の傾きが複雑な生物への進化をもたらす可能性が高そうだという点です。このことは複雑な生物の探索、おそらくは知的な生物の探索においても絞り込むのに役立ちます」とOlson氏は語ります。

Olson氏らによる今回の成果について、カリフォルニア大学リバーサイド校のTimothy Lyons氏(今回の研究には不参加)は、系外惑星の大気から生物由来の酸素を検出できる可能性が惑星の持つ季節性などの要因によっていかに左右され得るかを示した重要なものだと評価しており、人類の地球外生命探索にとって確実に役立つ成果だとコメントしています


Image Credit: NASA Ames/JPL-Caltech/T. Pyle

2021-07-23
Soraeより

将来合体して超新星爆発を引き起こす連星「HD 265435

Posted by moonrainbow on 20.2021 宇宙   0 comments   0 trackback
重力で「しずく型」にゆがめられた星が示す7000万年後の連星の運命

連星「HD 265435」
【▲ 連星「HD 265435」の約3000万年後の姿を描いた想像図(Credit: University of Warwick/Mark Garlick)】

こちらは「ふたご座」の方向およそ1500光年先にある連星「HD 265435」の、今から約3000万年後の姿を描いた想像図です。HD 265435は白色矮星と高温準矮星からなる連星で、現在観測されている2つの星は互いの周りを約100分という短い周期で公転し合っています。想像図では、白色矮星(右上)の重力によって高温準矮星(左下)が涙滴型(しずく型)にゆがんでいる様子や、高温準矮星から流れ出たガスが白色矮星に向かって流れ込んでいく様子が描かれています

ウォーリック大学のIngrid Pelisoli氏らの国際研究グループは、HD 265435をなす白色矮星と高温準矮星が、将来合体して超新星爆発を引き起こす可能性を示した研究成果を発表しました

■7000万年後に合体してIa型超新星が起きる可能性

白色矮星とは、太陽のように比較的軽い恒星(質量が太陽の8倍以下)が赤色巨星を経て進化した天体です。核融合反応を起こさず予熱で輝く天体なので、恒星としては死を迎えた姿とも言えます。白色矮星は高密度な天体で、直径は地球と同じくらいですが、質量は太陽と同程度~半分ほどとされています

白色矮星「シリウスB」(左)と地球
【▲ 白色矮星「シリウスB」(左)と地球(右)を比べたイメージ図(Credit: ESA/NASA)】

この白色矮星が別の恒星と連星をなしていた場合、恒星のガスが白色矮星に引き寄せられて表面に降り積もることがあります。ガスが降り積もることで白色矮星の質量は増えていきますが、ある上限を超えたときに炭素の暴走的な核融合反応が生じ、「Ia型超新星」を起こして吹き飛ぶと考えられています。Ia型超新星が起きるかどうかの境目となる質量は太陽の約1.4倍とされていて、「チャンドラセカール限界質量」と呼ばれています。

研究グループによると、アメリカ航空宇宙局(NASA)の系外惑星探査衛星「TESS」によるHD 265435の観測データには、近くにある白色矮星の重力によって高温準矮星がしずく型にゆがんでいることを示す明るさの変化が記録されていました。また、カリフォルニア州のパロマー天文台とハワイ州のW.M.ケック天文台による観測データとシミュレーションモデルを使って分析したところ、HD 265435をなす白色矮星の直径は地球よりもやや小さく、質量は太陽とほぼ同じであることも明らかになったといいます。

いっぽう、高温準矮星の質量は太陽の約0.6倍で、白色矮星も合わせたHD 265435全体の質量は太陽の約1.6倍とされています。これは前述のチャンドラセカール限界質量を上回っており、もしも白色矮星と高温準矮星が合体すれば超新星爆発を起こすことが考えられるといいます。研究グループは、HD 265435をなす2つの星はすでに十分接近しており、今後は重力波を放出してエネルギーを失いながらますます近づいていき、約7000万年後に合体してIa型超新星に至ると考えています。

真の明るさ(絶対等級)が判明している天体までの距離は、観測された見かけの明るさをもとに割り出すことができます。Ia型超新星は真の明るさがどれも比較的一定とされているため、見かけの明るさを測定すれば発生した銀河までの距離を知ることが可能です。こうした天体は「標準光源」と呼ばれていて、Ia型超新星は現在の宇宙の膨張速度を示す「ハッブル定数」を求めるために古くから用いられてきた、宇宙論を研究する上で重要な天体でもあります。

しかし、Ia型超新星をもとに算出されたハッブル定数と、宇宙マイクロ波背景放射(CMB)など他の手段を用いて算出されたハッブル定数には9パーセントほどの違いがあります。研究を率いたPelisoli氏は、異なる手段で導き出されたハッブル定数が食い違っている現状において、Ia型超新星の仕組みを理解して標準光源としての精度を高めるのは重要なことだと語っていま
す。

Image Credit: University of Warwick/Mark Garlick

2021-07-13
Soraeより

恒星「Elias 2-27」を取り巻く原始惑星系円盤

Posted by moonrainbow on 14.2021 宇宙   0 comments   0 trackback
アルマ望遠鏡が観測した、混沌とした惑星誕生現場の姿

「Elias 2-27」の原始惑星系円盤
Elias 2-27の原始惑星系円盤
(上4枚)「Elias 2-27」の原始惑星系円盤と周囲に存在する異なる速度のガスや塵の分布。擬似カラーは、青が波長0.87mmの電波で観測した塵の分布、黄がC18O分子の放射、赤が13CO分子の放射をそれぞれ示す。(下)アルマ望遠鏡が観測したElias 2-27の原始惑星系円盤。画像クリックでアニメーション表示(提供:Teresa Paneque-Carreño / Bill Saxton, NRAO/AUI/NSF)

若い恒星「Elias 2-27」を取り巻く原始惑星系円盤の塵とガスの分布をアルマ望遠鏡で観測した結果、円盤自身の重力から生じる不安定性によって円盤の物質が大きくかき乱されている様子が明らかになった

ガスと塵が集まって恒星が誕生する際、若い星の周りに物質が円盤状に集まる。この原始惑星系円盤の中から惑星が誕生するが、どのような過程で形成されるかについてはまだ謎が多い。ヨーロッパ南天天文台のTeresa Paneque-Carreñoさんたちの研究チームは、円盤内の物質同士の間に働く重力で円盤の形が大きく乱される「重力不安定」に注目している。重力不安定によって円盤が小さな塊に分裂し、惑星の種になる可能性があるからだ。

研究チームの一員でもあるチリ大学のLaura Pérezさんは、2016年にアルマ望遠鏡でへびつかい座の方向約378光年の距離にある若い恒星「Elias 2-27」の原始惑星系円盤を観測し、2本の大きな渦巻き構造を発見している(参照:「渦巻きの腕に抱かれる生まれたての星」)。このような渦巻き構造が重力不安定で作られるのか、それとも既に誕生した惑星や近くの伴星によって生じるのかについては議論の的となっていた。

Paneque-Carreñoさんたちはアルマ望遠鏡で塵とガスが発する電波を同時に観測し、円盤物質の動きを詳しく分析した。観測するガスとしては一酸化炭素(CO)を選んだが、その中でも炭素の同位体13Cと酸素の同位体18Oをそれぞれ含む13COとC18Oが発する特定の電波を対象とすることで、周囲の星間物質からの信号が紛れないように工夫している。

その結果、この種の天体としては初めて、円盤の垂直方向でガスの分布にゆらぎがあることがわかった。この現象は伴星の影響では説明できず、円盤内における物質の落下に関わっている可能性があるという。また、塵の分布も重力不安定モデルに基づくシミュレーションと一致することから、Elias 2-27の渦巻きは重力不安定によって形成されたのだと研究チームは結論づけている


原始惑星系円盤
Elias 2-27の原始惑星系円盤のイラスト
(左)Elias 2-27の原始惑星系円盤の現在の様子を示したイラスト。円盤に重力不安定性が働いて惑星形成が起こるとみられる。中心がElias 2-27、紫色が2016年に発見された渦巻き構造(中央の四角内の薄い赤や黄が、物質の落下を示唆する垂直方向への非対称なガスの流れ)、ピンク色が原始惑星系円盤。円盤全体に小さな塵が分布し、渦巻き構造には大きな塵の粒子も分布している。(右)形成後の惑星系の想像図(提供:Bill Saxton, NRAO/AUI/NSF)

円盤内におけるCOの動きを正確に調べることができたおかげで、それに対して中心の星や円盤が及ぼしている重力の大きさも見積もることができた。伊・ミラノ大学/仏・リヨン高等師範学校のBenedetta Veronesiさんが中心となってまとめた論文では、こうして得られたElias 2-27の原始惑星系円盤の質量を発表している。「これまでの原始惑星系円盤の質量測定は、塵や希少な同位体分子の観測に基づく間接的なものでしたが、今回の研究により、円盤の質量全体を見積もれるようになりました。この発見は、円盤の質量を測定する方法を開発するための基礎となるもので、惑星形成の分野における最大の障壁の一つを打ち破ることができます。円盤に存在する惑星材料物質の総質量を知ることで、惑星系の形成プロセスをより深く理解できます」(Veronesiさん)

2021年7月8日
AstroArtsより

超新星残骸「MSH 15-52」

Posted by moonrainbow on 05.2021 宇宙   0 comments   0 trackback
宇宙に浮かぶ「巨大な手」 X線で観測された“コンパス座”の超新星残骸

超新星残骸「MSH 15-52」
【▲ 超新星残骸「MSH 15-52」(Credit: NASA/SAO/NCSU/Borkowski et al.)】

こちらは南天の「コンパス座」の方向およそ1万7000光年先にあるパルサー「PSR B1509-58」周辺をX線の波長で捉えた画像です。X線は人の目には見えないので、高いエネルギーのX線は青色、中程度のエネルギーのX線は緑色、低いエネルギーのX線は赤色に疑似的に着色されています。青色と緑色の部分が、まるで人の手のような形をしているのがわかりますでしょうか

パルサーとは、超新星爆発で誕生すると考えられている中性子星の一種で、高速の自転にともなって点滅するように周期的な電磁波が観測されます。スミソニアン天体物理研究所のチャンドラX線センターによると、PSR B1509-58は毎秒約7回自転していて、磁場の強さは地球の約15兆倍に達するといいます。なお、PSR B1509-58を生み出した超新星爆発は、地球では今から約1700年前に観測できた可能性があるようです。

PSR B1509-58は「MSH 15-52」と呼ばれる超新星残骸のなかで発見されました。超新星残骸とは、超新星爆発にともなう衝撃波や誕生した中性子星によってガスが高温に熱せられることで電磁波を放つ天体です。画像で手の形に見える部分はパルサーPSR B1509-58が形作った構造(パルサー星雲、パルサー風星雲)で、有名な超新星残骸「かに星雲」の内部に存在する同様の構造と比べて15倍大きな150光年に渡り広がっているといいます


観測された「かに星雲」
【▲ X線で観測された「かに星雲」(左上の枠内)とMSH 15-52のサイズ比較図(Credit: B1509-58 (NASA/CXC/SAO/P.Slane, et al.); Crab (NASA/CXC/SAO/F.Seward et al.))】

また、手の指先あたりに見える赤色やオレンジ色の部分は、超新星残骸のすぐ隣にあるガス雲「RCW 89」から放射されたX線を示しています。アメリカ航空宇宙局(NASA)のX線観測衛星「チャンドラ」を用いた14年に渡る観測の結果、爆発によって星の内部から吹き飛ばされた後にRCW 89へ到達したとみられるマグネシウムやネオンの塊の移動速度が割り出されました。

その速度は時速約900万マイル(約1440万km)。これは地球から月まで(約38万km)なら約1分半、地球から太陽まで(約1億5000万km)なら約10時間半という速さです。爆発にともなう破片の幾つかはさらに速く、時速1100万マイル(1760km)以上で動いているといいます。

ただ、爆発の中心からRCW 89までの距離をもとに割り出された平均速度は、これらの値よりも3倍ほど速い時速約3000万マイル(約4800万km)と見積もられており、RCW 89に衝突したことで破片が大きく減速したものと考えられています。


ガス雲に衝突した破片の動きを示したアニメーション
【▲ ガス雲に衝突した破片の動きを示したアニメーション(Credit: NASA/SAO/NCSU/Borkowski et al.)】

Image Credit: NASA/SAO/NCSU/Borkowski et al

2021-06-30
Soraeより.

地球のような惑星は希少な存在

Posted by moonrainbow on 03.2021 宇宙   0 comments   0 trackback
地球のように豊かな生物圏がある惑星はめずらしい存在なのかもしれない

豊かな生物圏

果てしなく広い宇宙であっても、地球のような惑星は希少な存在なのかもしれません。ナポリ大学のGiovanni Covone氏が率いる研究グループは、地球のように豊かな生物圏(生命が生息する領域)を持つ惑星がまれにしか存在しない可能性を示した研究成果を発表しました

■植物の光合成に注目して10個の系外惑星の環境を分析

人類はこれまでに4400個以上の太陽系外惑星を発見しており、そのなかには恒星のハビタブルゾーン(地球型惑星の表面に液体の水が存在し得る領域)を公転する地球に似た岩石惑星とみられるものも幾つか含まれています。こうした系外惑星は生命が居住可能な環境を有する可能性があることから注目されていて、今年後半に打ち上げが予定されているアメリカ航空宇宙局(NASA)の宇宙望遠鏡「ジェイムズ・ウェッブ」をはじめとした次世代の観測手段がもたらすデータに期待が寄せられています。

Covone氏らは今回、ハビタブルゾーンにある系外惑星の居住可能性を検討する上で、地球の植物が行っている酸素発生型光合成に注目しました。植物が光合成によって水と二酸化炭素から作り出す有機物と酸素は、動物が生きていく上でも欠かせません。そこでCovone氏らは、惑星が恒星から受け取る光合成有効放射(PAR※)の量を算出することで、酸素発生型光合成が支える地球のような生物圏が存在する可能性を検討しました。

※…photosynthetic active radiation、植物が光合成に利用する波長400~700nmの可視光線

地球から約4.22光年先にある「プロキシマ・ケンタウリb」をはじめ、「ケプラー186f」や「TRAPPIST-1e」「同f」「同g」といった10個の系外惑星が恒星から受け取る光合成有効放射について研究グループが分析したところ、大半の系外惑星では酸素発生型光合成が地球ほど活発には行われない可能性を示す結果が得られたといいます。

研究グループによると、表面温度が約3700ケルビン(絶対温度)未満の恒星を公転する系外惑星の場合、光合成は可能であるものの地球のような生命圏は維持できないといいます。表面温度が約2600ケルビン未満の恒星を公転する場合は、光合成そのものが活性化されない可能性があるようです。また、表面温度が太陽(約6000ケルビン)よりも高温の恒星では光合成有効放射も強くなるものの、恒星の寿命が短くなるため、惑星上で複雑な生命が進化するのに十分な時間が得られない可能性が高まります。

いっぽう、今回の研究対象となった10個の系外惑星のうち「こと座」の方向およそ1200光年先にある「ケプラー442b」に関しては、地球のような生物圏を支えられる可能性があると研究グループは考えています。ケプラー442bは直径が地球の約1.34倍、質量は約2倍の岩石惑星とみられており、表面温度が約4400ケルビンの恒星「ケプラー442」のハビタブルゾーンを公転しています。

Covone氏は今回の成果について、地球のような状態の惑星が期待されるほど一般的ではない可能性を示しているとした上で、豊かな生物圏を支えるための最適な条件はあまりゆるくなさそうだと指摘しています。

なお、今回の研究は光合成有効放射を利用する酸素発生型光合成に焦点を当てたものであり、今後は近赤外線を利用する酸素発生型光合成や非酸素発生型光合成にも対象を広げる必要性に研究グループは言及しています


Image Credit: NASA, ESA, and The Hubble Heritage Team (STScI/AURA)

2021-06-27
Soraeよりi
 

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