天の川銀河の極めて暗い衛星銀河を発見

Posted by moonrainbow on 29.2016 天の川   0 comments   0 trackback
すばる望遠鏡が天の川銀河の極めて暗い衛星銀河を発見

恒星の密度分布
(左)Virgo Iの位置。(右)Virgo Iに含まれる恒星の密度分布。青→白→黄→赤の順で恒星の密度が高い(提供:東北大学/国立天文台、以下同)

すばる望遠鏡の超広視野焦点カメラ「HSC」が撮像したデータから、天の川銀河に付随する衛星銀河「Virgo I」が新たに発見さました。最も暗い矮小銀河の一つで、天の川銀河の形成史やそれを左右するダークマターの性質を知る上で重要な成果です

天の川銀河に付随する衛星銀河は、大小マゼラン雲をはじめこれまで50個近く同定されており、そのうち矮小銀河(光度が暗く小さな銀河)に分類されるものは約40個発見されています。しかし、これまでの観測では口径2.5mから4mの中口径望遠鏡が使われてきたため、天の川銀河のハロー(球状星団などの古い恒星系が存在する銀河円盤周囲の広大な領域)の外側にあるものや、光度がとても暗い矮小銀河は見落とされてきました

東北大学の本間大輔さんたちの研究チームは、口径8.2mのすばる望遠鏡に搭載された超広視野焦点カメラ「HSC」による観測データの解析を行い、天の川銀河の衛星銀河「Virgo I」(おとめ座矮小銀河I)を新たに発見したのです。Virgo Iは最も暗い矮小銀河の一つで、過去に同領域を探査した際には見つかっていなかった天体です。距離は約28万光年と見積もられています

銀河系に付随する極めて暗い衛星銀河の発見



Virgo Iの位置関係などを示したアニメーション。(緑丸)Virgo Iに所属する可能性がある候補星(提供:国立天文台)

矮小銀河を同定するには、まず多量の観測データの中から恒星がまとまって存在していて、その空間密度が超過している部分を探し出します。さらに、この密度超過が偶然ではないことを、恒星の色・等級図(HR図)を用いて確認します。もし密度超過が矮小銀河であれば、一定の恒星種族からなる恒星系であるため、色・等級図上で特徴的なパターンを示すのです

色・等級図上における恒星の分布
色・等級図上における恒星の分布。横軸は色を表す指数、縦軸は星の見かけの明るさ

「HSCによってこれまで撮像された恒星データを系統的に調べたところ、明らかに高い密度超過で、かつ色・等級図上で矮小銀河に見られるような恒星分布を示すものを、おとめ座の方向に見つけることができました。その明るさや空間的な広がりから、これが矮小銀河の一つである同定できました」(本間さん)。

「太陽から遠い距離にある天の川銀河のハローと呼ばれる広い空間領域には、未発見の暗い矮小銀河がたくさん存在している可能性があります。これらが実際どのくらいあって、それぞれどのような性質をしていることを調べることによって、天の川銀河がどのように形成されてきたのか、またその過程でダークマターがどのように関わってきたのか、重要なヒントが得られるものと期待しています」(東北大学 千葉柾司さん)。

天の川銀河の周囲にある衛星銀河の3次元地図
天の川銀河の周囲にある衛星銀河の3次元地図。青四角は大小マゼラン雲

2016年11月22日
Astro Artsより

星の数が11億4200万個の銀河系の地図

Posted by moonrainbow on 20.2016 天の川   4 comments   0 trackback
10億以上の星々…観測衛星「ガイア」による新たな銀河系の地図が公開

銀河系の地図

欧州宇宙機関(ESA)は新たに、銀河系の地図を公開しました。この地図では観測衛星「ガイア」の宇宙望遠鏡によって撮影された、10億個以上の星々の配置と明るさが正確に記されています
 
2013年に打ち上げられたガイア計画の中で、2016年9月に終わった最初のミッションによりこの地図が作成されました。ガイア計画では最終的に、これまでで最も広域で正確な銀河系の3Dマップを作成することを目標としています。また、計画には20カ国以上、約450人の科学者が参加しています

 銀河系の地図1

今回の地図作成で観測された星の数は、正確には11億4200万個。この銀河系の地図により、科学者は天体の視差や固有運動などをより深く理解できることが期待できます。さらに、散開星団についてもより詳細な研究ができるはずです
 
それ以外にも、最初の14ヶ月に渡る観測でガイアは386個のケフェイド変光星を発見しました。これにより、科学者は将来的に銀河系の地図の正確性を改善できるそうです。さらに彼方の星々だけでなく、その動きを理解することで太陽系の惑星の大気の状態も推測できるとしています

Image Credit: ESA

Gaia scanning the sky



2016/09/15
Soreより

天の川銀河の中心付近の「すき間」

Posted by moonrainbow on 06.2016 天の川   0 comments   0 trackback
天の川銀河の中心付近に若い星の「すき間」が存在

天の川銀河のケフェイド変光星の分布
天の川銀河のケフェイド変光星の分布(模式図)。黄が今回見つかったケフェイド変光星。下半分の小さな白い点は過去に可視光線での観測で見つかっていたケフェイド変光星(提供:松永典之(東京大学)、以下同) .

天の川銀河の中心方向を近赤外線で観測したところ、29個のケフェイド変光星が見つかり、その多くが銀河中心から8000光年以上離れたところに存在していることが明らかにされました。銀河中心の領域には、誕生から3億年程度以内の若い星がほとんどない「すき間」が存在しているようです

天の川銀河の基本的な形は、天体までの距離を測定することによって調べられています。しかしこの方法は万能ではなく、特に銀河の円盤部分では、大量に分布する星間空間の塵の影響のために多くの領域で星の分布がまだわかっていないのです

東京大学理学系研究科の松永典之さんたちの国際共同研究チームは、「ケフェイド(セファイドなどとも言う)変光星」というタイプの天体を塵の影響が比較的小さい近赤外線で観測することにより、これまで塵に隠されていた銀河中心領域の星の分布を探りました。このタイプの変光星は変光周期と星の真の明るさに一定の関係があるので、周期から求めた真の明るさと見かけの明るさを比較することで距離を測定できます

南アフリカ天文台のIRSF望遠鏡とSIRIUS近赤外線カメラを使って天の川銀河の中心方向を5年にわたって観測したところ、29個のケフェイド変光星が見つかりました。このうち4個は銀河中心から約800光年以内の狭い範囲に分布していましたが、残りはすべて太陽系から見て銀河中心の向こう側にあり、しかも中心から8000光年以上遠くにあることが明らかになりました。この距離決定には、星間塵によって星が暗く見える効果を正しく補正したことが重要です

ケフェイド変光星は1000万年前から3億年前に生まれた星が進化したもので、百数十億年の歴史を持つ銀河に数多く存在する星の中では若い星のグループです。星は3億年程度では誕生した場所からそれほど大きく散らばることはないため、ケフェイド変光星の分布を探ることによって星がどのような場所で最近作られていたかを探る手がかりが得られます

松永さんたちの観測は、天の川銀河の中心付近に若い星のない「すき間」が存在することを明らかにしています。このすき間は「バルジ」と呼ばれる、百億年前に生まれた古い星が多く存在する領域です。そこに若い星があまりないという可能性はガスの分布などから過去にも指摘されていましたが、実際の星の分布に基づいてすき間の存在を示したのは初めてのことです

天の川銀河の若い星の分布(模式図)
天の川銀河の若い星の分布(模式図)。赤い点がケフェイド変光星に代表される若い星

今回の結果は、塵に隠されているために見えていなかった領域を赤外線観測で調べることで、天の川銀河の広い範囲の星の分布、ひいては銀河の形を明らかにできるという可能性を示すものです。今後の大規模な赤外線観測によって、天の川銀河の星の分布がさらに解明されていくでしょう

2016年8月3日
Astro Artsより

天の川銀河の中心部にX字形構造

Posted by moonrainbow on 25.2016 天の川   0 comments   0 trackback
天の川銀河のバルジに見られる巨大なX字形構造

WISEによる天の川銀河の全天画像
天の川銀河の全天画像とX字形構造の強調画像。WISEによる天の川銀河の全天画像。丸で囲まれた領域が天の川銀河の中心、右上の丸はX字形構造の強調画像(提供:NASA/JPL-Caltech/D. Lang)

研究者によるツイッターへの投稿がきっかけで、天の川銀河の中心部に存在する、星が作る巨大なX字形構造の姿が明らかになりました

事の発端は、2015年5月にカナダ・トロント大学ダンロップ研究所のDustin Langさんが、 NASA広域赤外線天文衛星「WISE」(現・NEOWISE)による2010年の観測データを使った銀河の分布図をツイッターに投稿したことでした

赤外線は、可視光線では決して見ることのできない構造を見せてくれます。Langさんが使用したデータは、天の川銀河外に存在する銀河が織り成す網の目状の分布図を作成するためのものでした

しかし、Langさんのツイートを見た他の研究者の目を引きつけたのは、天の川銀河の姿でした。天の川銀河の中心部のバルジ(球状のふくらみ)中に、アルファベットのX字の形をした構造が見えたのです。これまでにもX字形構造の存在は報告されていましたが、今回の画像では非常に明瞭にとらえられています。独・マックスプランク天文学研究所のMelissa Nessさんはその構造の重要性に気づき、Langさんと共同で天の川銀河のバルジの分析を始めました

「バルジは天の川銀河の形成の鍵となるものです。バルジを理解することは、銀河を作り現在のような形にしたプロセスの理解につながるのです」(Nessさん)。

天の川銀河を含めて、近傍にある円盤銀河のうち約3分の2には、中心部分に棒状構造が存在します。時とともに棒状構造は不安定となり、バルジには銀河面に対して垂直に激しく出入りする星が含まれるようになります。その様子を側面から見ると、軌道を周る星が箱形またはピーナツ形に分布しているように見えるはずであり、銀河の中心を交差する星々でできた巨大なX字形構造が現れます

バルジは銀河の合体でも形成されますが、天の川銀河は少なくとも過去90億年間は大きな銀河と合体していません。「WISEによる画像では、箱形構造中にはっきりとX字形構造が見えています。バルジ形成が銀河内部の作用によるものであり、バルジの形成以降に他の銀河との大規模な相互作用が起こっていないことを表しています」(Nessさん)。

2016年7月22日
Astro Artsより

ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた50万の星

Posted by moonrainbow on 24.2016 天の川   0 comments   0 trackback
美しすぎる銀河の中心をハッブル宇宙望遠鏡が捉えた50万の星の煌めき

美しすぎる銀河の中心をハッブルが捉えた

宇宙空間に広がる無数の星々は、いつも私たちの目を楽しませてくれます。あの星々の間を旅ができたら、どんなに素晴らしいだろう…なんて思うことも。そんな銀河の最も星が集中している部分を、ハッブル宇宙望遠鏡が捉えました

この銀河の中心に近い部分には50万個以上の星々が集中しています。ESA(欧州宇宙機関)は公式発表にて、「この部分には地球からケンタウルス座α星までの距離(4.3光年)に、100万個もの星々を詰め込んだほど星々が密集しています」と発表しています
 
「私たちの銀河の中心にはいて座A*の巨大なブラックホールがあり、その周りを星団が囲っています。いて座A*のブラックホールは太陽の質量の400万倍と、超巨大のものです。」
 
今回ハッブル宇宙望遠鏡が捉えた星々は、星間に広がる塵が邪魔して肉眼では見ることができません。上の画像も同宇宙望遠鏡の赤外線カメラで捉えたものです。画像で青くきらめいている星々は2万7000光年先に存在しており、他の星々はもっと後ろに存在しています
 
このように今でも美しい天体写真を私たちに届けてくれるハッブル宇宙望遠鏡ですが、2018年には後継機となる「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡」が打ち上げられる予定です。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡は赤外線などを観測することで宇宙の始まりを解き明かすことが期待されています

A Sea Of Stars Crowds Our Galaxy’s Core (feat. Grace Potter's 'Stars') | Video 



Image Credit: NASA
■500,000 Milky Way Stars Shine in Amazing New Video

2016/04/15
Soraeより
 

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