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天の川銀河には高度な文明の数は?

Posted by moonrainbow on 17.2020 天の川   0 comments   0 trackback
天の川銀河には高度な文明が36以上存在している可能性

天の川銀河の想像図
天の川銀河の想像図(Credit: NASA/JPL-Caltech/R. Hurt (SSC/Caltech))

「人類はこの宇宙で孤独な存在なのか」、その問いに対する答えは今も見つかっていません。今回、通信技術を獲得した知的生命体による文明が天の川銀河に幾つ存在するのかを推定した研究成果が発表されています。もしも他の知的生命体と交信したいと願うなら、まずは私たち自身が滅びないために努力しなければならないようです

「カール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群
アメリカ国立電波天文台の「カール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群(VLA)」(Credit: Alex Savello)

■きびしい条件でも高度な文明が36以上存在している可能性

Christopher Conselice氏とTom Westby氏(いずれもノッティンガム大学)は、通信技術を得るに至った人類が登場するまで地球の誕生からおよそ50億年かかったことを念頭に、誕生から50億年以上経った恒星の割合、適度な惑星がハビタブルゾーンに存在している恒星の割合、他の知的生命体との通信を可能とする技術を獲得した文明(以下「高度な文明」)が存続する期間などの複数の条件をもとに、天の川銀河に存在する高度な文明の数を12のパターンごとに求めました。

その結果、最もきびしい条件における「高度な文明の数」は天の川銀河全体で約36以上、「最寄りの高度な文明までの距離」は約1万7000光年以下と試算されています。きびしい条件とはいえこれだけの数の高度な文明が天の川銀河のどこかに存在する可能性が示されるものの、互いの距離が離れすぎているために、信号を受信するのは現時点ではほぼ不可能だろうと両氏は考えています。

今回の研究では、広大な星間空間に隔てられた他の文明の信号を受信するまでに費やされる期間も推定されており、前述の最もきびしい条件の場合は約3060年以上と試算されています。言い換えると、人類が別の知的生命体による信号を見つけたいと願うのであれば、この条件では30世紀以上に渡って信号を探し続けなければならないことになります


■ゆるい条件でも通信を見つけるのに1000年以上かかる?

また、条件が一番ゆるい場合、天の川銀河全体における「高度な文明の数」は約928以上、「最寄りの高度な文明までの距離」は約3320光年以下、「他の文明の通信を受信するまでに費やされる期間」は約1030年以上と試算されており、ゆるい条件でも信号を受信するには10世紀以上かかる可能性が示されています。

「今すぐに別の知的生命体とコミュニケーションするのは難しい」ことを示唆する今回の研究結果について、研究を主導したConselice氏は、人類の文明がどれくらい存続できるかについての手がかりが得られるとしています。

Conselice氏らは、今回の試算が「通信技術を獲得した文明が存続する期間」の推定値に大きく左右されることを示した上で、別の文明と同時期に存在するためには個々の文明が長期間存続しなければならない点を指摘。もしも人類が知的生命体の信号を受信することができたなら、それは人類の文明もまた数百年以上の長期間に渡り存続できる可能性を示すことになるとしています。

いっぽう、人類以外に知的生命体が見つからなかった場合は、高度な文明が存続できる期間が短いか、適切な環境が整っていたとしても必ずしも高度な文明が出現するとは限らない可能性が示されるといいます。Conselice氏は「知的生命体を探して何も見つからなかったとしても、私たちは自身の未来と運命を見つけることになります」とコメントしています


Image Credit: Alex Savello

2020-06-16
Soraeより

天の川銀河のリチウム

Posted by moonrainbow on 13.2020 天の川   0 comments   0 trackback
天の川銀河のリチウムの1割は新星で作られた

へびつかい座RSのイラスト
新星の一例、へびつかい座RSのイラスト。大きく膨らんだ星(右)から白色矮星(左)に向かって絶えずガスが降り積もっていて、積もったガスの温度が約1000万度を超えると暴走的な核融合を起こし、表面の物質を吹き飛ばす。へびつかい座の方向約5000光年の距離にある連星系で、約20年ごとに爆発を起こす回帰新星に分類されている(提供:David A. Hardy)

新星によって大量のリチウムが放出されるというシミュレーション結果が発表された。天の川銀河のリチウムには新星由来のものがかなり含まれるかもしれない

米・アリゾナ州立大学のSumner Starrfieldさんたちの研究グループは、新星爆発でかなりの量のリチウムが宇宙空間に放出されることを数値シミュレーションで明らかにした。

新星は、白色矮星と普通の星の連星系で起こる爆発現象だ。相手の星から白色矮星に向かってガス(主に水素)が少しずつ降り積もり、やがて積もったガス層の底で水素の核融合反応が始まる。この反応は、恒星の中心部で起こる安定した核融合とは違い、いったん反応が始まるとガスの温度が上がり続け、それによってますます反応速度が上がるという不安定な性質を持っているため、暴走した核融合反応によって、降り積もったガスと白色矮星の物質の一部が爆発的に宇宙空間に吹き飛ばされる。爆発の頻度は白色矮星の質量や降り積もるガスの量によって変わり、数千年~数万年ごとに爆発する「古典新星」や、数十年おきに爆発を繰り返す「回帰新星」などがある


新星は元素を生み出す現場としても注目されている。現在の元素合成の理論では、宇宙に存在する100種類ほどの元素のうち、最も軽い水素とヘリウム、それにごく少量のリチウムがビッグバン直後の熱い宇宙の中で合成されたと考えられている。残りの元素はほぼ全て、後の時代に恒星内部の核融合反応や、大質量星の最期である超新星爆発、中性子星同士の合体現象で合成されたものだが、新星爆発もいくつかの元素の供給源になっていると最近では考えられている。

中でもリチウムについては、爆発直後の新星の観測から、リチウムの元となるベリリウム7が放出されている証拠が発見されている(参照:「板垣さん発見の新星でわかった、宇宙のリチウム合成工場」)。

Starrfieldさんたちはこうした観測結果を踏まえて、新星によってリチウムのような元素がどのくらい放出されるかを数値シミュレーションで調べた。その結果、白色矮星の表面に降り積もったガスの中でヘリウム3とヘリウム4からベリリウム7が合成される核融合反応が起こり、これが新星爆発で放出される様子を再現することができた。

ベリリウム7は放射性同位元素で、約53日の半減期でリチウム7に変わる。Starrfieldさんたちが天の川銀河全体で新星から供給されるリチウムの量を見積もったところ、太陽質量の約100倍という結果になった。これは天の川銀河に存在するリチウムの総量の約1割を占める計算だ。

「リチウムは耐熱ガラスやセラミックス、リチウム電池、リチウムイオン電池、向精神薬など、広い用途に使われている重要な物質です。この元素が宇宙のどこから来たのかを知ることができるのは素晴らしいことです」(Starrfieldさん)。

さらに研究チームでは、こうした連星系がやがてIa型超新星になるかどうかについても調べた。Ia型超新星は、何らかの原因で白色矮星の質量が太陽の約1.4倍(チャンドラセカール限界質量)を超えた場合に星全体が爆発する現象だが、新星の場合、降り積もったガスよりも爆発で放出される質量の方が多いため、白色矮星の質量は増えていくことはなく、Ia型超新星にはならないとこれまでは考えられてきた。

Starrfieldさんたちは、最初の白色矮星の質量や降り積もるガスの量、降り積もったガスと白色矮星の表面物質の混ざり具合など、様々な条件を変えてシミュレーションを行った。その結果、多くのケースで、新星爆発で放出される物質の量は降り積もったガスの量を超えないという結果になった。これが正しいとすると、爆発を繰り返しながらも白色矮星の質量は次第に重くなり、やがては限界質量を超えてIa型超新星となるはずだ。研究チームでは、新星がIa型超新星の親星になりうることを示す重要な結果だとしている


2020年6月8日
AtrasArtsより

350万年前に起きたの天の川銀河の爆発現象

Posted by moonrainbow on 12.2020 天の川   1 comments   0 trackback
人類の先祖も目撃したかも。マゼラニックストリームを照らすほどの天の川銀河の爆発現象(NASA)

爆発の影響を示した図
およそ350万年前に起きたとされる爆発の影響を示した図。爆発によってフェルミ・バブル(Fermi Bubbles)が形成され、放射されたフレアがマゼラニックストリーム(Magellanic Stream)の元素を光イオン化させたとみられる(Credit: NASA, ESA and L. Hustak (STScI))

2010年、天の川銀河の銀河円盤から上下に向かってそれぞれ3万光年近くの高さまで広がる泡状の構造「フェルミ・バブル」が見つかりました。フェルミ・バブルは天の川銀河の中心で発生した爆発現象によって形成されたとみられていますが、この爆発にともなって発生したフレアが大小マゼラン雲から伸びる「マゼラニックストリーム」にまで影響を及ぼしていたとする研究成果が発表されています

■フレアは銀河中心から20万光年離れたマゼラニックストリームを照らしていた

太陽の数百万倍の質量があるとされるフェルミ・バブルは人の目には見えず、ガンマ線宇宙望遠鏡「フェルミ」による観測で発見されました。いっぽう、マゼラニックストリームは天の川銀河の伴銀河である大マゼラン雲と小マゼラン雲から伸びるガスでできた細長い帯状の構造で、天の川銀河の中心からおよそ20万光年離れたところにあります。

Andrew Fox氏(STScI:宇宙望遠鏡科学研究所)らによると、2つの構造は銀河中心で起きた同じ爆発の影響を受けたようです。研究チームが「ハッブル」宇宙望遠鏡を使ってマゼラニックストリーム越しに観測した21個のクエーサーからの光を分析した結果、マゼラニックストリームにある電離したケイ素や炭素がフレアによって光イオン化されていた可能性が示されました。

今からおよそ350万年前、天の川銀河の中心で発生した爆発によってフェルミ・バブルが形成されたと考えられています。この爆発は強力なフレアをともなっていたとする研究成果がJoss Bland-Hawthorn氏(今回の研究にも参加)らによって昨年発表されていますが、研究チームではこのフレアがマゼラニックストリームの元素を光イオン化させたと考えています。爆発には天の川銀河の中心にあるとされる超大質量ブラックホールが関わっているとみられており、Fox氏は「銀河中心のブラックホールが双方の構造に対して大きな役割を担っていたことが見えてきました」とコメントしています。

350万年前といえば、アウストラロピテクスが生きていたとされる時代です。今の人類はフェルミ・バブルなどの観測を通して当時の様子を推測していますが、私たちの遠い祖先はフレアの輝きをその目で見ていたかもしれません


350万年前の夜空を描いた想像図
350万年前の夜空を描いた想像図。当時生きていた人類の祖先はフレアを目撃していたかもしれない(Credit: NASA, ESA, G. Cecil (UNC, Chapel Hill) and J. DePasquale (STScI))

Image Credit: NASA, ESA and L. Hustak (STScI)

2020-06-07
Soraeより

天の川銀河も別の銀河と衝突・合体した経験がある

Posted by moonrainbow on 02.2020 天の川   0 comments   0 trackback
太陽系の形成にも関係か。星々の動きから天の川銀河と伴銀河の衝突を読み解く

天の川銀河(中央)といて座矮小楕円銀河の相互作用を示した想像図
天の川銀河(中央)といて座矮小楕円銀河の相互作用を示した想像図。いて座矮小楕円銀河は3回に渡る衝突の過程で引き伸ばされ、一部が恒星ストリームとなって天の川銀河を取り巻いている(Credit: Gabriel Pérez Díaz, SMM (IAC))

宇宙において銀河どうしの接近や衝突はめずらしい出来事ではなく、天の川銀河も別の銀河と衝突・合体した経験があると考えられています。今回、天の川銀河とその近くにある矮小銀河によって過去3回に渡り繰り返された衝突の時期を絞り込むことに成功したとする研究成果が発表されています。3回のうち最初の衝突は、私たち人類の存在とも無縁ではないようです

■およそ57億年前の衝突が太陽系の誕生にもつながったか

Tomás Ruiz-Lara氏(IAC:カナリア天体物理学研究所)らの研究チームは、欧州宇宙機関(ESA)の宇宙望遠鏡「ガイア」による観測データを利用して、太陽の周辺にある2400万個の恒星がいつ頃形成されたのかを調べました。分析の結果、約57億年前、約19億年前、そして約10億年前の3回に渡り、形成された星々の数が通常時の4倍ほどに増加した時期があったことが判明したといいます。

Ruiz-Lara氏によると、星形成が活発化したタイミングは、天の川銀河に幾つかある伴銀河のひとつ「いて座矮小楕円銀河」が天の川銀河に衝突したとみられる時期といずれも一致するといいます。このことから研究チームは、いて座矮小楕円銀河との衝突でガスや塵の密度に変化が生じ、天の川銀河の星形成活動が一時的に活発化したものと考えています。研究に参加したCarme Gallart氏(IAC)は「天の川銀河を形作るかなりの数の星々が、いて座矮小楕円銀河との相互作用により活性化した星形成活動によって生み出されたようです」と語ります。

注目は、約57億年前に星形成を活性化させたと思われる1回目の衝突です。Gallart氏は、太陽系が形成されたとみられる時期(およそ46億年前)が1回目の衝突で刺激されたと考えられる星形成の時期と重なることから、1回目の衝突による影響が太陽系の誕生につながった可能性を指摘。「いて座矮小楕円銀河の影響を受けたガスや塵から本当に太陽が誕生したかどうかはわかりませんが、可能性のあるシナリオです」とコメントしています。いて座矮小楕円銀河との衝突がなければ地球も形成されず、人類が誕生することもなかったのかもしれません。

ESAのガイアは「天の川銀河の立体地図」を作るために打ち上げられた宇宙望遠鏡で、星々の明るさだけでなくその正確な位置や動き方(固有運動)などを観測し続けています。ガイアの観測データは2016年(DR1)と2018年(DR2)に公開されていますが、特に今回利用された2018年公開のDR2は、初期の天の川銀河が「ガイア・エンケラドス」と呼ばれる別の銀河と衝突・合体した歴史の解明(今回の研究にも参加しているGallart氏の主導によるもの)にも用いられるなど、すでに幾つかの研究成果につながっています


Sagittarius dwarf galaxy interaction with the Milky Way


▲天の川銀河といて座矮小楕円銀河の衝突を解説した動画(英語)▲

Image Credit: Gabriel Pérez Díaz, SMM (IAC)

2020-05-26
Soraeより

「いて座A*(エースター)」から一般相対性理論

Posted by moonrainbow on 23.2020 天の川   0 comments   0 trackback
天の川銀河の中心にある恒星の動きから一般相対性理論の正しさを検証

S2で確認された近点移動のイメージ図
S2で確認された近点移動のイメージ図。S2が軌道を1周するごとに、軌道全体が回転するように約0.2度ずつずれていく(図ではずれの大きさが誇張されて描かれています)(Credit: ESO/L. Calçada)

天の川銀河の中心にある「いて座A*(エースター)」は、太陽の約400万倍の質量がある超大質量ブラックホールとみられています。今回、いて座A*の近くを周回する恒星「S2」(S0-2)の動きから、一般相対性理論の正しさが再確認されたとする研究成果が発表されています

■一般相対性理論で予測される近点移動がS2の動きから検出された

S2は彗星のような楕円軌道を描きながらいて座A*を約16年ごとに1周しています。最接近時にはいて座A*におよそ120天文単位(地球から太陽までの距離の120倍)のところまで近づき、その重力の影響を強く受けることから、ブラックホールの性質を探る研究や一般相対性理論の検証などに利用されている天体です。

Stefan Gillessen氏(マックス・プランク地球外物理学研究所)らの研究チームが27年間に渡るS2の観測データを分析した結果、S2がいて座A*に最接近する軌道上のポイントである近点が、1周するごとに約12分(0.2度)ずつずれていく近点移動を起こしていることが初めて確認されました。研究チームによると、これは一般相対性理論で予測された通りの動きだといいます。

天体の軌道全体が長い時間をかけて少しずつ回転しているように見える近点移動は太陽系の惑星でも起きていて、地球の近点移動(近日点移動)の場合はおもに木星など惑星の重力による影響で生じます。ところが太陽に一番近い水星の近日点移動は惑星の影響だけでは説明ができず、かつては「さらに内側に存在する未発見の惑星による影響」とも考えられていました。しかし20世紀に入って一般相対性理論が登場したことで、水星の近日点移動では太陽の重力がもたらす相対論的効果が強く現れていることが判明しています。

研究チームによると、S2の近点移動はいて座A*の重力がもたらす相対論的効果によって生じており、超大質量ブラックホールとみられる天体の周囲で確認されたのはこれが初めてのことだといいます。今回の研究にも参加し、30年近くに及ぶS2の観測に長年貢献してきたReinhard Genzel氏(マックス・プランク地球外物理学研究所)は「一般相対性理論を証明する最初の証拠となった水星の近日点移動における発見から100年、私たちはS2の動きから同じ効果を発見した。この進歩は、いて座A*が超大質量ブラックホールであることを示す証拠を強化するものだ」と語っています


Artist’s animation of S2’s precession effect


▼近点が移動していく様子を再現したアニメーション(Credit: ESO/L. Calçada)▼

Image Credit: ESO/L. Calçada

2020-04-18
Soraeより
 

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