fc2ブログ

太陽系外惑星「TOI 700 e」

Posted by moonrainbow on 24.2023 太陽系外惑星   0 comments   0 trackback
100光年先の恒星TOI 700のハビタブルゾーンにある2つ目の太陽系外惑星を発見

太陽系外惑星「TOI 700 e」の想像図
地球サイズの太陽系外惑星「TOI 700 e」の想像図。左奥には同じ星系の「TOI 700 d」も描かれている(Credit: NASA/JPL-Caltech/Robert Hurt)】

アメリカ航空宇宙局(NASA)・ジェット推進研究所(JPL)の博士研究員Emily Gilbertさんを筆頭とする研究チームは、「かじき座」の方向約100光年先の赤色矮星「TOI 700」を公転している4つ目の太陽系外惑星を発見したとする研究成果を、アメリカ天文学会の第241回会合にて発表しました

■TOI 700の“楽観的な”ハビタブルゾーン内を約27.8日周期で公転

TOI 700ではこれまでに3つの系外惑星「TOI 700 b」「TOI 700 c」「TOI 700 d」が見つかっています。3つのうち一番外側のTOI 700 dは主星のTOI 700を約37.4日周期で公転しており、表面温度は摂氏マイナス約4度と推定されています。これは大気の影響を考慮しない温度であるため、もしもTOI 700 dに大気があれば、表面に液体の水が存在する可能性もあるようです。

今回研究チームが報告したのは、この惑星系で4つ目の発見となる系外惑星「TOI 700 e」です。TOI 700 eの直径は地球の約95パーセントで、主星を約27.8日周期で公転しており、TOI 700の“楽観的な”ハビタブルゾーン(optimistic habitable zone)内を公転しています


ハビタブルゾーンと惑星の公転軌道【▲ TOI 700のハビタブルゾーンと惑星の公転軌道を示した図。一番外側のTOI 700 dは保守的なハビタブルゾーン(濃い緑)内を、その内側のTOI 700 eは楽観的なハビタブルゾーン(薄い緑)内を公転している(Credit: Gilbert et al.)】

JPLによれば、楽観的なハビタブルゾーンとは惑星の歴史で一時的にでも表面に液体の水が存在し得る領域のことで、“保守的な”ハビタブルゾーン(conservative habitable zone、惑星の歴史の大半の期間を通して表面に液体の水が存在し得る領域)の内側と外側に広がっています。なお、先に発見されたTOI 700 dは、TOI 700の保守的なハビタブルゾーン内を公転しているとみられています。

TOI 700を公転する系外惑星は、NASAの系外惑星探査衛星「TESS」の観測によって発見されました。Gilbertさんによると、宇宙と地上からの観測による追跡調査が現在進められており、TOI 700星系に関する知見がさらに得られる可能性があるということです。

なお、系外惑星の名前は「主星の名前」に「小文字のアルファベット」を付与したものです(※)。アルファベットは主星からの距離や発見された順番に応じて「b」から順に「c」「d」と付与されていくのですが、同じ星系で別の惑星が見つかってもすでに命名済みの名前は変更されないため、アルファベットの順番と主星からの距離の順番が一致するとは限りません。

今回報告されたTOI 700 eは「TOI 700で4番目に見つかった系外惑星」なので「e」が付与されていますが、先に発見されたTOI 700 cとTOI 700 dの間を公転しているため、TOI 700に近いものから惑星を並べると「b」「c」「e」「d」の順になります


4つの惑星の直径と公転周期
【▲ TOI 700を公転する4つの惑星の直径と公転周期(※円の大きさの比率は実際の主星や惑星の大きさを反映していません)(Credit: sorae)】

※…一部の系外惑星には国際天文学連合(IAU)が世界各国から募集した名前が付けられています(例:系外惑星HD 145457 bの名称「Chura(ちゅら)」)

Image Credit: NASA/JPL-Caltech/Robert Hurt, Gilbert et al.

2023-01-16
soraeより

大量の水と水蒸気に覆われた地球サイズの系外惑星発見(ケプラー138cとd)

Posted by moonrainbow on 17.2023 太陽系外惑星   0 comments   0 trackback
NASA望遠鏡が大量の水と水蒸気に覆われた地球サイズの系外惑星発見

水と水蒸気に覆われた地球サイズの系外惑星発見
イラストの手前がスーパー・アース、ケプラー138d。左がケプラー138c、後は、親星の前を通過するケプラー138bのシルエット。赤色矮星、ケプラー138は218光年の彼方にある(NASA, ESA, LEAH HUSTAK [STSCI])

私たちの世界から(少なくとも宇宙スケールでは)遠くないところで、地球サイズの惑星ペアが、赤色矮星ケプラー138を周回している。この惑星は底しれぬ深さの海を持つ真の水の世界だと考えられているが、ハリウッドでさえ、そこを人間が容易に航海できるとは想像できないだろう

引退したNASAの著名な惑星発見望遠鏡ケプラーは、地球から218光年離れたケプラー138の周りに少なくとも3つの惑星を発見し、ケプラー138b、cおよびdは、現在知られている地球により近い系外惑星となった。

2022年、ある研究チームがNASAの別の宇宙望遠鏡Spitzer(スピッツァー)およびHubble(ハッブル)から得たデータを用いて、この星系、特にケプラー138cとdの詳細を調査した。分析結果は、これらの惑星の大部分が水からできていることを示していた。

「これまで私たちは、地球よりやや大きいこれらの惑星が、金属と岩石からなる地球をスケールアップしたような球体だと考えていたため、スーパーアースと呼んでいました」と論文の共著者であるモントリオール大学のビョルン・ベネケはいう。「しかし、今回の分析によって私たちは、2つの惑星ケプラー138cとdが、実際には地球と大きく異なり、全体積の大部分が水からできている可能性が高いことを発見しました。『水の世界』という天文学界が長年その存在を理論化してきた種類の惑星の存在を示すこれまでで最も強力な証拠です」

同研究は、2022年12月にNature Astronomy誌に掲載されている。

水の世界という表現は控えめかもしれない。これらの惑星にある大洋は、地球の平均的な海より500倍以上深いかもしれない。

水があれば良いというわけではない
しかし、現時点で得られているデータには不確実な点が数多くある。これらの惑星は親星の非常に近くを周回しており、そこはハビタブルゾーン(生命が存在しうる領域)の外であり、その著しい高温のためにおしゃれなプールというよりは蒸風呂のような状態になっているはずだ。

「ケプラー138dの大気温度は水の沸点を超えている可能性が高く、この惑星に水蒸気からなる深く濃い大気を形成していることが予想されます」と研究チームのリーダーであるキャロライン・ピオーレはいう。「水蒸気大気の下に、高圧の液体である水あるいは、高圧下に存在する別の相である超臨界流体が存在する可能性があります」

この世界はケビン・コスナーの映画『ウォーターワールド』で描かれる『パーフェクトストーム』と『マッドマックス』を合わせたような世界よりもさらに神秘的だ。

水をたたえた双子のスーパーアースが、星間旅行の目的地になることは当分ありそうにないが、研究チームはさらに、4番目の惑星となるケプラー138eも発見しており、こちらはハビタブルゾーンの中にある。

現在、この惑星については、周回に約38日かかること以外ほとんどわかっていない。また、これらの惑星の一部あるいは全部が、公転と自転の周期が一致する潮汐ロックの状態にある可能性も少なからずある。

これは、月が地球に対して常に同じ面を見せているのと同じように、これらの系外惑星が親星に同じ面を見せ続け、昼と夜の側が恒久的に決まっていることを意味している。その惑星の半分は常に過熱状態にあり、反対側は凍結した暗黒であるということであり、生命の可能性があるとすれば明から暗に変わる明暗境界線と呼ばれる部分に限定される。

しかし、最近の研究は、水分の多い潮汐ロックの世界が、温暖な境界を維持する理想的環境ではないことも示されている。

つまり、もしケプラー138eが居住可能であることを期待するなら、姉妹惑星らのような水に満ちた場所ではないことを願うしかない


2023年1月11日
Forbes JAPANより

太陽系外惑星「ケプラー(Kepler)1658b」

Posted by moonrainbow on 10.2023 太陽系外惑星   0 comments   0 trackback
破壊に至る螺旋。ホットジュピター「ケプラー1658b」は恒星に近付き続けている

恒星ケプラー1658
【▲ 恒星ケプラー1658と太陽系外惑星ケプラー1658bのイメージ図(Credit: Gabriel Perez Diaz/Instituto de Astrofísica de Canarias)】

ハーバード・スミソニアン天体物理学センター(CfA)のShreyas Vissapragadaさんを筆頭とする研究チームは、「はくちょう座」の方向約2571光年先で見つかった太陽系外惑星「ケプラー(Kepler)1658b」に関する新たな研究成果を発表しました。研究チームによると、ケプラー1658bは公転軌道が少しずつ減衰して主星に近付き続けていて、最終的に破壊される運命にあるようです

■準巨星を公転するホットジュピターの軌道が減衰している証拠を発

ケプラー1658bはアメリカ航空宇宙局(NASA)の「ケプラー」宇宙望遠鏡(2009年打ち上げ・2018年運用終了)による観測で最初に検出され、2019年に系外惑星であることが確認されました。木星と比べて直径はほぼ同じですが、質量は約5.9倍。公転周期は約3.8日で、ホットジュピター(公転周期が約10日以下の巨大ガス惑星)に分類されています。

主星の「ケプラー1658」は太陽と比べて質量は約1.5倍・直径は約2.9倍の準巨星(主系列星から赤色巨星に進化しつつある恒星)です。地球から見ると、ケプラー1658bは主星の手前を横切る「トランジット」を定期的に起こします。トランジットの間は惑星が主星の一部を隠すため、主星の明るさがごくわずかですが暗くなります。この明るさの変化を詳しく調べることで、系外惑星の存在だけでなく、その公転周期や直径などの情報を得ることができます


Transit of an exoplanet (Europe to the Stars Clip)

【▲ 惑星のトランジットによって恒星の明るさが変化する様子を示した動画】
(Credit: ESO/L. Calçada)

研究チームが13年分の観測データをもとにケプラー1658の明るさの変化を分析したところ、毎年約131ミリ秒(※1ミリ秒=1000分の1秒)というごくわずかな変化ではあるものの、ケプラー1658bの公転周期が短くなり続けていることがわかりました。分析にはケプラー宇宙望遠鏡だけでなく、パロマー天文台のヘール望遠鏡や、NASAの系外惑星探査衛星「TESS」(2018年打ち上げ・運用中)の観測データが用いられています。

公転周期が短くなるということは、公転軌道が小さくなって、主星により近付くことを意味します。ケプラー1658bは主星から約0.054天文単位(太陽から水星までの平均距離の7分の1程度)しか離れていないことから、ケプラー1658bは長い時間をかけて螺旋(らせん)を描くように主星へ接近し、いずれ破壊されるのは確実だとみられています。準巨星のように進化した恒星の周囲でこうした現象が観測されたのは、今回のケプラー1658bが初めてだといいます。

研究チームによると、ケプラー1658bの軌道減衰の原因は、主星であるケプラー1658との潮汐作用だと考えられています。ケプラー1658bは予想よりも明るく温度が高いように見えることから、火山活動が起きている木星の衛星イオのように、潮汐作用によって内部が加熱される潮汐加熱が起きている可能性もあるようです。ケプラー1658星系や今後見つかるかもしれない同様の惑星系の観測は、潮汐作用の理解を深めることにつながるとして期待が寄せられています


Image Credit: Gabriel Perez Diaz/Instituto de Astrofísica de Canarias

2023-01-03
Soraeより

かに座55番星e

Posted by moonrainbow on 27.2022 太陽系外惑星   0 comments   0 trackback
「かに座55番星e」の公転軌道面の傾きを分光器で精密に測定

かに座55番星eの想像図
【▲ 図1: かに座55番星eの想像図。恒星から極端に近い所を公転しているため、表面がマグマに覆われていると考えられている。 (Image Credit: ESA/Hubble, M. Kornmesser) 】

これまでに5000個以上が見つかっている「太陽系外惑星」のなかには、太陽系ではみられないタイプの惑星も存在します。その極端な例の1つが、公転周期が1日未満しかない「超短周期惑星」です。超短周期惑星は恒星からの距離が数百万kmしかなく、表面温度は数千度にも達します

惑星はこれほど高温の領域では形成できないと考えられていることから、超短周期惑星はもっと遠い軌道で形成された後に、何らかの理由で恒星へと近づくような軌道の変化があったと推定されます。しかし、そのメカニズムはよくわかっておらず、そもそもこの推定が正しいのかどうかもわかっていません。

そのような惑星の1つとして知られているのが、2004年に発見された「かに座55番星e」です。かに座55番星eは地球の1.9倍の直径と8倍の質量を持つ岩石主体の惑星であると推定されていますが、表面温度は2500℃にも達するため、マグマに覆われていると推定されています。

かに座55番星eは主星である恒星の「かに座55番星A」を18時間未満で公転するだけでなく、かに座55番星Aを公転する惑星の中で唯一、恒星面を横切ります。つまり、地球にいる私たちから見れば、18時間周期でかに座55番星Aの手前をかに座55番星eが横切り、かに座55番星Aの見た目の明るさがほんの少しだけ暗くなります。

かに座55番星Aを公転する他の惑星が恒星面を横切らないことから、かに座55番星eとその他の惑星では軌道傾斜角が異なることが示唆されます。では、かに座55番星e自身の軌道傾斜角はどの程度の値なのでしょうか。より正確には、かに座55番星Aの赤道に対してどの程度傾斜しているのでしょうか。

アメリカのアリゾナ州にあるローウェル天文台は、ケーブルテレビネットワーク「ディスカバリーチャンネル」にちなんだ「ローウェルディスカバリー望遠鏡」を運用していますが、この望遠鏡には非常に精密な観測を行える分光計「EXPRES」が設置されています。今回、このEXPRESを使用して、かに座55番星eの軌道傾斜角を精密に測定する試みが行われました。

恒星は自転をしているので、片側の半球は私たちに向かって近づく一方、反対側の半球は私たちから遠ざかって見えます。このため、恒星を発した光はドップラー効果によって、地球に近づく半球からの光はわずかに短波長に、もう半球からの光はわずかに長波長となります。かに座55番星eがかに座55番星Aの恒星面を横切る時は、隠している側の半球からの波長成分が減ることになるため、横切り始めてから終わるまでの間にかに座55番星Aの波長成分には変化がみられるはずです。ただしその変化は極めてわずかであるため、EXPRESほどの分光計が登場する以前は不可能なことでした


かに座55番星A
【▲ 図2: かに座55番星Aの経緯度に対するかに座55番星eの軌道の傾き。この図では恒星の自転軸と惑星の公転軌道軸との角度で図が書かれている。今回、その差が10度と測定された。 (Image Credit: L.Zhao et.al.) 】

測定の結果、かに座55番星Aの赤道に対するかに座55番星eの軌道傾斜角は約10度 (-10度~27度) であることがわかりました。このことから、かに座55番星eは現在よりもずっと遠くの軌道で形成された後、時間をかけて軌道が小さくなり、現在の軌道へと移動したことが示唆されます。形成時点では多少のずれがあっても、恒星に近づくにつれて重力が強くなるため、軌道面と赤道がほぼ揃うことが説明できます。

他の超短周期惑星はかに座55番星eほど観測条件が良くないこともあり、同様の観測データを得ることが可能かは不明です。しかし、今回の観測結果もそれ以前には不可能だったものが、今回観測可能だと実証することができたように、今後は他の太陽系外惑星のデータも揃うかもしれません。それらを統合すれば、超短周期惑星の形成過程をめぐる議論に決着がつくかもしれません。


Lily L. Zhao, et.al. - “Measured spin–orbit alignment of ultra-short-period super-Earth 55 Cancri e”. (Nature Astronomy)

2022-12-20
Soraeより

系外惑星「GJ 1002 b」と「GJ 1002 c」

Posted by moonrainbow on 26.2022 太陽系外惑星   0 comments   0 trackback
ハビタブルゾーンを公転する2つの太陽系外惑星を発見 約16光年

赤色矮星GJ 1002
【▲ 赤色矮星GJ 1002を公転する2つの太陽系外惑星の想像図(Credit: Alejandro Suárez Mascareño and Inés Bonet (IAC))】

カナリア天体物理学研究所(IAC)のAlejandro Suárez Mascareñoさんを筆頭とする研究チームは、地球から約15.8光年先という比較的近くの恒星を公転する太陽系外惑星を2つ発見したとする研究成果を発表しました。2つの惑星はどちらも主星のハビタブルゾーン内を公転しているとみられています

研究チームが発見を報告したのは、「くじら座」の方向にある赤色矮星「GJ 1002」を公転する系外惑星「GJ 1002 b」と「GJ 1002 c」です。各惑星の公転周期、最小質量、主星(GJ 1002)からの距離は以下の通りです。

●GJ 1002 b
・公転周期…約10.3465日
・最小質量…地球の約1.08倍
・主星からの距離…約0.0457天文単位

●GJ 1002 c
・公転周期…約20.202日
・最小質量…地球の約1.36倍
・主星からの距離…約0.0738天文単位


GJ 1002星系
【▲ GJ 1002星系(上)と太陽系(下)の惑星とハビタブルゾーンの位置関係を比較した図。主星からGJ 1002 bとGJ 1002 cまでの距離は、実際には太陽から水星までの平均距離(約0.39天文単位)よりも短いものの、この図ではハビタブルゾーンを揃えて比べるために縮尺が調整されています(Credit: Design: Alejandro Suárez Mascareño (IAC). Planets of the Solar System: NASA)】

ハビタブルゾーンの範囲は恒星によって異なります。GJ 1002 bとGJ 1002 cは主星であるGJ 1002のすぐ近く(地球から太陽までの距離の10分の1未満)を公転しているものの、GJ 1002は太陽と比べて質量は約0.12倍・半径は約0.14倍と小さな赤色矮星(スペクトル型はM5.5 V)であり、表面温度は約3024ケルビン(摂氏約2751度)と低く、2つの惑星の公転軌道はハビタブルゾーンの中にあるとみられています。

今回見つかった系外惑星は地球から約15.8光年先と比較的近くにあることから、惑星の反射光や熱放射を捉えることで、特にGJ 1002 cの大気の特性を分析できる可能性があるといいます。研究に参加したIACのJonay I. González Hernándeさんは、GJ 1002 cの大気に酸素が存在するかどうかを調べるために、ヨーロッパ南天天文台(ESO)が建設中の「欧州超大型望遠鏡(ELT)」による将来の観測に期待を寄せています


■系外惑星の観測に用いられるトランジット法&視線速度法

研究チームは今回、カラー・アルト天文台の3.5m望遠鏡に設置されている「CARMENES」と、ESOの「超大型望遠鏡(VLT)」に設置されている「ESPRESSO」の2台の分光装置を使用してGJ 1002の観測を行い、「視線速度法(ドップラーシフト法)」と呼ばれる手法で2つの系外惑星を発見しました。

「視線速度法」とは、系外惑星の公転にともなって円を描くようにわずかに揺さぶられる主星の動きをもとに、系外惑星を間接的に検出する手法です。惑星の公転にともなって主星が揺れ動くと、光の色は主星が地球に近付くように動く時は青っぽく、遠ざかるように動く時は赤っぽくといったように、周期的に変化します。こうした主星の色の変化は、天体のスペクトル(波長ごとの電磁波の強さ)を得る分光観測を行うことで検出されます。視線速度法の観測データからは系外惑星の公転周期に加えて、系外惑星の最小質量を求めることができます


The radial velocity method for finding exoplanets


【▲ 系外惑星の公転にともなって主星のスペクトルが変化する様子を示した動画】
(Credit: ESO/L. Calçada)

もう一つの「トランジット法」とは、系外惑星が主星(恒星)の手前を横切る「トランジット(transit)」が起こった時に生じる主星の明るさのわずかな変化をもとに、系外惑星を間接的に検出する手法です。繰り返し起こるトランジットを観測することで、その周期から系外惑星の公転周期を知ることができます。また、トランジット時の主星の光度曲線(時間の経過にあわせて変化する天体の光度を示した曲線)をもとに、系外惑星の直径や大気の有無といった情報を得ることも可能です

Transit of an exoplanet (Europe to the Stars Clip)


【▲ 系外惑星のトランジットによって恒星の明るさが変化する様子を示した動画】
(Credit: ESO/L. Calçada)

Image Credit: Alejandro Suárez Mascareño and Inés Bonet (IAC), NASA

2022-12-19
Soraeより
 

プロフィール

moonrainbow

Author:moonrainbow
昔、"地球の旅人"の頃




服と鞄と雑貨の販売をしています

カテゴリ

カレンダー

12 | 2023/01 | 02
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -

ブロとも申請フォーム

QRコード

QRコード