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“黒い”スーパーアース「LHS 3844 b」

Posted by moonrainbow on 20.2024 太陽系外惑星   0 comments   0 trackback
“黒い”スーパーアース「LHS 3844 b」が同期回転している観測的証拠を発見

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LHS 3844 bは全体が黒い色をしていると推定されています。

「太陽系外惑星」の多くは恒星のすぐ近くを公転していることから、地球の月のように公転周期と自転周期が一致し、常に同じ面を恒星に向けている「同期回転(潮汐ロック)」をしていると考えられています。ただし、太陽系外惑星の同期回転はほとんどの場合推定に留まっています。特に、地球より大きな岩石惑星である「スーパーアース」では、これまで実際に観測によって実証されたことはありませんでした

北京大学のXintong Lyu氏などの研究チームは、スーパーアースの1つ「LHS 3844 b」について、赤外線宇宙望遠鏡「スピッツァー」の観測データを惑星モデルに当てはめることで、同期回転の証拠が見つかるかどうかを検証しました。その結果、同期回転以外の可能性を排除する結果が得られたことから、LHS 3844 bは観測的に同期回転が証明された初のスーパーアースとなりました

■同期回転の証拠を直接得るのは難しい

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LHS 3844 bの表面温度を、公転軌道の離心率と、自転周期が同期しているかどうかで推定したもの。

地球の月は常に表側を地球に向けており、裏側を見ることはできません。これは、地球から受ける潮汐力によって月の自転周期が長くなり、公転周期と一致する値に固定されたために生じる現象です。このような現象は「同期回転」と呼ばれます。同期回転の例は地球の月に限らず、木星のガリレオ衛星や冥王星の衛星カロンなど、多数の例が知られています。

太陽以外の天体の周りを公転する「太陽系外惑星」では、しばしば恒星のすぐ近くを数時間から数日の周期で公転する例が知られています。これらの惑星も恒星からの潮汐力を受けることで、同期回転をしているのではないかと考えられています。しかし、近くても数光年離れている太陽系外惑星の自転周期を測定することは簡単ではないため、同期回転していると推定されている例のほとんどは観測的に実証されていません。

特に、地球よりも大きな岩石主体の惑星である「スーパーアース」の同期回転の例は知られていませんでした。スーパーアースが恒星の近くを公転していれば同期回転の可能性を高めますが、それだけでは十分とは言えません。例えば、水星は長い間同期回転をしていると信じられていましたが、実際には2回公転する間に3回自転するという、公転周期と自転周期が2:3の共鳴関係にあることが判明しています。これは、潮汐力による自転周期の固定が1:1の同期回転以外の値でもあり得るために起きる現象です。従って、恒星の近くを公転しているスーパーアースが必ずしも同期回転をしているとは限らないことになります。

木星と似たタイプの惑星であるガスが主体の「ホットジュピター」とは異なり、同期回転しているとみられるスーパーアースは大気をほぼ失っていて、恒星からの放射や宇宙から飛来する宇宙線などが地表に直接降り注ぎ、岩石が大きな風化を受けていると推定されます。スーパーアースの岩石が風化している状況を知ることができれば、太陽系の中にある岩石主体の天体の風化度合いを知る手掛かりにもなるでしょう。従って、スーパーアースが同期回転をしているかどうかは、その惑星系における岩石の風化度合いを決定する大きな指標となる訳ですが、同期回転の実例が見つかっていないために研究の妨げとなっているのです


■「LHS 3844 b」が同期回転をしている観測的証拠を発見

Lyu氏などの研究チームは、スーパーアースの1つ「LHS 3844 b」を対象にした研究を行いました。LHS 3844 bは多くの観測と研究が行われている太陽系外惑星の1つであり、IAU(国際天文学連合)が2022年に行った「太陽系外惑星命名キャンペーン2022」で「クアクア(Kua'kua)」という固有名が付けられています。

LHS 3844 bは、アメリカ航空宇宙局(NASA)が運用していた赤外線宇宙望遠鏡「スピッツァー」による観測データを分析した2019年の研究で、多くの性質が推定されています。例えば、昼の温度は770℃(1040K)なのに対し、夜はほぼ絶対零度(0K)であり、昼夜の温度差が1000℃もある極端な環境が示されました。昼夜にこれほどの温度差があり、特に夜側が低温であることから、LHS 3844 bには熱を伝達する大気が無く、かつ永久に昼夜が固定されている同期回転をしていることが示唆されます。しかし、2019年の時点ではあくまでも推定に留まっていました。

そこでLyu氏らは、大気が無いという前提でLHS 3844 bのデータを惑星モデルに当てはめ、同期回転をしている場合としていない場合とを比較する形で、実際の観測データと最も一致するモデルを探索しました。その結果、永久に昼夜が固定されている同期回転である場合が、観測データを最もよく説明できることが判明しました。この研究により、LHS 3844 bは観測的な証拠によって同期回転が証明された初のスーパーアースであることになります(※1)。


※1…LHS 3844 bが同期回転をしておらず、極めてゆっくりと自転している「疑似同期回転」をしている可能性もゼロではありません。しかし、仮にLHS 3844 bが公転周期と一致しない自転をしていたとしても、その速度は約211年で1回転(LHS 3844 bの公転周期は約0.46日であるため、約17万回公転するごとに1回の自転)よりも遅いと考えられることから、速やかに潮汐力で固定されます。他にも、岩石が主体の惑星は疑似同期回転をしないと推定する研究もあるため、そのような自転をしている可能性はかなり低いと考えられます


■LHS 3844 bが黒く熱いのは宇宙風化のせい

一方で、今回の研究結果からは新たな疑問も生じました。2019年の研究では、LHS 3844 bはかなり黒っぽい色をしており、恐らくは黒っぽい溶岩である玄武岩が表面を覆っていると考えられていました。しかし、恒星の熱を黒い玄武岩が吸収しても、LHS 3844 bの高い表面温度を説明することはできません。最も簡単な説明は、潮汐力によって内部が加熱されることです。

ところが、今回の研究ではLHS 3844 bの公転軌道の離心率(※2)が真円にかなり近い0.001未満であることも併せて示されました。公転軌道がこれほど真円に近いと、潮汐力による熱はほとんど生じません。この矛盾を回避する最も簡単な説明は、LHS 3844 b以外にも惑星があって、軌道を乱すことで潮汐力が発生している、というものです。これと似た状況は、木星のガリレオ衛星の1つである「イオ」で生じています。イオの公転軌道も真円に近く、かつ同期回転をしていますが、他のガリレオ衛星の重力によって軌道が乱され、潮汐力による加熱が生じています。

とはいえ、もっと可能性が高いシナリオもあります。LHS 3844 bには大気が無いため、太陽風や宇宙線と言った荷電粒子で生じる「宇宙風化」が強く進行します。すると、太陽系の水星や月のように岩石が黒っぽくなるため、熱をより吸収しやすくなります。LHS 3844 bが熱い理由を宇宙風化に求めるのは、実際には存在しないかもしれない未発見の惑星を仮定するよりも妥当なシナリオと言えるでしょう。Lyu氏らも、宇宙風化が有力な候補であり、潮汐力による加熱の可能性はあまり高くないと考えています。

LHS 3844 bで進行した宇宙風化で、どのような物質が生じているのかはまだ分かりません。黒色の主な原因は水星の場合は黒鉛、月の場合は金属鉄ですが、現状の観測データではどちらの物質もあり得るため、特定ができません。候補を絞り込むにはLHS 3844 bの追加観測が必要となります。その結果として表面の物質のデータだけでなく公転軌道のより詳細なデータが得られれば、今のところ表面温度を説明できる候補として残っている未発見の惑星説を排除することもできるでしょう。

※2…公転軌道が真円からどの程度離れているのかを示す値が軌道離心率です。0は真円、0以上1未満は楕円形で、1未満なら軌道は閉じています。1に等しいと放物線、1より大きければ双曲線となって軌道が閉じなくなります


Source
Xintong Lyu, et al. “Super-Earth LHS3844b is Tidally Locked”.(The Astrophysical Journal)

2024年4月16日
sorae 宇宙へのポータルサイトより

太陽系外惑星「TOI-270 d」

Posted by moonrainbow on 26.2024 太陽系外惑星   0 comments   0 trackback
海で覆われている可能性のある惑星を発見か…地球から約73光年の距離(海外)

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ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡のイメージ。

ガーディアンが報じたところによると、表面が海で覆われている可能性のある惑星が観測されたという

ケンブリッジ大学の研究チームはNASAのジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡を使って観測を行った。

しかし、カナダの研究者グループは、この惑星は液体の水を持つには温度が高すぎると異議を唱えている。

深い海で覆われている可能性のある海王星型惑星が観測されたとガーディアンが報じている。

ケンブリッジ大学の研究チームによると、太陽系から約73光年離れた「TOI-270 d」という太陽系外惑星で、水蒸気に加え、二酸化炭素とメタンの化学的痕跡が発見されたという。

チームはアメリカ航空宇宙局(NASA)のジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡でこの惑星を観測した。NASAによると、この惑星の半径は地球の2倍で、質量は地球4.78個分だという。

研究を率いたケンブリッジ大学の天体物理学教授、ニク・マドゥスダン(Nikku Madhusudhan)は、「海は摂氏100度以上になっている可能性がある」とガーディアンに語り、高い大気圧があれば、海はまだ液体である可能性があると付け加えた。

しかし「居住可能かどうかは不明」だという。

この惑星は「潮汐ロック」がかかっており、片方は常に暗闇の中にあり、もう片方は常に恒星に面しているという。

「昼側の海は非常に熱いだろう。夜側は居住可能な状態になる可能性がある」とマドゥスダンは述べた。

液体の海があるということは、居住可能な状態となるための望ましい前提だと、マドゥスダンらは『Astronomy & Astrophysics』に掲載された論文で述べている。

論文では、TOI-270 dにはアンモニアが含まれていないことにも言及しており、これは水素が豊富な大気の下では「全体が海洋のハイセアン惑星だという予測と一致する」 という。

しかし、同じくTOI-270 dを観測したカナダの研究者グループは、ケンブリッジ大学のチームの主張に異議を唱えている。

彼らも惑星の大気中に同じ化学物質を検出したが、研究者の1人はガーディアンに対し、「水が液体であるには温度が高すぎる」と考えていると語った


2024年3月22日
BUSINESS INSIDER JAPANより

太陽系外惑星「TOI-715 b」

Posted by moonrainbow on 13.2024 太陽系外惑星   0 comments   0 trackback
“保守的な”ハビタブルゾーンを公転する太陽系外惑星を発見 直径は地球の約1.55倍

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保守的なハビタブルゾーンに位置するとみられる太陽系外惑星「TOI-715 b」(右)の想像図

バーミンガム大学のGeorgina Dransfieldさんを筆頭とする研究チームは、「とびうお座(飛魚座)」の方向約137光年先の恒星「TOI-715」を公転する太陽系外惑星を発見したとする研究成果を発表しました。この系外惑星はTOI-715のハビタブルゾーン内にあるとみられており、「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope: JWST)」などによる追加観測に期待が寄せられています

研究チームが発見を報告した系外惑星は「TOI-715 b」と呼ばれています。直径は地球の約1.55倍で、主星であるTOI-715を約19.29日周期で公転しているとされています。TOI-715は太陽と比べて直径は約0.24倍・質量は約0.22倍、表面温度は約2800℃(約3075ケルビン)のM型星です。TOI-715 bはトランジット法を利用して系外惑星を捜索しているアメリカ航空宇宙局(NASA)の系外惑星探査衛星「TESS(テス)」の観測データから見つかり、チリのセロ・パチョンにあるジェミニ天文台の「ジェミニ南望遠鏡」など地上の望遠鏡による観測で確認されました。

研究チームによると、TOI-715 bは恒星の周囲に広がるハビタブルゾーンの中でも条件がより厳しい“保守的なハビタブルゾーン”(conservative habitable zone、惑星の歴史の大半の期間を通して表面に液体の水が存在し得る領域)に位置していて、推定される表面の平衡温度(※)は約マイナス39℃(約234ケルビン)です。TESSの観測によって保守的なハビタブルゾーン内の系外惑星が見つかったのはTOI-715 bが初めてだとされています。

※…大気の存在を考慮せず、主星から受け取るエネルギーと惑星から放射されるエネルギーだけを考慮した温度。たとえば地球の平衡温度は約マイナス18℃ですが、温室効果によって平均気温は約14℃に保たれています


また、TOI-715 bとは別の系外惑星が存在する可能性も研究チームは指摘しています。2つ目の系外惑星候補は直径が地球の約1.07倍で、TOI-715を約25.61日周期で公転している可能性があります。仮にこの惑星が実在する場合、公転軌道はTOI-715のハビタブルゾーン外縁のすぐ内側に位置することから、TESSの観測で発見されたハビタブルゾーン内の最小の惑星となるかもしれないといいます。

ただ、TOI-715 bは質量の値を含む詳しい性質がまだわかっておらず、地球のような岩石惑星だけでなく、表面を厚い水の層に覆われた海洋惑星の可能性も考えられるようです。質量を知るための視線速度法による詳細な観測や、ウェッブ宇宙望遠鏡による(存在するかもしれない)大気の透過スペクトルの観測を通して、より詳しい性質が明らかにされることが期待されています。

研究チームの成果をまとめた論文はMonthly Notices of the Royal Astronomical Societyに掲載されています。

■トランジット法・視線速度法・透過スペクトル
系外惑星の観測では「トランジット法」と「視線速度法(ドップラーシフト法)」という2つの手法が主に用いられています。

「トランジット法」とは、系外惑星が主星(恒星)の手前を横切る「トランジット(transit)」を起こした際に生じる主星の明るさのわずかな変化をもとに、系外惑星を間接的に検出する手法です。

繰り返し起きるトランジットを観測することで、その周期から系外惑星の公転周期を知ることができます。また、トランジット時の主星の光度曲線(時間の経過にあわせて変化する天体の光度を示した曲線)をもとに、系外惑星の直径や大気の有無といった情報を得ることも可能です。

もう一つの「視線速度法」とは、系外惑星の公転にともなって円を描くようにわずかに揺さぶられる主星の動きをもとに、系外惑星を間接的に検出する手法です。

惑星の公転にともなって主星が揺れ動くと、光の色は主星が地球に近付くように動く時は青っぽく、遠ざかるように動く時は赤っぽくといったように、周期的に変化します。こうした主星の色の変化は天体のスペクトル(波長ごとの電磁波の強さ)を得る分光観測を行うことで検出されています。視線速度法の観測データからは系外惑星の公転周期や最小質量を求めることができます。

また、系外惑星がトランジットを起こしている時の主星の光には、系外惑星の大気(存在する場合)を通過してきた光もわずかに含まれています。惑星の大気を通過してから届いた主星のスペクトルは「透過スペクトル」と呼ばれていて、系外惑星の大気に含まれる物質が特定の波長の電磁波を吸収したことで生じる暗い線「吸収線」が現れます。透過スペクトルを通常のスペクトルと比較すればどのような吸収線が現れているのかがわかるので、系外惑星の大気組成を調べることができます


Source
NASA - Discovery Alert: A ‘Super-Earth’ in the Habitable Zone

2024年2月8日
sorae 宇宙へのポータルサイトより

97光年先に「水の太陽系外惑星GJ 9827d」発見

Posted by moonrainbow on 04.2024 太陽系外惑星   0 comments   0 trackback
わずか97光年先に「水の惑星」発見、地球型惑星探査に画期的な一歩

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太陽系外惑星GJ 9827dの想像図。地球から97光年の距離にある赤色矮星GJ 9827を公転している(NASA, ESA, Leah Hustak (STScI), Ralf Crawford (STScI))

60億年前に形成された太陽系外惑星を取り巻いている、水を豊富に含む大気をハッブル宇宙望遠鏡(HST)で検出したとする研究結果が発表された。この系外惑星は、太陽系からわずか97光年の距離にある

米航空宇宙局(NASA)によると、この系外惑星「GJ 9827d」は、直径が地球の約2倍で、太陽系の海王星と金星の両方と共通点がある。大気中で水蒸気が検出された系外惑星としては、これまでで最も小さい

■画期的な出来事

うお座の方向にあるGJ 9827dでの水の発見は、画期的な出来事だ。今回の研究結果を発表した天文学者チームの1人で、独マックスプランク天文学研究所の太陽系外惑星大気物理学部門を統括するローラ・クライドバーグは、プレスリリースで「これにより、真の地球型惑星の特徴の解明に、かつてないほど近づくことになる」と述べている。今回の水蒸気の検出によって、銀河系内に存在する水が豊富な惑星に関する理解が飛躍的に前進するかもしれない。惑星に水があるかどうかは、生命存在の可能性を判断するうえで極めて重要な要素となると考えられるからだ。

研究チームの1人で、カナダ・モントリオール大学のトロティエ太陽系外惑星研究所(iREx)のビョルン・ベネッケは「水を豊富に含む大気を持つ惑星が太陽系外の恒星系に実際に存在する可能性があることを、大気内での検出を通じて直接的に証明できるのは、今回が初めてだろう」と指摘している。「これは、岩石惑星の大気の保有率と多様性の解明に向けた重要な一歩だ」。今回の研究結果をまとめた論文は、The Astrophysical Journal Lettersに掲載された


■高温多湿の惑星

GJ 9827dは主星の近くに位置しているため、金星と同じくらい高温で、かつ多湿の惑星である可能性がある。だが、惑星大気の主成分が水なのか、それとも水素を多く含む希薄な大気なのかは、まだ判断がついていない。GJ 9827dに関して問題となるのは、その年齢と主星との近さだ。形成されてから60億年が経過しているため、主星からの強力な放射のせいで、当初から存在していた水素の大半を失っているはずだ。「比較的小型の惑星を調査していると、ある時点で惑星上から水素がなくなり、二酸化炭素を主成分とする、金星により近い大気を持つようになる転換期があるに違いない」とベネッケは説明している

半分が水で半分が岩石の惑星である可能性も

■半分が水で半分が岩石

あるいは、別の可能性もある。GJ 9827dは、水蒸気を含んだ、水素に富むエンベロープ(水素とヘリウムからなる外層ガス状領域)をいまだに保持している、ミニネプチューン(スーパーアースより大きく、海王星型惑星より小さい系外惑星)の可能性があると考えられる。もう1つの可能性としては、木星の衛星エウロパの気温を高くしたような天体かもしれない。エウロパの氷殻の下には地球の2倍の水が存在している。「GJ 9827dは、半分が水で半分が岩石の惑星かもしれない」とベネッケは指摘する。「小さな岩石質の本体の上部には、大量の水蒸気があるだろう」。もしGJ 9827dに水を豊富に含む大気が残っているとすれば、主星から遠く離れた場所で形成された後に、主星の近くまで移動したに違いない。

研究チームは最近、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)によるGJ 9827dの観測を実施したため、間もなくさらに多くのことが明らかになる見通しだ。クライドバーグは「この観測データによって何が明らかになるのかをこの目で確認するのがとても待ち遠しい」と話している。「これで水の惑星の問題をきっぱりと解決できればいいのだが」


2024年1月31日
Forbes JAPANより

太陽系外惑星「HD 63433 d」

Posted by moonrainbow on 23.2024 太陽系外惑星   0 comments   0 trackback
太陽系外惑星「HD 63433 d」の暮れない昼は1200℃以上の灼熱の世界か

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2つの太陽系外惑星が見つかっている「ケプラー10」星系のイメージ図。今回発見された「HD 63433 d」は、「ケプラー10 b」(この図では恒星の手前を横切る影として描かれている)と同様に恒星のすぐ近くを公転しているとみられている

フロリダ大学のBenjamin Capistrantさんを筆頭とする研究チームは、「ふたご座(双子座)」の方向約73光年先の恒星「HD 63433」を公転する3個目の太陽系外惑星を発見したことを報告しました。研究チームの成果をまとめた論文はThe Astronomical Journalに掲載されています

HD 63433は太陽よりも少しだけ小さく(太陽と比較して質量は約0.990倍、直径は約0.912倍)、年齢は約4億1400万年とみられる若い恒星です。この星の周囲ではこれまでに直径が地球の2倍程度の系外惑星「HD 63433 b」と「HD 63433 c」が見つかっていました(地球と比較した直径はHD 63433 bが約2.112倍、HD 63433 cが約2.521倍)。

今回研究チームが発見した惑星は「HD 63433 d」と呼ばれています。研究チームによると、HD 63433 dの直径は地球の約1.073倍……つまり地球とほぼ同じサイズで、主星のHD 63433から約0.0503天文単位(※)離れた軌道を約4.209日周期で公転しています。また、主星のすぐ近くを公転していることから、HD 63433 dは主星の潮汐力によって公転と自転の周期が同期した「潮汐ロック(潮汐固定)」の状態になっていると考えられています。なお、研究チームはアメリカ航空宇宙局(NASA)の系外惑星探査衛星「TESS(テス)」の観測データからHD 63433 dを発見しました。

※…1天文単位(au)は約1億5000万km、太陽から地球までの平均距離に由来。0.0503天文単位は約755万km、太陽から水星までの平均距離の約0.13倍。

太陽系から100光年と離れていない地球サイズの系外惑星となれば、どうしても気になるのが生命の居住可能性です。しかし、主星までの距離からすでにピンときている人もいるかと思いますが、潮汐ロックの下で暮れない昼が続くHD 63433 dの昼側は表面温度が約1257℃にまで達すると推定されており、溶岩に覆われた半球になっている可能性もあるようです。

とはいえ、地球とほぼ同じサイズ、形成されてから約4億年という若さ、そして太陽系からの近さという特徴を併せ持つHD 63433 dは、研究者の注目を集める系外惑星となっています。研究チームは論文冒頭で「惑星の形成と進化に関する有力な理論を制約する上で、若い地球のような世界は重要な実験台です」と述べており、今後の観測で今回の研究成果が検証されるとともに、存在するかもしれないHD 63433 dの大気とその損失に関する情報がもたらされるかもしれないと期待が寄せられています



Source
NASA - Discovery Alert: Earth-sized Planet Has a ‘Lava Hemisphere’
Capistrant et al. - TESS Hunt for Young and Maturing Exoplanets (THYME). XI. An Earth-sized Planet Orbiting a Nearby, Solar-like Host in the 400 Myr Ursa Major Moving Group (The Astronomical Journal)

2024年1月18日
sorae 宇宙へのポータルサイトより
 

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