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クエーサーの中心の超大質量ブラックホールが光速で回転

Posted by moonrainbow on 15.2019 ブラック・ホール   0 comments   0 trackback
超高速で回転する、クエーサー中心のブラックホール

クエーサーの重力レンズ像
クエーサーの重力レンズ像の画像
チャンドラがとらえたクエーサーの重力レンズ像。各画像の左下は天体名(提供:NASA/CXC/Univ. of Oklahoma/X. Dai et al.)

X線天文衛星「チャンドラ」による観測で、クエーサーの中心に存在する超大質量ブラックホールが光速に近い速さで回転していることを示す証拠がとらえられました

米・オクラホマ大学のXinyu Daiさんたちの研究チームがNASAのX線天文衛星「チャンドラ」で、98億~109億光年の距離にある5つのクエーサーを観測しました。それぞれの中心には太陽質量の1.6億~5億倍という超大質量ブラックホールが存在しており、その自転速度を調べるのが観測の目的です

地球から見ると、これらのクエーサーの手前には別の銀河が存在しており、銀河の質量が作り出す重力レンズ効果によって各クエーサーの像は複数に分かれて観測されます。今回の観測ではさらに、銀河内の恒星によるマイクロ重力レンズ効果の影響もとらえることができており、そのおかげで、X線放射が狭い範囲から発生していることが明らかにされました

X線は、ブラックホールを取り巻く降着円盤の物質が回転しながらブラックホールへと落ち込んでいくときに高温となることによって放射されます。このときにブラックホールが自転していると、物質はブラックホールにより近い領域を周回するようになります。つまり、狭い領域からのX線放射は、超大質量ブラックホールが高速で自転していることを示唆するものです

観測データから、「アインシュタイン・クロス」と呼ばれる4つの重力レンズ像で知られる、みずがめ座方向のクエーサー「Q2237」では、中心ブラックホールはほぼ光速で自転していることが明らかにされました。また他の4つについても、光速の約50%で自転していることが示されました。こうした高速自転は、X線スペクトルに見られる特徴からも確かめられています

超大質量ブラックホールがこれほど高速自転している理由について、研究チームでは、ブラックホールと同じ向き、同じ角度で回転する降着円盤から数十億年以上にわたって物質が供給され続けることで、ブラックホールが成長してきたことを可能性として挙げています

A Quick Look at Lensed Quasars


研究の紹介動画「A Quick Look at Lensed Quasars」(提供:Chandra X-ray Observatory)

2019年7月9日
AstroArtsより
 

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