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ハッブル宇宙望遠鏡が検出したガンマ線バーストの異常

Posted by moonrainbow on 26.2020 宇宙   0 comments   0 trackback
原因は中性子星合体で誕生したマグネターか

ガンマ線バースト「GRB 200522A」の残光
2020年5月22日に検出されたガンマ線バースト「GRB 200522A」の残光(矢印)(Credit: NASA, ESA, W. Fong (Northwestern University), and T. Laskar(University of Bath, UK))

画像は地球から約54億光年彼方で検出されたショート(短時間)ガンマ線バースト「GRB 200522A」にともなう残光を「ハッブル」宇宙望遠鏡が撮影したものです。太陽が100億年の生涯をかけて生み出す以上のエネルギーを、ガンマ線バーストはたった0.5秒で解き放つといいます

「GRB 200522A」は米国航空宇宙局(NASA)のガンマ線観測衛星「ニール・ゲーレルス・スウィフト」によって最初に検出されました。検出後、ハッブル宇宙望遠鏡など複数の望遠鏡によって、爆発後の余波や背後にある銀河が追加観測されています。

ところが、ノースウェスタン大学のWen-fai Fong博士が率いる研究グループは、このガンマ線バーストの異常に気づきました。X線や電波での観測データと比較したところ、このガンマ線バーストが近赤外線の波長で予測よりも10倍以上の輝きを放っていたことを、ハッブル宇宙望遠鏡の観測データが示していたのです。

研究グループは、この観測結果を説明できるシナリオを複数検討しました。ショートガンマ線バーストは中性子星どうしの衝突・合体が原因で、多くのケースでは合体によってブラックホールが誕生すると予想されています。しかし今回のケースでは、中性子星が合体したのちに「マグネター」という非常に強力な磁場をもった中性子星が形成された可能性があると研究グループは考察しています。

磁場を帯びて高速で自転するマグネターがエネルギーを周囲に放出し、強力な増光現象を示したというのが、研究グループが導き出した「GRB 200522A」の物理的説明です。中性子星どうしの合体にともなう爆発現象は「キロノバ」と呼ばれていて、「新星(ノバ)」と呼ばれる恒星による増光を伴う爆発現象の1000倍の光を放ちます。

研究グループによると、ハッブルの観測結果が示す想定外の輝きがマグネターに由来するのであれば、爆発現象で噴出した物質が放つ電波を数年以内に検出できるといいます。電波観測を継続することで、ガンマ線バースト「GRB 200522A」がマグネターの誕生にともなう現象であるかどうかが明らかになるでしょう


Image Credit: NASA, ESA, W. Fong (Northwestern University), and T. Laskar(University of Bath, UK)

2020-11-16
Soraeより

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