ベテルギウス「大減光」の理由を解明か、最新の研究成果が発表される 2021-06-17松村武宏 【▲ 超大型望遠鏡(VLT)の観測装置「SPHERE」を使って撮影されたベテルギウス。左から2019年1月、2019年12月、2020年1月、2020年3月に撮影(Credit: ESO/M. Montargès et al.)】
こちらは、ヨーロッパ南天天文台(ESO)のパラナル天文台にある「超大型望遠鏡(VLT:Very Large Telescope)」の観測装置「SPHERE」を使って撮影された、オリオン座の赤色超巨星「ベテルギウス」です。左から順に2019年1月、2019年12月、2020年1月、2020年3月に撮影されたものですが、2019年12月から2020年3月にかけてのベテルギウスは一部が暗くなっていることがわかります。
ちなみに発表では今回の成果について、ベテルギウスの「大減光」が超新星爆発の初期兆候ではないことを示すものだとしています。研究グループは現在建設中の「欧州超大型望遠鏡(ELT:Extremely Large Telescope)」によってベテルギウスのより詳細な撮像が実現するとともに、直接撮像できる赤色超巨星の数が増えることで、赤色超巨星の謎の解明が進むことに期待を寄せています。