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「プロピオン酸アミド」が放つ電波が検出された

Posted by moonrainbow on 25.2021 科学   0 comments   0 trackback
星形成領域は大型有機分子の宝庫

「いて座B2」領域の一部
アルマ望遠鏡で観測した「いて座B2」領域の一部。等高線は13CH3CN(アセトニトリル)、カラースケールはプロピオン酸アミドの分布を示す。N1と示された位置に高温ガスが集まったホットコアが存在する(提供:Li et al. 2021, Copyright: AAS. Reproduced with permission)

天の川銀河の中心方向に位置する巨大な星形成領域「いて座B2」の観測データから、宇宙で検出されたペプチドに似た分子としては最大となる「プロピオン酸アミド」が放つ電波が検出された

これまでに約240種類の分子が宇宙から検出されているが、そのうちでペプチド(複数のアミノ酸が結合し特定の構造を持つ分子)やタンパク質(約50個以上のアミノ酸が結合したペプチド)に類似した分子は、わずか4種類しか見つかっていない。ペプチドやタンパク質といった高分子は生命の存在や活動と大きく関係しており、これらを検出することは地球生命の起源などを考えるうえで重要となる。

中国・上海天文台のJuan Liさんたちの国際研究チームは、天の川銀河の中心方向に位置する巨大な星形成領域「いて座B2」をアルマ望遠鏡で観測したデータから、これまでに宇宙から検出されたペプチドに似た分子としては最大となる「プロピオン酸アミド(C2H5CONH2)」が放つ電波を検出した。

いて座B2は複雑な有機分子を研究する上で最良の領域の一つであることが知られており、これまでに多くの生命の材料物質となる有機分子が検出されてきた。一方で同領域には非常に多くの分子が存在するため、周波数分解能の低い電波望遠鏡で観測すると複数の分子からの電波が混信してしまい、新しい分子の同定は非常に難しかった。今回の検出は、周波数分解能が高いというアルマ望遠鏡の性能を活かしたものだ。

比較的大きなペプチド分子の存在は、この領域の星間化学が非常に複雑で、かつ大規模な星形成の過程で小さな分子からより大きな分子が成長する可能性を示している。「オリオンKL」のような大規模な星形成領域でもプロピオン酸アミドが存在する可能性が予想され、今後のアルマ望遠鏡による観測が期待される


2021年10月21日
AstroArtsより

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