こ、これは!火星の地表にスパゲッティ状の物体を発見
火星にスパゲッティ?
image credit:NASA/JPL-Caltech
2021年に火星に送り込まれた、NASAの火星探査車「パーシビアランス」が奇妙な物体をとらえた。
スパゲッティのような、絡まった毛糸のようなひも状のものが、パーシビアランスの前方に設置された危機回避用カメラに映っていた。
火星の表面に落ちていた謎のスパゲッティ状の物体 この奇妙なもつれた紐のような物体は、7月12日、NASAの火星探査車「パーシビアランス」が撮影したものだ。
何かの生命体の残骸なのだろうか?それとも火星人の食事?火星的スパゲッティ?形状が形状だけに、あらゆる想像力が総動員されてしまう。

NASA / JPL-Caltech / image credit:
パーシビアランスの着陸で飛び散った残骸である可能性 でもいったいこれは何なのだろう?可能性が高いのは、パーシビアランスが着陸した際に飛び散った残骸だろう。
パーシビアランスは火星のジェゼロクレーターを探査するため、2020年7月30日に打ち上げられ、2021年2月18日に到着が確認された。
パーサヴィアランスには、7つの新しい科学機器を搭載されており、合計19台のカメラと2つのマイクで、火星をくまなく調査している。
火星で着陸装置の残骸が発見されたのは、今回が初めてではない。例えば、6月には岩に挟まった銀色のサーマルブランケット(断熱材)が見つかっている。

岩に挟まったサーマルブランケット / image credit:NASA / JPL-Caltech
パーシビアランスの火星着陸は過酷な物だった それというのも、火星への着陸が想像以上に過酷でドラマチックなものだったからだ。
2021年2月、バックシェルに格納された状態で火星大気圏に突入したパーシビアランスは、超音速パラシュートと降下ステージで減速。降下ステージからスカイクレーンで吊られながら、無事に着陸した。
だが役割を終えたバックシェルやパラシュートはそのまま投棄され、時速125キロで火星に激突した。

着陸時に投棄したバックシェルとパラシュート / image credit:NASA / JPL-Caltech
降下ステージもまた、遠くへと飛び去り墜落。クラッシュして煙を上げる様子も撮影されている。こうした画像を見れば衝撃で破片が周囲に散乱していたとしてもおかしくないことがわかる。
なお今回の物体は、車輪やロボットアームとの比較から、その大きさを推測することができる。もしもスパゲッティだとすれば、結構満足できそうな量だ。

2022年7月12日の画像に映るスパゲッティのような物体。車輪とロボットアームの先端から推測すると、フォークに巻けばかなりの量になるだろうことがわかる/NASA/JPL-Caltech
NASAに鑑定を依頼中 パーシビアランスが調査している岩石は、重要なサンプル収集地点にある。それはジェゼロクレーター内にあるかつての川の三角州で、古代の微生物の痕跡が存在するかもしれない場所なのだ。
火星の生物といえば、タコのような姿をしているとされたこともあったが、もしかしてこの糸のようにもつれた物体がそうなのかもしれない。
その正体を特定するべく、この画像はNASAに送付され、鑑定が依頼されているとのことだ。
2022年07月20日
カラパイアより