暗黒物質からなる「暗黒銀河」輝く星を持たずに暗黒物質(ダークマター)からなる銀河「暗黒銀河(Dark galaxy)」が存在しているかも知れません。
仮想上の天体ですが、ガスや塵も含むと考えられています。下記にその候補を紹介しますが、暗黒銀河の存在は今も確認されていません。

おたまじゃくし銀河(UGC 10214)
銀河(UGC 10214)は激しく歪んだ形をし、相互作用している相手に向かって物質が流れだしている様に見えますが、相手の銀河は見当たりません。
おたまじゃくし銀河「UGC10214」と呼ばれる銀河は、あたかも別の銀河と相互作用し、相手の銀河に向かって物質が流れだしている様に見えます。しかし、流れの先には何も見えない為に、そこには「暗黒銀河」があるのではないかと推測されています。
又、重力レンズ効果を受けたクエーサーMG2016+112をX線観測する事により、その手前に可視光で見えなかった巨大な重力源の存在が発見されました。UGC10214の場合のような、暗黒銀河から成る銀河団なのかも知れません。あるいは、銀河団の質量の70~80%は目に見えない暗黒物質からできている事から、その存在が予言されてきた「暗黒物質だけからなる銀河団」なのかも知れません。
重力レンズ効果によっていくつかの暗黒銀河団候補がみつかっています。宇宙誕生後、初期の段階には暗黒銀河団が多数存在したかもしれないと推測されていて、重力レンズ効果はこのような暗黒銀河、暗黒銀河団を探査する方法としても注目されています。
The Tadpole Galaxy (UGC 10214) UGC 10214 Tadpole Galaxy