カナダ企業が「宇宙エレベーター(ThothX Tower)」の特許取得

カナダ企業Thoth Technologyが公表した、高さ20キロの「宇宙エレベーター」のデザイン画(2015年8月17日提供)。AFP/20km Space Tower/THOTHX.COM
カナダ企業「Thoth Technology」が、宇宙飛行士が軌道の途中まで乗っていけるほど高い、超高層タワー「ThothX Tower」の建設を計画しています。
完成すれば、このタワーはアラブ首長国連邦(UAE)のドバイ(Dubai)にある、現在世界で最も高い超高層ビル「ブルジュ・ハリファ(Burj Khalifa、高さ830メートル)」の20倍の高さになるという事です。
「宇宙エレベーター」は、ロシアの科学者コンスタンチン・ツィオルコフスキー(Konstantin Tsiolkovsky)が1895年にフランスの首都パリ(Paris)のエッフェル塔(the Eiffel Tower)を見て最初に着想。しかし、技術的な課題がネックとなり、1世紀以上、概念的な段階にとどまっていました。
カナダのオンタリオ(Ontario)州ペンブローク(Pembroke)に本拠を置く宇宙・防衛企業Thoth Technologyが2015年8月、規模は小さいが格段に低コストの宇宙旅行を可能にする「宇宙エレベーター」で米国特許を取得しました。
同社は、高さ20キロのタワーを想定。与圧されたユニットを積み重ねて建設し、屋上に「物資や機器の打ち上げや観光、観測、科学的研究や通信」用のデッキを設置するとしています。
物資や機器をエレベーターに載せて地球に近い宇宙空間まで運ぶことで大気抵抗はほぼなくなり、成層圏から宇宙に打ち上げれば燃料も少なくて済むということです。同社は、宇宙飛行の費用を3分の1削減できるとみています。
2015年08月18日
AFPより