ブラックホールの謎

Posted by moonrainbow on 22.2016 ブラック・ホール   0 comments   0 trackback
ブラックホールに関する目がくらむような10の秘密

ブラックホール

ブラックホールは1783年、ジョン・ミッチェルによって初めて理論化されました。現代的な理論は、1915年にカール・シュヴァルツシルトがアインシュタイン方程式を特殊解として導いたことから始まっており、その存在が実際に確認されたのは1971年のことであす。それ以来、この謎めいた領域について研究者は熱い視線を注いできました

 最近、重力波が観測できたというニュースが話題となっていますが、これによりブラックホールの秘密がさらに解き明かされることとなるでしょう。ここでは、これまでの研究により推測されている、ブラックホールに関する10の事柄を見ていきます。

10. ブラックホールは3種が存在する

ブラックホール1

 第一の種類は、恒星ブラックホール(上画像)といい、3種の中では最小です。太陽よりも大きな恒星が崩壊を続けることで形成されます。小さいが驚くほど高密度です。例えるなら、太陽の3倍の質量を持つものが、地球の1都市の大きさに圧縮されるようなものです。私たちが住む銀河には、数億個もの恒星ブラックホールがあると考えらえています。

 最も大きなブラックホールは、超大質量ブラックホールと呼ばれます。その形成メカニズムは不明です。半径が太陽とほぼ同じであるにもかかわらず、質量はその数10億倍です。天の川などの銀河の中心にあると考えられています。

 最後の種類が中間質量ブラックホールで、文字通り中型のブラックホールです。星団の恒星が連鎖反応的な崩壊を起こすことで形成されると考えられています。2014年になってようやくその存在が確認されたのです。

9. その姿は?

ブラックホール2

 ブラックホールを観測することはできません。あまりにも強い重力ゆえに、光ですらも事象の地平面と呼ばれる境界から逃れられないからです。しかしブラックホールに落下するガスは熱せられ輝くために、これを観測することはできます。もしブラックホールを見れるほどの望遠鏡を覗き込めば、中央に黒い穴の空いた回転する円盤のようなものが見えるはずです。

8. ブラックホールの衝突

The Sound of Two Black Holes Colliding



 2015年9月14日、レーザー干渉重力波天文台(LIGO)の検出器が、宇宙から小さなチャープ信号を検出しました。その正体は、13億年前に10億光年先で発生した2つのブラックホールの衝突でした。それぞれのブラックホールの質量は太陽の29倍および36倍です。衝突の直前、2つのブラックホールは互いに旋回し合い、5分の1秒のうちに太陽の62倍の質量を持つ単一のブラックホールが誕生したのです。合体するとき、質量の一部はエネルギーに変換され、重力波として放出されました。重力波はアインシュタインが理論化したもので、時空に干渉して、重力の波紋を作り出す。問題は重力波を検出する方法がなく、それが本当に存在するのか確認できなかったことです。

 この発見は大きな科学的ブレークスルーと賞賛され、スティーブン・ホーキングなどは宇宙の認識を変える重要な科学的瞬間と評しています。

7. 周囲の時間はゆっくり流れる

BLACK HOLES :why time slows down?



 映画『インターステラー』をご覧になった方なら、ブラックホールに近づくとどうなるかご存じでしょう。そう、時間の流れが遅くなるのです。一つ間違っていることがあるとすれば、時間の歪みはそれほど極端ではないということです。

 時間の歪みは重力によって引き起こされます。重力が強ければ、時間もゆっくりになります。またゆっくりになるどころか、事象の地平面を越えれば止まってしまいます。

6. 中央には何があるのか?

ブラックホール3

 ブラックホールのど真ん中には特異点と呼ばれる時空の屈曲があると考えられています。特異点に接近するにつれ、物質のほとんどが潰され、非常に小さく高密度の空間に押し込められます。事実、特異点において、物質は次元すら存在しない点にまで潰されるのです。また特異点は、物質を取り込み無限に成長します。しかしブラックホールの内側を観測することができないため、あくまで理論上のもので、その存在を疑う物理学者もいます。

5. 最も近いブラックホール

Is It Possible To Travel To The Nearest Black Hole?



 検出が難しいことから、最も近いブラックホールの位置を正確に特定することはできません。当初、最寄りのブラックホールは天の川の中心にあると考えられてきました。しかし現在ではおよそ3,000光年離れたいっかくじゅう座のV616 Mon(A0620-00)が最も近いブラックホールと考えられています。

4. エネルギー源

ブラックホール4

 初期においては、事象の地平面を越えればそこから逃れることは不可能であるため、ブラックホールはエネルギーを吸収するばかりだと考えられていました。しかし1970年代、スティーブン・ホーキングは、ブラックホールが事象の地平面周囲にエネルギーを放出することを証明しました。これをホーキング放射といい、真空の量子的ゆらぎによって起きます。

 こうなると、その力を利用することはできないかという疑問が浮かび上がります。1983年、ある物理学チームは事象の地平面付近にエネルギー収集装置を落として、単純にそれを引き上げることができると提唱しました。これは綱とバケツで井戸から水を汲むのと似ています。もちろん事象の地平面に引き込まれないだけの頑丈なバケツと綱が必要になります。また別の方法としては、”弦”を突き刺せば、ホーキング放射が流れ出るというものもあります。丁度、ガス灯の芯からオイルが滲み出すような感じです。

3. 人工的に作ることは可能か?

Neil deGrasse Tyson on Creating Mini Black Holes on Earth



 言うまでもなく、ブラックホールは危険極まりなく、地球上でそんなものを作りたい者などいません。しかし、理論的には、無害な極小のブラックホールを作ることはできるようです。2014年、ホーキング放射を利用して、研究者らがブラックホールを再現しそうになったことがあります。しかし現段階では、まだ作成に成功した例はないのです。

2. 長い時間をかけて蒸発

How Do Black Holes Evaporate?



 ホーキング放射の面白いところは、これがブラックホールを蒸発させてしまうことです。量子力学によれば、常に仮想粒子が生成しては、消滅しています。これが生成されると、粒子と反粒子が結合し、再び消えてしまいます。しかし事象の地平面付近で2つの粒子が生成されると、結合して打ち消し合わなくなります。代わりに、片方がブラックホールに落ちて、片方は宇宙に放出されるのです。逃げ出した粒子は長い時間のうちにブラックホールを弱らせます。すなわち形あるものがいずれ滅ぶように、ブラックホールもまた滅ぶのです。

1. ブラックホールに落ちたらどうなるか?

ブラックホール5

 もし地球ほどの大きさを持ったブラックホールに人間が飛び込んだらどうなるのか?あなたの体はチューブから押し出された歯磨き粉のようになってしまうでしょう。

 人体は引き伸ばされ、イギリスの宇宙物理学者マーティン・リースの言を借りれば、”スパゲッティ化”されるのです。最終的に原子よりも小さな粒子となり、ブラックホールに落ちていきます。幸いなのは、あまりの高速さに何が起こったのか分からないまま飲み込まれ、無になるといったところかも知れません。

 しかし例えば太陽系ほどもあるもっと大型のブラックホールに飛び込んだ場合、体はそのままの姿を保てるかもしれません。

 仮にブラックホールの中で生きていられるとすれば、時空の屈曲が見え、ブラックホールへ吸い込まれたあらゆるものの姿を目にすることになります。と同時に、これから落ちようとするあらゆるものの姿をも目にできます。つまりビッグバンから時間の終わりまで、宇宙の全歴史を同時に見ることになるのです。

toptenzより

2016年02月20日
カラパイアより






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