「熱核推進」で火星へ

Posted by moonrainbow on 04.2016 火星   0 comments   0 trackback
核燃料を用いた火星への有人飛行が実現間近(NASA)

熱核推進

「私たちは火星への旅の最中にいて、多くの人がそのことを信じています。火星到達には、熱核推進がもっとも効果的な形式になるでしょう」 

 NASA長官で、元宇宙飛行士のチャールズ・ボールデン氏は、2016年3月、アメリカ議会へのスピーチでこう発言しました。核を用いた有人火星飛行は、実現の数歩手前まで来ているという事です


The Path to Mars: Boeing Leading Charge in Deep Space Mission



 熱核推進とは、文字どおり核分裂時に発する熱を利用した技術です。ロケット内に核分裂炉を取り付け、核分裂により直接推進剤を加熱しノズルから噴出します。これにより地球の重力を脱出するに十分な推進力を得ることができます。このアイデア自体は比較的シンプルで、水蒸気を用いた現在のロケットの発電装置に使われているものと似ています

熱核推進1

 熱核推進ロケットは、従来の化学燃料を用いたロケットよりも速度が速いのです。また、他にも大きな利点があります。軽いのです。既存のロケットの推進方法に比べ、約半分ほどの重量しか必要としません。重力が大きな課題になるロケットにとって、軽いというのはとても大切な要素です。これによって今まで考えられなかった様々な演習や実験が可能になります

熱核推進2

 既に火星への宇宙飛行は計画段階に入っており、NASAは2033年までに有人火星飛行を実現しようとしています。また、NASAによると、ロシアでも2018年を目標に熱核エンジンをテストする計画を立てているという事です

熱核推進3

 ロシアは300億円以上の資金をかけ、熱核推進ロケットを開発しています。理論上、6週間で火星への到達が可能だとロシアは考えています。現段階の技術では18ヶ月かかるから、もしかするとロシアが火星に到達する最初の国になるかもしれません

 熱核推進ロケットは、核燃料を直接推進剤に使用するわけではなく、ロケット発射のための補助的な役割を担う形になります。とは言え、核の力を利用する以上、慎重な運用が求められます。安全上の懸念をぬぐえないのは確かです

 それでも人類は本格的に火星探査の道を歩み始めています

Nasa wants to use nuclear rockets to get to Mars: Space agency claims the technique is 'most effective way' of reaching red planet・translated

2016年03月23日
カラパイアより

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