宇宙の1日とは?

Posted by moonrainbow on 21.2016 宇宙への旅   2 comments   0 trackback
宇宙の1日はどうやって決める

宇宙の1日

皆さんは映画「オデッセイ」をご覧になったでしょうか。火星に置き去りにされてしまったワトニー宇宙飛行士を描いたこの映画では、1日を「ソル」と呼んでいます。この「ソル」は地球上の1日とは違うので、わざと区別しているのです

そもそも1日というのは、地球上に昼と夜があり、地球の自転によって一定の間隔でそれが繰り返されるのを時間の単位としたものです。地球上にいる人以外には関係のないことです。

しかし、人間が宇宙で生活するためには1日を決めないと不便です。実際にはどうしているのでしょうか。

※後半には映画「オデッセイ」のネタバレを含んでいます。

宇宙ステーションは「協定世界時」

宇宙の1日1

国際宇宙ステーション(ISS)は、地球を約90分で1周します。ということは90分ごとに地球の昼側と夜側を通ることになるので、見かけの1日は90分です。でも、そんなに短い時間で寝起きするようには、人間はできていません。そこでISSの宇宙飛行士は地上と同じように、24時間周期で寝起きしています。今から夜だ、と決めたらISSの中を暗くして寝るのです。ISSには窓は少ないので、シャッターを閉めて照明を消せば真っ暗ですから。

問題は、宇宙飛行士の時計をどう合わせるかです。外の明るさとは関係なく寝起きするのでいつ起きていつ寝ても構いませんが、ISSは地上の大勢の管制スタッフに支えられています。彼らは宇宙飛行士の寝起きに合わせて仕事をしないといけませんが、ISSの参加国はそれぞれに管制センターを置いているので、どこかひとつに合わせても他には合いません。

正解は協定世界時(UTC)。いわゆるグリニッジ標準時です(正確には違いますが)からイギリスの時間ということになります。UTCならヒューストンで6時間(夏時間なら5時間)、モスクワで3時間の時差ということで、間を取ったのでしょう。もっとも、日本は9時間の時差がありますからちょっと大変ですが…

火星では「ソル」になる?

宇宙の1日2

映画「オデッセイ」には1日の単位として「ソル」が出てきます。「ソル」は日本語では「太陽日」と言い、その惑星から見て太陽が1周する期間を意味します。つまり私達が普段「1日」と言っているのは「地球の1太陽日」のことです。

火星では太陽は、およそ24時間40分で1周するように見えます。だとすると、もし火星にいる宇宙飛行士が地球上と同じように24時間周期で寝起きすると、毎日40分ずつ日の出や日の入りが遅くなってしまいます。地球のように昼夜がある天体上で昼夜がだんだんずれていくのは、あまり効率が良くありませんね。そこで「オデッセイ」では宇宙飛行士の生活サイクルの方を1火星日、「ソル」に合わせているというわけです。

朝寝坊の人は火星へ行こう!

宇宙の1日3

火星にいる宇宙飛行士は、地球上にいるときより40分ずつ、起床時刻が遅くなっていきます。「人間の体内時計は25時間だから寝坊する」という説がありますが、火星では毎日40分ずつ寝坊できるので、体内時計が遅れがちな人は火星に住むのが楽かもしれません。

また、映画では描かれていませんが、地球上の管制スタッフも火星の宇宙飛行士の生活に合わせて仕事をしているはずなので、もしかしたら24時間40分周期でシフトが組まれているのかもしれません。もっとも、火星に合わせて少しずつ時間がずれると地球上では昼夜逆転してしまいますから、それが楽かどうかはわかりませんが…

帰りの宇宙船で「ずれ」が発生、人生の長さは?

宇宙の1日4

さて、ここからネタバレ度が強まるので、読みたくない方はここでやめて下さい。なお筆者は原作の小説「火星の人」で確認しているので、映画「オデッセイ」内では違いがあるかもしれませんがご容赦下さい。

「オデッセイ」では面白い現象が起きます。主人公のワトニーが救助の宇宙船「ヘルメス」に拾われたとき、宇宙船と主人公ではカレンダーがずれているのです。

宇宙飛行のスケジュールはカレンダー上の日付ではなく、「何日目」という言い方をすることがあります。日付で決めてしまうと打ち上げが遅れたら全部書き直しになるからです。ツアーの日程表みたいなものです。「オデッセイ」ではスケジュールは全てメチャクチャに狂ってしまいますが、今が何日目なのかは数えています。そこで、救助の日は宇宙船「ヘルメス」ではデイ687(687日目)と数えていましたが、火星にいたワトニーはソル549(549火星日目)と数えていたのです。

これは相対性理論によって宇宙船「ヘルメス」の中の時間が遅くなっているのではありません。宇宙船「ヘルメス」はISSと同じく地球上の1日を周期として生活していたのに、ワトニーは火星の1太陽日、24時間40分を1ソルとする生活をしていたからです。流れていた時間は同じなのです。

さてここで問題です。地球上と同じ24時間の1日を687日過ごした「ヘルメス」の乗員たちや地球上の人々と、40分長い1日を549回過ごしたワトニーは、同じ長さの人生を歩んだのでしょうか、それともワトニーは138日少ない人生を歩んだのでしょうか。筆者には明快な答えが浮かびませんでしたが、皆さんはどう思いますか?

Image Credit: NASA

2016/04/15
Soraeより

地球側と火星側で時間の捉え方が変わる以上、うむむむ…って感じですね。
まぁ、あれだけの経験をしたワトニーは、人生という時間を超えたものだった…なんて(笑)☆
2016.04.21 18:25 | URL | JUNxxx #- [edit]
JUNさん

オデッセイを観られたのですね。
迫力あったでしょうね。

実は、僕は未だ観てないのです。
映画館だと酔うのです。
(軟弱ですから)
DVD待ちです。

火星に行って得するのか損するのか?
一度、テレビの「得する人、損する人」に答えて貰いましょうか?(笑)
2016.04.22 10:38 | URL | moonrainbow #- [edit]

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