オリオン座V883星を取り囲むスノーライン

Posted by moonrainbow on 20.2016 宇宙   0 comments   0 trackback
急増光中の若い星の周りに水のスノーライン

若い星オリオン座V883星を取り囲むスノーラインの想像図
若い星オリオン座V883星を取り囲むスノーラインの想像図。中心星から40天文単位よりも遠いところで塵粒子の表面を氷が覆っている様子(提供:A. Angelich (NRAO/AUI/NSF)) .

アルマ望遠鏡による若い星の観測で、その周りを取り囲む原始惑星系円盤が詳細にとらえられ、水が凍る・凍らないの境界線である「スノーライン」がはっきりと示されました。急増光中の星の周りに水のスノーラインが発見されたのは初めてのことで、惑星形成を理解する上で重要な観測結果です

スノーラインとは、原始惑星系円盤内において温度が物質の昇華温度に達する境界領域のことで、その内側では中心星の光を受け温度が高いため物質は気体に、外側では低温のため氷の状態になっています。スノーラインの位置は物質や中心星の明るさによって異なりますが、たとえば太陽系における水のスノーラインは火星と木星の軌道の中間付近、太陽から3天文単位(1天文単位=約1億5000万km)ほどのところにあり、その内側で岩石惑星が、外側で巨大ガス惑星が作られたと考えられています

チリ・ディエゴ・ポルタレス大学のLucas Ciezaさんたちの研究チームはアルマ望遠鏡を用いて、オリオン座V883星の周囲に広がる原始惑星系円盤を観測し、円盤内に水のスノーラインとみられるリング構造を発見しました。オリオン座V883星は「オリオン座FU星型バースト」と呼ばれる一時的な大増光を見せている若い星で、こうした天体で水のスノーラインが明確にとらえられたのは初めてのことです

オリオン座V883星は質量が太陽の1.3倍、明るさが400倍もあり、スノーラインは中心星から約40天文単位(太陽系では海王星軌道よりも外側)と遠いところにあります。円盤から中心星に大量の物質が落下することによって急激に中心星が明るくなり、円盤の温度も急上昇し、それに応じてスノーラインが10倍以上も外側に移動した結果だと考えられています

観測ではスノーラインの外側で塵の密度が非常に小さくなっており、近年のシミュレーション研究と一致した結果となっている。塵同士が衝突する際、塵を覆う氷がクッションとして働くことで、塵は破壊されることなく合体して大きくなりやすいのです。そのため塵の合体成長がどんどん進み、塵粒子の個数としては減少するのです

このように氷は塵粒子の成長や小惑星・彗星の形成、さらには惑星の成長にも非常に重要な役割を果たします。また、星は誕生と成長の過程で「オリオン座FU星型バースト」を何度も起こすと考えられています。今回の観測は、惑星がどのように生まれ進化してきたのかを理解する上で、非常に重要な意味を持つものです

2016年7月14日
Astro Artsより

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