火星の低圧環境で微生物が生存することは理論上可能

Posted by moonrainbow on 10.2017 火星   0 comments   0 trackback
微生物は「火星環境」でも(3週間なら)生存可能(NASA)

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PHOTOGRAPH COURTESY OF NASA/JPL-CALTECH

火星を再現した低圧環境のなかでメタン菌の培養実験を行ったところ、最大で21日間生き延びたという実験結果が発表されました。微生物が火星の低圧環境で生存することは理論上可能だという、新たな研究結果です

メタン菌4種が、火星を模した低圧環境で最大21日間生存可能であることを、アーカンソー大学の生物学研究チームが示しました。メタン菌とは、嫌気条件でメタンを合成する古細菌の総称です。研究チームは、4種のメタン菌を試験管内で培養し、火星と似た6ミリバールという低圧環境(地球の1パーセント以下)に置きました

「メタン菌には水素ガスが供給された。培養液は綿スワブで覆われ、さらに、火星表面にある泥を再現したものがかぶせられた」と、この研究を支援したアメリカ航空宇宙局(NASA)が発表したリリースでは説明されています。実験は加圧室内で実施されました

実験に使われたメタン菌は「Methanothermobacter wolfeii」「Methanosarcina barkeri」「Methanobacterium formicicum」「Methanococcus maripaludis」の4種で、生存期間は最低3日から最高21日間でした

実験を行った研究チームは、『Origins of Life and Evolution of Biospheres』に発表された論文で、「今回の研究は、メタン菌が低圧環境のなかで活発に新陳代謝を行い、増殖するかどうかを見きわめる重要な足がかりとなる」と述べています

試験管で培養されるメタン菌
試験管で培養されるメタン菌。PHOTOGRAPH COURTESY OF REBECCA MICKOL

また今回の研究を率いた宇宙生物学者レベッカ・ミコルはNASAのリリースで、苦労したのはメタン菌を安定した環境で維持することだった語っています。酸素が入るとメタン菌を死滅させてしまうし、低圧環境だと水分がすぐに蒸発してしまうからです。とはいえ、有機体の生存に「低圧環境は大きな影響を与えない可能性がある」ことを研究結果は示したと彼女は言っています

ミコルは今後、「気温」という条件を加えてこの実験を行う予定です。「火星の気温はきわめて低く、夜間は氷点下摂氏100度まで下がることも少なくありません。そして、1年間で最も暖かい時期には0度より上がることもあります」とミコルは話しています

「今回の実験は、氷点より少し上の温度で行いましたが、低温環境ではより火星に近い環境をつくり出すことができます」

WIREDより
2017年2月2日

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