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「ASASSN-14li」からの増光現象

Posted by moonrainbow on 23.2019 宇宙   0 comments   0 trackback
銀河中心のブラックホールに引き裂かれた星からのパルス

「ASASSN-14li」
ASASSN-14liのX線画像と可視光線画像
「ASASSN-14li」をとらえたチャンドラによるX線画像(左下)とハッブル宇宙望遠鏡による可視光線画像(画像中央)(提供:X-ray: NASA/CXC/MIT/D. Pasham et al: Optical: HST/STScI/I. Arcavi)

3億光年彼方の銀河の中心で起こった、恒星がブラックホールに破壊される現象のX線観測から、超大質量ブラックホールの自転速度が求められました

大質量銀河の中心には、太陽の数百万倍から数億倍の質量を持つ超大質量ブラックホールが存在します。ブラックホールと銀河の間には密接な関係があると考えられており、ブラックホールの研究は銀河の成長を知ることにもつながります

こうした超大質量ブラックホールのすぐ近くを恒星が通りかかると、ブラックホールの強力な潮汐力によって星が破壊されます。物質はブラックホールへと向かって渦を巻きながら落ち込んでいき、ブラックホールの周囲を回転しながら高温になってX線を放射します。この潮汐破壊現象が起こることは1つの銀河あたり数十万年に1回ほどと珍しいが、観測できればブラックホールの質量や自転について知ることができます

2014年11月、かみのけ座の方向の約3億光年彼方にある銀河で突発的な増光現象が観測され、「ASASSN-14li」と命名されました。その後、ヨーロッパ宇宙機関のX線宇宙望遠鏡「XMMニュートン」やNASAのX線宇宙望遠鏡「チャンドラ」などにより、ASASSN-14liから131秒周期でX線バーストが発生していることや、そのバーストが450日以上にわたって継続したことが観測されました

米・マサチューセッツ工科大学カブリ物理学宇宙研究所のDheeraj Pashamさんたちの研究チームによると、このような特徴はまさに潮汐破壊現象に由来するもので、X線が「事象の地平線」と呼ばれる境界(これより内側に入るとブラックホールから逃れられない距離範囲)のすぐ外側にある「最深安定軌道」から放射されているという理論モデルと一致しています

以前の研究により、ブラックホールの質量は太陽の100万倍であることがわかっており、このデータを合わせた解析から、ブラックホールの自転速度が光速の50%以上であることが明らかになりました。潮汐破壊現象の観測からブラックホールの自転速度が判明したのは今回が初めてであり、潮汐破壊現象がブラックホールの自転を調べるうえで利用できることを示した成果です

「今後、同様の現象がもっと検出され、初期宇宙から現在までのブラックホールの自転を明らかにできれば、ブラックホールの年齢と自転との間の関連性についても貴重な情報となるでしょう」(Pashamさん)

A Tour of ASASSN14-li


ASASSN-14liの紹介動画「A Tour of ASASSN14-li」(提供:NASA Chandra X-ray Observatory)

2019年1月16日
AstroArtsより

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