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水素化ヘリウムイオン(HeH+)

Posted by moonrainbow on 25.2019 宇宙の誕生   0 comments   0 trackback
宇宙で最初に形成された分子水素化ヘリウムイオン(HeH+)を星間空間で初検出

夜空の星
夜空の星(2016年12月14日撮影、資料写真)。

130億年以上前の初期の宇宙は、3種類の単純な原子で構成される未分化のスープ状態でした。星の形成が始まったのはそれからさらに1億年後です。しかし、宇宙が誕生したビッグバン(Big Bang)から10万年が経過する頃には、最初の分子がすでに出現していました。ヘリウムと水素の結合によって生じる「水素化ヘリウムイオン(HeH+)」です

「それが化学の始まりだった」と話すのは、米ジョンズホプキンス大学(Johns Hopkins University)のデービッド・ニューフェルド(David Neufeld)教授です。同教授と研究チームは2019年4月17日に発表の研究論文で、観測が非常に困難なこの分子を星間空間で検出したことを明らかにしました。数十年にわたる探査の末にようやく確認できました

「HeH+の形成は、それ以降の宇宙の複雑さへの最初の一歩」であり、地球上の生物の単細胞から多細胞への移行に匹敵する重大な転換だと、ニューフェルド教授はAFPの取材で語っています

 最初にHeH+が出現し、その後さらに複雑で重い分子が次々と登場した──これが正確な順序であることを天体物理学者らは理論モデルから確信を得ていました。HeH+を対象とした実験室での研究も1925年頃からすでに行われていたのです

 1970年代の時点では、太陽に似た恒星が一生を終える段階で放出するガスの中に、HeH+が大量に存在するということも理論モデルによって示唆されていました。ここでは初期宇宙にみられたのと同じような状況が形成されるというのです

 だが、探査すべき場所まで把握していたにもかかわらず、科学者らはHeH+を実際に検出することができずにいたのです

■壊れやすい結合

 問題となったのは、HeH+から放出される電磁波が地球の大気で遮られてしまうことでした。HeH+からの電磁波は遠赤外域の範囲にあるため、地上からの検出は不可能だったのです

 そこで、米航空宇宙局(NASA)とドイツ航空宇宙センター(DLR)は、2.7メートルの大口径望遠鏡と赤外分光計、さらにはボーイング(Boeing)747型機の三つの主要要素で構成される空飛ぶ天文台を共同開発しました。ボーイング747は胴体の一部が四角く切り取られ、観測用の窓として用いられたのです

この「遠赤外線天文学成層圏天文台(SOFIA)」は高度1万4000メートル近くを巡航することで、地上の望遠鏡が受ける大気のノイズを約85%を回避できました

 2016年5月に実施した3回の飛行で得られた観測データには、約3000光年の距離にある惑星状星雲NGC7027内に、科学者らが待ち望んでいた分子の証拠が含まれていたのです

「HeH+の発見は、自然が分子を形成する傾向を持つことを示すドラマチックで美しい証拠となった」と、ニューフェルド教授は指摘しています

 初期宇宙の温度は、ビッグバン後に急速に低下したが、それでも4000度近くはありました。それは分子結合にとっては厳しい環境だったが、その中でHeH+が出現したのです

 さらに、分子を形成する傾向が極めて低い「希ガス」のヘリウムと電離した水素との結合はもろく壊れやすい。そのため、HeH+はそれほど長くは持続せず、徐々により強固で複雑な分子結合に取って代わられることとなったのです

 炭素、酸素、窒素などのより重い元素やそれらで構成される多くの分子はさらに年月を経た後、星を輝かせている核融合反応によって形成された

2019年4月18日
AFPより

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