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「南極エイトケン盆地(South Pole – Aitken basin)」

Posted by moonrainbow on 21.2019   0 comments   0 trackback
月の巨大クレーターの裏側に異常な重力を作り出すほど大質量の金属塊が眠っているという調査結果(米研究)

南極エイトケン盆地

月には太陽系でも最大級のクレーターが存在します。その裏側にある「南極エイトケン盆地(South Pole – Aitken basin)」は直径2500キロもあり、じつに月の表面の4分の1近くを覆うほどの大きさです

 その巨大クレーターの下に何かとんでもないものが眠っているようです。ここ地球からは見えない。しかし探査機が集めたデータは、クレーターの下に異常な重力を作り出すほどの大きな何かが存在すると告げています。それは、ハワイ島の5倍という大きさの巨大な金属塊です

異常な重力を生み出すほどの巨大な金属塊

 アメリカ・ベイラー大学のピーター・ジェームズ氏によると、それはハワイ島の5倍もある巨大な金属塊だという

 その存在を指し示していたのは2つのデータです

 1つは、NASAが2011年に打ち上げたペアの月探査機「GRAIL」が、11年と12年に行った月の重力場の分布図。それは南極エイトケン盆地の密度が、月の他の場所に比べて高いことを示しており、かねてから鉄が多く含まれているのだろうと推測されていました

 しかし、このデータをさらにルナー・リコネサンス・オービターが集めた地形データと比較してみたところ、質量はなんと218京キロもあり、地下300キロまで突出していることが判明しました

 この重量のために、盆地の底はその深さの10パーセントに相当する800メートルも沈み込んでいます。これまでこの沈み込みの原因は収縮によるものと考えられてきましたが、じつは自重によるものだったようです

南極エイトケン盆地1
NASA/Goddard Space Flight Center/University of Arizona

正体は小惑星の金属コア?

 この質量の説明の1つとして、「クレーターを作り出した小惑星の金属が月のマントルに今もめり込んでいる」と考えられるとジェームズ氏は話しています

 コンピューターシミュレーションによると、条件さえが整っていれば、衝突した小惑星の鉄とニッケルの金属コアは、月の地殻とコアの間にある上部マントルにまで突き抜けることもありえました

 それが起きたのは今から40億年前のこと。現在の盆地がある場所に、その小惑星が激突した。そして、そのとき月のマントルまでめり込んだ小惑星のコアは、そこから沈み込むことなく今日まで残ったのです

南極エイトケン盆地2
mike lacoste / Pixabay

火山活動と関連する可能性も

 もう1つの可能性として、まだ月が煮えたぎっていた頃の火山活動との関連が指摘されます

 月のマントル内には酸化チタンが高い密度で存在している。これはかつて存在したマグマの海が冷えて固まったことで形成されたと考えられているものです

 酸化チタンは非常に重い物質なのだが、これが何らかの理由で南極エイトケン盆地の下に存在するのかもしれないのです

塊が明かす月の秘密

 その原因が何であるにせよ、塊は月の内部について非常に興味深いことを伝えてくれます。たとえば、それは中心部まで沈み込んでしまうほどには十分溶けていないのです

 仮にその質量が盆地を作った小惑星とほぼ同じくらいであるのなら、ここから月の一生の後半における温度は約1480度が最大であった、と推測することができます。これは地震学から導き出された推定値とも一致します

 さらに月がこれまで大量の熱エネルギーを失ってきたということも示しています

 こうしたことについては、現在盆地内で調査を進めている中国の玉兎2号が何か新しい発見をしてくれるかもしれません
 
 この研究は『Geophysical Research Letters』に掲載された

news.com

2019年06月15日
カラパイアより

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