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系外惑星「HR 5183 b」

Posted by moonrainbow on 07.2019 太陽系外惑星   0 comments   0 trackback
長楕円の軌道を描く系外惑星HR 5183 b

HR 5183 bと太陽系の惑星との軌道の比較
HR 5183 bと太陽系の惑星との軌道の比較。(青)海王星、(青緑)天王星、(紫)土星、(灰色)火星、(黒の破線)HR 5183 b。縦横はともに太陽からの距離、単位:1AUは太陽と地球の平均距離(およそ1億5000万km) (提供:研究論文「Radial Velocity of an Eccentric Jovian World Orbiting at 18AU」PDFファイルより)

米研究チームの20年以上にわたる観測から、主星から遠く離れる長楕円軌道を持つ巨大惑星が見つかりました。主星に接近する際の加速運動により、惑星の1年にあたる数十年以上の観測を待たずしてその存在が明らかになりました

米・カリフォルニア工科大学のAndrew W. Howardさんらの研究チームは、長い公転周期を持つ系外惑星を見つけるのに必要な、数十年という長期にわたって系外惑星探索を行う数少ないグループのひとつです。この研究チームでは、1997年から米・ハワイのケック天文台の高分散分光器(HIRES)を使っておとめ座方向の恒星「HR 5183」を巡る惑星探しを行ってきた。そして今回、公転周期が約45年から100年の範囲にある「HR 5183 b」と呼ばれる特異な軌道の惑星を発見したのです。

HR 5183 bは木星の3倍の質量を持つ巨大惑星で、その公転軌道は、太陽系でいうと近日点が小惑星帯より内側、遠日点が海王星より外側にまで到達する長い楕円を描いています。長楕円軌道を持つ巨大惑星はこれまで他の恒星の周りも見つかっていたが、これほど恒星から遠い場所を通るものは初めてです


HR 5183 bは、惑星の重力による主星のふらつきを追跡して系外惑星を発見する「視線速度法」によって発見されました。これは従来、惑星の公転1周分の観測データを要する手法で、惑星の軌道が主星から遠く、数十年から数百年もの公転周期を持つ惑星の発見は難しいのです。

だがHR 5183 bの場合は事情が違いました。その長楕円軌道ゆえに主星に近づいた際にぎゅいんと加速する特徴的な運動が決めてとなり、公転1周分のデータを待たずして発見に至ったのです。今回の発見は、主星から離れた遠方の惑星を何十年も待たずとも視線速度法で検出できることを示す成果ともなりました


The Strange Orbit of HR 5183 b


太陽系とHR 5183 bの軌道を重ねた動画。近日点(木星軌道の内側)で急加速しているのがわかる(提供:W. M. Keck Observatory/Adam Makarenko)

「20年以上にわたってケック天文台からHR 5183を追跡してきて、ここ2、3年でやっと惑星の証拠が見えてきたんです。長期にわたる努力なしではこの惑星を発見することはできなかったでしょう。重要なのは粘り強さでした」(Howardさん)。

HR 5183 bは他の多くの惑星同様、主星が誕生した後に残った円盤物質から生まれ、当初は円軌道を描いていたのだろう。ほぼ同サイズの惑星の重力により惑星系の外側へと押し出されて現在のような長楕円の軌道になったと考えられる


2019年9月3日
AstroArtsより

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